本陣に来るよう言われた信忠。
信忠「一体何の用だ・・・?分かった、すぐに向かう。」
信忠「三左、ここは任せた。行くぞ、六。」
勝家「はっ!」
可成「お任せ下さい。」
信忠は、勝家と一緒に信奈の本陣に向かった。
そして、本陣に到着すると
信忠「姉上、お呼びと聞き参上しました。」
信奈「ああ、信忠。コイツどうしようかしら?」
信忠「はっ?」
信奈が、とある者を顎で指して信忠に尋ねた。
その者は
??「だから、俺は怪しい者じゃねーっつーの!!」
学ランを身に纏った少年が縛られた状態でそこにいた。
信忠「何者ですか?見た事ない珍妙な物を着ておりますが・・・」
信奈「それが、戦場のど真ん中に突然現れて、私の足軽がとっ捕まえたのよ。」
信忠「突然・・・?」
すると
??「織田の当主、織田信長か?お、俺、是非織田家に仕官した・・・くて・・・」
その少年は、縛られながらも織田家に仕官したいと言ってきたが、ある一点を見て目が飛び出ていた。
それは
勝家「?」
勝家の揺れるとある一点だった。
・・・何故鎧も揺れているのか分からんが。
そして
??(す、すげぇ・・・!よ、鎧が揺れたぜ・・・!何つーデカい胸なんだ・・・!)
少年は、鼻血を出して興奮していた。
勝家「き、貴様・・・!」
すると、勝家は少年が何を見ているのか察し、胸を隠した。
その時
スッ
??「あ?」
信忠「おい・・・何見てんだ・・・?」
信忠が勝家の前に立ち、冷たい目で見下ろしていた。
??「あっ・・・その・・・えっと・・・」
少年は、信忠の冷徹な目に顔を青褪めさせた。
すると
信奈「止めなさい、信忠。話が出来なくなってしまうわ。」
信奈が止めに入り
信忠「・・・失礼しました。」
信忠は頭を下げた。
信奈「それで、織田に仕官したいんだって?」
改めて、信奈は少年に話を聞くと
??「は、はい!!是非とも、織田信長様に仕えたく・・・!」
少年は信長に仕官したいと言った。
信奈「信長って誰よ?信忠、知ってる?」
信忠「いえ、俺にも。まさか、父上の隠し子では?父上、女好きでしたし。」
信奈「ああ、あり得るわね・・・」
しかし、二人は信長と言われてもさっぱり分からず、亡き信秀の隠し子ではと疑いつつも
信奈「けど残念ね! 織田の当主はこの私、織田信奈よ!」
信忠「俺はその弟の信忠だ。」
二人は自己紹介した。
その少年は、二人の名前を聞き
?? 「ええーっ!?信長じゃなくて信奈!?それに信忠って、信長の息子じゃ・・・ええーっ!?」
驚きのあまり大声を上げてしまったのだった。
そして、彼が怪しい人物では無いと分かると
信奈「じゃあ、コイツは私が預かるわね。」
信忠「分かりました。」
信奈が預かると言った。
信奈「ところで、山口なんだけど・・・」
信忠「ああ、ご心配なく。彼奴らにはそれ相応の対価を払わせますので・・・」
その際、山口親子には裏切った報いを受けさせると信忠は冷たい目で答えた。
信奈「そ、そう・・・分かったわ・・・」
信忠の態度に、信奈は背筋がゾッとした感覚を味わった。
信忠「では姉上。俺はこれにて。行くぞ、六。」
勝家「はっ。」
信奈「ええ。」
信忠「万千代も、またな。」
長秀「・・・はっ。」
その際、長秀にも別れを告げたが、長秀本人も信奈同様背筋から寒気を感じでいたのだった。
自陣に帰る際
信忠「玄蕃。此度の加勢、誠に感謝する!」
盛政「ありがたきお言葉!信忠様も天晴れな活躍ぶりです!!勿論権六殿や森殿含めた皆様も!!大殿も、草葉の陰でお喜びでしょう!!」
信忠「では、また!」
盛政「はっ!!権六殿も!!」
勝家「ああ!またな、理助!」
盛政の陣に立ち寄り、言葉を交わしたのだった。
そして、信忠は那古野へ、信奈は清洲へ凱旋した。
因みに余談だが、山口親子は信忠が駿河国内に流した寝返ったのは偽りだと言う流言によって、切腹させられたのであった。