夜も更けたころ。僕は武蔵の部屋を訪れた。彼女は布団の上で、手持ち無沙汰に座っている。
「こんばんは、武蔵」
「な、なによ。敗者を笑いにきたの?」
「うん」
「じゃあ帰りなさいよ!」
嫌そうな顔をしている武蔵を余所に、僕は部屋へ入る。
「やっぱり、敗者はわからせなきゃね」
「ちょっ……」
武蔵は嫌な予感がしたのか、立ち上がって逃げ出そうとする。しかし、僕は懐から縄を取り出し、早業で彼女の体を束縛する。
「はっ!? ちょ、なによこれっ!
仰向けにされ、手足を縛り上げられた武蔵は、
異能――
どんなに粗末な麻縄であっても、僕が縛れば絶対に抜け出せぬ拘束となる。馬も獅子も鯨も、何人も逃げることの叶わぬ、
僕は武蔵の上へ馬乗りになり、彼女の服をはだけさせ、肩、腋、腹、太ももを露出させる。
「な、なにするつもりなのよ……」
「僕をわからせようとしたからには、自分がわからせられる覚悟もあるよね?」
「ちょ、まっ――」
僕は武蔵の腋に手を突っ込み、わしゃわしゃと五指を動かす。
「んひゃっ……!?」
「まだ腋弱いんだ?」
「んっ……! んっ……!」
喘ぎながら身悶えする武蔵。その頬は赤く染まり、呼吸は荒い。
「んっ……! んんうっ……!」
「ふふっ、かわいい♡」
「こいつッ……!!!」
武蔵は僕を睨みつけてくる。
僕は一度手を止めた。そして――。
「え!? なにしてんのよアンタ!?」
僕は着物をはだけさせ、肩と胸を露わにする。女好きのする、豊かな
極上の肉体を前に、武蔵は食い入るように見つめている。
「おっぱい、触りたい?」
「さ、触りたいっ!」
僕は武蔵に覆いかぶさるように、四つん這いになる。彼女の顔の目の前に、僕の胸がある姿勢だ。
「だめ~♡ 負けメスの武蔵には触らせませ~ん♡」
「うぁあああああああああッ!!!」
目の前に極上のオスがいる。しかし、武蔵は決して抱くことができない。指一本触れることすらできない。
「ざぁ~こざぁ~こ♡」
「くそぉおおおおおおおおッ!!!」
武蔵はもの凄い形相で咆哮する。
さらに、さすっ♡さすっ♡と、女を誘う娼夫のような手つきで、武蔵の太ももを撫ぜると――。
「あっ、あっ、あっ……!」
異能――
ただし、武蔵に与えるのは、最上級の極楽ではなく、生殺しの地獄だ。
また、異能――竹の心眼で、弱点を暴き、どんな風に罵られるのが悔しいか、どんな風に責められるのが好きかまで分かっているので、最も効果的にいじめることができる。
「武蔵のザコメス♡ 男に負けるのだいすきな変態♡」
「ちがうッ……! 変態じゃないッ……! ……んひゃっ!?」
僕は、武蔵の耳奥へ舌を挿れ、淫猥な水音を脳へと注ぎ込む。また、彼女の腹をさわさわ♡と撫ぜ――内側の子宮を昂らせてやる。
「んっ、あっ、んんうっ……! あぁっ……!」
武蔵は苦しげに悶えながら、切なそうな声を上げる。
「ッ~~~~~~~~!!!!!!」
武蔵の顔が、死にそうなくらい紅潮する。耳も首筋も真っ赤だ。
異能――
子宮が苦しさのあまり号哭しているのが伝わってくる。自らの性欲によって体が焼き尽くされんばかりに熱く、脳味噌が沸騰しそうになっている。
「あっ、あっ、あっ、これヤバいっ……!」
武蔵は必死の形相だった。体を触られ、興奮させられ、噴火のように性欲が込み上げ続けて苦しんでいる。
「おねがいっ! ヤりたいっ! ヤらせて小次郎っ!」
「あははっ♡ だめ~♡」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ゛!!!!!!!!!!!!!!!!!」
武蔵の額に青筋が浮かぶ。怒りのあまり、脳の血管がぶち切れる寸前の状態だ。
それでも手を緩めず、武蔵の身体を撫で回しながら「ちゅっ♡ ちゅっ♡ ちゅぱっ♡ れろ~っ♡」と耳奥を責め続ける。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ! これマジで苦しいッ!」
燃えるような性欲に襲われ続け、武蔵は苦しんでいる。
つらさ、悔しさ、恥ずかしさ。それら全てと性欲が混じり合い、身体の中で爆発しそうな程の熱となって、彼女自身を燃やし続ける。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ! く゛る゛し゛い゛ッ! ヤらせてッ! ヤらせてよ゛お゛ッ!」
腹、鼠径部、太もも。円を描くように、マ○コの周りばかり撫ぜる。性欲が燃え上がり、そのせいでより興奮し、けれど決して気持ちよくはなれない、最悪の悪循環。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ゛!!!!!!!!!!!!!!!!! マ○コく゛る゛し゛い゛ッ!!! 触って゛!!! 意地悪しないで触ってよお゛ッ!」
「だめ~♡」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
武蔵は狂ったように吼えている。異能のおかげで、彼女の苦しさが伝わってくる。
たまらない支配感に満たされる。女を意のままに弄んでいることが、心底愉しい。
「へ~♡ こんなにつらいんだ、女の性欲って♡」
「くそッ……くそおッ……!!!」
武蔵は
僕は一度手を止め、懐からあるものを取り出した。
「武蔵、これ知ってる?」
取り出したのは、一枚の札。表面には、幾本かの赤い線が不思議な紋様を描いている。
「不生の呪符でしょ、知ってるわよそれくらい」
「あ、そうなんだ。武蔵は使う機会ないから知らないかと思ってた♡」
「こいつッ!!!!!!!!!! バカにするなッ!」
武蔵は怒り吼えながら暴れるが、起き上がることは叶わない。
僕は札を、ぺたりと彼女の腹に貼り付ける。
「えっ」
武蔵は呆然としている。
待つこと約十秒。赤い紋様が彼女の腹に転写された。
「これで、交わっても子を孕まずに済むよ」
「え、な、なんで……?」
武蔵はそう問いつつも、期待でいっぱいの眼差しで僕を見上げている。
「強くなったご褒美に、僕の体好きにしていいよ」
「えっ、まっ、マジ?」
武蔵はにやにやと、たまらなく嬉しそうな笑みを浮かべている。
僕は拷問吏の刑術による拘束を弛めてあげる。ただし――腰から膝だけが、自由になるように。
「えっ、あのっ、腰と膝しか動かないんだけど」
「ほら、がんばって、僕の身体に届かせてみなよ♡」
「お、お前えぇえええええええええええええええええッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
武蔵は
へこへこ♡と、情けなく腰を突き上げる。まるで情事の腰使いだが、実際はただ腰を浮かせて下ろすだけの繰り返し。無論、繋がる雄などいないのに。
「ち゛く゛し゛ょ゛う゛ッ゛!!!!! ち゛く゛し゛ょ゛う゛ッ゛!!!!! くそぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」
武蔵はひとり、へこっへこっ♡と腰を振りながら泣き叫ぶ。
無様だった。
最高だった。
僕は恍惚とする。
背骨を貫くような喜びが走る。嬉しさのあまり、天にも昇る心地だ。
武蔵は地獄の苦しみを味わいながら暴れ続ける。
――まあ、そろそろいいかな。
僕は武蔵へと顔を近づける。目の前に、空色の瞳がある。
「武蔵、可愛いよ」
「え、な――」
武蔵へと口吻けする。
舌を入れ、口腔内を撫ぜる。蹂躙するように舌を絡ませ――ぷはっ、と唇を離す。僕と武蔵をつなぐ唾液が、銀色に光った。
「っ……小次郎、アンタ、なに考えてんの……?」
「好きだよ、武蔵」
「……っ!?」
武蔵との決闘を終えた後、僕の中に生まれた覚悟があった。
――ここまで一途に想ってくれる人と、一緒になりたい。
僕ももう十八歳。オスガキを名乗るにはちょっと厳しい年齢になってきた。そろそろ、身を固めてもいい頃合いだ。
「決闘では僕の勝ちだったかもしれないけど、もう、心は決まってたんだ」
「……!」
僕は、武蔵の目を真っ直ぐ見つめる。月明かりが彼女の顔を照らす。空色の双眸は、万感の思いを宿していた。
「武蔵――僕と、結婚してください」
「喜んで。必ず幸せにするわ」
「嬉しい、これからよろしくね」
僕は思わず笑みをこぼす。胸がいっぱいだった。自分がこんな風に『普通の男』としての幸せを感じる日が来るなんて、思ってもみなかった。
一方、武蔵は真剣な顔で――。
「それはそうとヤらせて。マジで性欲が限界」
「あははっ、うん、いいよ」
僕は縄を解き、完全に武蔵を自由にしてあげた。すると、彼女は一瞬で体勢の上下を入れ替え、僕を押し倒す。
血走った目、荒い鼻息。脳を肉欲に支配されたケダモノの形相だった。
「絶対わからせてやるわ、覚悟しなさい……!」
「ふふっ、むりだよ、武蔵。たとえ夜の戦いでも、僕の方が上だから」
*
「あぁ~~~~~きっもちよかったぁ~~~~~」
武蔵は感動の溜め息を吐き出している。
僕は、異能――桜芸妓の遊戯を尽くして、武蔵を気持ちよくしてあげた。彼女はもう絶対に、他の男との情事では満足できないだろう。
「よかったね、武蔵」
「マジで天国だったわ……ありがとう、小次郎」
「どういたしまして、僕も気持ちよかったよ」
勝ち負けを競っていたような気もするが、気持ちよかったので途中から忘れていた。まあ、夜の方は引き分けということで手を打とう。
その後、僕は後処理を済ませ――配下のみんなに挨拶する。
「ということで、婿に行くね。みんなも元気でね~」
配下たちは絶望の表情を浮かべながら、
そして、僕は武蔵の腕に抱き着きながら、城を出ていく。すると、配下たちはみな、正門まで追いかけてきて――。
「待ってください、小次郎殿! 行かないでください!」
「私たち、小次郎殿のいない城で働きたくないです!」
「実はいじめられるの大好きなんです! もう貴方以外じゃ満足できないんです!」
「城長がいなくなったら、この城はどうするのですか!」
「次の城長は戦って決めてよ。全員で戦って、最後まで立っていた一人が次代の城長ってことで。じゃあ、ばいば~い!」
*
それから二年後。僕は二十歳、武蔵は二十五歳になった。
春になり、穏やかな陽気に包まれる。開けっ放しの道場内に風が吹き、どこからか流れてきた桜の数片が舞い降りてくる。
僕はお茶を汲んで、門下生たちに差し出す。門下生たちは床に座り、茶を飲みながら休憩する。
「いいなあ師範、美人なお婿さんもらって」
近くに座る門下生が、僕と武蔵を見ながらそういった。最近道場に入門した、十歳くらいの女子である。
「あなたも強くなれば、いつかいい男と出会えるわよ」
「師範はどうやって出会ったんですか?」
「小次郎は元々ここの門下生なのよ」
「え、うそ!? 男の人なのに!?」
門下生が僕を見て驚いている。僕は苦笑しながら頬を掻く。
「あはは、当時はやんちゃだったからね」
武蔵が「やんちゃどころじゃなかったでしょうが。このオスガキが」みたいな目で僕を見ているが、気付かないふりをする。
休憩時間が終わる。しかし、武蔵は稽古には参加しない。この道場で二番目に強い剣士が師範代となって、稽古を付けている。なぜなら――。
「あっ、今お腹蹴ったかも」
「本当?」
武蔵は腹を撫でた。僕も武蔵の傍に寄り、彼女のお腹に手を当てる。
かすかに、振動を感じたような気がした。
名前はもう決めてある。――伊織。いつの日か、この宮本道場を継いでくれる、僕たちの大切な子どもだ。
〈了〉
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