破壊の黒炎   作:ぐちロイド

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第27話 何時もの光景 現れる魔王

プールの水面が西日に照らされ、キラキラと黄金色に輝き始めた頃。清掃という名の「労働」を終えた一誠を待っていたのは、天国と地獄が紙一重で同居するような、あまりにも過激な報酬だった。

 

リアス「ねぇ、一誠。私の背中、サンオイルを塗ってくれないかしら?」

 

リアスがうつ伏せになり、ビキニの紐を解いて白い背中を晒す。その隙間から、重力に従って形を変える豊満な双丘の曲線が、一誠の視界を暴力的にジャックした。

 

一誠「は、はいっ! 喜んでぇぇ!」

 

鼻血を噴き出さんばかりの勢いで一誠が手を伸ばそうとしたその時、背後からねっとりとした甘い声が響く。

 

朱乃「あらあら、リアス。独り占めは感心しないわ。……一誠くん、リアスが構ってくれないなら、私が『可愛がって』あげましょうか?」

 

朱乃が一誠の腕に抱きつき、確信犯的に自らの胸を押し付ける。二人の上位悪魔による「一誠争奪戦」が勃発し、揉み合いの中でリアスのブラが外れかけ、朱乃の胸元もはだけるという、文字通りのラッキースケベ地獄。一誠は目を血走らせ、「お、おっぱいが丸見えだぁぁ!」と叫びながら、天を仰いで悶絶していた。

 

朱乃「ふふ、一誠くん。リアスにはもう、おっぱいを吸わせてもらったの?」

 

朱乃が耳元で毒を含んだ蜜のように囁く。一誠が「ま、まだです……」と蚊の鳴くような声で答えると、彼女は妖艶に目を細めた。

 

朱乃「じゃあ……私が先に吸わせてあげる。……んっ」

 

朱乃が一誠の耳たぶを甘噛みし、そのまま首筋に舌を這わせる。

 

 

一誠「ひぎゃあああッ! 昇天するぅぅ!」

 

そのカオスな光景を、プールサイドのベンチでディーネに膝枕をされながら眺めていた連は、心底ゴミを見るような目を向けた。

 

連「……ディーネ。あの赤龍帝を今すぐ黒炎で消毒していいか?」

 

ディーネ「あはっ! ダメよ連。あれはあれで、この世界の面白い『バグ』なんだから。見てなさいよ、リアスのあの顔。独占欲で顔が真っ赤だわ!」

 

---

 

 

 

数刻後。

夕暮れ時、制服に着替えた一行は旧校舎の部室へと戻っていた。

一誠は先ほどの「喧嘩」――というか、リアスと朱乃による熾烈な誘惑合戦から逃げ出し、今は部屋の隅で小さくなっている。

 

リアス「……全く。一誠は、どうしてあんなにエッチなのかしら」

 

リアスが頬杖をつき、溜息を漏らす。その視線の先では、ゼノヴィアが一誠に向かって真剣な表情で詰め寄っていた。

 

ゼノヴィア「一誠、先ほどの続きだ。強い子をなすためには、今のうちに『子作り』の儀式を済ませておくべきではないか? 私はいつでも準備はできている」

 

一誠「お、おいゼノヴィア! 部長たちの前でそういうこと言うなって!」

 

ゼノヴィア「何故だ? 繁殖は生物の本能だろう。さぁ、脱げ」

 

一誠「脱がせるなよぉぉ!」

 

結局、ゼノヴィアが強引に押し倒そうとしたところを、リアスと朱乃が「それ以上は禁じます!」と割って入る。いつもの、賑やかで、救いようのない光景。

 

だが。

連だけは、その喧騒に背を向け、窓の外を見つめていた。

彼の右腕のブレスレットが、静かに、しかし鋭く警告を発している。

 

連「……来たか」

 

連が目線だけをドアの方角へ向けると、そこには音もなく、二つの影が立っていた。

一人は、深紅の長髪をなびかせ、底知れないカリスマと温かみのある魔力を纏った青年。

もう一人は、銀髪のメイド服に身を包み、氷のような静寂を纏ったクールな美女。

 

リアス「……お兄様!?」

 

リアスの叫びと共に、一誠や小猫、朱乃たちが弾かれたように立ち上がり、その場で膝をついて頭を垂れた。

現れたのは、現冥界の支配者の一人、魔王サーゼクス・ルシファー。そしてその『女王(クィーン)』であるグレイフィア・ルキフグス。

 

連はソファに座ったまま、ディーネも立ち上がることなく、新入りのアーシアとゼノヴィアだけが戸惑いながら立っていた。

 

サーゼクス「やぁ、リアス。……そんなに畏まらなくていいよ。今日はプライドを捨てて、ただの『兄』として会いに来たんだから」

 

サーゼクスは穏やかに微笑み、戸惑うアーシアに視線を向けた。

 

サーゼクス「君がアーシア・アルジェントだね。リアスから聞いているよ、とても優秀な僧侶(ビショップ)だと。リアスを支えてくれてありがとう」

 

アーシア「は、はい……! 滅相もございません、サーゼクス様!」

 

サーゼクス「そんなに硬くならないで。今日は本当に、プライド……いや、プライベートで来ているんだから」

 

リアス「プライベート?」

 

 

リアスが顔を上げ、訝しげに兄を見つめる。

 

リアス「……お兄様。お兄様は冥界を統べる魔王なのですよ? お仕事を放り出してこんなところに来られては困ります」

 

サーゼクス「いやぁ、グレイフィアに内緒で抜け出そうとしたら、すぐに見つかってしまってね。結局、仕事も兼ねることになってしまったよ」

 

サーゼクスが苦笑いすると、背後のグレイフィアが冷たく告げた。

 

 

グレイフィア「サーゼクス様、遊びはそこまでにしてください。……リアス様。もうすぐ、この学園で『公開授業』が行われるのでしょう?」

 

リアス「ええ、そうだけど……。それがグレイフィアと何の関係が?」

 

グレイフィア「私も伺います。そして、リアス様のお父様も。……大切なお嬢様の授業風景を、見逃すわけにはいかないと仰っておりましたよ」

 

リアスが「お父様まで……」と頭を抱える。そんな妹の様子を微笑ましく眺めていたサーゼクスの視線が、不意に、ソファで傲然と構える連へと向けられた。

 

サーゼクス「……そして。君が、コカビエルを退けたという『イレギュラー』、暁連くんだね。……それと、ヴェパールの末裔、ディーネ・ヴェパール嬢」

 

連は黄金の瞳で魔王を射抜いた。

 

 

連「……魔王サマが、俺みたいな人間に何の用だ? サインでも欲しいのか?」

 

サーゼクス「くはは! 面白い子だ。……君の右腕にある『それ』、そして君の背後に揺らめく『影』。……アザゼルが夢中になるのも無理はない。君たちはこの世界の理の外側にいる」

 

サーゼクスは一転して、真剣な、王としての表情を浮かべた。

 

サーゼクス「リアス。プライベートと言ったが、本題はここからだ。……この駒王学園を、三勢力会談の場所として使わせてもらうことに決めた。……天界、堕天使、そして我ら悪魔。世界の運命を決める舞台に、ここは相応しい」

 

リアス「……三勢力会談を、ここで?」

 

リアスの驚愕をよそに、連は不敵に笑った。

黄金のブレスレットが、黄泉の女神の期待に応えるように、微かに脈動する。

 

連「……いいぜ、魔王サマ。その『茶番』、特等席で見せてもらう。……神がいない世界で、お前らがどんな無様な妥協を見せるのか……。俺とディーネで、たっぷりと吟味してやるよ」

 

ディーネ「あはっ! 楽しみね、連。……最高にカオスな授業参観になりそうじゃない!」

 

ディーネが連の肩に手を置き、魔王に向かって牙を見せるように笑った。

駒王学園。かつてない激動の渦が、この小さな学び舎を中心に、世界へと広がり始めようとしていた。

 

 

転スラの二次創作主人公でやって欲しい種族は?

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