A.O.Zじゃだめなのかっ!!!   作:サクナ

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第十二話「松永、霧島仲良し作戦(成功するの?!)そのいち」

ネット通販の購入画面を見せた2日後の休日に予定通りに荷物が届いた。

同じ店舗で買ったため、同じ箱に閉じられている。いつも買う化粧品の箱よりもずっと大きくて、2階まで運ぶのが大変だった。

 

自分の部屋に居るのは清楚担当の松永信(まつなが しのぶ)ちゃんとボクっ娘眼帯自認ガンダムの霧島まいちゃんが床に座っています。

 

「と、届いたよ...案外軽いけどね...。」

 

「やった!やったよ!」とまいちゃん

 

「ジャブローよ私は帰ってきた!」と松永さん。

 

急いで段ボールを開けてみると、一気に2人は青ざめた。いったいどうしたんだろうか。

 

そしてこちらを向き、死にそうな声で

 

ねぇ....何で箱がコロニー落ちたあとのシドニー(ブリティッシュ作戦)みたいになってるの....?」と松永さん。

 

「なんでコロニーレーザー(グリプス2)撃たれたみたいになってんの....。」とまいちゃん。

 

「ええっ?!」

 

私が急いで箱を確認してみたら、ひどく箱がボッコボコになっていた。

確かに『箱いたみ有り』と書かれていたけれど、ここまでとは.....!!

 

「ま、まぁ仕方ないわね。発送の仕方が悪かっただけかもしれないわ。ちゃちゃっと作っちゃいましょう。」

 

そう言って松永さんはポケットからニッパーと接着剤、スポンジヤスリ一式入れたプラスチックケースを取り出す。

 

「くっ..箱絵が見えないのは不覚だけど、しかたないわ...!」

そう言ってまいちゃんも神の道具(ゴッドハンド)を取り出す。く...いつ見ても神々しい光りに包まれているのはなんでだ...?

 

そしてベコベコの箱から説明書をほぼ同時に二人は取り出した。ゾゴック?の方は白い紙で、モビルスーツは書かれていない。

一方まいちゃんのヘイズル二号機の説明書はというと、ちゃんと機体の解説も書かれていて、読むのに気が遠くなるほど長い。

 

その後はだいたいいつもと同じ。

しかし競っているのか、ランナーから切り離すスピードがものすごく早い。目にも止まらぬ早さでランナーから切り出し、二度切りをする。

 

まいちゃんも松永さんも、腕、脚、頭部、バックパック、武器で切り分けているというカミワザを自然に披露している。

 

しかし違うのは合わせ目になるところで接着剤(Mr.セ◯ントS)を塗っていたことです。

 

「えっまって?ガンプラは接着剤不要(スナップフィット)でしょ?なんで接着剤塗ってるの?」

 

「「しらねーのか小娘!!」」

 

「ヒュッ?!」

 

やっばいなんかスイッチ入った...

するとまいちゃんが口を開く。

 

「あのね、接着剤をつけるのは、合わせ目を消すためなの。」

 

合わせ目....ねぇ、ああ、前言ってたやつか!

私は思わず頷く。

 

「それを消すために接着剤を塗って、溶けたプラスチックをこうやって....」

 

合わせ目から溶けたプラスチックがむにゅりと出てくる。

更に聞くには、合わせ目消しの方法はこれだけではないそう。けれど松永さんやまいちゃんはこの技法をスタンダードに使っているそう。

 

「それでしばらく放置して、デザインナイフではみ出してる部分を削ってスポンジヤスリで削れば合わせ目は消せるんだよ。手間はかかるけどね。」

 

「はぇ~」

 

「じゃ、私達は乾燥するまでディベートしとくわ〜」

そう松永さんが割り込み、突然こう言った。

 

「そのガンダムのまがい物作っててたのしぃ〜?」

松永さんは激しく嘲笑うように態度をコロッと変えた。

本当に清楚担当だったのか怪しいな....!完璧にメスガキのそれじゃないか...!

 

「ほんじゃ言うけど、ジャブロー攻略戦の時しか使ってないそれ見てて楽しいィ〜?」

 

「ジャブローだけじゃないもん!ガンダムUC(ユニコーン)ep(エピソード)4にも出てるしZZ(ダブルゼータ)にだって...!というか、アンタは映像化すらしてないじゃない!」

 

「グッ...。でもGジェネET(エターナル)には残党軍仕様しか出てないじゃん!TR-1なんてヘイズル改じゃなくてヘイズル・ラーとかいうフルドドと合体した特殊な状態が採用されてんのよ!

あんたみたいな中途半端じゃないもんね!」

 

なんでこの二人は議論したがるんだろう....

私は頭を抱え、うなだれてしまう。

 

「そ、そのヘイズルラーみたいな...」

 

ダウトーっ!!ヘイズル・ラーね!ヘイズル・ラー!あなたのはヘイズラー!!キャハハハ馬鹿じゃないのあんた!日本人なのォ?!」

 

ハーマ○オニーの様だ。

けれど嘲笑を含めた言い方で完璧に性格がとことん終わっているハーマ○オニーみたいだ。

 

「し、知んないわよバカっ!」

松永さんは俯き、涙目になってしまう。

おいおい、泣かせちまったよ霧島まい...

 

「まいちゃんちょっと言い過ぎ!折角(せっかく)仲良くなるために買ったのに...」

 

「はは、ごめんごめん。」

 

私はジト目になり、座っている二人を一瞥してドアの方を向く。

この方法が仲良くなるには最善かもしれない。

 

「あんたら、次ケンカしたら完成した途端爆竹で爆破させるからね。」

 

「「それだけは勘弁を!!!!!!」」

二人は肩を抱き寄せ合い、震える。

どうやら仲良くできるようだ。解決解決!

 

そうこうしている間に、合わせ目に塗った接着剤は固まっていた。

朝9時に始めたガンプラ製作は、昼11時に回ろうとしていた。

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