破壊の黒炎   作:ぐちロイド

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第22話 カラス駆除

一誠「ふざけんな……ッ! 神がいなかろうが魔王がいなかろうが、俺たちの居場所(オカ研)を壊そうとする奴は、この俺が……ブッ飛ばす!」

 

一誠の咆哮が、絶望に凍りついた空気を強引に叩き割った。

その左腕に宿る『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』が、かつてないほどの激しい赤光を放ち、周囲の空間を振動させる。

 

一誠「昇進(プロモーション)――『女王(クィーン)』!!」

 

一誠は龍の力を極限まで高め、木場やゼノヴィアと共に、天空に座すコカビエルへと肉薄した。

木場は『聖魔剣』を複数展開し、神速の踏み込みで死角を突く。ゼノヴィアは信仰を失った絶望を怒りへと変換し、『破壊の聖剣』を全力で振り下ろした。リアスや朱乃からも、魔王の血を引く魔力と、神罰の雷光が降り注ぐ。

 

しかし。

 

コカビエル「――無駄だと言ったはずだ」

 

コカビエルは指先一つ動かさず、ただ翼を一閃させた。

それだけで、一誠たちが積み上げた必殺の連携は、紙細工のように無惨に霧散した。一誠のブーストされた拳は空を切り、木場の魔剣は翼の羽一枚にすら届かず、リアスの魔力はコカビエルが纏う漆黒のオーラに飲み込まれて消えた。

 

一誠「ぐ、あああッ!?」

 

コカビエル「あはは、脆い! 脆すぎるぞ、赤龍帝! この程度で私と戦おうなどと、片腹痛いわ!」

 

コカビエルが手から生成した巨大な光の槍が、一誠たちを地上へと叩き落とす。爆煙が上がり、校舎の残骸がさらに積み重なる。

 

ボロボロになりながら這い上がろうとする一誠の前に、一歩、静かな足取りで進み出る影があった。

 

連「……どいてろ。お前たちじゃ、そいつの遊び相手にもなりゃしない」

 

暁連だった。

彼は一誠の肩を軽く叩き、まるで散歩にでも行くかのような淡々とした口調で告げた。その背後には、シアン色の髪をなびかせ、指先で風を弄ぶディーネが、妖艶な笑みを浮かべて控えている。

 

一誠「連……! でも、あいつは……!」

 

連「黙って見てろ、一誠。……神が死んだ後の世界の戦い方を、俺たちが教えてやる」

 

連が前へ出ると、コカビエルは初めてその不遜な笑みを消し、黄金の残光を放つ連のブレスレットを凝視した。

 

コカビエル「……ほう。ようやく『本命』が動くか。人間、いや……転生者と言ったな。貴様らがどれほどこの世界の理(システム)を無視できるか、試してやろう」

 

連「試す? ……勘違いするなよ、カラス野郎」

 

連が右腕を掲げると、そこから溢れ出した黄金の液体が、瞬時に『真説・エクスカリバー』へと姿を変えた。同時に、左手には黒炎が渦巻き、理を焼き尽くす魔剣が顕現する。

 

連「お前は試す側じゃない。……ここで俺たちに『殺される側』だ」

 

コカビエル「――不遜なッ!!」

 

コカビエルが十数本の光の槍を、音速を超えて連へと放つ。

だが、連は微動だにしない。

 

ディーネ「『風の障壁(アニマ・ヴェント)』。……私の愛しい連に、そんな汚い枝を向けないで頂戴」

 

横に立つディーネが優雅に手を掲げると、連の周囲に超高密度の風の渦が展開された。コカビエルの放った光の槍は、その渦に触れた瞬間、ディーネの持つ「腐食」の権能によってボロボロに崩れ、塵となって消え去った。

 

コカビエル「なっ……私の槍を、こうも容易く!?」

 

ディーネ「驚くのは早いわよ? 私はただの『サポート』なんだから」

 

ディーネが指をパチンと鳴らすと、連の背中にシアン色の光り輝く風の翼が形成された。それはアザトースの闇の翼と重なり、連に超越的な機動力を与える。

 

連「……行くぞ」

 

連の姿が消えた。

次の瞬間、コカビエルの目の前に連が肉薄していた。

 

コカビエル「――っ!?」

 

黄金の聖剣が、コカビエルの喉元をなぞる。

コカビエルは反射的に翼を盾にしたが、連の『真説・エクスカリバー』は、その漆黒の翼をまるでバターでも切るかのように滑らかに両断した。

 

コカビエル「ガ、アアアアッ!? 私の、翼が……!」

 

連「まだ一枚目だ。……次だ」

 

連の追撃は止まらない。

空中でディーネが風を操り、連の踏み台となる不可視の足場を次々と生成する。連は三次元的な軌道を描きながら、黄金と漆黒の二刀流でコカビエルを刻んでいく。

 

コカビエル「おのれ、小賢しい!!」

 

コカビエルが全方位に向けて魔力を爆発させるが、ディーネが即座に連の周囲の「空気の密度」を変え、衝撃波のベクトルを逸らした。連はその一瞬の隙を突き、左手の魔剣でコカビエルの腹部を薙ぎ払う。

 

ディーネ「あはっ! 連、今のいいわ! もっと、もっとその黒い羽を毟り取ってあげて!」

 

ディーネは戦場を舞う蝶のように美しく、そして残酷だった。彼女は一切の攻撃を行わない。ただ、連が最高のパフォーマンスを発揮できるように、空間、風、光の屈折までも完璧に制御している。

 

連が剣を振るうたびに、コカビエルの誇る堕天使の魔力が、聖剣の輝きに捕食され、魔剣の炎に焼き尽くされていく。

 

コカビエル「馬鹿な……! 神も魔王も死んだこの世界で、これほどの『純度』を持つ力が存在するはずがない! 貴様ら、一体どこの神話の……!」

 

連「……神話? そんなもの、俺が今ここで新しく書き換えてやるよ」

 

連は空中で静止し、黄金の剣を高く掲げた。

ディーネがその剣の周囲に、大気中の水分を凝縮させた「水」のレンズを何百枚と展開する。

 

ディーネ「連、光の収束準備完了よ。……思いっきり、ぶっ放しなさい!」

 

連「ああ。……『真説・聖魔融合:極光の断罪(エクス・カオス・レクイエム)』!!」

 

連の放つ黄金の閃光が、ディーネのレンズ群を通過することで幾千、幾万もの極細のレーザーへと収束し、コカビエルの全身を貫いた。

 

コカビエル「ア、ガ……ガ、アアアアアアアアッ!!!」

 

叫び声が結界内に轟く。

コカビエルの十二枚の翼は、ディーネの風の加護を受けた連の連撃によって、もはやボロ布のようにズタズタに引き裂かれていた。

 

地上で見守るリアスたちは、ただただ圧倒されていた。

自分たちが一太刀も掠めることができなかった「神話の怪物」を、連とディーネの二人は、まるでおもちゃを弄ぶ子供のように、無慈悲に、そして機能的に解体している。

 

一誠「……信じられない。あれが、連とディーネさんの本当の……」

 

一誠の言葉は、衝撃音によってかき消された。

コカビエルが血反吐を吐きながら、校舎の時計塔へと墜落したのだ。

 

連はゆっくりと地上に降り立ち、ブレスレットを弄りながら、瀕死の堕天使を見下ろした。

ディーネはその隣に並び、連の腕に抱きつきながら、コカビエルに向けて冷酷な笑みを浮かべる。

 

ディーネ「ねぇ、連。このカラス、まだ生きてるわよ? 最期はどっちの剣で終わらせてあげる?」

 

連「……どっちでもいい。こいつには、もう『価値』がない」

 

連が聖剣を突き立てようとしたその時。

結界の外から、コカビエルのそれとは比較にならないほど、静かで、冷徹で、そして圧倒的な「重圧」が押し寄せてきた。

 

?「――そこまでだ。コカビエル。醜態が過ぎるぞ」

 

白い鎧を纏い、背中から白銀の翼を広げた「彼」が、天空から降り立つ。

バニシング・ドラゴン、白龍皇ヴァーリ。

 

連は剣を収めることなく、その新たな来訪者を冷たく見据えた。

 

連「……また、面倒なのが増えたか」

 

ディーネ「あはっ、最高じゃない! カオスの本番は、ここからよ!」

 

ディーネの歓喜の声が、世界の崩壊を祝福するように響き渡った。

 

 

転スラの二次創作主人公でやって欲しい種族は?

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