うつけ姫の弟   作:ホークス馬鹿

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新生織田家です。


新生織田家

信秀が亡くなり、葬儀は萬松寺で行われた。

主だった者が集まり、出席していた。

 

「若様。こちらの席でございます。柴田殿はこちらへ・・・」

 

信忠「ああ・・・」

 

勝家「うむ。」

 

当然信忠も出席し、案内された席に座った。

しかし

 

信忠「・・・長秀。」

 

長秀「はい。」

 

信忠「姉上は?」

 

長秀「先に行くよう言われまして・・・それからは・・・」

 

信忠「・・・そうか。」

 

信奈はまだ来ていなかったのだ。

 

土田「信忠・・・」

 

信忠「母上・・・」

 

信勝「兄上・・・」

 

信忠「信勝も・・・」

 

土田御前と信勝は当然来ており

 

土田「大殿・・・さぞやご無念でしょう・・・まだ大志を為していないと言うに・・・」

 

信勝「グスッ・・・父上・・・」

 

二人は、涙を浮かべて霊前を見た。

 

信忠「そのようなお顔をされては、父上も安心して逝けませぬ。しっかり別れを言いましょう・・・」

 

そんな二人に、信忠は優しく諭した。

 

土田「・・・そうですね。」

 

信忠「信勝もしっかりしろ・・・父上が心配するぞ・・・」

 

信勝「・・・はい。」

 

すると

 

土田「まったく・・・信忠はしっかりしてると言うに、あの子は一体何をして・・・!」

 

土田御前は、未だ来てない信奈に怒りを抱いたのだった。

それから暫くして

 

「おい長秀。信忠様と信勝様は既に参ったというのに、信奈様はまだ参られないのか?」

 

長秀「林殿。もう暫くお待ち下さい。姫様は間もなく・・・」

 

焼香の時間になったが、信奈は一向に現れず、織田家重臣林秀貞がイライラしながら長秀に尋ねた。

これには、皆呆れ果てた顔をし

 

「もう待てん、信忠様から焼香を上げていただこう。信忠様、ご焼香を。」

 

いつまでも来ないので痺れを切らした秀貞が、信忠に先に焼香させようとしたその時

 

ざっ・・・

 

信奈が現れた。

しかし、その格好はとても葬儀で来る格好では無く、いつものうつけの格好だったのだ。

 

土田「なんたる織田家の恥さらし・・・」

 

土田御前は、そんな信奈の格好に怒りを感じ

 

信勝「姉上・・・」

 

信勝は、戸惑いを隠せなかった。

 

信忠「・・・」

 

しかし、信忠のみ怒りや驚いた様子は見せず、冷静に見つめていた。

信奈は、周囲の目は気にも留めず焼香台の前まで行き、信秀の位牌をジッと睨むように見ていた。

すると、焼香を一掴みし

 

ばっ

 

信秀の位牌目掛けて投げつけたのだった。

一同、皆唖然とした表情を浮かべ、信奈は気にも留めず出て行ってしまった。

この時、信忠は

 

信忠(姉上・・・)

 

信奈が焼香を投げた時、目に涙が浮かんでいたのが見えたのだった。

葬儀が終わっても

 

「何という罰当たりな事を!やはり、あの者は大うつけだな!」

 

「さよう!うつけ姫には当主の器が無い!」

 

「あの者が当主では、我らは滅びる運命だ。弟の信忠様や信勝様は立派にご焼香を済ませたというのに!」

 

皆信奈の行動に呆れるだけだった。

 

土田「信勝分かったでしょう、姉の愚かさを・・・今からでも絶対あなたを織田家の当主にしてみせます・・・」

 

土田御前は、皆の言動を見て信勝に言った。

そんな信勝だが

 

信勝(僕・・・そんな気は全然無いのに・・・)

 

本来家督を継ぐ気にはなれなかったのだ。

しかし

 

信勝(でも兄上は家を継ぐ気は無いみたいだし・・・じゃあ、僕が当主になって、母上を喜ばせれば良いのかなぁ・・・?)

 

信勝の心の中に、ほんの僅かな野心が芽生え始めたのだった。

そして、鳴海城にてある事件が起きた。

 

「父上。噂通り・・・いや、噂以上の大うつけでしたな・・・」

 

「ククク・・・そうじゃな。」

 

「では・・・」

 

「うむ!時は来た!!我らは、今川家に付く!!」

 

鳴海城城主の山口教継とその息子教吉が、織田から今川に寝返ったのだ。

この知らせに

 

義元「これは好機じゃ!!山口親子に兵を送れ!!うつけ姫を攻めさせるのだ!!」

 

東海道を支配する大大名、今川義元が、尾張を攻めるよう言ったのであった。




今川義元ですが、オリジナルの男性キャラを作ります。

原作の義元も登場させますよ。しかし名前を変えます。

となると誰になるか・・・もうこれはヒントですね(笑)

では、また。
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