半兵衛を調略で手に入れ、浅井との同盟を締結し、義龍に圧力をかける事に成功した織田家中。
次なる目標は、戦略の要衝となる墨俣に城を築く事だった。
しかし、そこは稲葉山城から目と鼻の先にある為、築城は容易ではない事は誰の目にも明らかだった。
信奈「美濃を生かすも殺すも墨俣次第ってわけね・・・」
信忠「・・・」
長秀「しかし、墨俣は長良川西岸の中洲に位置してあります。長良川の向こうは斎藤家の勢力範囲。築城には困難が予想されます・・・」
勝家「だが、成功すれば美濃攻略がやりやすくなるぞ。」
可成「尤も。だからこそ難しい・・・」
とは言え、美濃攻略には墨俣が鍵なのは確かだ。
道三「義龍が黙っておらぬぞ。必ず攻めてくる。」
信奈「なら蝮が説得しなさいよ。」
道三「ありえんな。食うか食われるかじゃ。」
信奈は、義龍の降伏を勧めるよう道三に言うと、道三は無駄だと言った。
信奈「なら、強引に城を建てるしかないわね・・・」
道三「それでは屍の山じゃ。」
光秀「墨俣に城なんて不可能です。」
光秀が築城は不可能だと言う中で
信忠「・・・」
信忠は、地図を見たまま一言も語らず黙っていた。
彼が見ていたのは、墨俣の他に川を見ていた。
信奈「・・・」
そんな弟の様子を、信奈はチラッと見ていた。
そんな中、半兵衛が何か言いたそうにソワソワしていたのにも気付いていた信奈は、半兵衛に近付き
信奈「半兵衛、アンタはどう思う?」
尋ねてみた。
半兵衛「す、墨俣を制する者こそ、美濃を制す。不可能を成し遂げてこそ、て・・・天下人の器かと。」
半兵衛は、ビクビクしつつも目を逸らさずに答えた。
彼女の回答に
信奈「・・・流石に天才軍師は一味違うわね。まさに、我が意を得たりよ。」
信奈「サルなんかやめて、私か弟に仕えなさいよ。これは命令よ。」
信奈は、半兵衛に自分か信忠に仕えるよう命令した。
良晴「おい信奈・・・」
そんな信奈の強引な勧誘に、良晴は流石に一言言おうとした。
しかし
半兵衛「お、恐れながら・・・私は良晴さんを支えていくと誓いました!」
半兵衛は、良晴への忠義を貫いた。
この言葉を聞き
信奈「デアルカ!」
信奈「サルが私を支え、アンタがサルを支えるのよ。天下統一を目指して、しっかりと励んでちょうだい。」
信奈は彼女の意志を尊重した。
信奈「で、墨俣築城作戦なんだけど・・・」
そして、改めて墨俣築城を命じようとした。
それを聞き良晴は
良晴(いよいよこのイベントか!『太閤立志伝説』で何度も見た、墨俣一夜城!)
イベント発生に興奮しつつ、自分が選ばれると思っていた。
しかし
信奈「信忠に命じるわ!」
信奈が指名したのは、信忠だった。
良晴「何でだよ!?」
自分が選ばれると思っていた良晴は、ついツッコミを入れてしまった。
信奈「何よ?文句あるわけ?」
良晴「大アリだ!!ここは当然俺だろう!!」
信奈の決定に、良晴は不満げだった。
信奈「特別扱いしてると思われたくないのよ!」
長秀「桶狭間での今川本陣の場所の特定と半兵衛殿の調略。まぁ、前者は信忠様も貢献しておりますし、半々ですけど・・・とは言え、贔屓にされてるとやっかむ者もおりましょうし・・・」
・・・長秀の言葉に、目を背ける一部の家臣がいたのは秘密だ。
信奈「と言うわけで、頼むわよ信忠。」
信忠「お任せください・・・良晴。」
良晴「な、何だ?」
信忠「蜂須賀五右衛門と、川並衆を借りたいが・・・構わぬか?」
信忠は、良晴に五右衛門と川並衆を借りたいと言ってきた。
良晴「あ、ああ・・・構わねーが・・・どうするんだ?」
信忠「此度の築城には彼奴らが必要だ・・・良いか?」
良晴「なら・・・五右衛門に言ってみる。」
良晴は、突然の事に戸惑うも了承し
信忠「なら、頼む。六、三左。行くぞ。」
「「はっ!」」
信忠は、勝家と可成を連れて大広間を後にした。
良晴「何で川並衆を・・・って、何で俺にやらせてくれないんだよ、信奈!?」
良晴は、信忠が何故川並衆を使いたいのか謎だったが、すぐに切り替え自分に墨俣築城の任を与えないのは何故なのか尋ねた。
信奈「アンタ、無茶ばかりするんだもん。」
信奈は、良晴に無理させたくない思いがあったのだ。
良晴「まさか俺を心配して・・・?」
信奈の言葉を聞き、心配してくれてるのかと察したが
信奈「家臣の身を案じるのは、主君として当然でしょ!」
信奈「べ・・・別にアンタをってわけじゃなくて・・・」
素直になれない信奈は、慌てて主として当然の行動をしたまでだと返しつつ
信奈「それに・・・あの子なら大丈夫よ。あの子は私よりも強くてしっかりしてるし、現にずっと地図を見てしきりに目を動かしていた。あれは何か頭の中で考え、組み立てている姿よ。」
良晴「そういや・・・アイツは一言も・・・」
信奈「まぁ、普段は何を考えてるのか分からないけど、私はあの子を信じるわ。」
信奈の強い意志に
良晴「信奈・・・」
良晴は、何も言えなかった。
そんな中、信忠は那古野に戻ると
信忠「美濃攻めの足がかりとすべく、俺達は墨俣に城を築く。出陣の支度をしろ!」
長可「おお!やっと戦か!」
忠正「待ってましたよ、殿!!」
出陣だと伝え、長可と忠正は興奮した。
秀隆「二人共!今回は墨俣に城を築くのが主なのよ!忘れない事!」
秀隆は、城を築くのか主な任務だと言った。
盛政「いや、墨俣は敵地だ。築城の際に義龍が攻めてくるやもしれん。完成後も然り。」
盛政「その際、我らは返り討ちにせねばならぬ。好きに敵兵を撫で斬りに出来るぞ。」
盛政は、敵が妨害して来たり、攻め落としに来るのは確かなので、その際好きに敵兵を斬れるぞと答えた。
長可「成程!流石玄蕃殿!」
忠正「頭良いねぇ、玄蕃殿は!」
盛政の言葉に、長可と忠正は納得し、背中を叩いた。
盛政「ととっ!全くこの二人は・・・」
盛政は、二人の態度に呆れつつも笑みを浮かべたのだった。
勝家「しかし信忠様。此度は如何に城を築くおつもりですか?彼の地は敵地です。容易ではございませんぞ。」
勝家は、敵地である墨俣にどうやって城を築くのか尋ねた。
信忠「出兵前に予め木材を切り組み立てておく。」
信忠「それを木曽川上流から筏で現場に一気に運ぶ。さすれば、現地に到着してすぐに築城が可能となる。」
信忠は、突貫工事で城を組み立てると答えた。
可成「ほぉ・・・そうすれば、一夜にして城が完成したと敵を欺かせる事が出来るというわけでございますか!」
勝家「成程!その為にサルから川並衆を!」
信忠「そうだ。この策で問題点は、防御力だ。突貫で組み立てて出来た物だから、謂わば野戦用の砦のような物。」
信忠「しかし、この地を死守すれば、美濃平定は近い。皆、心してかかれ!!」
「「「ははっ!!」」」
そして、信忠達は墨俣に向けて後から加わった五右衛門ら川並衆を連れて出撃したのであった。
史実、墨俣一夜城は後世の創作と聞きますね・・・。
実際、桶狭間の翌年に森部の戦いで勝った信長が、墨俣砦を改修しただったかな・・・?
ちょっと、そこはうろ覚えですけど・・・(苦笑)
それでは、また。