旧校舎の戦場は、一瞬の静寂に包まれた。
ヴァーリ・ルシファーが放つ、魔王の血と龍の意思が混ざり合った白銀のプレッシャー。対するは、ソファから悠然と立ち上がった暁連。
連は、左腕に浮かび上がった漆黒の鱗を無造作にさすりながら、冷淡な視線をヴァーリへと向けた。
連「……最強のサラブレッド、か。笑わせるなよ、白いの。お前の言う『最強』なんてものは、この狭い箱庭の中だけの理屈だ」
ヴァーリ「ほう、面白いことを言う。……なら、君がその『理外』の力とやらを見せてくれるのかい? 暁連」
ヴァーリが不敵に口角を上げた瞬間、連は掌を軽く振って、その場にいた一誠を指し示した。
連「……いや、まずは前座だ。肩慣らしに丁度いいだろう? ……二天龍の、宿命の激突とやらをな。俺が動くのは、その残骸を掃除する時で十分だ」
ヴァーリ「……なるほど。確かに、赤龍帝との決着は私の望むところだ。……いいだろう、一誠。君のその矮小な力が、どこまで私を愉しませてくれるか……試してやるよ!」
ヴァーリの背中から、八枚の光り輝く白翼が爆発的に展開された。
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ドライグ「……来るぞ、一誠! 集中しろ!」
ドライグの警告が響く中、一誠は『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』を構えた。
一誠「行くぜ、ヴァーリッ!!」
一誠が地面を蹴り、音速を超えて突進する。だが、ヴァーリはその動きを完全に見切っていた。
ヴァーリ「遅いな。……『ディバイド(減衰)』!!」
ヴァーリの手が、一誠の鎧に触れた。その瞬間、一誠の全身から力が抜け落ちるような、悍ましい感覚が走った。
『ディバイド! ディバイド! ディバイド!』
一誠が必死に『ブースト』で高めた魔力が、ヴァーリの神滅具(セイクリッド・ギア)『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』によって、無慈悲に半分に削られていく。削られた力はそのままヴァーリの上乗せとなり、二人の実力差は絶望的なまでに開いていった。
一誠「な……んだよ、これ……! 触られるたびに、力が消えていく……っ!」
ヴァーリ「これが白龍皇の力だ。……一誠、君には失望したよ。親の愛だの、仲間の絆だの……そんな下らないものに執着しているから、君の龍はこれほどまでに弱々しい」
ヴァーリの一撃が一誠の腹部を抉る。深紅の鎧が砕け散り、一誠は壁を突き破って吹き飛んだ。
ヴァーリ「……親も家族も、強者には不要なものだ。私は魔王の血を引き、龍の力を得た。それだけで十分なんだよ。……君の守ろうとしている仲間や、その女(リアス)も……俺にとっては、踏み潰すべき塵に過ぎない」
一誠「……なんだって……?」
瓦礫の中から、一誠がボロボロになりながら立ち上がる。その瞳には、今までとは質の違う、昏い炎が宿っていた。
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一誠「……今、なんて言った。……家族が、部長が……塵だと?」
一誠の脳裏に、自分を信じてくれた両親の顔、そして自分を「家族」として受け入れてくれたリアスの、優しくも凛とした微笑みが浮かぶ。
一誠にとって、そこは世界で唯一の、譲れない居場所だった。
一誠「……お前に何がわかるんだよ……ッ! 部長のおっぱいが、どれだけ俺を支えてくれたか……おっぱいに宿る、あの慈しみと希望を……お前みたいな血筋だけのヤローに、侮辱されてたまるかよぉぉぉ!!」
ヴァーリ「……は? おっぱい……?」
ヴァーリが呆気に取られた瞬間、一誠の籠手が、物理的な法則を無視した異常な振動を始めた。
『ブースト! ブースト! ブースト! ブースト! ブーストォォォ!!』
驚異的な速度。ヴァーリの『減衰』を遥かに上回る速度で、一誠の魔力が倍加していく。それはもはや、赤龍帝の力だけではない。一誠の「欲望」と「愛」が、龍の因子と異常な融合を果たした結果だった。
一誠「……俺は、乳龍帝(チリュウテイ)だッ!! おっぱいを侮辱する奴は、神様だろうが魔王だろうが、俺がぶっ飛ばしてやるッ!!」
一誠は、ヴァーリの鎧から剥がれ落ちた「白の宝玉」を、自らの籠手に無理矢理叩き込んだ。
本来、反発し合うはずの赤と白の力が、一誠の執念によってねじ伏せられる。
一誠「……喰らえ、ヴァーリッ!! これが俺の、部長への愛の結晶だぁぁぁ!!」
一誠の拳が、ヴァーリの顔面に直撃した。
白銀の兜が粉々に砕け散り、ヴァーリの素顔が露わになる。魔王の血を引く天才が、初めて「理解不能な力」によって大地へと叩きつけられた。
ヴァーリ「……が、はっ……!? なんだ、今の……馬鹿げたパワーは……」
ヴァーリが苦悶の表情で呻く。一誠はそのまま、全ての力を使い果たし、深紅の鎧が霧散すると同時にその場に倒れ伏した。
一誠「……へへ。……見たかよ、白いの……。おっぱいの……勝利、だ……」
一誠が意識を失う。
戦場に、再び静寂が戻った。
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ディーネ「……あはっ、傑作ね! まさか、おっぱいの執着で魔王の血筋を殴り飛ばすなんて。ねぇ連、あのアホ、最高のコメディアンだわ」
ディーネが腹を抱えて笑う中、連はゆっくりと歩を進めた。
倒れた一誠の横を通り過ぎ、立ち上がろうとするヴァーリの前に立つ。
連の左腕の漆黒の鱗が、月光を浴びて不気味に、そして美しく輝いていた。
連「……前座は終わりだ、ヴァーリ。……お前の言う『最強の血筋』とやらが、いかに滑稽な妄想か……。今度は俺が、その魂に直接刻んでやる」
連の周囲に、黒炎が渦巻く。
それは一誠のような熱い怒りではなく、全てを無に帰す、底知れぬ「虚無」の圧力だった。
ヴァーリ「……暁連。……面白い。……死に損ないの赤龍帝より、君を殺す方が……俺には相応しい!!」
ヴァーリが叫び、再び白銀の鎧を再構築しようとするが、その動きは連の指先一つで遮られた。
「――禁手(バランス・ブレイカー)、『極夜の破滅龍騎士(ナイトメア・オーバーロード)』」
連の全身を、漆黒と黄金の鎧が包み込む。
それは龍でも、悪魔でも、天使でもない。
世界を創り、そして壊すために顕現した、黄泉の執行者の姿だった。
連「……さぁ。神話の幕を引こうか。……跪け、白いの。……本物の『王』の御前だ」
連の魔剣アザトースが、夜空を漆黒に染め上げた。
駒王学園の結界が、その圧倒的な威圧感に耐えきれず、ガラス細工のように音を立てて崩壊し始めた。
転スラの二次創作主人公でやって欲しい種族は?
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