うつけ姫の弟   作:ホークス馬鹿

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観音寺城です。


観音寺城

六角攻めを決めた連合軍は、六角サイドの支城を次々と落とした。

そして、残すは六角承禎の本拠、観音寺城を残すのみとなった。

 

信奈「さて・・・観音寺城をどう攻めるかしら?」

 

長政「信奈殿。この城は北側と南側が攻め口と相成ります。南側がより平坦でありますれば、戦力はそちらに展開するのが良策。」

 

長政「しかし、強固な石垣に阻まれた後、曲輪からの総攻撃を一身に受けてしまう。」

 

長政「それに対し北側は、曲輪などの防御施設は少ないが、山の尾根を土塁としており、突破は容易ではありません。」

 

長政は、観音寺城の特徴とその堅固さを言った。

 

長秀「まさに堅固な城塞・・・正攻法で攻めるは愚策かと。」

 

元康「そうなると、お味方に多大な犠牲が出ますし、かと言って上洛が遅れたら・・・」

 

良晴「うへぇ・・・弱点なんかねーじゃねーか・・・落とせるのかよ・・・」

 

良晴は、観音寺城の難攻不落さを聞き、弱音を吐くと

 

光秀「何言ってやがるんですか、サル先輩!今からそんな弱気じゃ、戦に勝てないです!」

 

光秀が強く言った。

 

良晴「し、しかしよぉ・・・」

 

すると

 

信忠「確かに堅固な城塞だ・・・嘗て近江において勢威を誇った六角に相応しい名城と言っても過言ではない・・・」

 

信忠が、観音寺城の要害堅固さを褒めつつ

 

信忠「しかし、先年に六角承禎の息子が、観音寺城内で重臣を惨殺した影響で求心力が落ちている。どんな城も、家中が結束し共に戦わねば、堅固な城も容易いものだ。」

 

信忠「その程度の敵に、結束した俺達が負ける道理は無い。俺達なら、必ず落とせる!」

 

負けない根拠をシンプルに言いつつ皆の気持ちを乗せ、一つにした。

彼の言葉の影響か

 

良晴「・・・そうだな。俺達ならやれるぜ!」

 

光秀「はい!きっと落とせるです!!」

 

良晴の表情が変わり、明るくなった。

 

信奈「そこまで言うなら信忠、この観音寺城をどう攻めるのかしら?」

 

信奈は、観音寺城の攻略法を尋ね

 

信忠「はっ。まずは、本隊には池田丸を攻め立て、敵の目を惹きつけておきます。」

 

信忠「その間、少数の別働隊が本丸を奇襲し、火を放ちさえすれば、敵は動揺し、平井丸の他に落合丸は混乱すると思われます。」

 

信忠「その隙に、一気呵成に攻めれば、観音寺城は瞬く間に落ちるかと。」

 

信忠は、冷静に作戦を述べた。

 

長秀「成程・・・まさに妙策。九十二点。」

 

信奈「成程・・・それじゃあ、その別働隊の指揮だけど・・・」

 

信奈は、信忠の策を聞き、別働隊を率いる者を決めようとしたが

 

良晴「俺の出番だろ?」

 

良晴が突然自薦した。

 

信奈「ちょっとサル!いきなり自薦しないでよ!!それに、十兵衛ならいざ知らず、今のアンタの力じゃ・・・」

 

信奈は、良晴の武芸じゃ難しいと思い反対したが

 

信忠「宜しいのでは?」

 

信奈「信忠!?」

 

信忠は、賛成した。

 

信忠「姉上。これでも良晴は三左から武を学んだのです。ある程度の相手なら勝てると思われます。加えて、此奴の度胸は中々です。悪くないと思いますよ。」

 

信奈「・・・分かったわ。サル、任せるわよ。」

 

信忠の進言を受け入れ、信奈は良晴に別働隊を任せる事に決めた。

 

良晴「よっしゃああ!!俺に任せておけ!!」

 

すると

 

光秀「何言ってやがるですサル先輩!サル先輩には無理な話です!!」

 

光秀「信奈様!サル先輩なんかより、この十兵衛にお任せ下さい!!必ずや、成功させてみせるです!!」

 

突然光秀が割って入り、自ら別働隊の指揮を取ると言った。

 

良晴「な、何だよいきなり!?」

 

光秀「手柄を独占させないです!!」

 

良晴は、いきなりの光秀の自薦に驚いたが

 

信忠「・・・無論、お前も推薦するつもりだったぞ、十兵衛。」

 

光秀「え?」

 

信忠は、光秀も別働隊の隊長に推薦するつもりだと言い

 

信忠「良晴は言う前に自ら手を挙げたからな。けど、この作戦には十兵衛の力が必要だと思ったから、十兵衛も任せようと思ったのだ。」

 

作戦の成功には、光秀の力が必要だと加えた。

 

光秀「信忠様・・・是非やらせて下さい!!必ずや、観音寺城陥落に貢献してみせます!!」

 

光秀は、信忠の言葉に一層のやる気を見せ、目を輝かせた。

光秀の言葉に、信忠は笑みを浮かべ

 

信忠「姉上。別働隊の指揮は良晴に加え、光秀にも任せたいのですが、宜しいでしょうか?」

 

信奈に良晴と光秀の二人に別働隊の指揮の許可を求めると

 

信奈「構わないわよ。」

 

信奈は、許可した。

 

信忠「ありがとうございます。良晴、十兵衛。改めて、お前達二人に別働隊の指揮を任せる。」

 

信忠「お前達二人が、此度の戦いの勝敗の鍵を握っている。気を引き締めて事にかかれ!」

 

「「おう!/はいです!」」

 

信忠「また、お前達二人のどちらかが先に本丸に旗印を立てたら、此度の城攻めの一番手柄となるだろう。」

 

「「っ!!」」

 

信忠は、二人に別働隊の指揮を任せつつ、発破をかけた。

 

光秀「負けないですよ、サル先輩!」

 

良晴「おうよ!臨むところだ!!」

 

二人は、互いに火花を散らしたのだった。

 

信忠「では姉上・・・」

 

信奈「ええ。皆、観音寺城を攻め落とすわよ!!」

 

「「「はっ!」」」

 

こうして、観音寺城攻めが始まったのであった。




六角・・・ある意味では本当に優れた大名だったんですよね・・・。

それはそうと、上手く纏められたか分かりませんが、読みにくかったらお許しを・・・。

次のお話がまだなので、気長にお待ち下さい。

それでは、また。
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