プリズマ☆イリ『ア』   作:四脚好き

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グランド・オーダ『ァ』編開始です!

 カルデアに召喚されたレイくんのお話です。どちらかというと日常・ギャグ・クロエとのイチャイチャがメインです。
 『この段階だとこの鯖、実装されてなくない?』みたいなこともありますが面白さ優先で書いておりますのでご容赦ください!



グランド・オーダ『ァ』編
ようこそ、カルデアへ!


 

召喚ルーム

────────────────────────

 

 

「レイ……ずっとずっと言いたかったことがあるの。あの時、言えなかったことよ」

「なぁに?」

「私も、大好きよ!」

 

 そう言ってクロエは僕にキスをした。勿論、拒むことなんてない。懐かしい感触、懐かしい味、懐かしい匂い、クロエの全てを感じながらキスと涙の雨を受け止める。

 

「良かった……良かったよぉ……」

「は、はい。と、とても良い事だとはおも、思うのですが。い、いささか、情熱的というか……!」

『ま、マシュにはまだ早かったかな!』

「ふーむ、聞いた話だと当時二人は小学生だったはずだけどその時からあんな感じなのかい?」

「はい」

「というか、初キスがクロからのベロチューだったよね」

 

 ん? あ、そう言えば他の人がいたね。泣きながら拍手してるオレンジ色の髪の女の人がマスターかな? 令呪あるし。その隣で顔に手を当てているけど指の隙間からバッチリこっちを見ているメガネの人。声しか聞こえない男の人。そして……モナ・リザ? 絵画もサーヴァントになるんだ……。で、最後に美遊とイリヤか。

 ……クロエの投げキッスに誘われて召喚に応じたけど、ここどこ? どういう状況? にしても……

 

「クロエ、おっきくなったねぇ……」

「そりゃそうよ、何年たったと思ってるの? 私たちもう中学3年生よ?」

「え、来年には高校生!?」

「そうよ」

 

 ……そっか、もう高校生になるんだ。そんなに……時間が経ったんだ。

 

「ちょっ、レイなんで泣きそうになってるのよ!?」

「クロエ、学校楽しい?」

「え? えぇ」

 

 そっか、そっか……。学校生活、愉しめてるんだ。

 

「クロエが素敵な日常を送れてるみたいでとっても嬉しいんだ。あぁ、やっぱり()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「……ッ」

「クロエ?」

 

 一瞬、表情が……?

 

「あー、そろそろ良い?」

「二人とも嬉しいのはわかるけど事情の説明とかもしたいから」

「イリヤ、美遊……二人もおっきくなったね」

 

 クロエがおっきくなってたし当たり前と言えば当たり前だけどこの二人も来年には高校生なんだ……。

 

「士郎さんたちや凛先輩たちも元気?」

「あー……ここに来る前は元気だったよ……今は分からないけど。いや、ここにも居ると言えば居るんだけど、本人とはちょっと違うし……」

「?」

「色々複雑なんだよね、カルデアって。パパとママもいるんだけどパパとママではないというか……」

「?」

 

 ダメだ。イリヤの言っている言葉が理解できない。というか、冷静に考えるとここがどこか、とかなんかこの世界変な感じするけどナニが起きてるかとか全然分からないな。……取り合えずマスターに話しかけるか。

 一旦クロエから離れてマスターに事情を聞こうか……な? 

 

「クロエ?」

「……」

 

 マスターの所へ向かおうとしたのだが身綴の袖をクロエががっしりと握りしめていて動きが止まる。どうしたんだろう? 袖を握りしめていたクロエの手を両手で掴んで何かあったのか彼女の顔を見上げる。

 

「ッ、なんでもないわ! 色々ここについて説明してあげる。まずはマスターにちゃんと挨拶しましょ!」

 

 そういってクロエは僕の手をとってマスターの前まで連れていく。マスターの前まで行くと彼女は目元の涙を擦って拭った後にっかりと笑う。彼女もおっきいな……クロエと同じぐらいの身長……いや、ちょっとだけ高いかな?

 

「ごめんなさい、マスター。ちょっと先走っちゃったわ」

「好きな人にやっと会えたんだもんね、気にしないで! それより召喚出来て良かった! 230連かぁ……

「えぇ、ありがとうマスター。本当に私、幸せだわ」

 

 クロエが僕の後ろに回って後ろから手を回して僕の胸のあたりで交差させて抱きしめてくる。……身長差のせいで親が子供を後ろから抱きしめてるみたいな格好だ。マスターはしゃがんで視線を僕に高さに合わせてくれる。

 

「私は藤丸立香。ここカルデアでマスターをしてます。よろしくね……えっと真名はデストロイアなんだよね?」

「うん。けど長いしクロエたちもレイって呼ぶからレイ、で良いよ」

「そっか。それじゃあ、レイ。改めてようこそカルデアへ!」

 

カルデア 廊下

────────────────────────

 

 

 人理継続保障機関フィニス・カルデア、人理焼却、特異点、レイシフト、唯一のマスター、魔術王。マスターたちにカルデアの案内してもらいながら道中ここのことを聞いたんだけどなかなか大変な状況らしい。なるほどこの世界は滅びかけているのか。そして元々クロエたちがいた世界とも別の世界と。僕が顕現出来たのも分かった。

 僕はその気になれば単独顕現でクロエたちの世界に行くことも出来る。けどあの世界を守るために()()は絶対にしないとあの世界からのクロエの声は聞こえないように遮断していた。今回反応してしまったのは聞こえるはずのない方向からクロエの声が聞こえたからだったんだけど、そういう理由だったんだ。

 

「けど珍しいね」

「なにが?」

 

 マスターの漏らした声に聞き返す。

 

「いや、召喚に応じてくれた人はだいたい私たちの事情を知ってるからさ、こうやって説明したの初めてかも」

「確かに。システム・フェイトでの召喚はマスターとサーヴァント双方の同意の下に人理修復に賛成してくれた英霊が召喚されるんだ。だから召喚された英霊にはそこらへんの知識がシステムから与えられているはずなんだけど……」

 

 マスターの疑問に後ろを歩いていたダ・ヴィンチさんが答える。……そう『ダ・ヴィンチ』だ。最初説明を聞いた時は驚いた。モナ・リザが好きだからって自分の見た目をそれに変化させるなんて……。いや、僕も冷静に考えれば体を変異させれば出来るな。じゃ、べつに変なことでもないのか。

 

「あぁ、それなら理由は簡単。僕、あの召喚サークルとは無関係だから」

「え?」

「単独顕現で勝手に来ただけ。そもそもビーストが人理を修復する旅に応じる訳ないじゃん。もし来たらそれはよっぽどマスターに惚れこんでるチョロインビーストですよ。……あ、僕はクロエに惚れこんでいるので来ました」

「「「ええええぇぇぇぇぇぇえええ!?」」」

 

 マスターさん、マシュさん、ダ・ヴィンチさんが驚いて大声を上げて驚く。まぁそれもそうか、『実はサーヴァントじゃなくて勝手にやって来た野良ビーストです』だなんてびっくりするし仕方ないか。

 

「レイはさ、そう言う所あるよね……」

「前から可笑しくはあったけどビースト化で更に酷くなった?」

「イリヤ、美遊……君たち好き勝手言い過ぎだろう」

 

 というか、なんか二人の距離近くない? いや、バーサーカーのクラスカードを倒した後とかもああやってイリヤの腕に美遊が抱き着いていたけど……。イリヤのほうもなんか受け入れてる? 

 ん? なんか前の方から誰か走って……メイド?

 

「おお! 懐かしく強力な霊基パターンを感じたのでやってきて見ればレイさんじゃないですか! いやー、成長していませんねー、ちっこいままですねー」

「……お久しぶりです、レイ様。こうして再び会えて感激です」

 

 え、なんかめっちゃ絡まれるんだけど……。え、俺の知り合いにこんな赤髪ショートの双子? のメイドの知り合いなんていたか?

 

「えっとぉ……お姉さんたち誰です?」

「なっ!?」

「え」

 

 僕がそう言うと二人のメイドさんはビシリと固まる。ん? そんなショックだった?

 

「な、ななななな、なんてことですか!? まっさかこのキュートであなたが最後に頼ったマジカルステッキ、ルビーちゃんを忘れたというのですか!?」

「ルビー? ……え、いや、声は確かにルビーか……?」

「ああ、そう言えばレイ様はこの姿を見た事がありませんでしたね。姉さん、人形状態を一度解除しましょう」

「むー、仕方がないですね」

 

 二人のメイドさんががっくりと俯いたかと思うと脊椎部分がぱっくりと開き、仲から見慣れたステッキたちが姿を現した。

 

「えぇ……なにそれ。新形態?」

《はい。美遊様達と共に過ごしやすくするために与えられた我々への報酬です》

「今はその姿で一緒に屋敷に住んでるの」

 

 サファイアと美遊がそう説明してくる。……ロボット、というか魔術を使った人形、ゴーレムの一種なのか? 驚いた、僕がいなくなった後にこんなことがあったなんて……。他にも色々あっただろうしタイミングを見て聞かないとだな。

 

「……にしても」

 

 再び人形の中に入っていったサファイアたち。そんな二人の新たな装いをぐるぐると回って眺める。こっちがサファイアだったよね。

 

「サファイア、少し耳を貸して」

「? はい、レイ様」

 

 屈んできたサファイアの耳元でこっそりと囁く。

 

「随分、()()()のし甲斐がありそうだね」

「ッッ!?!?」

 

 あら、顔を真っ赤にして飛び退いちゃった。

 

「ふふふ」

 

 サファイア以外は何があったのか分からないからいきなり飛び退いたサファイアを見て困惑してる。そしてそんなやり取りの後にサファイアとルビーも加わりカルデアの案内を続行してもらう。

 

「―――で、4つ目の特異点までは修正が完了したんだ。それでその直後に現れたのがグランドキャスター、魔術王ソロモン。……ルビーとサファイア的にはどうだったの?」

「えぇ、正に圧倒的でした。あの場にいた英霊達を一撃で消し飛ばしましたし」

「あれ程の霊基を観測したのは正にレイ様以来でした」

「ふーん」

 

 ……グランドって普通7騎でビースト一体に当たるはずじゃなかったっけ? なのにたった1騎で僕と同じだけの霊基? それ、本当にグランドサーヴァントなのかな……? ま、今考えても仕方ないか。

 

「レイ、着いたわよ」

「ん?」

 

 クロエに声をかけられて顔上げる。

 

「ここが食堂。本来ならサーヴァントに食事は要らないんだけど士気の高揚にもなるし魔力もある程度自分で補給しないとだし色んなサーヴァントが利用してるわ」

「へぇー」

 

 そう言って食堂の中を見ると確かに人間もサーヴァントも色々いる。

 

「丁度お昼だし、みんなで一緒に食べよ!」

「賛せーい、お腹減ったよー」

「イリヤ、今日は何を食べる?」

「レイ君には私も色々聞きたいことがあってね。私も同席良いかい、クロエ君」

「構わないわよダ・ヴィンチ」

「では、我々は席の確保に。姉さん」

「はいはい! いい席見つけてきちゃいますねー!」

 

 マスターが食事を提案してみんなが同意して食堂の中に足を進める。マスターはやっぱり人気なのか色んなサーヴァント、スタッフが声をかけたりしてる。

 

「ん? ……あ、ああああああああ!?

「ちょ、レイどうしたの!?」

 

 周りのサーヴァントたちの何事かという視線が刺さるが関係ない。あ、あそこでサンドイッチ食べてる英霊! あの巨体、あの筋肉、あの顔! 間違いない……。

 

ヘラクレスだあぁぁぁ!?

 

 貴方が覚えているかは分からないけど、僕が決着をしっかりと付けたい敵で、僕に力を貸してくれた英雄がそこにいた。

 

 





・カルデア
 第4特異点まで攻略済み、監獄塔後。現在第5特異点を捜索中。まだ登場していないけどアイリスフィール(術)もエミヤ(殺)もいる。

・プリズマ組は第3特異点後にカルデアに合流した。交流の一環で自分たちの戦いの記録などを徐々に話していた。絆レベルが上がるごとに話が進んでいく感じ。そして結末を知ったマスターは召喚ルームへ走った。

・ルビーとサファイアは普段人形体で食堂のウェイトレスをしていたりする。

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