うつけ姫の弟   作:ホークス馬鹿

30 / 43
鍛錬です。


鍛錬

美濃攻めが失敗に終わった信奈。

その情報は、那古野の信忠にも入ってきた。

 

信忠「・・・そうか。」

 

三太夫「はっ。辺り一面の怪しい石積みが置かれており、加えて濃霧で道に迷い、その隙に水攻めを喰らったようです。」

 

三太夫「また、少数の義龍軍を見つけ追撃した挙句、後方、側面を囲まれて攻撃を受け、多大なる損害を被りました。」

 

信忠「・・・『石兵八陣』と『十面埋伏の計』か・・・」

 

三太夫の報告を聞き、信忠は敵の策略を察した。

 

信忠「ご苦労。下がれ。」

 

三太夫「はっ。」

 

三太夫が下がると

 

信忠(やはり、あの情報は本当だったようだな・・・古今東西の軍略に長けた軍師がいるという・・・)

 

信忠(確か・・・竹中半兵衛重治・・・だったな・・・)

 

信忠は、竹中半兵衛が行った計略だと分かった。

 

信忠(姉上・・・情報を取ったりしなかったのか・・・?)

 

信忠は、信奈がしっかり情報を入手せずに美濃を攻めたのではと思いつつ、良晴がいる鍛錬場に向かった。

 

 

 

 

良晴「おおおっ!!」

 

木刀を振り上げ、可成に向かう良晴。

一応、安全を踏まえて互いに防具を着用している。

 

カッ

 

可成「相変わらず良い気合いじゃ・・・悪くない・・・」

 

その攻撃を受け止めた可成は、良晴の気合いを褒めた。

 

良晴「へへっ・・・」

 

良晴は、少し照れ臭そうに笑った。

しかし

 

可成「じゃが・・・ハァァッ!」

 

カッ

 

良晴「うわぁっ!?」

 

その隙に可成は、木刀を弾き

 

ドカッ

 

良晴「ガハッ!?」

 

胴を薙ぎ払った。

 

可成「小僧。たとえ鍛錬だからって、決して油断するな。もしここが戦場なら、お主は今ので討ち死にじゃぞ。」

 

良晴「け、けど・・・今のは三左のおっさんが・・・」

 

可成「言い訳無用じゃ!さぁ、かかってこんか!」

 

良晴「あ、ああ!」

 

良晴は、可成の厳しい指導に何とかついて行っていた。

するとそこへ

 

信忠「見に来たぞ。」

 

可成「おお!これは若!」

 

良晴「信忠!」

 

信忠が現れ、可成は頭を下げた。

 

信忠「随分としごかれてるようだな。」

 

良晴「ま、まぁ・・・あはは・・・」

 

信忠「それで、どうなんだ?」

 

可成「悪くはないと思います。ですが、まだまだでございます。」

 

信忠の問いに、可成は筋は悪くないがまだ未熟だと答えた。

 

信忠「成程・・・」

 

すると

 

秀隆「あら・・・サルが三左衛門様と鍛錬なんて・・・珍しいわね・・・」

 

長可「おお!親父がサルに鍛錬してあげてるっていうのは本当だな!」

 

忠正「そのようだな、勝蔵!」

 

秀隆ら三人が、鍛錬場に現れた。

 

信忠「お前達・・・仕事は終えたようだな。」

 

秀隆「はい。しっかり終えましたよ。平八もご心配なく。」

 

忠正「おい与四郎!何で私だけ!?」

 

秀隆「言葉通りの意味よ。あなた、誤字脱字が多いし、勝手に抜け出して仕事をほったらかしにするじゃない。」

 

忠正「そ、それは・・・まぁ、私は勝蔵とは違い、身体を動かさなきゃ意味ないって言うか・・・」

 

秀隆「それ、毎日言ってるわよね!!事後処理してる私の身にもなってよ!!」

 

忠正「う、うるせーな!!」

 

秀隆「事実でしょ!」

 

秀隆と忠正は、口喧嘩を始め

 

長可「喧嘩か?ならアタシも加わるぜ!!」

 

何故か長可も加わろうとしていた。

すると

 

可成「やめんか!!若の御前だぞ!!」

 

可成が、三人に怒ると

 

「「「すみませんでした!」」」

 

三人はすぐ様謝った。

 

信忠「丁度良い。三人共、三左を手伝え。」

 

すると、信忠は三人に鍛錬の手伝いをしろと言ってきた。

 

忠正「へっ!暇潰しには丁度良いですね!引き受けましょう!」

 

長可「その話、引き受けましょう!平八!鍛錬が終わったら、アタシの淹れた茶を飲ませてやんぞ!」

 

忠正「おっ!良いねぇ・・・その話、乗った!」

 

信忠の提案に、特に長可と忠正は話に乗り、目の色を変えた。

 

秀隆「サル相手なのは少し複雑ですけど・・・引き受けましょう。勝蔵、その茶、私にも飲ませてくださいよ。」

 

長可「へっ!勿論良いぜ!」

 

三人は、早速鍛錬場にある木刀を取った。

そんな三人に良晴は

 

良晴「よ、よーし!お前らなんか恐るるに足らずだ!(棒読み)」

 

顔を青ざめながら、木刀を構えたのだった。

その結果

 

良晴「ぎええぇぇ!!」

 

鍛錬場から、良晴の絶叫が響き渡ったのであった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。