宮廷の遊撃人   作:らりるれリッター

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〜お知らせ〜


前回をもちまして、『宮廷の遊撃人』は終了となりました。

なのでここから、
【新連載】『椿咲南美は巻き込まれる』を開始します!!



閑話:今日は4月1日
第1話? 入学式の時期ですね


 

 

春です。

 

寒い寒いと言われた冬も終わりを告げ、尸魂界(ソウル・ソサエティ)にも春の息吹が届くようなりました。

 

 

「「「おはようございまーす!」」」

 

 

血気盛んな若者たちが期待と不安を胸に続々と集まって来ています。

 

ここは『真央霊術院(しんおうれいじゅついん)』。昔は『死神統学院(しにがみとうがくいん)』と呼ばれていた護廷十三隊(ごていじゅうさんたい)隠密機動(おんみつきどう)鬼道衆(きどうしゅう)に属する死神を育成する教育機関です。

創設者は、【護廷十三隊総隊長】山本元柳斎重國殿。かれこれ2000年以上の歴史がありますけれど、私が物心つくはるか前の話なのでそこのところは良く知りません。

 

とまあ、話が少し脱線しましたけど今日は真央霊術院の第……

何回目かは知らないですけど、とにかく入学式です。

 

 

「ようこそ新入生諸君!」

 

 

入学式が始まってから20分ほど、式は滞りなく進んで今は学院長の挨拶です。

 

学院長の挨拶は決まって"ようこそ新入生諸君"から始まります。毎年のことです。

聞いている生徒たちはとても退屈そう、欠伸(あくび)している子はまだマシ、寝ている子もざらにいます。毎年のことです。

 

 

「我が『真央霊術院(しんおうれいじゅついん)』は二千年の歴史を誇る歴史を持ち、未来の鬼道衆(きどうしゅう)隠密機動(おんみつきどう)そして、護廷十三隊(ごていじゅうさんたい)を作る若者を育成する伝統ある学院である!諸君らもその伝統に恥じぬよう―――……」

 

「椿咲先生、少しよろしいですか?」

 

 

学院長の挨拶の最中、私と同じ講師の1人である八頭(やたま)先生が話しかけてきました。

この先生何をやったのか知らないですけど、今回から主任講師の立場から一講師、おまけに1組担当から2組担当になりました。

まあ、所謂(いわゆる)降格ってやつですね。

 

 

「……学院長のお話の最中なので、手短にお願いしますよ」

 

「勿論です。さっそく、失礼承知であえて言いますが、わたくしは正直あなたではまだ一組担任は務まらないと思っております。荷が重いようでしたらいつでも交代いたしますので……」

 

 

こうやって自身の立場を取られた人がいびって来るのありますよね。内心穏やかじゃないのは理解しますけれど、学院長の挨拶の時に話しかけてくる辺りともう少し言い方はありますよね。

こういうのは慣れっこですけど、問題なのは――――――

 

 

「もし、お二方」

 

 

さっそく巻き込まれました。副学院長さんのお出ましです。

人間で言えば24歳くらいの女性で金色の髪でポニーテール。爪はネイルをしていてすごくオシャレ。現世で言う所のギャルの風貌をしていますが、すごくしっかりした人です。実年齢的には私より全然年下ですけど、尊敬の念すらあります。

 

 

「ふ、副学院長……」

 

「本日は新入生たちの晴れ舞台です。その様な日に要らぬいざこざとはどういう了見でしょう?」

 

「申し訳ありません。騒がしくしまして」

 

 

こういう時は一も二も言わずにまず謝ります。私に否はないのになんでって思う気持ちをグッとこらえてね。

 

”言い訳はいいわけ”

 

ダジャレですけど、こういう事です。

 

 

「……成程、椿咲先生は弁えているようですね。良いですか?教鞭を執ることに1組も2組も関係ありません。その事が分からない、或いは重荷に感じているようならばいつでも交代を申し出ていただいても構いませんよ」

 

「くっ……い、いえ……そのようなことはありません……」

 

 

怒らせると見た目からは想像もできないくらい怖いです。ある意味では山本総隊長よりも怖いかもしれません。このように、わたしにはちょっとした悩みがあります。それは、、、

 

 

すぐに厄介ごとに巻き込まれる

 

 

所謂(いわゆる)不幸体質みたいなもの。いつから始まったのか、生まれた時?護廷に入隊した時?それとも霊術院で教鞭を執るようになった時?

この際どっちでもいいから平穏無事で過ごしたい。

 

 

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「はい、それでは皆さん。改めてご入学おめでとうございます」

 

 

入学式が終わり、すぐに私は1組の生徒を(ともな)って教室へと移動しました。

学院長の話が思いの(ほか)長くなってしまい、少し時間が押しているのは内緒です。

 

 

「まずは自己紹介をしましょう。私は1組担任の椿咲(つばきさき)南美(みなみ)と言います。あまりこういう表現はしたくないけれど、この1組は成績優秀者が集められたいわば特進学級です。学院長も言ってましたが、みんなには将来護廷十三隊、隠密機動、鬼道衆の中心で活躍できるように日々精進していってもらいたいです」

 

 

目も前で座る40人ほどの生徒たちは皆、私のことをまっすぐ見てくれています。

学院長の話を退屈そうに聞いていた時とは大違いですね。

 

 

「じゃあ、挨拶はこれくらいにして、まずはこれを配りましょうか」

 

 

ドサッという音とともに私が置いたもの、学科項目で使う教本です。尸魂界(ソウル・ソサエティ)の歴史や死神の仕事について、鬼道や護廷十三隊の隊規則などが記されています。

 

いやぁ・・・重かった!

 

 

「学科項目ではこれを使います。置いていくも良し、持ち帰るもよし。ただ、絶対に紛失はしないでくださいね」

「次は……―――

 

 

そんなこんなで渡すものを大量に渡していきます。時間も押していますしね。

そして最後に渡すべきもののところまで来ました。

 

 

「はい、では最後にこれを渡しておきましょう」

 

 

一度部屋を出た私はとある物を持ってきました。斬魄刀です。

 

斬魄刀とは正式名を『浅打』と言う、死神が扱う刀のことです。霊術院時代に一時貸与され、配属とともに正式授与されます。

その斬魄刀を見て目を輝かせる子、責任感や重圧を感じ緊張した面持ちになる子、様々です。

 

 

ちなみに私が最初に斬魄刀を持った時の感想は、「重っ……」でした。

情緒の欠片もないですね。

 

 

「全員に行き渡ったかな。みんなも知っている通り、それは斬魄刀です。軽く説明をしますけれど、斬魄刀は霊術院では一時貸与、死神となれば正式授与となり、寝食を共にして己の斬魄刀を創りあげていくことになります。また、斬術の授業ときはこれを使いますので、くれぐれも無くさないように」

 

「はい!!」

 

 

元気な返事が帰って来ました。「くれぐれも無くさないように」と言いましたが、”えっ?こんなの無くすの?”とお思いでしょう。

居るんですよね。実際に過去に一回だけ斬魄刀を無くした子がいました。その子は泣く泣く退学処分になりました。今もその斬魄刀は行方知れずです。

 

 

「では、渡すものと説明は以上です。本日は入学式のためこれにてお仕舞いです。明日から授業を開始しますので、遅刻はしないように」

 

 

今日は入学式なので以上で解散です。みんな思い思いに過ごしています。斬魄刀を腰に差して構えていたり、卍解と言っている子もいたり

教本を見て引いた顔をしていたり、さっそく友人を作っている子もいますね。

 

その中で、一人浮かない顔をしている子がいます。こういう子を放っとくのは私のポリシーに反するので、さりげなく話しかけます。

 

 

「まだ、緊張してる?」

 

「え、あっ……えっと」

 

「まずは深呼吸しよっか」

 

 

深呼吸させて落ち着かせたところで、浮かない顔をしていた理由を聞きました。あっ、彼女の名前は『銀山(かなやま)春花(はるか)』と言うそうです。

 

 

「椿咲先生、相談事があります」

 

「相談?」

 

「はい、とても大変なことが起きそうなんです」

 

 

 

 






さあさあ、始まりました!『椿咲南美は巻き込まれる』
その次回予告です。


1人教室で浮かない顔をする銀山(かなやま)春花(はるか)と言う生徒。彼女には人には言えぬ悩みがあった。
その最中、霊術院に侵入者!?

彼女の悩みと侵入者の関係は!?そして椿咲は対処できるのか!?


次回『南美(みなみ)春花(はるか)と侵入者』


お楽しみに〜








「……って言うの檜佐木編集長に頼んで『瀞霊廷通信』に乗せようと思うんですけど、どうですかね?」

「いや、どうって……まあ、書くのは勝手だが自分を主人公にしてどうするんだよ」



―――続・・・きません。

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