エゴイストの成長を見届けたかった   作:miyata

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DFM推しなのでDMFと書くときにうっかり間違えそうです
最初小話が続きます



【始動編】

【始動編】

 

 

 

 

ある日のバスタードミュンヘンの寮にて。

 

 

『ネス~?』

 

 

『はい、なんでしょう!』

 

 

『今度のクリスマスにミヒャにこれ渡そうと思うんだけど…』

 

 

『…?これは…』

 

 

『まぁ、その。あいつが面倒見てるのサボってたら言って欲しいっていうか』

 

 

『勿論です!』

 

 

『前金というかお礼にこれ、日本で売ってるチーズカレー』

 

 

『ありがとうございます!!!!チーズカレー好きです』

 

 

『ネス、いつもミヒャの面倒みてくれてありがとう』

 

 

 

~~~~~

 

 

 

 

 

 

12月25日。

世間一般ではクリスマスなんてイベントがあるけど。

今日はミヒャの誕生日だ。

 

 

『ミヒャ』

 

 

『あ?』

 

 

『今日はお前の誕生日ってことで、これどうぞ』

 

 

そう言い、後ろ手に持っていた箱をミヒャへ渡す。

結構大きい。

 

 

『…先に礼は言っておく』

 

 

『どういたしまして~さぁさぁ開けてみて』

 

 

ミヒャは箱を開ける。

 

 

『…これは、エビ?』

 

 

『うん、チェリーシュリンプっていう種類なんだけど可愛いでしょ』

 

 

『そうなのか』

 

 

初心者でも飼いやすいエビだ。

 

 

『ちなみに。名前はEBICHIって言うの』

 

 

『お前が名付けるのか。で、それはどういう意味なんだ』

 

 

『YOICHIは海老ですって意味』

 

 

『は?どういうことだ』

 

 

『…本当は伊勢海老持ってきたかったんだけど。伊勢海老が好きな世一だから』

 

 

『…意味が分からん』

 

 

『とりあえずミヒャに海老を好きになってもらえれば良いかな』

 

 

 

『…何一つ分からなかったが。まぁやってみる』

 

 

 

気に入ってくれると良いな。

もっと、大事なものを見つけて欲しいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ネス~』

 

 

『ケイ、どうかしましたか?』

 

 

『お菓子あげる』

 

 

 

『!!ありがとうございます♪』

 

 

『これからもミヒャと仲良くしてやってくれると嬉しい』

 

 

『言われなくとも、勿論です!』

 

 

 

『…ネスの笑顔癒し効果あるよね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

19歳になって。

そりゃもう活躍しまくった。BMにはたくさん迷惑かけたし、チャラになるわけじゃないけど、活躍しまくったんだ。

 

 

で、肝心の病気のことなんだけれども。

薬でなんとかしてきたけど、良くはならない。悪化しているだけ。

誤魔化しだってそろそろ限界が来ていた。プレイは問題ないようにできるけど、それ以外で堪えるのが厳しい。手がめっちゃプルプルしちゃうんだよ。

 

手術してサッカーやめるか、このまま頑張って生きるか。(どうせ死ぬ)

 

時期的にU-20vsBLやW杯まで生きてられるか微妙なんだよなぁ。

命大事にならば。前者の選択をする。

けど、俺が今まで生きてきたのはサッカーするため。見届けるためだし。サッカー取り上げられたらもう何もないじゃん。死んだも同義。どうせ人生2回目だし死ぬことなんて恐れずにやりたいこと貫き通したい。

 

…あ、そうだ。U-20じゃなくて、

ブルーロックプロジェクトに参加すれば才能の原石たちを間近で見れるじゃん!

年齢的な問題で招集されるのはないだろうと思っていたけど、こちらから参加したいと連絡してみよう!もしかしたらOK出るかも!

 

JFUに連絡しようかと思ったけど、そういえば俺JFUに嫌われているんだっけ。なんかJFUが妨害してるからっぽいけど日本向けの取材とかほぼ皆無だし。あ、そうだ。

JFUの帝襟さんいますかー?と連絡して、プロジェクト参加をお願いしたところ、疑問に思われたが受け入れられた。何で一般公表していないプロジェクトをご存じで?と聞かれた際には関係者から聞いたんです!で誤魔化したけどあっぶね。

ただし、FWではない俺が参加するのは不自然とのことで、変装して参加するとのことだ。エゴイスト達に良い刺激与えてくれるかも、だって。今まで頑張ってきて良かった!

 

 

 

ブルーロック側はOKが出たので、俺はBMに活動休止を願い入れた。ブルーロックプロジェクトに参加するため&病気を隠すのが難しいといった理由である。

幹部陣に渋られるかなと思ったけど、今までよく頑張ってくれたって言われた。本当に迷惑しかかけてないですよねすみません。

本当に申し訳ないが、BMのみんなにはできるだけのことはさせていただきました。

ファンサ、SNSの運用なんかも今以上に頑張るので許してください…。

 

 

 

活動休止になって、日本に来てからは絵心さんと会えたりして嬉しかった。久しぶりな日本なのでゆっくり思い出の場所巡ってみたかったけど、当面はできそうにない。ブルーロックマン(AI)の性能をテストするためブルーロックに行った。

SFチックというか、最先端すぎて本当に驚いた。いや、これ近未来の世界設定だったんかい。

 

テスト自体は順調だったんだけど、体調が悪くなる一方で、

隠しきれなかったので、軽く事情は説明した。普通に怒られた。

 

時間の合間見つけて凛とかに会いに行ったりはしたんだけど。またぶっ倒れたら、ついに頭がおかしくなったのか、前世を詳細に思い出せなくなってしまった。ここがブルーロックの世界なのはギリギリ覚えているけど。何が、どういったことがあったのかは思い出せない。

俺は今までその知識に基づいた打算塗れの友好関係を築いてきたことは確かなんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side:ミヒャエル・カイザー】

 

 

ノアがシュートを決め、しかもDMFとして出場していたケイがシュートを決め、

バスタードミュンヘンの圧勝となった試合があった日の事だ。

 

 

『サッカーは点とった奴が一番偉いんだっ』

 

 

『…クソムカつくが、そうだな』

 

 

俺は、試合の引き立て役にしかなれなかった。

ノア主体のバスタードミュンヘンに、今の俺の存在を示すことができない。

…そういえば。

 

『今日はいつにも増して活発的だったな。どういう心境の変化だ』

 

 

『俺ならああいうところからシュート狙えますよ、ていうことをアピールしたかっただけかな』

 

 

既に十分な価値を示せているというのに、更に上を目指す。

…世界一のDMFの次は、いったい何を目指しているというのか。

 

 

 

~~~~~

 

 

 

 

寮にて。

 

 

 

『ミヒャ、ちょっといいか』

 

 

『ああ』

 

 

 

久しぶりにケイが俺の部屋にやってきた。

 

 

『ボール、前に見た時よりもボロボロになってる』

 

 

『時間も経てばそうなるだろう』

 

 

クソ物を手にしてからもうすぐ7年が経とうとしていた。長いようであっという間のような気もする。ケイと出会ってから、俺はクソ掃き溜めから出るきっかけを得たし、美味しいものを沢山食べれたなんて、珍しく過去の事に思い耽けた。

ケイは俺の本棚を見上げる。

 

 

『てか、この前よりも、本増えてるな…何か難しそうな』

 

 

 

『…そうだな』

 

 

ここに来た当初は本棚は空だったが、

数年経った今、ほぼ埋まりかけていた。主に心理学系の本が大半を占めている状態だ。

 

 

 

『俺なんて人間の行動原理なんて深く考えたことないな…面白いのか?』

 

 

 

『ああ。…この本なんて面白いぞ。初学者にお勧めもされているものだ』

 

 

 

本棚から本を取り出す。

それをケイに手渡す。

 

 

 

『良いの…?』

 

 

『読み終わったら返せ。いつでもいい』

 

 

 

『…』

 

 

 

『…ケイ?』

 

 

『ああ、うん。俺読むの遅いからさ、読むのに半年くらい掛かっちゃうかもしれないけど良い?』

 

 

 

『それくらい構わない』

 

 

 

こいつ、勉強はできるのに、読むのは遅いとか変なことを言うな。

 

 

 

『ありがとう。…ええと、その。ちゃんと返す』

 

 

 

『ああ。それで、要件は何だ』

 

 

 

 

『…ミヒャの顔見れたから良かった』

 

 

 

 

『は?』

 

 

 

『ううん、なんでもない。それよりももうすぐご飯だよ』

 

 

 

 

この時、ちゃんと話しておけば良かったと、

後になって後悔した。

 

 

 

 

 

 

~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

『ーーーー!!カイザー、起きて!!!』

 

 

『…ん。ネス、もうちょっと待て…』

 

 

『大変です!!!ケイが…!!』

 

 

『…どうしたってんだ』

 

 

『活動休止でいなくなるって…!』

 

 

『は…?』

 

 

 

寝坊していつも通りネスに起こされた。

ケイが活動休止…?どういうことだ?

 

 

 

『BMの幹部陣がそう話していたのを、先輩方が聞いていたそうで』

 

 

『はッ…どういうことだ』

 

 

 

 

急いで着替え、ケイのいる部屋へ向かう。

ノックをして、何度も呼び掛けたが、反応がなかった。

本当にいないのか。

幹部陣のいる部屋へ向かう。

 

 

 

 

『おい』

 

 

 

『カイザーか、どうした』

 

 

 

 

『ケイが活動休止って本当か』

 

 

 

『…本当は明日朝一で通達するつもりが、どこからか漏れたか。ああ、そうだ』

 

 

 

『え…』

 

 

 

 

『…その様子じゃ、お前は知らされていなかったんだな』

 

 

 

『おい、どうしてだよ、何でケイがッ』

 

 

 

 

幹部陣曰く、諸般の事情により活動休止とのことだ。

そんなんで納得できるか。掴みかかる勢いで問い詰めたが、得られる情報は少なかった。

ネス、どけ。俺の邪魔をするな。こいつを蹴れば口を割ってくれるかもしれないんだぞ。

 

 

 

 

『いずれ、事情は説明される故、今は何も聞くな』

 

 

 

一貫してこの様な回答がされるだけ。

クソ納得できるか。

幹部陣を問い詰めて無事なのは判ったが、どうして何も告げずにいなくなったのか。

 

 

ノアや他の選手にもこの話は広まり、怒鳴り込んで話していることもあったようだ。

 

 

 

幹部陣(クソ野郎)は知っていて、俺は知らない。

アイツの事情なんて、俺の人生にとって、関係ない。とは割り切れなかった。

 

他人に執着したのは、これが初めてだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side:・・・】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

徹夜で忙しくブルーロックの準備をしている絵心の元に、帝襟アンリから連絡が届いた。

有馬ケイ。彼はブルーロックプロジェクトに参加したいらしい。

 

 

 

勿論、絵心は彼の事を知っている。

 

 

 

サッカーの完全体。

攻撃、守備、判断、視野、技術、フィジカル。

サッカーに必要とされるすべての要素を、欠点なく高次元で備えた存在。

 

 

彼のサッカーは、既に完成仕切っているといっても過言ではない。

 

 

U-17や20の参加招集を断り、JFU幹部に嫌われている堅物。

 

JFU経由のテレビや雑誌の取材は当然なく、

あえて彼の名前をカットするように指示するJFU幹部もいるほど、嫌われている。

何故そこまでするのかは絵心にはわからないが。

 

 

 

 

 

日本を捨てた男。

 

 

 

 

 

日本ではなく海外やドイツでは、それなりにファンサしていたり、

雑誌の取材も積極的にやっているとのことで、サッカー以外でもそこそこ有名な人物だ。

 

 

何故そんな人物がブルーロックに参加したいのか。

当人から話を聞いてみることにした。

 

 

「有馬ケイ、お前は日本サッカーを見捨てたんじゃなかったのか」

 

 

 

「見捨てた…?いや、そんなことないです」

 

 

 

「日本サッカーには興味はないと思っていたが」

 

 

 

「いやいや。…才能の原石だっけ。沢山いますよね」

 

 

 

「…そうか。でも何故、お前ほどの人物が参加したいと?」

 

 

 

「面白そうだから近くで見ていたい。それだけです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開始までまだ猶予はあったこともあり、最初はブルーロックマンAIの性能テストのために、

何度かブルーロックへ足を運んでもらった。

 

 

「お前はプレイヤーとして参加を希望していたが、その点に関しては問題ない。

が、ドイツのそれも一流プレイヤーが参加しているという事実はあいつらにとっては不要だ。というわけで、変装してもらうんだけど。何か道具とか持ってきてないからこっちでやります」

 

 

「あ、それなら持ってきました」

 

 

そう言い、有馬は鞄を漁る。

 

 

「えと。こんな感じです」

 

 

「…まぁ、良いんじゃないか」

 

 

「後で髪を染めるのと、ちなみに声も変えられるんで」

 

 

「…は、本当に素晴らしい才能だな」

 

 

「演技上手い友人がいたので、、(ちょっとコツを聞いてきた)」

 

 

 

新緑色の髪に、黒のヘアバンド。眼鏡をかけて、右の髪を前に垂らせば。

クソ陰キャの出来上がり(本来の姿)。

 

 

 

「才能の原石共と共同生活するうえで、気付かれることがあっても他人の空似で誤魔化せ」

 

 

「そうですね。ああ、あといつもの笑顔もどうにかしないと。

ーーーーこんな感じでどうです?」

 

 

「ッ!?」

 

 

有馬の象徴とも言える太陽のような笑顔が消えた、無の表情。

ゾッとするほど、全てが抜け落ちたような。

とても同一人物とは思えない、と絵心は思った。

 

 

 

「最近、顔動かすのも億劫で。ちょうどいいな」

 

 

 

 

 

~~~~~

 

 

 

有馬がブルーロックプロジェクトに協力するようになって数日が経った。

絵心は、やって来た有馬の様子をみて眉をひそめる。

 

 

 

「…その頭の包帯どうした」

 

 

有馬は頭に包帯を巻いていた。

 

 

 

「うっかり転んで頭ぶつけちゃったんです。これ大袈裟なので気にせず」

 

 

 

 

 

 

「ていうか手も絆創膏まみれ。普段お前料理とかしてんの」

 

 

 

「料理はそこそこしますよ」

 

 

「お前、確か料理番組出て普通にやっていたよな」

 

 

「え、見ていたんですか」

 

 

かの天才には、表からは見えない、

ドジっ子ぽいところもあるんだなと絵心は思っていた。

 

 

 

いつものようにブルーロックマンの性能を計測した後、

絵心はちょっとした用があったので、有馬のいるロッカールームへ向かった。

 

 

 

 

 

「有馬。これからーーーー」

 

 

 

絵心はそこで、有馬が薬の瓶片手に項垂れる様子を目撃してしまった。

 

 

 

 

「有馬。お前それーー」

 

 

 

「あれ、絵心さんってあの椅子から動くことあったんですね」

 

 

 

「…体調不良ならば事前に申告しろと話したはずだが」

 

 

「…すみません。これは、その」

 

 

「正直に話せ。プロジェクト進行の上で問題になったら困る」

 

 

有馬は観念したのか、軽く事情を話した。

病気による視界不良。それを一時的に抑える薬であること。

 

今は右目があまりよく見えていないこと。

 

 

 

「そういうのは最初に言え!」

 

 

 

絵心は気が済むまで有馬にぐちぐち言っていた。

 

 

「ほんとすみません」

 

 

 

「はぁ。医者が活動して問題ないというならば、こちらとしては深くは突っ込まないが」

 

 

「…ですね(本当は自己責任でここまできてる笑)」

 

 

「まぁ。万が一があったら困るから、今度からこれ付けてね」

 

 

 

 

絵心は有馬に対し、バイタル計測が可能なリストバンドと、試合中に装着するバイタル計測インナーの装着を義務付けた。

 

 

 

 

(どうしてもブルーロックに参加したいから。自己責任は承知の上だしやむを得ない…)

 

 

 

 

また何日か経過したある日。

 

 

「アイツ、電話に出ない…」

 

 

有馬が約束の時間になっても来ないので、絵心は連絡をしていた。

何度連絡しても電話に出ない。

 

 

有馬と連絡が付いたのは、それから1日経った時だった。

 

 

『いや、本当にすみません』

 

 

「はぁ、まぁ病院行って薬貰ったならしっかり治せ」

 

 

『勿論です』

 

 

 

体調不良で倒れたとのことだった。

 

 

その後、回復してブルーロックマンのテストに参加してもらったが。

 

 

「おい、どういうことだ」

 

 

「…ああ、いや慣らすの難しいですよね」

 

 

前回とは比べ物にならないくらい低いスコアを出した有馬に、流石に絵心も心配になる。

 

 

「そうじゃない。お前、本当はかなり重症なんじゃないのか」

 

 

「…。絵心さん、俺は絶対にブルーロックに参加します。そこは譲れない」

 

 

「だが今のお前はーーーー」

 

 

「参加できなかったらバラしますよ」

 

 

 

 

有馬は数日前に倒れたことにより、ブルーロックにおけるこれからの出来事を思い出せなくなっていたが、

このプロジェクトに参加することに命を懸けていることは確かに覚えていた。

 

 

 

 

 

 

 

【Side:糸師凛】

 

 

 

学校を終え、クラブで夜遅くまで練習していた。

他の奴は皆帰宅し、俺だけだった。

 

 

「クソッ!」

 

 

シュートを決める。

甘い、甘すぎる。

クソ兄貴を倒すにはまだ足りない。

 

 

「お、前よりキレッキレじゃん」

 

 

「?…!ケイ兄ちゃん??!」

 

 

 

「凛、久しぶり~」

 

 

 

ケイ兄ちゃんがいる…!!

 

 

 

「ひ、久しぶり…何時帰ってきたの?」

 

 

「数日前くらい。そうだ、凛ちょっと話さない?」

 

 

 

二人で話しながら歩く。

昔、ケイ兄ちゃんと出会った公園にたどり着く。

 

 

「そういえば、活動休止ってどうして?」

 

 

「色々あってね。まぁ大丈夫だから」

 

 

「…そう」

 

 

どうやら話す気はないらしい。

 

 

 

「それはそうと。凛、サッカーしていた時凄い怖い顔していたけど、どうしたの」

 

 

「ああ、それはーーーーー」

 

 

 

俺は去年会ったクソ兄貴との出来事を話した。

 

 

 

 

「冴も辛辣なこと言うよね」

 

 

 

「クソ兄貴を絶対に潰す」

 

 

「でも、俺的にはもうちょっと話し合うべきだと思うんだよ。どっちも言葉足らずだし」

 

 

「は…?」

 

 

「ま、冴にも事情を聞いてみたいところだけど」

 

 

 

「…」

 

 

 

 

「とりあえず凛が元気にやってそうで安心したわ。会えて嬉しい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side:ミヒャエル・カイザー】

 

 

 

 

 

 

『クソッなんでアイツ電話に出ない…!!!!』

 

 

 

 

本人に直接連絡するのは控えるように、との通達はあったが。

そんなことクソ納得できるわけがなく。

 

 

 

『カイザー、どうでしたか?』

 

 

『駄目だ、何も手掛かりがねえ』

 

 

『そうですか…』

 

 

 

ネスに協力してもらい情報を集めているとはいえ、何も分からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ミヒャになんて説明すればいいかわかんないし…ま、俺が居なくても大丈夫だろ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side:・・・・】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有馬が絵心と出会ってからちょっと経った頃の出来事。

 

 

 

 

全国高校サッカー選手権埼玉県決勝戦。

 

 

 

 

一難高校は松風黒王に0-2で敗れ、優勝を逃した。

 

 

 

 

 

「才能の原石みつけた」

 

 

 

 

 

潔世一は、自転車を手で押しながら、夕暮れの河川敷を歩いていた。

 

 

(もし、あの場面でパスじゃなく シュートを撃っていれば 俺はーーーーー)

 

 

「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!!」

 

 

涙がとめどなくあふれ出る。

勝ちたかった。その思いが今になって抑えきれなくなる。

 

 

 

「クソぉ…」

 

 

 

「大丈夫?これハンカチ」

 

 

「…あ」

 

 

思い切り叫んだのに、それを誰かに見られていた。

人がいるのに気が付かないくらい、今の自分は悔しい気持ちでいっぱいだった。

潔の顔が更に赤くなる。

 

 

「試合見ていたよ。才能の原石って感じだね。これからが楽しみ」

 

 

「ありがとうございます。…って、ええええ?!ああ、有馬ケイ?!」

 

 

「…潔君に俺認知されてたの嬉しみ(ボソッ)」

 

 

 

「ええ?!何でこんなところに?!ていうか俺の試合見ていたんですか??!」

 

 

「うん、見てたよ」

 

 

「ほ、本物ですよね…!」

 

 

「ああ」

 

 

有馬ケイ。

潔の尊敬するノエル・ノアと同じバスタードミュンヘンに所属するDMF。

齢19にして世界一のDMFとされる程の才能に満ち溢れたプレイヤー。

潔はノエル・ノアの出る試合はチェックしていたので、彼の事も必然的に知ることになったのだ。

 

 

「えと…サインください…!」

 

 

鞄を漁りノートを取り出してお辞儀する。

 

 

「はい、どうぞ」

 

 

「ありがとうございます!!!!」

 

 

「いえいえ。まぁいつかは俺が潔君にサインお願いする立場になりそうだけど」

 

 

 

 

「…?あの何て?」

 

 

 

「あ、いやなんでもない。それよりも。今日悔しかったこの気持ち忘れずに、ハングリー精神でこれからも頑張ってほしいな」

 

 

 

「…はい!!!!」

 

 

「あと、これプレゼント」

 

 

「!ありがとうございます!!!これは一体…」

 

 

「帰ったら箱開けてみてね」

 

 

有馬は潔にきんつばをあげた。

 

 

 

 

 

 

 

【有馬ケイについて語るスレ】#25

 

 

 

サッカー新世代世界11傑の有馬ケイ氏の総合スレッドです。

雑談・考察等々自由にどうぞ。

 

■スレルール

・sage推奨。

・テンプレは>>3まで。

・荒らしはスルー。

・次スレは>>951が宣言して立てる。

・もし>>951が立てられない場合は番号で指定。

または立てられそうな人が宣言して下さい。

 

前スレ

【有馬ケイついて語るスレ】#24

http://mevius.5ch.net/...

 

~~~~~

 

 

500[名無しのサッカーファン]

有馬ケイ活動休止だってさ

http://www......

 

 

501[名無しのサッカーファン]

これマ?

いやいや、あり得ない。

 

502[名無しのサッカーファン]

残念ながらマジです

 

 

503[名無しのサッカーファン]

何で????諸般の事情ってなんだ???怪我したんか

 

 

504[名無しのサッカーファン]

怪我なら怪我って言いそうだけど無期限なのが気掛かり

 

 

505[名無しのサッカーファン]

復帰未定レベルって相当ヤバい何か

 

 

506[名無しのサッカーファン]

契約関係の問題でいなくなったのかも。

それならコロッと戻ってくるよ。

 

 

507[名無しのサッカーファン]

本人から何かコメントないの?

見当たらないけど

 

 

508[名無しのサッカーファン]

公式発表RTしてるし、後からなにかあるだろ

 

 

509[名無しのサッカーファン]

最近タイアップやコラボ企画多かったの嬉しかったけどなぁ

方向性の違いとか

 

 

510[名無しのサッカーファン]

ほんとそれ。

この前の○○のコラボCM、現地で見たけど格好よくて素晴らしい、、、ってのに

 

 

511[名無しのサッカーファン]

もしかしたら日本向けの何かもやってくれるって思ったのに

 

 

512[名無しのサッカーファン]

ここにきて急に無期限の活動休止が本当に怖い

本人はメディア露出好きじゃなかったってこと?

 

 

513[名無しのサッカーファン]

カメラ向けて呼びかけたら必ず来てくれる有馬だから

それはないとは思いたい。

 

 

 

514[名無しのサッカーファン]

2年くらい前だっけ。有馬刺されたの。

またファンが何か問題起こして活動休止じゃないの

 

 

515[名無しのサッカーファン]

あれは本当にビビった。確かにあり得そう

てかあの時も笑顔でいたのすげえっていうか、有馬なら問題があっても簡単に解決しそう

 

 

516[名無しのサッカーファン]

今どこにいるんだろ

 

 

517[名無しのサッカーファン]

BM内の情報リークされると良いんだけどね

 

 

 

 




ブルーロック展のために仙台に行くんですけど、交通費エグイので直近のkiisの薄い本を買いに行くことは諦めました。お金がなくなりそう。
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