どうも!
いや、もはや何も語るまい・・・
では、どうぞ!
川原聖弥が次元震の中で消えて二週間が経った。
各部隊の懸命な捜索にも関わらず、いまだ、彼は見つかっていない。
アースラの一室・・・・・
「皆さん、もう聞いた人もいるかも知れませんが、本日を持って川原二等空士の捜索行為を全て終了します。」
リンディのその言葉に涙を流す者、涙を目に溜めている者、反応は違えど思っている事は皆同じだ。
「今日、皆さんに集まっていただいたのは、この事実を伝えるためだけではありません。実は、今回の作戦が始まる前、私は聖弥君からある物を受け取りました。」
!!!!!
リンディの言葉に一同の表情が驚きへと変わった。
「その様子だと、皆も知らなかったようですね・・・。私もまだ中身を見ていませんが、聖弥君は、「自分の身に何かあったら開けて下さい。」と言っていました・・・。」
それは、聖弥が作戦の開始までの時間に残したものだった。
「これは、録音されたテープですね・・・。では、流します・・・・・」
「あーあー。レイ、もういいの?」
『ええ、どうぞ好きなように喋って下さい。』
「了解。え~と、じゃあ・・・これを皆が聞いてるってことは・・・俺になんかあったってことだよね?はあ・・・結局また怪我か何かしたのかな?あ、でも、リンディさんなら入院くらいじゃ皆に聞かせないよね。てことは、入院とかそういう部類じゃなくて、もっとヤバイことになってるってことなのかな?」
テープには、いつもと変わらない聖弥声が録音されていた。
「じゃあ、前よりもひどい重症とか?あ、もしかして笑い話とかで聞いてないよね?ははは♪・・・・・。じゃ、笑い話はないと信じて本題に入ろうかな。」
「もし、俺が今回の事件で、皆の前から消えたりするかもしれない。でも!大丈夫!俺は・・必ず戻ってくるから!皆をちょっと待たせちゃうかもしれないけど・・・きっと帰ってくるよ!だから泣かないでね!次ぎ会うときにはいつも通りに笑顔で会おう!そのときに、指揮官試験の結果教えてよ。・・・じゃ、俺ことはこのくらいかな。皆がこれを聞いていないことを祈って。以上、川原聖弥でした。・・・・・・・・・レイもうOK?・・・ふう~~なんか未来に当たるメッセージって変な感じだね。ホントに笑い話とかだったら嫌だだからね?・・・・・」
テープはそこで止まっていた。
終わる頃には、なのは、フェイト、はやて、シャマルは泣き崩れ、シグナム、ヴィータ、ザフィーラは散っていった騎士に敬意を払うような仕草をとっていた。銀矢は、泣きもせずただ目をつめって黙っていた。
(僕は、泣かないよ。君の事だ言った通りちゃんと帰ってくるんだろうね?)
「皆さん、思うことはあると思いますが、ここで、聖弥の指揮官試験の結果を発表したいと思います。」
リンディはそう言うと、1つの紙を出現させる。
「川原二等空士、あなたを本日付で武装隊、指揮官に任命します。なお、これは試験前に書いた誓約書により取り消すことはできません。なお、あなたには、指揮官試験要綱第10条により、准尉未満の階級であるため指揮官試験合格に当たり、もともと本人が許諾していた一等空士への昇進に加え、二階級の特進とします。なお、これも誓約書の範囲内とし、任命は合格発表を受けたその時刻からをします。・・・以上。」
聖弥は合格だ。しかも、わずか11歳でという快挙だ。本来なら喜ばしいことだ。しかし、その本人がいない・・・
なのは達がいる部屋にはリンディの声だけがむなしく響いた。
「それと、あともう1つ、今回の聖弥君の行為に上層部がある決定をしました。その決定も今から告げます。」
リンディは、もう1つ紙を取り出す。が、その手は少し震えていた。
「川原空曹長、今回のあなたが行った行為は勇敢であり、名誉あることです。・・・よって本作戦の幹部達の意向によって、川原空曹長を一等空尉への特進を決定しました。ですが、この辞令の期間は今から10年後とします。それを過ぎると、川原空曹長を殉職扱いとする。・・・・・・以上です!」
リンディは涙を流しながら最後を締めくくった。
「・・・・あいつ、散々昇進した挙句どっこ行っちまいやがって!何・・考えてんだおめえは!?」
「ヴィータ・・・。」
「見事な最後だった。川原。」
「「「「・・・・・・」」」」
ヴィータ、シグナムが言葉を発する中それ以外の者は声すら出さず、ただじっとしていた。
「おい!何しんみりしてやがるんだ!あいつが、聖弥が帰ってくるって行ってんだ!どうせ・・・すぐに・・けっろとした顔でよ~・・・帰って・・くる・・さ。」
ヴィータは涙を堪えきれない。
「そう・・・だよね。ヴィータちゃんの言う通りだよ。きっと・・・きっと聖弥君は帰ってくるよ!」
「そうやね。大丈夫、きっと帰ってくるよ。聖弥君ならな。」
「そうですね。どうせなら帰ってきた時にこのテープを流してやりましょう。」
「帰ってきた時にいつでも私が治療してあげられる様にしておかないとね!」
「うむ。」
「・・・・・」
フェイトだけが黙っていた。
「フェイトちゃん・・・」
「大丈夫だよなのは。聖弥なら、きっと・・・・帰ってくるよね。」
「うん!」
そして、全員の表情は悲しみから、決意の表情へと変わった。
(聖弥、みんないつまでも君を待ってるよ。だから、必ず帰って来てよ!)
銀矢も心の中で親友への思いを告げた。
もう、ここにいる者達は二度と悲しみには沈みまい。
彼らの思いは1つだ
彼が帰ってくると信じて
ただそれだけを信じて
フェイトは、その日の夜自宅のベランダで星を眺めていた。
(聖弥、君も今星を見てるのかな?私はこの星に願うよ。君が元気で必ず帰ってくるって・・・。約束、したもんね。あと、伝えたいこと、まだ聞いてないしね!私は絶対に忘れないよ。だって君は、私の大好きな人だから!)
その後フェイトはいつまでも星を眺めていた。
愛する人を想いながら。
数ヶ月後・・・・
「クロノお疲れ様。」
「ああ、ありがとう。銀矢。」
「ついにやったね。」
「うん、ダーレンの逮捕。こればっかりはあと何年かと想っていたどね。」
「そうだね。でも、ダーレンの捜査にはみんな力を入れていたから。」
「そうだな。これで後は次元震の発生先が分かれば、だな。」
「うん。」
だが、クロノと銀矢の期待もむなしく、ダーレンは次元震の発生先は分からない。「私は装置を作り、スイッチを押しただけだ。」とのことらしい。
それに加え、ダーレンは逮捕させる直前、自分の研究データを破棄し、どこかへ転送したらしい。現在もその転送先も判明していない。
「これじゃ、聖弥の捜索も難しそうだな・・・。」
「大丈夫。聖弥なら自分の力で戻ってくるよ。」
「それもそうだな。それに、あいつは僕の弟になるやつだからな。」
「弟って。ちょっと気が早すぎるんじゃない?」
「いや、そこは僕がなんとかしてみせるさ。うちのかわいい妹を惚れさせといて答えがNOなんて許さないよ。」
「うわ・・・、聖弥もひどいお兄ちゃんを持ったもんだね♪あ、そういやフェイト、3回目の執務官試験受けたんだって?」
「ああ、きっと大丈夫だろう。本人も手ごたえを感じていたようだ。」
「そっか。なのはは教導官、フェイトは執務官、はやてはキャリア、そして、聖弥は指揮官か。ふふふ、このメンバーで部隊作ったらすごいことになりそうだね。」
「確かに。僕だったら敵に回したくないね。」
クロノと銀矢はこのときは笑っていたが、7年後、真実になるとも知らずに・・・・・
一方、時間はさかのぼって、フェイトが自分の家で夜空を見上げていた頃。
誰もいない森の中である少年が目を覚ました。
「ん・・・ここ。どこだ?」
To be continued.....
いかがでしたでしょうか・・・?
やっぱり、昇進のところ強引過ぎましたかね?
一応、本編はこれで終了ですが。
番外編を書くかもしれませんので・・・
そして、次回からは新作登場です。
題名はずばり!
青雷の軌跡 ~妖精との奏でる協奏曲~
です!
若干厨二臭いような気がすると重いますが、どうぞよろしくお願いします!!
誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしています。
では、また次作で・・・