A.O.Zじゃだめなのかっ!!!   作:サクナ

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第五話「尾行」

ほぼやってることストーカーまがいなんですが現在尾行をしています。

 

まいちゃんの家を知るために....!聞きたかったけどなかなか言い出せないんだよねぇ!!!

 

というか....尾行を続けて40分くらい経ちました。

 

現在...家と逆方向で進んで駅の中にいます....。そして、

 

何故か駅の中のスーパーに入って30分が経とうとしています....!!

 

なんでスーパーから出てこないの...?!スーパーにガンプラが売ってるはずないよね!ましてやA.O.Z系の機体じゃないと振り向かないまいちゃんならなおさら....

 

そう思考を張り巡らせてシナプスが死な(・・)プスになりそうな時、まいちゃんがようやくスーパーから出てきました。重そうな袋を持って....。

 

どうやら中身は食材のようです。お使いかな?と思ったところで、本来の目的を忘れていました。

 

そのまま東口から馬鹿長いコンコースへ、そして西口へ...と進んでいき、商店街の中を通り、まいちゃんはちょくちょく知り合いであろうおばさん達と会話をして、路地へ入っていく。

 

一体どこを目指しているんだ...あ家か。

 

そうこうしている内に太陽がすっかり落ち、夜が目立ってきました。時刻は午後6時。門限は7時だからまだ大丈夫なはず...

 

「...........」

 

まいちゃんはとある古そうな家の前に立ちました。私は電柱で体を隠しながら見守っています。

 

なんだか体が小刻みに震えているように見えます。一体どうしたんだろう....。電気付いてるし人いるよね...

 

するとまいちゃんは、家に入っていきました。

 

ははぁ、この超失礼だけどボロ家がまいちゃんの家だったわけだ。

 

よし、通り道もわかったし、今日はこれで帰るとするか.....

 

私は、身を翻して帰るその時でした。

 

「だからオメー帰るのがおせぇっつってんだろうが!!」

 

えっ

 

「ごめんなさい...」

 

ええっ

 

「俺がこれだけ大きくしてやってんだ!しかもおまけに母親似と来た!感謝して俺に尽くすべきだろうが!!」

 

「すっすみません...すみません!!」

 

パリーンと何かが割れる音がする。大きい男の怒鳴り声が響く。謝っているのはまいちゃんの声だ。

 

すると、まいちゃんが反論するように大声を出す。

 

「じ、じゃあてごをする(手伝いをする)くらいしてよ!!」

 

「あァ?!誰が生活費出して生かしてやってると思っとんじゃ!また目にタバコの火ィ押し付けられてーんか?ああ?!」

 

こ、これは....警察に電話しなきゃ!!

 

私はスマートフォンをポケットから取り出し、緊急通報で110番に電話する。

 

「あの、もしもし警察ですか?!」

 

『はい、事件ですか?事故ですか?何かありましたか?』

 

「今、友達が虐待されてるかもしれないんです!」

 

『わかりました。警察が参ります....』

 

その後、どのような状況だとか場所はどこですかと聞かれ、近くの電柱に書いてある地名を読み上げ、大声で怒鳴りものを投げつけているかもしれないと答えた。警察は10分ほど待ったら来てくれると言っていた。もう一つ頼れる電話をするとすれば...

 

「も、もしもしお兄ちゃん?」

 

『Ooh!うさちゃんが電話をかけてくれるとは!どうした?!』

 

お兄ちゃんだ。重度のシスコンならどこへでも駆けつけてくれるはず。電話の奥では、『ブースト圧かかってんのか?!走行会は明日やぞ?!おい松原!』と大声で怒鳴っている。ごめんよ兄貴。

 

「お兄ちゃん助けて!」

 

『どうした?!すぐに行くぞ!場所は?!』

 

「今送り付ける!!」

 

私は急いでメッセージで自分の位置情報を送りつける。今の間にもまいちゃんの家は大声で怒鳴り続けている。

 

『西口ィ?!うさちゃんどうしてそんなところにいるんだ!まぁいい、大学から車トバしてそっち行くから!』

 

「何分くらいかかる?!」

 

『5分くらいだ!』

 

その後のことは、頭が真っ白だった。お兄ちゃんは愛車のZ31で来てくれた。お兄ちゃんに事情を話すと、二人でまいちゃんの家のドアを蹴破り、怒鳴りつける男を拘束した。

 

その後警察が到着し、怒鳴っていた男(まいちゃんの父親)は逮捕されパトカーの中に入っていった。警察は私達の事情を理解し、家に帰らせてくれることになった。

 

泣いて顔をグシャグシャにしたまいちゃんは取り敢えず通報した私達が一日預かることになった。

 

もう、ガンプラとかA.O.Zとかガンダムとか言ってられる状況じゃ、なかった。

 

とにかく必死だった。

 

 

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