カンストプレイヤーベル・クラネル最後の回帰   作:寝心地

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第28話

カウントダウンが始まりベルはオークを狩るため動き始める。

 

「…………ベル」

 

そこに1人の犬人が声を掛けてくる。ベルは振り返るとそこにはナァーザが立っていた。

 

(もう接触してきたか、このラウンドは彼女の力が必要不可欠だ。丁度良い)

 

「ナァーザさん、一緒に来ますか?手伝いますよ」

 

「…………ありがとう」

 

ナァーザはそれだけ言いベルはオークを狩るため今度こそ動き始めた。

 

少し歩いて辿り着いたのは小規模のオークの集落、ベルはオーク達の首を跳ね着実にメインクエストを熟していく。

 

見張りと食事をする為に外に出ていたオーク達を殺し終わると建物の中に入りオークを狩る。

 

「もっと大きな集落に行った方が良いと思うよ?…………」

 

ナァーザがそう言うのでベルはナァーザを連れ木の上に登る。

 

「ああなっても良いならそうしますよ」

 

ベルが指さす方を見るとそこには巨大な集落に入り無数のオークに囲まれるプレイヤーの姿があり敢え無くオーク達に粉々に砕かれた。

 

(僕が小集落しか襲わなかった理由はこれだ。巨大な集落、特に物見櫓に見張りがいる集落は200近いオークがおり見張りが角笛を吹くと軽く50は集まってくる)

 

ベルは木から降り再び小集落を見付けオークの首を跳ねる。

 

(更にオークの筋密度は人間の比じゃないから剣や槍を刺せば簡単には抜けない上にしぶとい、だから殺す時は弱点である首を一撃で跳ねる、それが出来るならの話だが)

 

ラウンド終了まであと

08:59:58

 

メインクエスト進行度

オーク:300/300

全区域

通過者数:1/19.327.557

この区域 C-ESKS007

通過者数 1/1211

 

(1時間掛かったがメインクエストは終わった、後はナァーザさんを手伝うついでにサブクエストに取り掛かろう)

 

「ナァーザさん、着いてきて下さい」

 

「分かった」

 

ベルはそう言い歩き出す、何十分か経って集落に辿り着くとプレイヤー達が戦っているのが見えた、見た感じ善戦しているがオークの数とタフさに押されている様だった。

 

(助ける名目でナァーザさんのクエストを稼ぐか)

 

ベルはそう考えプレイヤー達から少し離れた場所のオークの手足を切り飛ばす

 

「ナァーザさん、首を狙って下さい」

 

「うん、ありがとう」

 

ナァーザはレイピアでオークの喉を突き絶命させる。

 

そんな調子で上手くプレイヤーの手助けとナァーザのクリアを手伝い終えるとプレイヤー達が近付いてくる。

 

「助かったベル・クラネル、感謝するぜ。お陰で1人も欠ける事無く生き残ることが出来た」

 

ベルは頭に浮かぶ名前を確認する。頭の上にはモルド・ラトローと出ていた。

 

(モルド・ラトロー?この人があの【傭兵王】?)

 

「???俺の顔に何か付いてるか?」

 

「いや、何も問題無い」

 

(【傭兵王】は職業であり後にこの人の二つ名にもなる名前だ。近接タイプの職業【傭兵】はスキルも能力も戦士(ウォリアー)と似ているがたった1つ違う点がある。それが他者と契約する事で強さが増すという点だ。【傭兵王】はそんな傭兵達を統率出来る様になる唯一の職業で【死神】同様1人しかなれない独占ジョブで【傭兵王】と契約を交わした【傭兵】は追加効果を得る事が出来る。【傭兵】ならば契約を交わさない理由は無い存在だ)

 

「うっ…………」

 

モルドの事を考えているとその後ろにいるプレイヤーがうめき声を上げ膝を付く

 

「お、おい!!しっかりしろ!!」

 

「怪我か?」

 

「はい、さっきオークにやられて」

 

「見せてみろ」

 

ベルはそのプレイヤーの怪我を見るとその傷に手を添える、すると次第に傷が治っていく。

 

「な、治った!?」

 

「すげぇ!?絶対致命傷だったのに」

 

「ショップに売ってる共通スキル【応急手当】だ。2万Gあれば誰でも手に入る」

 

(最も本来はここまでの効果を発揮するスキルじゃない。【応急手当】は神聖系スキルで僕には【煌めきのルーン】があるから砕けた肩を治せたが本来は精々小さな切傷を治す程度だ、それより)

 

「早くここを離れた方が良いぞ」

 

ベルがそう言うと同時に何か音が聞こえその音が段々と近付いてくる。5回程同じ音が響くとその音の発生源が姿を現す。そこに居たのは普通のオークの2〜3倍の体躯を持つオーク

 

(やっと現れたかオークウォリアー、コイツは中間ボスの1体で均衡の石の1つを持つ奴だ)

 

「ナァーザさん、下がって後ろの人達も」

 

ベルはそう言うと死神の鎌を構えオークウォリアーに向かって駆け出した。

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