Fate/Grand Order 異聞世界の星見のセイバー 作:西山希龍
『ぐぎゃぁぁぁぁぁ!!』
「……」
森で迫り来る異形を切り伏せる少年がいた
言葉を発さず、迫りくる異形をひたすら切り伏せる。次に来る異形を切り伏せようとした瞬間、周りの景色は無機質な白い部屋へと一変し異形も消えた
「……」
「何やってんのよ」
「……ぐっちゃん」
「ぐっちゃん言うな!まったく、誰に似たのよ。そろそろ時間よ」
「……はい」
「……あんたは……」
「なんでしょう」
「あんたは……不満とかないの、これからやることはーーー」
「……不満はありません。これからやることは、俺が製造された意味でもあります。あるとしたらーーーー俺にできるのかという不安です。」
「あんたは怒ってもいいのよ」
「ぐっちゃんはーーー虞美人様は何故、俺のことを気にかけてくれるのですか?俺はーーー」
「……ただのきまぐれよ、ただの戯れ。わかってると思うけどーーー」
「はい。成功するにしろ、失敗するにしろ。俺は消えるということですよね」
「正確にはカルデアのみんな全てよ……今のカルデアも異聞帯みたいなものなのだから」
「……わかっています。すべては過去の負債を精算するためにーーカルデアスを破壊します」
そう。それが俺の製造された意味、南極にあるカルデアスを破壊し、汎人類史を取り戻す。それが俺に課せられた命令、そのために俺はーーデミサーヴァントとして作られたのだから
「連れて来たわよ、ダヴィンチ」
「ありがとう、虞美人。そして準備はいいかい?ギリギリまでシュミレーターに籠るとはね。あっちに行くまで持たないよ?」
「申し訳ありません、マスター。戦闘に慣れておきたかったのです」
「別に咎めていないとも、これは失敗は許せないからね。ところで体に埋め込んだ魔力炉の調子はどうだい?」
「……問題なく稼働しています、聖魔剣も変わりなく」
「うん!それはなにより!君一人に私達の負債を押し付けるのは、申し訳なく思っている。しかしもう君だけが頼りだ」
「……わかっています。必ず命令を遂行します」
「頼んだよ……さて立香ちゃんにマシュは、何か言いたいことはあるかな?これが最期だ、何があってももう彼と会えることはない。」
「では、私から。……どうかカルデアスを破壊してください、私たちは自分達を取ってしまいました、消えるのは怖くて怖くて、そして後悔をしました。だからーー後悔のない選択を、私の分までお願いします。」
「……マシュ様」
「……カルデアの総意はマシュが言ったから私は言わない。ごめんーー私の間違いの負債を押し付けて、命令のことは大事だけど気楽にね?君らしくがんばって……あとは野菜もしっかり食べて、よく寝てね。」
「ーーーはい」
「君にこんなこと言うの間違ってるど最後にーーーお母さんって呼んで欲しい」
「ーーー。……立香様、それは……俺はあなたの息子ではありません。俺はーーー」
「知ってる。君は私たちが作ったデザインベイビー、でも私とカドックの細胞が使われてるから。」
「ーーーーーーーーーーすいません。それはできません、ですがーーーーもしすべて終わり、貴方に会えたならその時はーーーその時はお母さんと呼んでもよろしいでしょうか。」
「うん!待ってる!」
「話は終わったかな?ではそろそろ、お別れだ。旅路はきっと辛くて険しいだろうけど、旅路を楽しんで欲しい。楽しいことも辛いことも全部経験しておいで、いつの私達の所かは分からないけど。あっちについたら手紙を渡すこといいね?」
「……はい。行ってきます」
「「「行ってらっしゃい!!」」」
「行ってしまいましたね」
「そうだね……もう泣いて良いよ」
「うわーん!マシュ!行っちゃったよ!大丈夫かな!?ちゃんとできるかな!?」
「せ、先輩、泣き止んでください。あの子なら大丈夫ですよ」
「でも心配だよ!お母さん心配!はっ!今からでも抑止力と契約して……」
「先輩?」
「いえ!なんでもありません!」
「兎に角、私達にできるのは時間を維持することだ。なんとか耐えよう」
という訳でもし二部終章で消えたくないと選択してしまったIFでした
もちろん異聞世界です
この世界のカルデアはオーディール・コールを経験していません