うつけ姫の弟   作:ホークス馬鹿

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未来を見据えのお話しです。


未来を見据え

元服を済ませた信奈と信忠。

しかし

 

信秀「信奈・・・またか。」

 

「はっ!初陣を経験し、戻るなりまた外で遊び歩いてる模様です。」

 

信奈は相変わらず外で遊び歩く日々に戻った。

 

信秀「信忠はどうだ?」

 

「若でしたら、民の様子が見たいと今城下に出でおりますが・・・」

 

信秀「・・・そうか。」

 

信秀(うーむ、どうも腑に落ちん・・・信奈の性格を考えると、意地でも城を落とそうとするのだがな・・・)

 

この時、信秀は腑に落ちなかった。

実を言うと、初陣の相手は今川方の吉良大浜城を攻めるといったものだった。

この際、信奈と信忠は互いに初陣を経験した。

すると、信奈と信忠は吉良大浜城を包囲するや

 

信奈「信忠。城の周りに火を放つのよ!」

 

信忠に吉良大浜城の周りを放火するよう命令した。

 

信忠「・・・御意。」

 

信忠は、特に何も言わずに命令に従い、放火した。

因みにその理由は

 

信奈「火の巡りがどんなものか知っておきたいのよ!」

 

だったとか。

しかし、敵は特に城から出てくる様子は見せなかったので、一日野営した後引き揚げたのだった。

 

信秀(信忠も特に何も言わなかった・・・一体何を・・・?)

 

その際、何故信忠は何も言わなかったのか不思議に思ったのだった。

この頃、信忠は

 

「信忠様!こちらの団子は如何でしょうか?」

 

信忠「おお!では頂こう!六もどうだ?」

 

勝家「はい!頂きます!」

 

勝家と一緒に城下にいた。

権六も元服を済ませ、今は柴田勝家と名乗っている。

 

信忠「美味いな!!」

 

勝家「はい!!」

 

その後、団子の代金を支払い、馬に跨がって田畑の様子を見た。

 

信忠「・・・今年も豊作だな。」

 

勝家「はい。」

 

信忠(今回の初陣・・・儀式的なものだったとはいえ、陣触れをしてから兵が集まるのを待っていては時間が掛かりすぎてしまう・・・)

 

勝家「信忠様・・・」

 

信忠(また、この時期の農繁期には戦が出来ない・・・となっていくと・・・)

 

信忠は、勝家の声に反応しない程考え込んでいた。

 

勝家「信忠様!」

 

勝家は、再度大声を上げて信忠を呼ぶと

 

信忠「っ!何だ大声を出して?」

 

信忠は少し驚きつつも反応した。

 

勝家「何だではありません!何故そのように考え込んでおられるのですか?」

 

勝家は、反応しない程に何を思案しているのか尋ねた。

 

信忠「・・・先日の初陣の事だ。陣触れをしてから兵が集まるのを待っているのは時間が掛かると思ったんだ。」

 

勝家「しかし、戦の規模によって招集するのに数日かかりますし、仕方ない事かと・・・」

 

勝家は、それは仕方ない事では無いのかと言うと

 

信忠「そもそも、兵は兵として、農民は農民として分けれれば、即座に動けると思うのだがな・・・」

 

信忠は、兵と農民を分ければ良いのではと答え

 

勝家「しかし・・・そう簡単に・・・」

 

信忠「だからこそ、俺が独自に率いている下級武士などがいるだろう。」

 

信忠「アイツらを鍛え上げて、精強且つ即座に動ける軍団を作るんだ・・・」

 

自身が子飼いとして独自に率いている軍団を鍛えると言った。

 

勝家「成程・・・!」

 

信忠「まぁ、姉上も考えてる事は一緒だと思うがな。」

 

勝家「姫様が・・・?そんな風には見えませんが・・・」

 

勝家は、信奈が未だに皆が言う『うつけ姫』に見えている。

 

信忠「いや。あれはふりだ。周囲を油断させ、いずれこの尾張を手に入れようと考えている。そして、その先は・・・」

 

信忠は、元服前に見た姉の見据える目を思い出していた。

 

 

 

 

回想

 

 

 

 

奇妙「姉上。」

 

吉法「何かしら、奇妙?」

 

奇妙「姉上は一体何が見えているのですか?」

 

吉法「・・・奇妙は誤魔化せないわね。」

 

吉法「私が見据えているのは、世界よ!その為に、この尾張を統一し、その後古い悪しき風習を全て壊し、また新たに作り直して日本全てを統一し、南蛮にも負けない強い国を作るわ!」

 

姉の壮大な夢を聞き

 

奇妙「・・・やはり、『うつけ姫』ですね。」

 

奇妙丸は、笑みを浮かべた。

 

吉法「へぇ?だったら、どうするつもりかしら?」

 

吉法師は、弟の言葉を聞き、含みのある笑みを浮かべた。

 

奇妙「いえ、何も致しませぬ。だとしたら俺は、姉上のその馬鹿馬鹿しい夢に付き合ってあげましょう。」

 

奇妙丸の言葉に

 

吉法「ええ・・・頼りにしてるわよ。」

 

吉法師は真っ直ぐ見据えて言ったのだった。

 

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

信忠(・・・姉上は、俺が求めている『麒麟』になれるかそれとも・・・)

 

信忠(いずれにしろ、父上が隠居してからだがな・・・敵は内外問わず多いが・・・)

 

信忠「さて・・・帰るか。」

 

勝家「はっ!」

 

そして、信忠は城に帰ったのであった。

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