【ロキ・ファミリア】との取引を終えた後、ベルは不死の皮膜が手に入った事に機嫌を良くし酒を飲もうととある店に入った。
「なぁ?お前、ベル・クラネルだろ?」
ベルが適当なつまみで酒を楽しんでいると何人かの冒険者らしき男達に取り囲まれる。
「そうだが?」
「へっへっへ、いや何、実は最近アンタが調子良いって話を聞いてな…………それでちょっくらその恩恵にあやかろうと思ってなぁ!!」
そう言って冒険者は突然武器を取り出しベルに振り下ろすがベルはそれを軽々躱し逆に冒険者の首を跳ねる。同時にエンブレムを確認するとそこには【アポロン・ファミリア】のエンブレムが掲げられていた。
(【アポロン・ファミリア】、やっぱり今回も仕掛けてきたか)ベルは襲って来た全ての冒険者を叩きのめしながらこれまでの【アポロン・ファミリア】の行動を思い出す。
(【アポロン・ファミリア】僕がランキング1位を独占する様になってから何かと手を出して来る様になったファミリア。これだけならどうしょうもないファミリアだがプレイヤーが制御出来なくなっていく中で非プレイヤーの抵抗策として神の恩恵を積極的に与える様になった神でもある。まぁ、こうして問題を起こすせいでそうした一面は知られる事はあまり無いがな)
ベルはそう考えながらも店に代金を払い店を出た。
その翌日、ベルが目を覚ますとヘスティアが何とも言い難い様な顔で手紙を見ていた。
「神様、どうしたんですか?」
「ああベル君。いや、【神の宴】の招待が来たんだが、主催者がね〜」
(主催者はアポロンだろう。けど、ここで出ないと後から色々と難癖を付けられる)
「たまには良いんじゃないですか?神様もずっと本拠に引きこもるのも退屈でしょう」
「え?う、うんそうだね」(別に退屈って事は無かったんだけどな〜)
(そう言えばあの廃教会で暮らす事になった理由も神様がヘファイストス様の所で引きこもってたからだっけ?余計な気遣わせちゃったかな?)
「まぁ、折角だから皆で行ってみようか」
「はい」
それから数日、【神の宴】当日
馬車から降りてきたベルの手を取り美しいドレスに身を包んだヘスティアが降りてくる。
「ベル君随分手慣れてるね」
「ハハハ」
(まぁ、もう何十回と繰り返してますし)
更に馬車からナァーザとミアハ、タケミカヅチと命が降りてくる。
「ベル、ドレスと馬車ありがとう」
「私の分まで済まないなヘスティア」
「我々も礼を言う。特に我々は主神同士の仲が良いと言うだけでお前とは縁もないと言うのに」
「本当にありがとうございます」
4人はそれぞれ礼を述べベルはその対応もそこそこに中に入る。
ベルとヘスティアが中に入った途端、既に到着していた神や人の視線が集まる。
「おい、あの美女誰だ?」
「さぁ?でも神だろ?あんな神いたか?何処出身だ?」
「俺声掛けて来ようかな〜」
そんな言葉が飛び交う中ヘスティアの元へヘファイストスがやって来る
「随分見違えたじゃない。それもベル・クラネルのおかげ?」
「ヘファイストス!!うん、ベル君が買ってくれたんだ!!髪もセットしてくれたんだ!!」
ヘスティアの惚気話にヘファイストスは早くも辟易し始めたが残念ながらヘスティアがそれに気付く事は無くアポロンが演説を始めるまで続いたという。