年齢明かしのところを一番やりたかったので、個人的にこれで満足してます。
それではどうぞ
それから数分後。
中々起きない不良たちに何発かビンタをし、無理やり起こすマイキーとドラケン。
「オイ起きろコラ」
「うぅ…ここは…」
「……あっ!テメェらさっきはよくも「正座しろ」…は?」
「全員、横並びで正座しろ」
「お…お前!ちょっと強ェからって調子に…」
「座れ!!!!!」
「「「「「は…はい!!!!!」」」」」
目を覚ました不良たちは、起きてすぐマイキーとドラケンに突っかかろうとしたが、ドラケンの迫力ある凄みにビビりあがり、全員横並びで正座させられ、ツメられた。
数分後。
「…テメェら全員の免許証は写真撮ったから。もしまたこの子らに手ェ出したら…家乗り込んで、殺しに行くからな」
「「「「「は…はひ…さ…サーセン」」」」」
「…失せろ」
「「「「「ひっ…ひぃぃぃぃぃ!!!!!」」」」」
不良たちをツメた際、何発か殴って言うことを聞かせたドラケン。
ドラケンの威圧と脅し、マイキーの無感情な目に恐怖を抱いた不良たち。
そのまま呻き声を上げて這いずり、恐怖に顔を引き攣らせながら泣き叫び、逃げていった。
ドラケンが舌打ちしながら手を払う。
「チッ、こんな綺麗な街にもあんなチンピラがいンだな…」
「まァ…チンピラなんて何処にでもいンだろ」
一方ココアとチノは、路地の片隅で肩を寄せ合って震えていた。
さっきまで不良たちに囲まれていた恐怖が、まだ身体から抜け切れていない。
ココアはチノを庇うように優しく抱きしめるも、自身も声が震えていた。
「チノちゃん…大丈夫?怖かったよね…お姉ちゃんが守れなくて…ごめんね…」
チノはココアの服をぎゅっと掴み、涙目で小さく頷くだけ。
声が出ない。身体がまだ硬直している。
そんな二人に、静かに近づいてきたのはマイキーとドラケンだった。
不良たちを一瞬で叩きのめした二人は、戦いの余韻で少し息を荒げていたが、すぐに表情を柔らかく変えた。
マイキーがまず、ココアに視線を向ける。
「大丈夫か? 怪我してない?」
ドラケンはチノの方にしゃがみ込み、目線を合わせて優しく声をかける。
「怖かったな。もう誰も来ねェよ。安心しろ」
さっきまで無慈悲に敵を倒していたドラケンの声は、今は穏やかで優しい。
見た目のいかつさ──長身、金の辮髪、こめかみの龍の刺青──は変わらないのに、雰囲気が180度違う。
ココアとチノは一瞬、怖気付いた。
(さっきの…あの冷たい目…でも今は…)
ドラケンはさらに柔らかく笑って、チノの頭をそっと撫でる。
「もう平気だ。俺がいるからな」
その瞬間、ココアの緊張が少し解けた。
「ありがとう……本当に…助かりました…」
マイキーはドラケンの肩を軽く叩き、茶々を入れて場を和ませる。
「ケンチン、見た目完全に反社だから、この子たちビビってンだよ。ホラ、笑え笑えww」
「俺の顔が悪いンじゃねェよ……」
マイキーの弄りにドラケンが苦笑い。
そのやり取りに、ココアはくすっと笑ってしまう。
チノも、ドラケンの大きな手が頭を撫でる感触にほんの少し安心する。
(……優しい。さっきの怖い人とは…別人みたい…)
ココアは深呼吸をして、勇気を出して言う。
「せめてお礼をさせてください!うちのカフェ、ラビットハウスに来ませんか?コーヒーもパンも、たくさん出します!」
マイキーとドラケンは顔を見合わせる。
喉も乾いているし、小腹も減っている。
マイキーがにやりと笑い、ドラケンも頷く。
「いいぜ」
「俺らも、道に迷って困ってたしな。そういうことならお邪魔するよ」
ココアが目を輝かせる。
「やったー! じゃあ早速行こう!」
「あ!その前にバイク取りに行っていい?」
「え?二人ともバイクで来てたの?」
「あぁ。大きめの駐車場に停めて、街ン中散策してたンだよ…まァ道に迷ったけど」
「あ…この辺の、大きい駐車場なら…心当たりがあるので、案内します」
「そうか。ありがとな」
四人は、一旦駐車場へ向かうことになった。
◆
道中、自己紹介が始まった。
「私は保登心愛、ココアだよ!高校二年生!」
「よろしくココアちゃん。俺は佐野万次郎、みんなからはマイキーって呼ばれてる。こっちのデケェのが龍宮寺堅、こいつもみんなからはドラケンって呼ばれてる」
「そっか〜!よろしくね!マイキーくん!ドラケンくん!ちなみに二人は高校生?」
「いやココアさん。俺とマイキーは二人とも中三です」
その言葉に、ココアとチノは同時に固まる。
「えええ!?中三ってことは、私の二個下!?マイキーくんはともかく、ドラケンくん……絶対年上かと思ってた!タトゥー入ってるし、背高いし、落ち着きすぎてるし!」
チノも目を丸くして、ドラケンを見上げる。
(……中三…私と同じ…?)
ドラケンは少し照れくさそうに頭を掻く。
「よく言われンだよな……見た目で誤解される」
「ケンチン老けてっからな」
「殺すぞ」
ココアはすぐに切り替えて。
「じゃあ私が一番年上だね!お姉ちゃんとしてマイキーくんもドラケンくんも、しっかり面倒見てあげるから!」
「ココアさん、ありがとうございます」
ドラケンはココアが年上と知ってからすぐに敬語に切り替えるようになるが、ココアは手を振って。
「タメ口でいいよ!ココアって呼んで!お姉ちゃん呼びでもいいよ〜♪」
マイキーとドラケンが顔を見合わせて、丁重に。
「ココアちゃん、でいいか? お姉ちゃんは……なんか照れる」
「俺も……ココアちゃん、で」
ココアは少し残念そうに。
「えー!お姉ちゃん呼びして欲しかったのに…まぁいいか!でもお姉ちゃん呼びしたくなったらいつでも言ってね♪」
最後にチノが小さな声で。
「…香風智乃です…私も中学三年生です…」
今度はマイキーとドラケンが同時に驚く。
「マジで!?中三って…俺らとタメかよ!?…完全に小学生だと思ってた」
「俺も……チノちゃん、幼すぎるだろ…」
マイキーはドラケンとチノを見比べて、ぷっと吹き出す。
「こうしてみると……ケンチンとチノちゃん。親子にしか見えねェなw」
ドラケンが苦笑い。
「マイキー失礼だろ」
チノは頰をぷくーっと膨らませる。
「……小学生……じゃないです……」
その反応があまりに可愛くて、ドラケンは心の中で(……可愛いな)と思う。
そうこうしているうちに、駐車場に到着。
マイキーのバブとドラケンのゼファーが並んでいる。
ココアがマイキーの後ろに乗り、思いっきり抱きつく。
「マイキーくんよろしくね! お姉ちゃん、しっかり掴まるよ♪」
マイキーは少し照れながら。
「ココアちゃん、うるさいな……でも、しっかり掴まってろよ」
チノはドラケンの後ろにそっと乗る。
ドラケンの大きな背中に手を回すと、安心感が広がる。
「チノちゃん大丈夫か?なるべく安全運転でいくから」
「は…はい。ありがとうございます。ドラケンさん。」
(……お父さんみたい……)
ドラケンはチノの小さな手を優しく確認し、ゆっくりエンジンをかける。
四人はバイクを走らせ、ラビットハウスへ。
風を切りながら、ココアはマイキーにモフモフし、マイキーは笑いながら受け入れる。
チノはドラケンの背中に寄りかかり、心の中で思う。
(ドラケンさん……ありがとう……)
夕陽が二台のバイクを優しく照らし、木組の街に新しい絆が生まれた瞬間だった。
切りどころが分からん。
毎回毎回、綺麗にオチ付けられる人達、すげーわやっぱ