魔法科高校の劣等生~4の名を持つエレメント~ 作:ウンニーニョ
夏休みももう終わろうという時期
朔夜と真由美、そして水波は静岡と山梨の県境にある四葉の本家に来ていた。
突然朔夜の母、真夜に招集を受けたからだ。
駅に着いたところで3人はよく知る人物とであう。同じ一高に通う生徒でもある達也と深雪である
「朔夜。お前も伯母上に呼ばれたのか?」
「達也達も? いったい何を始める気なのか…」
「え? 達也君に深雪さん? どうしてここに?」
「朔夜さん、私達のこと会長には?」
「話してない。内緒だと思ってたから。でもこうして2人も呼ばれたことを考えると内緒ってわけでもないみたいだ」
「そうだな。思い浮かぶのは朔夜の婚約発表だろう。」
「って僕、四葉の分家にはあったことない人もいるんだけど…」
「あったことはなくても話は通っているだろう。当主候補の一人だ」
そんな話をしながら4人は迎えの車を待つ
真由美は司波の兄妹が四葉の人間だと聞いて驚く反面、納得もしていた。
そう思わせるだけの実力を2人は入学からこれまで見せてきたのだから。
四葉本家に着くと達也達とは別の部屋が用意されていた。
「朔夜様、真由美様、失礼いたします。」
その声に返事をすると襖が開けられ、そこには四葉の家政婦の正装に着替えた水波が膝を突いていた。
「夕歌様より伝言を預かっております。 お話できないかと。」
「こっちに来るって言ってた? 来いっていってた?」
「そこまではおっしゃっていませんでした。」
「そう。じゃ、すぐに行くって伝えて。」
「かしこまりました」
そう言って水波は襖を閉めると伝言を伝えに行ってしまった。
朔夜は真由美に夕歌について説明しながら___と言っても、一高のOBなので少しは知っているようだったが___夕歌の元へ向かった
津久葉夕歌 四葉家時期当主候補の1人。一高OBで元生徒会副会長。東京に住んでいるということで朔夜が小さいころはよく遊んでいたお姉ちゃん的な存在。今は大学が忙しいのか会う機会は少なくなった。年は20歳。
閑話休題
今はその夕歌の向かい合わせる形で朔夜と真由美は座っている。
ちょうど自己紹介が済んだところだ。
「改めておめでとう、朔夜ちゃん。だけどびっくりしたわ。朔夜ちゃんがこんなに早く、しかも七草のご令嬢と婚約するなんて思ってもみなかったから。 あ、別に変な意味じゃないのよ。真由美さん、気を悪くしたらごめんなさい。」
「大丈夫です」
真由美はにこやかに答える
「夕歌さん、朔夜ちゃんはやめてよ。 でも、ありがとう」
「でも明日は大変だよ。 四葉の分家が集合してるし、その中に放り込まれる真由美さんを守らなくちゃいけないんだから」
「大げさだなー。大丈夫だからね。真由美さん。」
「うん。もしもの時も助けてくれるでしょう?」
「あー。アツいアツい」
2人の行動に夕歌は手で扇ぎ茶化す。
真由美も徐々に打ち解け、久しぶりの再会で話は盛り上がった。
次の日、当主候補は正装をして入場を待っている
なんでも当主候補は一人一人入場するのだそうだ。
新発田家の四葉当主候補、勝茂が呼ばれた後は夕歌が呼ばれ、黒羽家の四葉家当主候補、文弥とその姉の亜夜子が呼ばれ、深雪が呼ばれた後は朔夜と真由美だけになった。
そして2人も呼ばれ部屋の中に入る。入場の時の掛け声は夕歌に聞いていたとはいえ、吹き出しそうになったのはご愛嬌だ。
水波の後ろについて部屋の中に入ると真夜の隣に案内された。
他の当主候補はそれぞれ真夜と向かい合うようにして座っている達也は深雪の後ろにガーディアンとして控えている。
「それではみなさん、急な呼び出しに欠席もなく集まってくれてありがとう。今日呼び出したのは重要な発表が3つあるからよ」
3つ。その言葉に周りが少しざわつく。
「1つ目は私の隣にいる朔夜。正式に皆に紹介するのは初めてだったでしょう。私の息子。 2つ目、このたび朔夜の婚約が決まりました。お相手は隣にいる真由美さん。七草のご令嬢だけど嫁いでもらうのだからもう四葉の人間。仲良くしてあげてね。」
朔夜と真由美は名前を呼ばれたところで頭を下げ挨拶をする。朔夜は膝に手を置いたまま、真由美はちょんと地面に手を添えてふかぶかと頭を下げる。
「そして3つ目」
全員の注目が集まる予想していなかった3つ目の発表とは何かと。
「次の四葉家当主を私の息子、朔夜に任せたいと思います。」
誰もが予想していない言葉だった。ここに集まったも者の半分以上は次期当主は深雪だと思っていたし、その発表もまだ先の話だと思っていたからだ。
「失礼ですがご当主」
「何かしら。貢さん?」
真夜は黒羽殿でわなく貢さんと言う事でプレッシャーをかける
「朔夜君を紹介なされてすぐに当主とは時期尚早ではございませんか?」
「大丈夫よ。当主となるに相応しい実力は有しているわ」
「し、しかし、聞くところによると朔夜君は精神干渉魔法が使えないとか。それを考慮するに、深雪さんの方が四葉家当主に適正があるかと。2人もまだ若いわけですしもう少し様子を見てはどうかと…」
「私も精神干渉魔法は使えないわ。でも立派な当主でしょう?」
「しかしご当主は四葉としての固有魔法をお使いになられる。しかし朔夜君は闇藤の固有魔法は使えても四葉としての固有魔法はお使いになれないでしょう」
「そんなことはないわ。 第一四葉は全員が別々の固有魔法を発現する家系ですし、朔夜もきちんと四葉として強力な固有魔法も使うことができます。しかし強力すぎるがゆえ、禁術として一度も使わせたことがありませんけど」
「なにをそんなに急いでおいでなのですか? ご当主」
四葉家の当主は前当主の指名によって決まる。本来なら黒羽貢はこのような反論もできないはずなのだがこれは分家の全員の主張である。今わだかまりを残せば後のクーデターにつながりかねない。
それを見越して貢も意見しているのだと真夜はわかっているので咎めるような事はしない。しかし急ぐ理由を言うわけにはいかない。それはとても不確定なものでもあるから。
そこでこの話を終わらせる一言が放り込まれる。
「私、司波深雪は、当主候補を辞退。朔夜さんを支持します。」
分家の者にとっては一番の当主候補の辞退と推薦。それを始まりに夕歌、文弥、勝茂とつづく。
当主候補には昨晩この話が伝えられ、説得されていた。深雪にいたっては当主にならなければ結婚しなくてもいいと大喜びで辞退したくらいだ。
この当主候補全員の辞退と推薦を受けて周りの分家も了承するしかなかった。
とはいえ、急に言われて深雪こそ相応しいという考えを捨て、落ち着いて考えてみれば朔夜は当主として十分な才能を有しており。まだ若すぎるということを除けばなにももんだいはない。
すぐに真夜が引退して朔夜が当主として勤めるわけでもないということで一応、満場一致で朔夜が次期当主になることが決まった。
それが終われば祝いの席だ。同年代の親戚同士、交流を深め、真由美との結婚を祝福された
翌日、四葉家から魔法協会を通じて十師族、師補十八家、百家数字付きなどの有力魔法師に通知が出された。
四葉家次期当主に四葉朔夜を指名したこと。
四葉朔夜と七草真由美が婚約したこと。
有力魔法師はその日のうちに祝伝を打った。
もちろん、七草弘一もである。 四葉で発表する前に真夜にしっかり説得されたのだから。
あとがき
横浜以降のオリジナルを書くための布石です。
四葉継承編をよんで即書いちゃいました。
少し手直しを入れるかも。そのときは報告入れます。