うつけ姫の弟   作:ホークス馬鹿

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決戦、桶狭間!です。


決戦、桶狭間!

善照寺砦に入った織田軍。

 

 

 

信奈「このまま突撃するのかしら?」

 

信忠「いや、まだその時ではありません。」

 

信奈「では、どうするかしら?」

 

信忠「まず三百の兵で、今川に寝返った鳴海城を攻めます。」

 

信忠は、三百の小勢で鳴海城を攻めると言った。

 

盛政「何と・・・!」

 

長秀「僅か三百の小勢では、鳴海城は落とせません!」

 

良晴「戦の経験が全く無い俺でも分かる。せめてもう少し兵を向けた方が・・・!」

 

信忠の発言に、皆が長秀を筆頭に反対の意見を言った。

 

信奈「・・・何か考えがあるのね。」

 

信忠「・・・はい。」

 

信奈と信忠は、互いに見つめ合った。

そして

 

信奈「分かったわ。あなたの策に従うわ。」

 

信忠「ありがとうございます。」

 

信奈は、信忠の策に賛同し、三百の小勢で鳴海城を攻めさせた。

その結果は

 

「申し上げます。鳴海城を攻めていた三百の兵、惨敗しました。」

 

惨敗だった。

 

信忠「・・・これで良い。姉上、次は中島砦に移動しましょう。」

 

しかし信忠は、結果に一憂せず、中島砦に全軍を移動するよう信奈に言った。

 

信奈「・・・分かったわ。全軍、中島砦に向かうわよ!」

 

信奈は、特に何も言わず中島砦に向かうよう皆に言った。

 

盛政「信忠様は一体、何をお考えなのだ・・・?」

 

勝家「分からん。しかし私に出来る事は、あのお方を信じるまでだ・・・」

 

忠正「殿の考えてる事、分かるか与四郎?」

 

長可「アタシらはサッパリだぜ・・・」

 

秀隆「私もまだ分からない・・・けど、私は信忠様を信じる・・・」

 

可成「若・・・」

 

信忠の直臣達は、それぞれの思いを感じていたが、皆はそれぞれ主を信じるだけだった。

 

長秀(信忠様は一体何をお考えに・・・姫様は特に何も言わず・・・)

 

良晴(こんなの・・・ゲームのイベントには無かった・・・何をするつもりなんだ・・・?)

 

この二人は、信忠の考えが分からず、戸惑っていたのだった。

その頃、今川本陣では

 

 

 

 

義元「はっはっはっは!!これで織田は唯の落ち葉同様・・・一瞬にして吹き飛ぶわ!!」

 

義元は、勝ったと言わんばかりに笑い飛ばした。

 

「はい。今織田の狙いは鳴海城です。丹下、善照寺、中島の三砦を一気に攻め落としましょう!!」

 

義元「うむ!これで尾張は・・・知多の経済はこのワシの物じゃ・・・我が勝利、この手に!!」

 

義元「さぁ皆!!共に飲もうぞ!!」

 

義元は、自らの勝利は決まったと言わんばかりに皆に酒を振る舞い、飲んだのだった。

 

 

 

 

中島砦

 

 

 

 

中島砦に到着した織田軍。

暫くし

 

三太夫「申し上げます。今川本陣、末端の兵まで気の緩む者まで現れております。」

 

三太夫が現れ、今川本陣が緩んでいるとの知らせが入った。

その知らせに

 

信忠「来たか!姉上、今が好機!一気に本陣を攻め立てましょう!!」

 

信忠は笑みを浮かべ、今川本陣を急襲しようと信奈に進言した。

 

信奈「その前に、皆に作戦を伝えなさい。私も分からなかったんだから。」

 

信奈は、皆に作戦の内容を話せと言った。

 

信忠「そうでしたね。皆、余計な心配をかけただろう!戸惑っただろう!それはすまなかった!俺がここまで皆に何も言わずに事を進めたのは、策が敵に気取られぬよう味方にも秘密を貫いたからだ!」

 

信忠「今川はまんまと俺の策に嵌ったんだ!」

 

信奈「それで、その策とは何かしら?」

 

信忠「まず一つは、僅か三百の小勢で鳴海城を攻めさせた事です。これは、俺達の少数劣勢を見せるいわば撒き餌でございます。これにまんまと今川は油断し、厭戦気分になりました。」

 

信忠「二つ、今川軍は六日で四十里を大所帯で行軍し、夜通し戦っております。それ故、全軍は疲労困憊になっております。」

 

信忠「三つ、桶狭間の山道は非常に狭く、敵がどんなに多勢でも、この道なら俺達が相手するは少数の兵と同じものとなります。三太夫の情報で確信を得ました。これを一気に崩せば、曲がりくねった山道に視界は遮られて、本陣後軍は前線で何が起ったかも分からず大混乱となるのは必定。恐怖は伝染し、総崩れとなります。」

 

信忠「そして、最後の四つ目は・・・これだ!」

 

信忠は、人差し指を天に掲げた。

すると

 

びゅおお!

 

夏の時期にこの尾張によく吹く海風が吹いた。

 

信奈「これは・・・まさか!」

 

信忠「この時期の未の刻に、鳴海城から桶狭間に通じる狭い道に夏の強い海風は吹き抜けます。これはまさに絶好の追い風です。」

 

信忠の計算された策に

 

長秀「これはこれは・・・点数以上です!!」

 

勝家「勝てる・・・勝てるぞ!なぁ、理助!」

 

盛政「はい、権六殿!」

 

長可「スゲェ・・・スゲーよ信忠様!」

 

忠正「半端ないわ、殿!なぁ、与四郎!」

 

秀隆「そうね・・・流石信忠様!」

 

信忠の直臣を中心に皆、興奮しており

 

良晴(嘘だろ・・・信忠は・・・全て計算して・・・!)

 

良晴に至っては、驚きすぎて絶句していた。

 

信奈「成程・・・それじゃあ皆、出陣の支度よ!!」

 

「「「おおーっ!!」」」

 

そして、皆は出撃の準備を進めたのであった。

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