魔法科高校の劣等生~4の名を持つエレメント~   作:ウンニーニョ

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お面の少女

学校への襲撃が沈静化した後

 

朔夜、達也、深雪、エリカ、レオ、克人それから剣術部部長、桐原武明はブランシュの本拠地へと向かっている。 情報提供はカウンセラーの小野遥。裏の顔は公安の極秘捜査官だけあって情報がはやい

ちなみに真由美はお面の少女の件もあり、ついて来たそうだったが生徒会長として勤めを果たすために学校に残った

そうしている間にブランシュの本拠地である廃棄されたバイオ燃料工場が見えてきた

突入はレオの硬化魔法を車にかけ、門をブチ破る

車を止め、全員が降りても誰も出てこない。待ち伏せでもしているのだろうか?

 

朔夜達は手分けして突入することにする

正面から朔夜、達也、深雪

裏口から克人、桐原

レオとエリカは退路の確保と逃げ出そうとするヤツの始末

建物に入るとブランシュとの遭遇は意外と早かった

朔夜達3人は達也の魔法、雲散霧消(ミスト・ディスパージョン)により遮蔽物を分解して直線に進んだためと、相手もホールに整列して待ち構えていたためだ

 

「お前がブランシュのリーダーか?」

 

「これは失礼。仰せのとおり、僕がブランシュ日本支部のリーダー。司一だ。」

 

達也の言葉に大げさな身振りで歓迎するように縁なし伊達めがねの男が答える

達也と司一が話している間、朔夜はお面の少女を探すが見当たらない

ここにはいない? そう考えているところで達也たちの話が終わったようだ

司一がペテン師のように意識干渉型系統外魔法、邪眼を使った

それを達也が当然のごとく打ち破る

日本支部のリーダーに上り詰めたのも邪眼による催眠による功績だろう。とんだ小物だ

今も達也に邪眼を破られただけで取り乱し、逃げ出した

手下に朔夜達を殺すよう命じて

その命令によって手下達は朔夜達に銃を向けた

達也がすぐさま銃を分解する

しかし命令とはいえ銃を向けたのはまずかった

3人に、いや、達也に銃を向けられたことにより深雪が切れた

 

あたりの温度がぐっと下がる

 

「お兄様、朔夜さん。追ってください。ここは私が」

 

「わかった。ほどほどにな。この連中にお前の手を汚す価値はない」

 

深雪の言葉に達也はそうと伝え、朔夜とともに司一を追う

自然と人垣がわれ朔夜と達也の姿が見えなくなった

2人がいなくなった部屋には深雪と人の形をした氷の彫像があるだけだった

 

司一に追いついたとき、司一はたいした待ち伏せもしていなかった

朔夜と達也がたどり着いてすぐ、部屋にいる全員が2人に指輪を向けてきた

アンティナイトによる魔法の阻害、キャストジャミングである

 

「雇い主はウクライナ・ベルラージ再分離独立派。その雇い主のスポンサーは大亜連合か」

 

達也の言葉に動揺しているのがわかる

動揺を見せるなどド三流もいいとこだ

 

「やれ! 魔法が使えないこいつらなど、ただのガキだ。」

 

司一の言葉に「達也、僕がやるよ。」朔夜はそういうと一歩前に出る

アンティナイトによるキャストジャミングの状況下、それを無視して魔法式を展開する

展開された魔法式は一瞬で構成され、発動された魔法。摩利にも使用した重力の加重は司一以外のブランシュメンバーを地面に押し付ける

押し付けるだけではない。摩利に発動したときの数倍の重力は体をコンクリートの床にめり込ませ、骨が少し折れる程度、内臓が潰れる手前、手下達は防衛本能で意識を飛ばす

司一を残したのは少し聞きたいことがあるため、恐怖をあおり、喋らせるため

 

「な、なぜだ。なぜキャストジャミングの中で魔法が使える…」

 

アンティナイトによるキャストジャミングは一種の無系統魔法

発生させたノイズを魔法式にぶつけて阻害する

朔夜のように阻害される前に組み上げ発動してしまえば関係ないのだ。が、そんなことを教える必要もない。

 

「司一、教えてもらいたいことがあるんだけど、答えてもらえるかな?」

 

そう言って朔夜は笑いかけるが司一は腰を抜かし、震えながら後ずさろうともがく

そこへ、深雪が追いついてきた。「お兄様、お待たせしました。」そう言って達也のとなりに並ぶ

その時、司一の体が、いや、朔夜、達也、深雪以外のここにいるブランシュ全員の体が炎に包まれた。

 

 

「「「なっ」」」

 

朔夜達が驚きの声を上げる

何が起こっているかわからない。それが本音だろう。

目の前の司一はもう息がないだろう

 

「アンティナイトまであげたって言うのに、小物はやっぱり小物ですね。」

 

その気、そう言ってお面の少女が現れた

お面の少女は階段の上で朔夜達を見下ろしながら続ける

 

「流石ですね、朔夜。いえ、A-13

そして、ご機嫌麗しゅう。お兄様、お姉さま。」

 

「俺に妹は一人しかいないはずだが?」

 

達也はそう言って警戒レベルをあげる

朔夜もA-13の言葉にお面の少女に対しての警戒を強める。

 

「そんなこと言わないでくださいよ」

 

そう言ってお面の少女はつけていた仮面をはずす

それを見て達也と深雪、朔夜は驚きのあまり目を見開き、声を失った

いや、朔夜はA-13と言われた時にどこかで分かっていたかもしれない、しかし驚かずにはいられなかった

肩につくくらいの赤いウェーブのかかった髪、両腕に包帯を巻いた少女

そして驚いたのはお面の下

そこには双子かと見間違えそうなくらいに深雪とそっくりな顔があった

 

「私の名前は炎藤 夏深(えんどう なつみ)といっても自分でつけた名前ですけどね。I-15と言ったらわかりやすいですか? A-13。」

 

朔夜はその言葉にさらに衝撃をうけた

達也達も朔夜の出生を知っていることから験体番号だと言うことはわかるだろう。 しかしなにを意味するかまではわからない

 

「お兄様とお姉さまはいまいちわかっていないようですね。A-13が意味するのはM<A>YA-13番試験体。ならI-15が意味するのは?

そうM<I>YA-15番試験体です。私は四葉深夜の遺伝子を受け継いだれっきとしたお2人の妹です。 種違いですけどね」

 

そう言って夏深はクスクスと笑う

その言葉に達也と深雪も理解はしているが頭がついていかないようだ

しかし朔夜が疑問に思っているのは15という試験体番号。 朔夜の知る限りではAもIも13番までのはず

しかも自分以外の試験体は失敗、細胞分裂が起こらず廃棄されているはずだ

 

「あぁ。A-13が考えているのは15という数字ですね。」

 

夏深と名乗った少女はわかりましたと手を叩くと説明し始める

 

「確かにあなた以外の試験体は失敗作でした。ただあなたを作り出した科学者は四葉の暗殺部隊にやられた後、奇跡的に息が残っていたんですよ。体の40パーセントを失いながらも。 びっくりですよねぇ

そして残っていた四葉深夜の遺伝子と火、水、風、雷のエレメントの遺伝子を使って新たに14~17の試験体を作ったわけです。ただし出来上がったのは彼曰く失敗作だそうです。まぁその彼ももうこの世にはいません。私達が殺しちゃいました。 私達を廃棄しようとするんですから…仕方ありませんよね。

そして私達に残ったのは失敗作というレッテルと四葉に引き取られ幸せそうに暮らすあなたへの嫉妬心、恨みだったわけです」

 

もう朔夜達は驚きすぎて言葉も出ない

 

「いきなりすぎて頭がついていきませんか? まぁゆっくり考えて、理解してください。今日は挨拶だけのつもりですし、もともとこんなやつらがあなた達をどうにかできるとも思っていません。それから朔夜。そう呼んであげますね。その代わりあたしの事も夏深と呼んでくださいね。」

 

そう言った夏深の腕の包帯の隙間から煙が出はじめる

 

「もうこんな時間ですか。それではお兄様、お姉さま、朔夜。 ごきげんよう。」

 

そう言って夏深は姿を消した。

 

 

朔夜達は追いかけることはしなかった、できなかった。それほどまでに衝撃的な話だった。その後、裏から回った克人と桐原が合流する

その時、それからレオとエリカに合流し解散するまでは悟られないようにいつもどおり振舞う

解散の後、朔夜達は状況の整理、それから真夜への報告も兼ね、四葉家へ向かった

 

 

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