暁星メテオ
| 【コードネーム】メテオ 【性別】女 【戦闘経験】七年 【出身地】カジミエーシュ 【誕生日】5月1日 【種族】クランタ 【身長】164cm 【鉱石病感染状況】 メディカルチェックの結果、感染者に認定。 |
| 【物理強度】標準 【戦場機動】優秀 【生理的耐性】普通 【戦術立案】普通 【戦闘技術】 標準 【アーツ適性】標準 |
| カジミエーシュ出身の元森林火災監視官。かつては仲間と共に広大な森林を守っていたが、鉱石病を患ったことで故郷を追われた。各地を転々とした後にロドスアイランドに加入し、治療を受けながら狙撃オペレーターとして活動を開始する。 ロドス加入当初は電子機器への苦手意識から艦内生活に馴染めずにいたが、持ち前の社交性と野外活動の知識を活かし、次第に頭角を現していった。現在では偵察任務において特に高い信頼を得ており、後進の指導にも携わるベテランオペレーターとなっている。 ウイユヴェール事件においては調査チームの一員として参加。臨時契約オペレーター・イプセンから特殊なアーツ発生装置を譲り受け、現在はそれを用いた新たな戦術の習得に励んでいる。 |
| 造影検査の結果、臓器の輪郭は不明瞭で異常陰影も認められる。 循環器系源石顆粒検査の結果においても、同じく鉱石病の兆候が認められる。 以上の結果から、鉱石病感染者と判定。
【源石融合率】5% 体表に鉱石病の兆候は見られない。
【血液中源石密度】0.24u/L 感染状況は浅く、現状明らかな身体への影響は見られない。 |
| アーモデュラハン事件後、メテオはイプセンから譲り受けた特殊なアーツ発生装置——通称「マジックボトル」を用いた新たな戦術を開発している。 このマジックボトルは、投擲または射出によって着弾地点に様々なアーツ効果を発生させる装置である。炎、氷、雷など複数の属性に対応しており、戦況に応じた柔軟な運用が可能だ。 しかし、効果範囲は着弾精度に大きく依存する。数メートルの誤差が味方への誤射や効果の減衰に直結するため、通常のオペレーターでは実戦投入が難しいとされていた。 メテオはこの問題を、自身の射撃技術で解決した。 彼女は矢にマジックボトルを装着し、弓で射出する手法を確立。森林火災監視官時代に培った精密射撃——風向き、湿度、距離を瞬時に計算し、狙った一点に矢を落とす技術——がここで活きた。現在では百メートル以上離れた地点にも、誤差一メートル以内でボトルを着弾させることができる。 この戦術拡張により、メテオは従来の狙撃任務に加え、支援砲撃に近い役割も担えるようになった。イプセンの遺した技術と、メテオの射撃能力。二つが合わさることで、新たな可能性が生まれている。 |
| メテオがマジックボトルを初めて使用したのは、ウイユヴェール事件の数日前——サルゴンで発生したアーモデュラハン事件においてである。
当時、ロドスは古代遺跡から発掘された巨大兵器「アーモデュラハン」の討伐任務に当たっていた。人に近い上半身を持つチャリオット型の自律兵器で、右手には巨大なスピア、左手には顔の意匠が施されたシールドを備えていた。
問題は、通常の戦術が一切通用しなかったことだ。
アーモデュラハンは高速で荒野を疾走し、その巨体と槍の一撃を受け止められる重装オペレーターはロドスにもほとんど存在しない。加えてサルゴンの過酷な環境により複数のオペレーターが発熱で離脱、足止めを担う補助要員も不足していた。さらに厄介なことに、この兵器にはアーツ障壁と自己修復機能が備わっており、通常のアーツでは装甲を貫けなかった。
イプセンはこの状況を見て、メテオに声をかけた。
「君の腕を借りたい。あの車輪の関節部——あそこを撃ち抜ければ、機動力を奪える」
問題は、高速移動する小さな標的を、アーツ障壁ごと貫く火力で狙撃する手段だった。爆発物を装着した矢は重量で飛距離が足りない。だがイプセンが用意した「マジックボトル」——特殊な結晶カートリッジ式のアーツ発生装置——は軽量かつ高火力で、まさにこの状況のために作られたかのような装備だった。
当時のマジックボトルは試作段階であり、威力を優先した設計のため発動時のアーツ反動が大きかった。イプセンはそのことを懸念し、近距離での発射にも耐えられるよう、特殊なアーツ抵抗力を持つ簡易的な装備一式をメテオに渡した。
「派手な見た目で悪いが、性能は保証する」
メテオは百五十メートル先から、時速六十キロで疾走するアーモデュラハンの車輪関節部を「ファイジャ」——試作型の最大火力——で撃ち抜いた。一発で関節が炎上・粉砕され、巨大兵器は荒野に転倒。その隙にイプセンが制御装置を破壊し、事件は終結した。
この一件以降、イプセンはマジックボトルの改良を進め、アーツ反動を抑えた量産型カートリッジと正式な装備一式を用意した。メテオはこれらを正式に譲り受け、新たな戦術として運用を開始している。カートリッジの在庫はイプセンが大量に準備しており、当面の心配はない。
なお、メテオ本人はこの装備を気に入っているようだ。「機械よりずっと分かりやすい」というのが彼女の感想である。 |
| マジックボトルの正式運用が承認された際、メテオはドクターに一つだけ確認を取った。 「この力、本当に私が使っていいの?」
ソウルレゾナンスの威力は、彼女自身が一番よく理解している。訓練場で見た光景——強化コンクリートが一瞬で蒸発する様——は、今でも鮮明に記憶に残っている。
ドクターの返答は、簡潔だった。 「君だから任せる。使うべき時は、私が判断する」 メテオはその言葉を聞いて、静かに頷いた。
彼女にとって、それは十分な答えだった。森林火災監視官として働いていた頃、火は常に「制御すべきもの」だった。燃え広がれば森を焼き尽くす。だが適切に管理すれば、下草を焼いて新たな芽吹きを促すこともできる。 力そのものに善悪はない。問題は、誰が、いつ、どのように使うかだ。
ドクターの指揮を長年見てきたメテオには分かる。この人は必要な時にだけ、必要な手段を選ぶ。無駄な犠牲を嫌い、それでいて決断を恐れない。 だから、信頼できる。
「了解したわ。ドクターが撃てと言えば、私は撃つ。それだけ」 メテオはそう言って、弓を肩に担いだ。
戦術兵器級の力を持つオペレーター。その重責を、彼女は淡々と受け入れている。それは諦めでも無関心でもない——指揮官への、静かな信頼の表れである。 |