私の目的は凄い発明をして歴史に名を残すことだ!   作:文才が無い饅頭

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若干ネタ切れ気味でぇ……それで書くのに時間がかかってしまいましてぇ……エタったわけじゃないんですよ。
まあ、そういうことで、他の話より文字数が多めな話です。文章は他と変わらないクオリティです。
あと、他作品の物体が登場しています。嫌な人はここで帰ってください。


見学準備

Side:紫翠サキネ

 

席に座ったままのウタハ君を置いて、私は作業室へと小走りで移動していた。

 

何故かって?それはね……ウタハ君が、少し遅めの見学をすることになったからだよ!見学というのは、普通入部したりする前にするものだからね!まあ、入部してから見学をしてはいけないわけでもないから、問題はないだろう。

 

問題なのは、準備の方だ。

 

いや、本当に失敗した。準備に必要な時間のことも考えると、明日ではなく2,3日後くらいにしておけば良かったと今更ながら思う。

 

だからまずは、同志達にこの事を知らせないといけない。じゃないと、準備すら始められないからね。

 

「あ、部長じゃん。なにしてんの?」

 

そんな事を考えていたら、いつの間にか作業室についていたらしい。同志の1人である〝大瀬川(おおせがわ)チドリ〟君が私に話しかけてきた。

……溶接面*1を着けた状態で。

 

「………何故、溶接面を着けているんだい?」

 

「ん?ああ、そういえば外し忘れてたや。教えてくれてありがと」

 

私の指摘を受けたチドリ君は、「うっかりうっかり」と呟きながら、すぐに溶接面を外した。いや、私が聞いているのは何故着けていたかなんだけどね……まあいいか。

 

「にしても部長、これ着けてたのに、よく私だって分かったね?」

 

「それは、まあ………君は分かりやすいからね」

 

そう言いながら、チドリ君にバレないように視線をやや下の方に向ける。()()とは言わないけれど、エンジニア部にはチドリ君以外に()()()()がいないからね。そのお陰ですぐに分かったんだ。()()とは言わないけれどね。

 

「分かりやすいって……まあいいや。それで、部長は何をしに来たの?何か急いでるっぽかったけど……」

 

「ああ、そういえばそうだ!危ない危ない、本当に忘れるところだったよ!」

 

チドリ君にそう言われて、元々は見学の事を知らせるために来ていたことを思い出した。いや、本当に危なかった。もう少し時間が経っていたら完全に忘れていたかもしれないからね……チドリ君には感謝しないといけないね。

 

「いや実はね、ウタハ君の目標が決まりそうになかったから、目標設定のために、明日遅めの見学をすることになったんだよ!だから今すぐに準備を始めないといけないんだ!」

 

「ふーん……ねえ、もしかして部長って寝てない?」

 

「いいや、しっかりと寝たよ?4日程前にね!」

 

「やっぱり。部長が突然何かを始めようとする時は、大体寝てないからなぁ……後で無理矢理にでも寝かせないと」

 

突然寝ているかどうか聞かれたので、正直に答えたら、何かチドリ君が突然呟き始めた。何か駄目だったのか……?

 

「えぇと、チドリ君、どうかしたかい?」

 

「…ううん、何でもないよ。それで、見学の準備だったっけ?私も手伝うよ」

 

「おお、本当かい!?ありがとう、助かるよ!」

 

人手は多いほうが良いからね。やりたいこともあるだろうに、手伝いの申し出をしてくれたチドリ君に感謝だ。

 

「よし、そうと決まれば早速準備をするとしよう!」

 

「分かった。けど部長、私は何をすればいいの?見学の準備とか、あんまりしたことないんだけど」

 

……言われてみればそうだ。かく言う私も、見学の準備なんて一度もしたことがない。部活の勧誘は、大体直接話しかけてスカウトしたり、新入生のほうから入ってきたりするものだからね。

 

うーむ、見学、見学か……見学となると、まず道具類のメンテナンスは必須だろう?清掃も必要だろうし、同志達への連絡もしなければならないか。

 

「……じゃあチドリ君、道具のメンテナンスと、同志達への連絡をしてもらってもいいかい?」

 

「りょーかい。部活は何をするの?」

 

「部屋全体の掃除と、ウタハ君に披露する発明品でも考えようかな。決まったら、それのメンテナンスでもするさ」

 

「はいはーい。それじゃあ行ってくるねー」

 

チドリ君が、道具入れの置いてある作業室の隅の方へと歩いていくのを眺めながら、スマホを取り出してアプリを開く。

 

普通なら、掃除をするのにスマホなんて必要ないが……ここはエンジニア部だ。無論、掃除も人力ではなく機械を使用する。

 

「ふふふ、作っておいてよかったよ。さあ、初仕事だよ!」

 

スマホに映し出された起動ボタンをタップすると、作業室の角にある箱型の装置からロボットが出てきて、こちらに近づいてくる。見たところ、動作に問題は無さそうだ。

 

2本の足でトコトコと歩いてくる、白い卵型のロボット。あれこそが、私の発明品の1つ。ヘルパーロボット〝オールアラウンドヘルパー〟だ。

 

このヘルパーロボットは、掃除や料理、果ては防犯まで。様々な仕事を手伝ってくれる、超便利なロボットなのだ。

 

……まあ、起動するのは初めてだけどね。

 

『あなたのお供、ヘルパーロボットだよ! 何をお手伝いしようかな?』

 

「今からこの部屋の掃除をするから、手伝ってもらえるかな?」

 

話しかけてきたヘルパーロボットに対して、そう返す。そう、なんとこのヘルパーロボットには、会話機能が付いているのだ!

 

『周囲の汚染度を測定……周囲70%の汚染確認。クリーニングプロセスを開始します』

 

おっと、掃除が始まるようだ。どうやらこの部屋は、思ったより汚れていたようだね。さて、上手く動くと良いんだが……。

 

そう思いながら見守っていると、ヘルパーロボットが格納されていた掃除機やハタキ、スポンジ等の掃除用具を展開し、それらを器用に使いながら掃除を始めた。良かった、誤作動は無さそうだ。

 

「……うん、私はいらなそうだね」

 

後は何もしなくても、ヘルパーロボットが勝手に終わらせてくれるだろう。

 

「それじゃあ私は、ウタハ君に披露する発明品でも考えるとするかな」

 

折角の見学だからね。どうせなら作っているところだけではなく、実際に動いているところも見せたほうがいいだろう。と言っても、ウタハ君の興味を惹けそうなものなんてあったかな。

 

オールアラウンドヘルパーは、披露するにしては地味過ぎる気がするから没だね。RPGゲームから発想を得て作ったヒールスライムは、怪我が無いと使えないからこれも駄目だ。

 

うーん……そうだ、〝あれ〟にしよう!あれならインパクトも充分にあるし、特別な状況じゃないと使えないわけでもない!披露するのにぴったりだ!

 

「ふふふ、我ながらナイスアイディアだ。そうと決まれば話は早い。明日に備えてメンテナンスしておかなければ!」

 

そう思って移動しようとしたところ、清掃の指示を出しておいたヘルパーロボットが、こちらに向かって歩いてきていることに気づいた。どうやら、掃除が終わったらしい。

 

『クリーニングプロセスを終了。次は何をお手伝いしますか?』

 

赤く光っている、可愛らしい目でこちらを見つめながらそう問いかけてくるヘルパーロボット。残念だけれど、もう君に頼めそうな仕事は無いんだ。

 

「もう大丈夫だ、元の場所に戻ると良いよ。おやすみ」

 

私はヘルパーロボットに〝もう仕事は終わりだから戻って良い〟と、そう伝えたのだけれど、それを聞いたヘルパーロボットの様子が何だかおかしい。

 

『対象の健康状態を測定……対象が重大な睡眠不足であることを確認。睡眠サポートを開始します』

 

……どうやら『おやすみ』というワードを、ヘルパーロボットは『睡眠をサポートしてほしい』ということだと認識してしまったらしい。機体からスプレー缶と布団を取り出して、こちらに近づいてくるヘルパーロボット。スプレー缶の中身は……何だったか、あまり覚えていないな。それより今は、この状況をどうにかしないといけない。

 

「ち、ちょっと待ってくれ。今のは言い間違えただけなんだ。仕事はもう終わり、私は別に眠らなくても大丈夫だよ」

 

ヘルパーロボット相手に言い訳をしながら、後退っていく。そして、私が後退った分だけ、ヘルパーロボットがこちらに歩いてくる。

 

そんな無意味な攻防を続けていると、突然背中が壁に当たる。いつの間にか、作業室の隅に来ていたらしい。ああ、もう駄目そうだ。

 

ヘルパーロボットが、私目掛けてスプレーを噴射してくる。私は逃げることができず、そのスプレーに思いっきり当たってしまった。

 

……そうだ、思い出した。確か、あのスプレー缶は、不眠症の人でも眠れるレベルで強力な、睡眠スプレーだった……はず…………

 

◇◆◇◆◇

 

Side:大瀬川チドリ

 

「何あれ……」

 

部長から頼まれた仕事を滞りなく終わらせた私は、そのことを部長に報告しようとした……けど、その部長はよく分からないロボット相手に追い詰められていた。

 

「ち、ちょっと待ってくれ。今のは言い間違えただけなんだ。仕事はもう終わり、私は別に眠らなくても大丈夫だよ」

 

そんな言い訳をしながら、ロボットから逃げようとしている部長。どうやら私の存在には気づいていないらしい。

 

部長のところへ行って、助けたほうがいいのかもしれないけど……私は、このまま観察していることにした。部長の喋り方からして、ロボットに眠らされそうになっているみたいだから、そのまま寝てほしい。切実に。

 

「ま、まだ……じゅんび、が………」

 

いつの間にか、部長は壁際まで追い詰められていた。そのままスプレーを吹き掛けられた部長は、気持ちよさそうに眠りについた。これで私が無理矢理眠らせる必要は無くなったけど、あのロボットは何だろう。

 

……うん、あれ、なんかこっちに来てない?

 

『あなたのお供、ヘルパーロボットだよ! 何をお手伝いしようかな?』

 

……なるほど、部長が自分の発明で自爆したのか。いつものことだね、部長は変なところで抜けてるから。

 

「お手伝いは大丈夫だよ。ほら、もう帰って」

 

『指示を確認しました。収納ボックスへ移動します』

 

私の言いたいことは伝わったらしい。ロボットは作業室の隅にあった、箱型の装置のほうへ歩いて行った。あれ、少し前からあったけど、このロボットの収納装置だったんだ、初めて知った。

 

「……さて」

 

「すぅ……すぅ……」

 

私の目の前で、寝息を立てながら眠っている部長。流石に床で寝させるのは駄目なので、部長を抱き上げて、さっきのロボットが置いていった布団の上に乗せる。

 

「……よし」

 

部長を起こすことなく、無事に布団に移動させることができた。そのまま、明日の朝までゆっくり寝てほしい。

 

「ふぁぁ……私も、そろそろ寝ようかな」

 

時計を確認すると、午後の11時だった。道理で眠いわけだ。この時間に外に出るのも嫌だし、私もここで寝させてもらうことにしよう。寝る場所に関しては……何故か掛け布団だけはあったはずだから、ソファで寝ればいい。

 

明日の見学が上手くいくかは知らないけど、大丈夫だと思うことにした。失敗したとしても、それがエンジニア部だから。後輩ちゃんには慣れてもらうしかない。

 

「それじゃ……おやすみ、部長」

 

残りは全部、明日の私に任せよう。

*1
溶接の時等に使う、顔を保護するための道具だよ。チドリ君が着けているのはヘルメット型のものだね。手持ち型のものとは違って両手を自由に使えるから、とても便利なんだ。byサキネ




〝オールアラウンドヘルパー〟、分かる人には分かるアレです。
元ネタより平和なシステムなので、安心してください。
ちなみに、今後もこういう感じで他作品の機械とかが登場することがあります。そういうのが若干苦手な人は気をつけてください。
あと、評価・感想・誤字報告も待ってます。
……誤字報告は無いほうがいいか。
ではでは〜( ・ω・)ノシ

キャラクター増やす?

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  • 出さなくていいよ
  • カレーうどん食べろや(結果見たい人用)
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