魔法科高校の劣等生~4の名を持つエレメント~ 作:ウンニーニョ
懇親会
会場までは真由美と一緒に来たのだが、真由美は他校の生徒会との挨拶に行ってしまった
懇親会は立食形式なのでお皿にポテトを取り摘んでいると後ろからポテトに手が伸びてきた
「生徒会長は大忙しねぇ」
「その格好でポテトを摘むのはまずいんじゃないか?」
誰かと顔を向けるとウェイトレス姿のエリカが居たのでそう声を掛ける
「あれ? あんまり驚かないのね」
「達也からエリカと美月が来ているって聞いてたからな」
「そう。あ、ミキとレオもいるわよ」
そんな話をして時間を潰す。ちなみにミキとは吉田幹比古、同じクラスで先日体育の時間に仲良くなったエリカの幼馴染だ
「そろそろフィアンセのところに行ったら?たぶん生徒会以外の人に絡まれてるわよ? 十師族の美女なわけだし」
「・・・」
「驚いたわよ。この話を雫とほのかから聞いたときには。それで? 詳しくききたいんだけど」
「・・・行ってくる」
「そう。それじゃ、私は仕事に戻りましょうかね」
いつもおどけている様でこういうところでエリカは気をきかせる
そう思いながら朔夜は真由美のもとへ歩いていく
エリカも仕事に戻る・・・とグラスを持ち次なる友人、達也と深雪のもとへ向かった
真由美は明後日から戦う他校の生徒会との挨拶を済ませると大勢の男子生徒に囲まれた
毎度のことながら九校戦や論文コンペなどの他校との行事ではこの有様だ
笑顔で受け流し、終わるのを待つ
毎度、摩利や鈴音、克人達が通りかかるのを見計らって逃げるわけだが、今回は違う人物が迎えに来てくれたようだ
「真由美さん、向こうで十文字会頭が呼んでいましたよ」
「ありがとう。朔夜君。それでは皆さん失礼します」
そう笑顔で挨拶すると朔夜とともにこの場を後にした
「朔夜君、本当に十文字君が呼んでたの?」
真由美は朔夜と歩きながら質問する
「いえ。真由美さんが困っていそうだったから…」
朔夜はそういってサンドイッチの乗っているお皿を真由美に差し出す
「ならもうちょっとカッコよく連れ出してほしかったな。十文字君の名前とか使わずに」
真由美はサンドイッチを口に運びながらそんなことを話す
「・・・努力します」
「本当? それじゃ、次はよろしくね。」
朔夜の言葉に真由美はそう微笑んだ
そんな話をしているうちに来賓の挨拶が始まり、「老師」と呼ばれている十師族の長老九島烈、司会者がその名を告げた
老師と呼ばれるだけあってどんな人物なのかと会場内の高校生は息を呑んで登壇を待つ
会場がざわめいた
現れたのはライトで綺麗な金髪を輝かせた若い女性だったからだ
真由美は隣の朔夜に「なにかあったのかしら?」と話しかける
しかし朔夜はその意味がわからなかった。
朔夜には女性の隣に九島烈と思われる老人が見えている
朔夜の瞳は魔法式を紐解く特殊な瞳
精神干渉魔法にて姿を隠している九島列など簡単に見つけてしまう。と言うより見えてしまう
朔夜はなるほどと呆れたように九島烈を見る
「真由美さん、精神干渉魔法です。よく見てください」
そしてそう真由美に教える
真由美は目を凝らすと九島烈の姿を確認することができたようだ
同じ十師族だから合ったこともあるのだろうか「もう。悪戯好きなんだから」と口にしている
そのとき、九島烈は自分が見えている生徒を確認するとニヤリと笑い姿を現す
「まずは、悪ふざけに付き合わせたことを謝罪する」
九島烈が話し始める
今のは精神干渉により視線をずらす手品の類だと
この中で気づけたのは6人、もし九島烈がテロリストであったならその6人以外は阻止することはできなかったと
しかし今使った魔法は低ランクの魔法、それでも使い方しだいではこのように大勢を騙すことができる
この九校戦での魔法の使い方、工夫を期待していると
この挨拶が終わると懇親会のメインも終わり、徐々に退室しはじめ今日が終わる
遠いところから来る学校もあるため一日の休養をはさんで明後日、九校戦の幕が上げる