最強の盾は橘福福しか見えなくなる。〈旧題:最強の盾〉   作:カブトムシの相棒

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長らくお待たせしました。申し訳御座いません!


誤字報告、感想、本当にありがとう御座います!!
特に誤字や脱字は私では中々確認できない部分もあるので、報告は大変有難いです。


今回のお話は多分4回は書き直しました。1万文字書いて、全部消すを繰り返してた感じです。
なーんか納得のいくヤツが書けん時ってありますよね。皆さんは納得のいかない時どうしますか?そのままブチかますか、やっぱやり直そうってなりますか?


では、本編です。


ロリとは合法か違法で全てが変わる。そして、次のデート。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────衛非地区でのデートから、3日……。

 

 

 

 

☆Random Play…。

 

 

 

「────で、あんたは今絶賛【禁煙中】って訳なんだ?」

「そっ………そう言う事って訳だ」

「……うん、良かったね禁煙の大義名分が出来て。身体に悪いし臭いしで良くないじゃん?」

「リナは安心しましたわ。デートが上手くいったと同時に、橘福福さまが犬太郎さまのお身体を案じて下さる淑女だと知る事が出来ましたので」

「犬太郎さま。棒飴に限らず、ガムや無害のフレーバーでも代替え可能です。様々な物品を試してみるのも、禁煙を続けるのに大変役立つかと思われます」

「あ、うっ……が、がんばってくださいっ…!」

「大好きだったタバコをやめるなんてね~?どーんな説教されたの~?リンちゃんに教えてみんさいなっ」

「こらリン?余り彼を揶揄っちゃいけないよ。でもそれだけ、その人の事が大好きって事だからね。素敵じゃないか犬太郎」

「とりあえず良くやった。不良から恋する少年にジョブチェンジって訳だ」

「グッ……くぅぅ…!」

 

 

 

デートから3日後、犬太郎は衛非地区から帰って、護衛屋の仕事に奔走していた。

 

 

────少し語るが、衛非地区の駐車場まで福福が送った後、特に大きなことは無く3日が経ったのだ。

 

 

午後からの護衛の仕事、そこから更なる予約を受け、ホロウ内や目的地までの案内、更には【邪兎屋】の『ニコ』に良いように使われて……それを繰り返した多忙の3日だった。

 

1泊2日で衛非地区の【雲嶽山】にお世話に成った……まぁ2日間休んだツケ、というヤツだ。

 

それ故か中々時間が取れず、Random Playに顔を出せないでいた。

 

そうして3日経てば少しの余裕が出来る。

 

犬太郎は今日の午後から経過報告をしたいと申し出て、Random Playに顔を出すとリンに告げた。

 

それが、何と仇と成る。

リンが直ぐにあの時に相談した面々に一斉送信をし、すぐさま皆Random Playに姿を見せたのだ。パエトーン兄妹と犬太郎の恋模様には何故か息が合う面々。

 

因みに揃っている面子はこれだ。

 

 

・ヴィクトリア家政

・ライト

・パエトーン兄妹

 

 

そして犬太郎。いつもの面子である。

 

この面子が揃う事に、流石の彼もこの事態を想定はしていなく、少し恥ずかしかったのだが……遂には諦めて全てを白状。

 

 

 

「有難いお言葉ですよ、ホント……………ねえライトさん。俺、上手くいったと思いますか?福福にとっても、俺にとっても」

「言ったろ?よくやったと。話によれば福福って子はお前との時間では笑顔が多かったんだろ?お前と居るのが楽しかったんだと思うぞ俺は。それに、最終的には手も繋げたんだ……土地勘のない場所でよくやった、俺はそう思うな」

「っす……あざます………」

「ほら、俺が愛用してるブドウ味のロリポップだ。味わって食えよ」

「ッ!ありがとう御座います。感謝します」

「ふ……ったく」

「ちょっ……お、俺は、もう子供じゃないんすよ?なんで頭……ッ…」

「俺からすれば、お前はまだケツの青いガキンちょだ。もっと余裕を身に付けたら考え直してやるさ」

「むぅ……」

 

 

 

ライトと犬太郎が話し合う。

そして、犬太郎の頭をライトが撫で付ける。

恥ずかしそうにしているも、いやではない。そんな雰囲気を放つ犬太郎。

 

師弟関係であり、兄弟分であり……親子の様な関係でもある二人。

 

ライトにとっては、いつまでも世話が焼ける子供。

犬太郎にとっては、初めての兄貴分であり、第二の親でもある。

 

それはまだ語られていない、二人だけの関係性。リンを中心にその様子を見るが、気にはなっている様だ。

 

照れ臭そうにしている犬太郎に、思いに耽るライト。

それを室内で、皆が見てる前でやっているのだ。そりゃ、目立つ。

 

 

 

「むっす~…………」

「……ライトさん、リンさんが嫉妬してる。も、もういいよ」

「ん?おっと、コッチにもしてやったほうが良かったか?」

「……察しが良くないって、良くないんじゃないかな?ライトさんっ」

「俺にはそういった便利な機能は取り扱っていない身でね。悪いが、何か言いたいのならその可愛い口で言って貰えると助かるな?凄腕のプロキシ」

「っっ……なにそれっ、分かってるくせに……」

「ちょっ、俺を挟んでイチャつくのは止めてくれません?頭おかしくなりそうマジで……それに」

 

 

 

妹みたいに見てしまっている女のの子と、兄貴分で第二の親と見ている男の人がイチャイチャしている。しかも急に。幾ら犬太郎でも頭が狂いそうになる。

 

 

 

「は?ねぇ、何か距離近くない?チャンピオンだか何だか知らないけどちょっと調子乗ってない?」

「……ずるい

「リン??ライトさんとは一体どういった御関係に成ったのかな?前よりも更に距離が近くなっているね?お兄ちゃん吃驚してしまったよ。後でお話しようか」

「ほら、こうなる」

「ち、違うからねっ!?あたしとライトさんは、まだ別に、そんなんじゃないからぁ…っ!!」

「どうすんすかライトさん、最早俺の話なんて無くなりそうな勢いなんすけど」

「ふむ……俺とリンの、いつもの距離感ではあったんだが。どうやら行過ぎた誤解を生んだようだな。申し訳ない、謝ろう」

 

 

 

ああ言えばこう言うの権化。ライトは煽るのが上手いのだ。

エレンとカリン、そして兄であるアキラは目に見えて苛立ちを覚えている。

大人なライカンとリナは若人のテンションに、少し困り果てている……が、犬太郎が発語する。

 

 

 

「まぁ、収集が付かないんで一旦纏めさせて頂きますが────ありがとう御座います。皆さんのお陰で、デートも上手くいけたと思います。それに自分も客観視できた、と思います」

「ッ!」

「犬太郎……」

 

 

 

犬太郎の礼儀正しい姿勢に、皆々が静かに微笑む。

 

彼は確かに不良だった。

だが決して悪い少年ではなかった。護衛屋と謂う営業を営んでいる位には。

 

そんな少年が、今じゃ恋をしている。何ならその意中の相手に説教され、禁煙を命じられるまで仲良くはなれている。

 

 

 

「……はぁ、人生って楽しいんだなぁ」

「うざっ……そういえばどんな容姿なの?写真は?」

「ん?なんだエレンちゃん、気になる~?」

「噛み殺すよ」

「うそうそ、写真は撮ってるから見せれるよ」

 

 

 

そう言いながら、犬太郎は携帯を取り出してギャラリーをタップ。

 

正直な話、皆が気になっているのはその子の容姿だ。

女好きで有名な犬太郎が、会っただけで一目惚れを果たす人物。

 

 

 

「ん~……どれが良いかな。これは可愛いけど、でも……カッケェやつなぁ………うーん」

 

 

 

何やら独り言を発しながら写真を選んでいる犬太郎。

 

その間に、面々は……彼を射止めた『橘福福』がどんな容姿をしているのか、脳内で予測していた。

 

 

 

「(女性が好きで通っている犬太郎さまが一目惚れをする程の女性………トラのシリオンは『虎威威』が有名だが、同時に進行形でその数を減らしているでも有名。特徴としては威風堂々たる雰囲気で髄力も凄まじいとか……小柄とはいえ、相当な実力者である事は明確か)」

「(ぶっちゃけ興味はあるんだよね。どんな容姿なんだろう)」

「(っ……き、気になります…っ!)」

「(小柄とは聞いていますが、それは飽く迄も犬太郎さま目線の話。巨躯な肉体を持ち合わせる犬太郎さまが仰るその淑女……私も、非常に惹かれる話題ですわ)」

 

 

 

ヴィクトリア家政(ライカン以外)が、心の中でそう思う。

単純に彼の恋した女の子の容姿に興味津々なヴィクトリア家政。

 

 

 

「(そう言えば見た事なかったかも……虎のシリオンで、だけど小さいってのは聞いてたけど、でも犬太郎が恋する程って……もしかして、すっごい美人さんなのかな?)」

「(若しくは『アストラ』さん並みの世界的な容姿の持ち主なのか?凄いな、ここまで想像できないのか。女の子が好きってアドバンテージが予想を加速させている)」

「(トラのシリオンか……聞いた話じゃ勇ましく威厳雷光たる圧力を持つ、今じゃ数少ないシリオン……小柄とはいえ、同じ猫系である『プルクラ』の様な風貌か?)」

 

 

 

対してパエトーン兄妹とライトは思いっ切り推理を始める。

 

ライトにとっては言わずもがな、アキラやリンにとってもその容姿は予想できぬ領域なのだ。

あの女好きである犬太郎が、たった一目見て惚れた程の女の子。こう言えば分かり易いが、今までの犬太郎は女性には絶対的な優しさを見せ、真摯にふるまっていた。そしてメロメロに。

 

それ程、分け隔てなかったのに……いきなり『好きな人が出来た。一目惚れだ』なんと言ってきた始末。そりゃ気になるし、幾らライトでも予想など出来ない。

 

今分かっている情報で推理するも、明確な顔が出てこない。

 

 

 

「────まぁ、めっちゃ食ってるこの写真で良いか。これが一番……ふふっ……この子っぽいしな」

「見せる写真は決まったのか?」

「えぇ。すみません悩んでて時間を潰してしまい」

「いいや、気にする事は無いよ。見せるとは言っても写真はその子なんだ。一番良い写真を見せるのは、その子の為でもあるからね」

「急かしてしまった様でしたら、謝るのは我々です。犬太郎さま、まだ時間は多く御座います。少しの不安要素がまだあるのでしたら、我々はまだ大丈夫ですが……」

「いえ、これで大丈夫です。本人も張り切って笑顔を向けているので……ふっ、これ、本人はカッコいいって思ってるから堪らんなァ」

 

 

 

そう言いながら、何か大人っぽく笑う犬太郎。

少し癪に障るが、しかし、遂に見れる『橘福福』という少女の顔写真。

 

一体……どういう容姿をしているのか。

 

 

 

「────これだ」

 

 

 

そして、犬太郎が見せた写真は────

 

 

 

”「────えっ」”

「これが【チャーシューまんを両手に持ちながら頬を飯で膨らませ、キラキラの瞳を俺に向けながらキリっとした、福福】の写真だ。どうだ?可愛いd……カッコいいだろ?」

 

 

 

初めてこの眼で見る福福の容姿は、何とも……可愛いが過ぎる様相で。

 

確かに小柄で、トラ特有の尻尾と耳がある。正真正銘のトラのシリオン……いや茶トラ猫のシリオンでは?と、何人かは思ってしまう。

 

威厳なんかない(辛辣)容姿で、その姿は正に『かわいいネコちゃん』のシリオンだ。

 

 

 

「────ロリコン?」

「もう一回行ってみろエレンちゃん」

「………ロリータコンプレックス?」

「正式名称で言わんくていい!!って、ちがぁぁぁぁう!!!!俺は断じてロリコンではないッ!!」

 

 

 

エレンの素のリアクションに、犬太郎は全力で否定。

 

だが、まぁ、仕方ない反応だ。

犬太郎が見せた福福の写真は確かに可愛い……が、それ以上に幼く見えてしまう。

 

ほっぺた一杯に膨らませて、両手にチャーシューまんを持って笑っているのだ。

 

この写真を見せられて【身長196㎝、体重100㎏超えである怪物級の筋肉ダルマ】な犬太郎よりも年上は、幾ら何でも無理がある。

 

 

 

「……年齢詐称とかしてないよね?その子」

「してねーよ!!ちゃんと20超えた成人女性じゃッ!」

「実は犬太郎の年齢が20以上って話は?」

「な訳ねーよ!!ちゃんと19歳の青二才じゃッ!今年で20に成るけどもッ!」

 

 

 

リンとアキラの問いに勢いよくツッコミを入れる犬太郎。聞き捨てならんかったのだ。

すると、ライトがふとこんな事を告げた。

 

 

 

「因みに犬太郎は、その子のどういった部分に惚れたんだったか?」

「顔と、言動が可愛くてカッコいい所、誰にでも分け隔てなく優しく接して、御飯をいっぱい食べる所。あとは………………地味にデカい尻ィ」

「最ッ低~」

「いやらしいですわ犬太郎さま」

「どうせ半分がソレ何でしょ、変態」

「ふぇぇ……っっ!」

「これ俺が悪いか!?答えたまでだろうが!」

「そこを言わなければ100点だったんだよ、犬太郎」

「最早マイナスになってしまいました。残念でなりません」

「クソッたれぇぇぇッ!!」

「はははッ……最高だな、俺の愚弟は」

 

 

 

女性陣(カリン以外)からは大バッシング。男性陣からは哀れみの言を頂く。

嘘が苦手な犬太郎らしいが故の発言だったが、それが仇となってしまった。

 

 

 

「ああ言えばこう言いやがって!だったらあんた等が納得のいく事を目の前で見せてやるよッ!」

「今度はなにをする気?」

「ククッ、まぁ見ていろ。凄まじく下らない事をするぞ?」

「なんか今日のライトさんイキイキしてるね?」

「ふっ、まぁな。弟分がこうも張り切っているんだ、どれだけ大きく成っても可愛く見えてしまうもんだ」

「ふーん……」

「言っておくが、俺はあんたを見るのも好きだぞ?なんせチョコチョコと動き回るからな、見ていて飽きん」

「ッ……ずるいっ」

「コッチはコッチで腹立つし」

「リン?ライトさん??この後じっくり話を聞かせて貰うからね???」

 

 

 

犬太郎がノックノックを開いている間、リンとライトが何かイチャつく謎の時間。

 

そうして、犬太郎が携帯を上に翳す。すると……。

 

 

 

”プルルルルルル……プルルルルルル……”

 

 

 

「────電話して直接証明してやるッ」

「な?おもしろいだろ?俺の愚弟は」

「単純すぎる思考回路で最早ね」

「リナ、心配です……」

 

 

 

皆が犬太郎の決断に呆れる。

この男は自営業を経営してはいるものの、ちゃんと馬鹿な部分は馬鹿だ。

 

特にこういった事に関すると、IQがサボテン以下に成る。

 

 

 

「いや、先ず出るか問題じゃないかい?」

「……あ、確かに」

「わっ、恥ずっ!あんなドヤ顔で言っといて!」

「うわー、マジで出ないでほしい」

「リンさんにエレンちゃん!悪いぞ性格がぁ!」

 

 

 

口撃を喰らう犬太郎。

 

しかし、3コールが鳴っても出てこない。もしかして……マジで恥ずかしいヤツか?

 

 

 

”プルルル…ピッ”

 

 

 

『────あっ!もしもし!犬太郎くn』

っしゃぁぁ!!出たぁぁぁ!!!見たかァァ!!

『ふひゃ!?』

「どうか落ち着いて下さい、その御方の鼓膜が破れてしまいます」

 

 

 

福福が出た事により、テンションが爆上がりする犬太郎。

それを制して落ち着かせるライカン。

 

犬太郎はコンマ0.7秒の間を用い落ち着き、咳払いをした後に……話す。

 

 

 

「あぁ、すまん。電話に出てくれてありがとう。福福が電話に出んわ!ってなる所だったぞッ!なんつって!」

『ぷふっ……なんですかそれっ!もう、お酒飲んでるとかじゃないですよね?』

「いや違う違う!飲んでないよ。ちゃんと福福の言い付けを護ってる。それに……辛かったら電話しろって言ってくれただろ?さから大丈夫さ」

『……そうですねっ!と言う事は犬太郎くん、もしかして辛くなっちゃいました?禁煙は3日から酷く辛くなると聞きましたけど……大丈夫ですか?どこか体調とか悪くなってませんか?』

「いんや、大丈夫。我慢は強い方だ!」

『ほんとうに~?イライラして、また喧嘩したりとかしてないですよね~?』

「し、してないよっ!あ……でも前に喧嘩売られて即買っちゃった。ごめん」

『んもうっ!やっぱりッ……お怪我はしてませんよね?』

「する訳!俺の実力知らないな?」

『知らないから聞いているんですっ!もうっ……』

「ははっ、心配無用だ。俺は大丈夫、喧嘩売られたら出来るだけ買わんようにするから許して―!」

『……あまり心配させないで下さいね?あまりイケナイ事をしてると!怖いあたしによる御説教なんですからねっ!』

「おう!楽しみにしてるな!」

『ちゃんと反省して下さいって言っているんですよっ!?』

 

 

 

スピーカーから流れ出るその通話は、非常に仲睦まじく会話していて。

蚊帳の外とは云ったもので、集った面々は静かにその様子を見ていた。

 

 

 

……なんか

うん……さっきの写真に、この声質は……

トラのシリオンにしては……

”「可愛いね(です)……」”

 

 

 

エレン、リン、カリンがそう発語する。

 

やはりバレてしまった、橘福福のかわいさ。

あの写真に、この電話越しからでも通る可愛い声。

 

トラのシリオンなのに、あまりにも猫ちゃんだ。

 

 

 

しかし、どう見ても付き合っているカップルですが……

ところがどっこい、付き合ってないんだとよ。どう思うよライカン

いえ……そうですね、失礼を承知で申すのであれば……少し慎重すぎかなと

ふっ、まぁ、そうだよな

きっと、犬太郎にも譲れない何かがあるんだろうね

決して恥じる事ではありませんわ。ゆっくりお互いを知るのも、若者の特権ですもの

 

 

 

大人組は意見の相違があるも、二人を応援する形で見守る。

 

まぁ、本当は福福から〈その事〉を言おうとしたんだが、犬太郎がソレを阻止。

結局は犬太郎次第ではあるのが現状。それを皆が知る訳もない。

 

 

 

「あー、なぁ福福。その…本題なんだが、一つ聞いても良いか?」

『え?はい!もちろんですっ!何でも聞いて下さい!』

「ありがとう。ソレで何だが……」

 

 

 

すると、犬太郎と福福の方に動きが。

犬太郎が告げる。

 

 

 

「────今度、いつ会える?」

”「!!??!???!?!?」”

『……え?』

 

 

 

全く話が違う犬太郎。

この流れで聞くべきは普通「福福って20歳超えてるよな?」な筈なのだ。

 

それが何を血迷ったかこの男は、急に「次、いつ会えんべ?」と云ったのだ。

 

 

 

「……あっ(やっべ、何言ってんだ俺!?)」

『……えっと、あたし次は』

「ま、待て!間違えた!えっと……ふ、福福って俺よりも年上だよな?」

『へ?はい。それがなにか?』

「あーいや、何でもない。福福って俺よりも年上で魅力が凄いからさ、何か秘訣でもあんのかなーって、お、思ってな!」

『ッッ!そう言って頂ける何て!あたし嬉しいです!ふふーん!教えて差し上げましょう……それはですね!毎日の修行と、虎の咆哮をする事ですよ!こう……がぁお~んっ!って!』

「へぇなるほどな!がおーんか……いま俺めっちゃかわっ……怖かったわ福福の大咆哮。今度真似していい?」

『もちろんです!犬太郎くんはあたしよりも上手くなれるかもしれませんからっ!』

「いやー福福よりも上手くなったら俺それ何者なんだ?虎以上の虎って事か?」

『あ、確かにですね。でしたら……咆哮の違いですかね?あたしが虎らしく…がぁお~んっ!ってやったら怖い虎ですけど、犬太郎くんは虎じゃないので別の…………あっ!狼です!名前に狼と犬の名が入ってますから、犬太郎くんは狼の威光を放てばいいんですっ!』

「って事は……うぉぉぉん!って事か?成程な…………あれ、これ何の話だっけ?」

『へ?それは……そういえば、あたし達なんのお話を?』

 

 

 

皆が思った。

 

”この子達は本当に大丈夫なのだろうか……”と。

心配する面々をよそ目に、二人は会話に集中。

 

 

 

「ま、まぁいいや。ごめん福福、急に電話掛けちまって。それだけ聞きたかっただけなんだ」

『いえいえ!あたしも犬太郎くんの声が聞けてよかったですっ!』

「あぁ、俺もだ……えっと、じゃあ切るn」

『…っ!ま、まって!』

 

 

 

犬太郎が通話を終えようと通話を切ろうとした時……福福が待ったをかける。

その声は非常に高く、焦燥に近い声質だった。

 

 

 

「んっ!……ど、どうした?」

『あっ……あのっ、あたしからも一つ、一つだけ……いいですか?』

「あぁ!無論だ、なんでも申してくれ」

『あ、ありがとう御座います!その………っっ……く……を』

 

 

 

すると、急にか細い声でボソボソ喋る出す福福。

犬太郎は言わずもがな、その場にいる面々が耳を立てる。

 

すると……こんな事を、告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『────犬太郎くんのっ……御飯が、食べたいです……っ!』

「………えっ」

『で、ですのでっ……六分街に、お伺いしても………いい、ですか…?』

 

 

 

それは何と、福福による……遊びに行くと云うお願いだった。

 

その発言は、犬太郎のみならず……その場にいる面々が驚愕を覚えた。

 

犬太郎は、福福が自分の作る料理を食べたい事を知っていた。

自分もそうだ、己は福福に自分の御飯を食べて貰いたくって、あのデートの時にそう話した事もあったから。

 

 

 

『だ……だめですか?』

「……良いに決まってます。いつ、に、しますか?」

『あっ………犬太郎くんは、いつだと大丈夫ですか?』

「俺は………明々後日は完全にフリー……だ」

『あ、じゃ……じゃあ……いいですか?あたし、えとっ……犬太郎くんの家……あっ!ち、ちがっ、えっとッ!その……六分街に向かっても!』

「う、うん。福福がその日にあいてるなら、俺の方こそ……是非」

 

 

 

何か敬語に成ってしまうも、何とか言葉を繋げ承諾する犬太郎。

通話越しからでも分かる。福福は……覚悟を決めていると。

 

一体、彼女の何がそこまでさせるのか。犬太郎やその他の面々は分からなかったが……取り合えず。

 

────遊び日が決まった。これは大きな前進だ。

 

 

 

『ッ…~~~~!!!きゅ、急にすみませんっ!あのっ!で、でも!これは犬太郎くんがちゃんと禁煙と禁酒を護っているかの調査でもあるんですからね!?だ、だから……あ、あんまり、浮かれない様に!』

「え?あ、はい」

『そ、それと……お伺いしたいお話もあるので………覚悟して下さいねっ!』

「え?伺いたい話?ソレ今じゃ駄目なのk」

『駄目です。貴方のお口から、聞きたいですからっ!』

「は……はいっす」

 

 

 

そう言う福福の声質は、何か怒っている様な、そんな感情が読み取れた。

 

急なお誘いに、己に聞きたい事……あまり合致しない情報。

何かしたか?と、自分を改めてみても、やはり喫煙と飲酒しか思い浮かばない。

それで怒る福福ではもう無い。きっと見知らぬ内に何かしでかしたのは事実だった。

 

 

 

「……あ、え、えっと。じゃあ……また連絡するよ」

『は、はいっ!あの、犬太郎くん!!』

「な…なんだ?」

『……ぜったい……絶対ですよっ!絶対に遊ぶんですから!予定入れちゃ、だめ……ですからね!』

「……もちろん、です」

『で……では!切りますね!え、えへへ……また連絡します、ね!』

 

 

 

”ピッ…”

 

 

 

そうして、通話は終わりを迎えた。

 

その内容は、前回と似た話。

だが……重要なのはそこじゃない。

 

何と次は、この六分街────そして、犬太郎の家に行くと言う事だ。

 

福福は抜き打ちテストみたいに向かうと言っていたが、普通に遊びに行くとも言っていた。それが本心だろう。

 

 

 

「……凄いの見ちゃった、聞いちゃった」

「犬太郎とその人は電話するとどっちかが遊びに行く誓約でもしてるの?」

「~~っ!ラブコメみたいで……素敵です……っっ」

「あらあらあら♡これは、また随分な進展ですわ」

 

 

 

女性陣の反応は赤面しながらもワクワクしている。

通話の内容は、女の子(福福)の猛アタックだった。

 

それが、何だか新鮮に見えて、乙女心がドクドクしたからだ。

 

 

 

「………」

「………」

「………」

 

 

 

対して男性陣。怖くなるぐらいに静かだ。

そのままアキラ、ライト、ライカンが3人でコソコソと内緒話を開始。

 

数秒の間、代表に成ったライトが犬太郎に近付く。

 

 

 

「……犬太郎」

「……はい」

「もう、分かっているな?」

「………押忍」

 

 

 

サングラス越しでも分かるライトの意を決した眼光。

髪をオールバックにし覚悟を決めた目付きに成る犬太郎。

 

この感じ、嫌な予感を察知するは……女性陣。特にリン。

 

 

そして……ライトが告げる。

 

 

 

 

 

 

「────予めゴ〇は買っておけ。もしもの為にな」

「────サイズはXL。製品はオカザワ。数は……」

「買えるだけ買っておけ。あと念の為ロー○○ンも用意しておけ、色々と役立つ筈だ」

「……遂に、俺の童貞が………ッ」

「早まるな。落ち着け、そして緊張を極力抑えろ。最初は幾ら失敗しても良いが、大事なのは今後だぞ。独りよがりは最悪だ、俺とライカン、アキラで徹底的に勉強するぞ」

「押忍!!!」

「ちょっとライトさんに犬太郎!!!私のお店で変な話しないでよーー!!」

 

 

 

男の会話をしたのだ。

それをガッツリ聞かれた犬太郎とライト。バカである。

 

そうして、犬太郎による恋の相談は終わりを迎えた。

 

因みにライカンとアキラもそれなりに怒られた。

アキラはリンに、ライカンはリナに小言を言われていた。

 

ライカンに関しては非常に超がつくほど珍しく、エレンとカリンはボスの男の部分を見て、何か安心したと語ったとか。

 

 

 

 

次回

 

2度目のデート




ライカンさんもきっと男の子なので、こう言う話に成れば少しは乗ってくれるだろうと思い、書いちゃいました。アキラやライトさんはシンプルにノリが良いので絶対に乗ってくれると思い描きました。悔いはありません。



次回はデートにするかはまだ決めていませんが、一応はって事で!


Q:福姐が聞きたい事ってなに?なんで急にデートを早めたの?

A:確りと理由があります。恐らく次回でます。



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