魔法科高校の劣等生~4の名を持つエレメント~ 作:ウンニーニョ
「真由美さん、貴女に知っておいてもらわなければいけないことがあります。」
真由美が朔夜との結婚を受け入れた後、朔夜を先に退室させて真夜は真由美に話し始めた。
朔夜の出生について、炎藤夏深について、そして朔夜の固有魔法について。
封印と解放。
そして、もう一つ……
「この2つが闇藤の固有魔法。次はあの子の四葉としての固有魔法」
真由美はゴクリと喉を鳴らす。
封印と解放も十分に戦略級と呼べる魔法だった。
次に出てくる魔法はどんな魔法だろうか?
「真由美さん、貴女は戦略級魔法とはどんな魔法だと思うかしら?」
「え?」
真由美は不意の質問にそんな言葉を返してしまう。
「ふふ、戦略級とは都市又は艦隊規模の標的を一撃で壊滅させる事が出来る魔法の事を言うわ。……ではそれ以上の魔法はなんというのかしらね?」
答えられない真由美を見て真夜はニコリと笑いかけ話を続ける
「かつてそれ以上の魔法を使う魔法師を確認した例はないのだけど、国を一撃で壊滅させる事が出来る魔法を国防級、大陸を一撃で破壊させる事が出来る魔法を大陸級、世界の存続、法則、運命を左右出来る魔法を世界級。……朔夜の魔法は世界級にあたるわ」
世界級魔法《神の悪戯》
今存在する物を無かった事にする魔法。
聞いた感じは物を消す、達也の雲散霧消と類似に聞こえるが全く違う魔法である。
例えば、aを無かった事にするとしよう。
すると、この世界にaという物が初めから存在しなかった事になり、そこから派生したbやcなども存在しない世界が出来上がる。
世界を書き換える魔法
「今まで使われた事はないはずだし、これからも使うことはない魔法よ。朔夜にも絶対に使わないように言ってあるわ。だけど妻になる貴女には知っておいてもらわないとね。…後は孫はいつ見られるのかしら?」
今までの雰囲気が嘘のように真夜は話を変えた。
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魔法式は構築され範囲を広げていく。
達也は深雪に影響を与えそうな魔法の発動を阻止するために雲散霧消を発動し阻止しようとするが、その巨大な魔法式は少しの破壊を物ともせずに世界に広がり、そして発動する。
原因でさる朔夜という存在は無かった事になり、朔夜がいたから起きた炎藤夏深ら4人の誕生もそれによって起こったブランジュメンバーの死も、啓の死も、一高の崩壊も生徒の死も、そして、もちろん真由美との婚約も出会いも無かった事になり、朔夜のいない歴史が出来上がっていった。
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卒業式、卒業パーティーも終わり、真由美と摩利は校門前で在校生と話していた。
「摩利しゃん、ほんどうにぼめでとうござゃいましゅう」
摩利の卒業を泣きながら祝う花音の背中を苦笑しながら啓が撫でている。
「でも、明日からみんなの顔が見れないのはちょっと寂しいかな」
「会いたくなったらいつでも来てくれたらいいんですよ、七草先輩!」
「そういうわけにもいかないでしょう」
別れを惜しむ真由美にエリカがいつもの調子で答える。
真由美は一高の思い出を思い出しながら後輩たちを順番に見る。
啓、花音、雫、ほのか、幹比古、美月、エリカ、レオ、深雪、達也…
その時、勢いよく風が吹き桜の花が舞った。
「真由美、どうしたんだ? 涙なんか流して、今になってさみしくなったか?」
「え? 本当だ、なんでだろうね?」
真由美が摩利に言われて頬を触ると、確かに涙が溢れていた。
それをネタに少しからかわれた後、解散となり真由美と摩利は後輩達に見送られながら校門をでた。