うつけ姫の弟   作:ホークス馬鹿

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対面です。


対面

信奈「十二万貫!?」

 

今川氏真の将軍宣下の条件を聞き、信奈は驚きの声を上げた。

それも、今月中というものだった。

 

光秀「近衛殿が申すには、他の公家衆達が横槍に入り、払わねば今川義元の将軍宣下は認めぬとの事。」

 

光秀「故に、その条件を呑まざるを得なかったと。」

 

信奈「・・・そう。」

 

長秀「まさしく、無理難題ですね・・・」

 

信忠「将軍宣下の権利を持つのは公家衆だ・・・我らを邪魔するのは道理・・・財力を示せという事か・・・海に面し、他国と船での商いをしているからそれだけの財力があるだろうという嫌味も込めているのだろう・・・」

 

公家衆の嫌らしい行動に、信忠は察し言うと

 

信奈「フンッ・・・面倒な連中ね・・・!」

 

信奈は、不機嫌そうに鼻を鳴らした。

 

信奈「取り敢えず・・・引き続き交渉は任せるわ、十兵衛。」

 

光秀「はっ。」

 

信奈「信忠は、畿内の平定を任せるわ。三好の残党を討伐しなさい。」

 

信忠「はっ。では此度の戦で、浅井の者も加えても宜しいでしょうか?」

 

信奈「任せるわ。」

 

信奈から浅井長政も連れて行く許可を得た信忠は

 

信忠「御意。行くぞ、六。」

 

勝家「はっ。」

 

信忠「三左。皆に戦支度をするよう伝えろ。」

 

可成「御意。」

 

勝家と可成に指示を出しながらその場を後にした。

 

良晴「信奈は行かなくて良いのか?」

 

良晴は、信奈が出陣しない事に疑問を抱き、尋ねると

 

信奈「良いのよ、私はやるべき事があるし。それに、信忠だったら大丈夫よ。」

 

信奈「本来あの子は、私がいない方が力を発揮出来るのよ。必ず畿内を平定出来るわよ。」

 

信奈は、弟なら大丈夫だと答えた。

 

信奈「万千代。私は堺に行って彼に会うから、一緒に来てくれるかしら?」

 

長秀「あの方ですね・・・かしこまりました。」

 

そして、堺でとある人に会うと言い、長秀に同行を頼んだ。

 

良晴「誰に会うんだ?」

 

長秀「堺の会合衆36人の豪商達で、その頂に立っているお方、今井宗久殿です。」

 

今井宗久の名を聞き

 

良晴「おおっ!今井宗久か!!」

 

良晴は興奮した。

それは当然。彼はこの時代において大物の商人だ。

 

信奈「アンタ宗久を知ってたの?」

 

信奈は、まさか良晴が宗久を知ってるとは思わなかったので尋ねると

 

良晴「『織田信長公の野望』じゃ、レギュラーキャラだぜ。季節の変わり目になると、茶器を売りに来てくれるんだ。」

 

良晴はゲームでよく見るキャラだと答えた。

・・・だから良晴、この当時の人間に分かる言葉で言いなよ。

 

信奈「成程・・・何言ってるのか相変わらず分からないけど。まぁ、彼に会って十二万貫について相談しようと思ってね。因みにアンタは留守番よ。やまと御所の警備につきなさい。」

 

良晴「何だよ・・・俺留守番かよ。」

 

信奈「別に良いでしょ。しっかり守りなさい。」

 

良晴「分かったよ。」

 

そして、信奈は長秀と共に堺の今井宗久に会いに行き、良晴はやまと御所の警備に残ったのだった。

そして、信忠は畿内平定に出陣した。

その道中

 

信忠「俺に何の用だ、長政殿?」

 

信忠は長政に呼ばれた。

 

長政「突然の呼び出し陳謝する。信忠殿にお聞きしたい事があってな。」

 

信忠「構わぬよ。それで・・・何を聞きたい?」

 

信忠は、何の用かと尋ねた。

 

長政「信忠殿・・・私が女だとどうやって知ったのだ?私が女子だという事を知る者はごく一部のみだ。」

 

早速長政は、いつ頃から自分が男では無いと知ったのか尋ねた。

 

信忠「・・・俺は幾人かの忍びを従えてる。そして、乱波達には尾張だけじゃなく、周辺諸国の些細な事でも全て報告するようにさせている。」

 

信忠「その際に偶然知ったんだ。お主が女子だというのをな。」

 

忍びを使った情報収集で偶然知ったのだと答えた。

 

長政「成程・・・だから私に同盟を組ませようと・・・」

 

信忠「いや、まぁ確かにお主のその秘密を握って脅し半分で組ませようとしたのはあったが、別にそれだけでお主らとは同盟は組まん。」

 

信忠「お主ら浅井は、斎藤とはあまり上手くいってはおらんかったしな。その利害を考えれば、南北で義龍に圧を掛ければ都合が良いと思った。」

 

また、斎藤という共通の敵を相手に南北で圧力をかければ美濃攻略はやりやすくなるというメリットがあったからだと加えた。

 

長政「成程・・・」

 

長政は、他にも理由があると察しつつ、この件はそれ以上聞かなかったが

 

長政「ではもう一つ聞きたい事がある。信忠殿、あなたの目には、一体何が映っているのだ・・・何を見据えているのだ・・・?」

 

更なる質問で、何を目指し、何を見据えているのか尋ねた。

 

信忠「・・・俺が望むは、姉上を頂点とした新しき日の本だ。南蛮や如何なる国にも負けぬ、新しき強い日の本だ。」

 

信忠「その為に、氏真を次期将軍として担ぎ、飾りとして据えて全ての者共を従わせ、逆らう者は全て斬り捨てて広げ、日の本を一つに纏める。」

 

信忠「それが、俺のいや、姉上と俺が望む世だ。」

 

信忠は、自身が掲げる理想を長政に言った。

 

長政「成程・・・その理想、私も手伝おう。」

 

長政「お主らの理想、中々面白い。見てみたくなったな。」

 

長政は、面白い話だと感じ、手伝おうと答えた。

 

信忠「それは助かる。力を貸して欲しい。」

 

信忠は、長政の言葉に笑みを浮かべるも

 

信忠「だが・・・家中をしかと束ねよ。我ら織田に些か不満を持つ者は未だ多いぞ。」

 

信忠「それと、市にもしもの事あれば、決して許さぬぞ。」

 

長政「っ!」

 

長政に、家中をしっかり纏める事と市の身に何かあれば許さないと冷徹に言った。

長政は、信忠の冷徹な言葉と顔に寒気が走るも

 

長政「・・・分かっている。気を付けよう。」

 

気を付けると答えた。

 

信忠「・・・まぁ、まずは畿内の平定だ。頼りにしてるぞ、長政殿。」

 

長政「はっ!」

 

そして、信忠らは対面を終え、進軍したのであった。




投稿出来ました。

お待たせして大変申し訳ございません。

文章を纏めるのに苦労しました。

今後も、更に時間かかると思われます。お許し下さい。

それでは、また。
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