魔法科高校の劣等生~4の名を持つエレメント~ 作:ウンニーニョ
一挙二話目は少し長くなってしまいました。
これから長くなっていくかもですが…
一挙二話ですので今日この話から呼んでしまっている人は前の話から見てくださいね。
ではどうぞ
校門前で司波兄妹と出会った
A組である深雪と別れ、達也と朔夜はE組の教室に入った。
あ、と、し、で席が離れているかと思ったが達也の席は朔夜の右2つ後ろの席だった
達也の隣は美月らしくそこにいたエリカと美月に挨拶している。エリカが声をかけ手を上げてきたので、「おはよう」と手を上げる
席に着くとIDカードをセットし、インフォメーションをチェックする
履修規則、風紀規則、施設の利用規則から、入学に伴うイベント、自治活動の案内、一学期のカリキュラムまでスクロールし、確認するとキーボードオンリーの操作で受講登録を一気に打ち込んで顔を上げると後ろから声がした
「お前ら2人とも珍しいことするのな。」
男子生徒の言葉に朔夜は何を言ってるかわからず首をかしげ、達也は「珍しいか?」と返す
どうやら達也も同じことをしていたようだ
「珍しいと思うぜ。今時キーボードオンリーなんて。 初めて見た」
達也が「慣れればこっちの方が早いんだがな。」と返しているが朔夜はそれが当たり前だと思っていたらしくハテナがたくさん浮かんでいる
「――西条レオンハルトだ。父親がハーフ、母親がクォーターな所為で外見は純日本人だが名前は洋風。得意魔法は硬化魔法だ。レオでいいぜ。」
と朔夜の意識が戻ってきた時には自己紹介をしているところだった
レオとの自己紹介を終え、エリカや美月も交え話していると、予鈴がなり、オリエンテーションが始まった
カウンセラーの小野遥と言う女性が自己紹介を済ます。オリエンテーションはつつがなく進んだ
その日は見学がメインで授業はない
朔夜達5人は工房見学をした後、昼食をとっていた。遅れて深雪が合流したが、深雪について来た一科生が深雪の座る席しかないのを見ると、「ウィードなんだから譲れ」と言い出したのだ
朔夜はその一科生を哀れむような目で見ていたが、達也がエリカが切れそうなのを察知し、朔夜達4人に声をかけ席を立った
深雪は申し訳なさそうに頭を下げていたが、周りの一科生は当然だ。と空いた席に腰を下ろした
午後の見学でもそのメンバーで一揉めあった
射撃場、そう呼ばれる遠隔魔法用実習室では3年A組の実習が行われていた
只今、生徒会長、七草真由美の番
真由美は遠隔精密魔法の分野で10年に1人の英才と呼ばれ、それを裏付けるように多くのトロフィーを一高にもたらしていた
それにコケティッシュな容姿も入学式で見ている
見学の生徒は殺到した
その中で一番良い席を取っていたのは一番に食堂を出た朔夜達5人
一科生に遠慮する二科生が多い中悪目立ちしていた
そして今は校門前、美月が啖呵を切っていた
「いい加減諦めたらどうですか? 深雪さんは、お兄さんと帰ると言っているんです。他人が口を挿むことじゃないでしょう。」
相手はやはり昼食時の一科生
達也達5人と一緒に帰ろうとした深雪に一科生が難癖をつけたことが発端である
「別に深雪さんはあなた達を邪魔者扱いしてなんていないじゃないですか。一緒に帰りたければ一緒に帰ればいいんです。」
「僕達は彼女に相談することがあるんだ。」
「そうよ。司波さんには悪いけど少し時間を貸してもらうだけよ。」
だんだんヒートアップしている
今もエリカが正論の皮肉を言っているところだ
最後に美月の言葉
「同じ新入生じゃないですか。あなた達一科生が、今の時点でどれだけ優れていると言うんですか?」
その言葉が一科生に火をつけた
「…どれだけ優れているか、しりたいならおしえてやる。」
「ハッ、おもしれぇ。ぜひとも教えてもらいたいね。」
一科生の威嚇とも取れる言葉にレオが挑戦的な言葉で返す
一科生のリーダー的ポジションに居た男子生徒が反応する
「だったら教えてやる。」
男子生徒が腰に携帯していたCADを抜いた
男子生徒が抜いたのは特化型CAD。汎用型が数種類、最大99個の起動式を記憶できるのに対し、特化型は9種類。しかし、より高速に魔法を発動できる
男子生徒は拳銃型のCADをレオのほうに向ける。そして起動式が構築され始める
「ヒッ」
しかし、悲鳴を上げたのはレオではなく男子生徒
起動式は完成することはなく、CADは叩き落される
叩き落したのはエリカだった。
「この間合いなら体を動かしたほうが速いのよ」
声を上げた男子生徒に警棒型のCADで肩をポンポンと叩きながら言い放つ
その隣でレオが「俺の手ごとブッ叩くつもりだっただろ」と、文句をいっている
そのとき、一科生の後ろに居た女子生徒の腕輪形状の汎用型CADに指を走らせる
起動式がくみ上げられていく
そこで、朔夜が動いた
女子生徒の前に立つと右手を女子生徒とは反対側に向ける
「やめなさい」
そこにサイオンの弾丸が飛んできた。しかし、サイオンの弾丸は朔夜の右手に掴まれ、消える
その後に女子生徒の起動式が完成し、あたりを光が包む
女子生徒が発動した魔法はただの目くらましだった
「やめなさい。自衛以外の魔法による対人攻撃は校則違反以前に犯罪行為よ。」
「あなた達、1-Aと1-Eの生徒ね。事情を聞きます。ついて来なさい。」
現れたのは生徒会長、七草真由美と、風紀委員長の渡辺摩利だった。
「すいません。悪ふざけが過ぎました。」
「悪ふざけ?」
達也の言葉に摩利の眉がひそめられる
「はい。森崎一門のクイックドロウは有名ですから、後学のために見せてもらうつもりだったんですが、あまりにも真に迫っていたもので、思わず手が出てしまいました」
レオにCADを向けた生徒が目を丸くしている
他の生徒も絶句する中、摩利は落ちているCADとそれを叩き落としたであろおうエリカを一瞥すると
「ではなぜその1-Aの女子は魔法を発動させたんだ?」
「驚いたんでしょう。条件反射で起動プロセスを実行できるとは、さすが一科生です。」
「今回は目くらましだったが、攻撃性の魔法だった場合、君の友達は怪我をしていたわけだが?」
「攻撃性の魔法でないことはわかっていましたので。」
「ほう、どうやら君は、展開された起動式を読み取ることができるらしい」
「実技は苦手ですが、分析は得意です。」
「…誤魔化すのもとくいなようだ」
値踏みするように、睨みつけるように摩利は達也を見た
2人の話が終わったのを確認すると今度は朔夜が話し出した
「生徒会長。あなたの精密射撃は確かに正確です。だけど、このサイオンの弾丸は少しずれるだけで大怪我になりかねない。強い力を持つのならいくら自信があろうと考えてください」
「たしかに、少しずれれば大怪我かもしれません。ですが、私には彼のように起動式が読めない以上、攻撃性の魔法と判断してとめることしかできません
攻撃性の魔法の場合、その魔法が向けられた生徒の方が危険だと判断しています」
「そうですか。自分の射撃に自身を持ちすぎていたのなら危険だと思っただけなので…偉そうな事を言ってすみません」
真由美の言葉に朔夜は納得し、謝る。
「いいのよ。だけど闇藤君、あなたも起動式が見えるの?」
「まぁ。一応。」
魔法を発動した女子生徒に背を向け、自分の魔法を防いだ昨夜に真由美は疑問をぶつけてみたが返ってきたのはやはり肯定の言葉だった
そこで、真由美は気づく。自分の魔法を素手で防いだことに
「ところで、右手は大丈夫?」
「はい。なんともありません。」
真由美の心配そうな声に朔夜は右手をグッパと開きながら微笑む。
「摩利、もう良いわよね?
司波君、闇藤君、本当にただの見学だったのよね?」
そういって。摩利をなかば強制的に納得させるように助け舟を出すと朔夜に微笑んでこの場から去って行く。その時に達也と朔夜は摩利に名前を聞かれたのだった
その後は一科生が皮肉を言って去っていった。
残っていた一科生、さっき魔法を発動させた女子生徒、光井ほのかとその友達、北山雫とのわだかまりも解け、一緒に帰る事になった
☆★☆★
帰り道、みんなと別れ家へと着いた朔夜は家に入る前に空に向けて右手を上げると空に向けてサイオンの弾丸が放たれる
それを放った後、朔夜は家に入った
奥の座敷、朔夜は真夜と向かい合って座っている
「今日は何かあったの? そとで《解放》を使ったみたいだけど。」
「ちょっと下校前にいざこざがあってね。サイオンの弾丸を《封印》したから解放しとこうかなって。」
「そう、でもあまり人の多いところであなたの固有魔法は見せてはだめよ。」
「わかってるよ。今日も手で受けたように見せたから。」
そう話しているところで家のメイドからご飯の支度ができましたと声がかかる
朔夜と真夜は食卓へ移動するのだった
あとがき
今回は朔夜の固有魔法が出てきました。封印と解放。
わかる人にはわかるものですよね。
では次回。