魔神特異点 水獣敵対異国 フォンテーヌ・エリナス   作:旅人さんた

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第三章 水神
水神との邂逅


「ここが、首都?」

 

「首都、という概念はないようですが、近しい場所ですね。」

 

現在旅人と藤丸たちは巡水船に乗り、フォンテーヌ廷セントラルポートに向かっていた。

 

「また検問が厳しくなっていたな、旅人。」

 

現在各巡水船航路は検問を突破し、必要な状況でない限り動けなくなっていた。

 

「俺たちをある人に合わせたいっていうのは...」

 

「うん、この国の神様だよ。」

 

道中聞かされていたこの世界の神については、名前に思うところはあった。

イメージとしては多神教の世界観だろうか。

 

フォンテーヌ廷の中は完全に藤丸の知らない世界だった。

 

どういう理念で作られたのか、巨大なショッピングモールのような構造。

 

「えっと、キャスターどう思う?」

 

「トネリコでいいですよ。真名を隠す意味もないですし。どう、とはその水神とやらの話ですか?会ってみないと何とも。でもその人が戦わないのはどうしてなんでしょうね。」

 

トネリコは旅人に向けて尋ねる。

 

「うーんそれに関してはなんとも。私たちもなんだか...」

 

 

 

船はポートに到着した。

 

「さぁ、パレエルモニアにはもうすぐだよ。」

 

 

やけに長いエレベーターに乗り、四階パレエルモニアのある階層に来ると、通路にはたくさんの謎生物がいた。

 

旅人はいつの間にか剣を握っていた。

 

「待って、トネリコ!」

 

旅人に対し、トネリコは杖を向けている。

 

「最後に約束してもらう。メリュジーヌには危害を加えないと。」

 

空気が重い。トネリコは杖を下ろす気配はない。旅人の剣も同様だ。

 

 

 

 

「えと」

 

「うん」

 

「その」

 

「ん?」

 

 

「メリュジーヌってのは」

 

「見えてるでしょ、あなたにも。彼女たちには何の罪も...」

 

「トネr」

 

「ええ、間違いはなさそうです。」

 

 

 

ついに、藤丸の勘違いが解けた瞬間である。

 

 

 

 

 

 

「トネリコは知ってたんじゃないの!?」

 

「この世界のメリュジーヌのことですか?まぁ大体は召喚時に聖杯、じゃなくてその神の目から。でもマスターが勘違いしてることは知りませんでした。」

 

先程からずっと旅人とパイモンがジト目で見てくる。

 

「つまり、お前の世界にもメリュジーヌっていうのがいて、それが個人名を指す言葉で、ファデュイの話を聞いてその人のことだと勘違いしてたってことなのか?」

 

「個人名っていうとちょっと語弊はあるけど…」

 

 

 

 

一応戦時下のはずだが、パレエルモニアは通常運転だった。

 

「あ!セドナ!」

 

受付で勤めているメリュジーヌであるセドナが駆け寄ってきた。

 

「ヌヴィレットさんは!?」

 

他のメリュジーヌたちも、ヌヴィレットが気になるのか業務の途中でもこちらをチラチラと見てくる。

 

「ごめんね、歌劇場は守りきれなかった。」

 

「そう、ですか。あなたたちが無事でよかった。御用は報告だけですか?」

 

「ごめん、フリーナはいる?」

 

「フリーナ様なら応接室でお休みになられてますよ。調子は…いつもの通りです。あなたたちが戻ったと知れば元気になると思います。」

 

「ありがとう。あと、この二人の宿を用意してあげてくれないかな?」

 

「了解しました!ホタル・ドゥボールに空きがあるか確認してみます。」

 

 

四人は応接室に進んだ。

 

「旅人さん、彼女が水神であってる?」

 

「ちょっと待っててね藤丸、フリーナ!私だけど、今大丈夫?」

 

水神と呼ばれる少女が目を覚ました。しかし、その目は虚だ。寝ぼけているわけではないように思う。トネリコの方をチラッと見ると、若干顔を歪ませている。何か思うことがあるのだろうか。

 

「あぁ、旅人か。えっと、ヌヴィレットがいないってことは、そういうことなんだね。」

 

「うん、ごめん。紹介したい人がいて、こちらは藤丸とトネリコ。何かわかることある?」

 

「こんにちは、僕は水神フリーナだ。君たちはどこから来たんだい?」

 

「俺たちはカルデアから来ました。」

 

それを言った瞬間、虚だったフリーナの肩が震えた。

彼女はカルデアというものを知っているようだ。歌劇場の方でであったスカークという謎の女性もそうだが、どうやら藤丸たちのことは知らないがカルデアというものは知っているという人がちらほらいるようである。

一応旅人に確認したが、この世界に別に意味を指すカルデアという言葉ない。

そしてスカークの言っていたカルデアの者という言葉。これは…

 

「そう、か。ふふ。ちょうど諦めていたところだったのに、とうとうとっかかりが見えたよ。旅人、彼らを連れてきてくれたのは偶然かい?君たちのことだから、きっとこれは運命なんだろうね。」

 

「何を言ってるんだ?お前、こいつらを知ってるのか?」

 

「さぁ。残念ながら水神とはいえ全知というわけじゃないんだ。でもカルデアという名前が付く存在を一つ知っている。はやくヌヴィレットにも伝えたいけど、そう上手くはいかないよね。」

 

「フリーナ、それは予言にまつわる話?」

 

「どうだろうね。言っただろ?全知じゃないんだ。だけど少なくとも、今の戦争を終わらせることはできるかもしれない。それにしても、だ。」

 

「外の世界から来た存在がこんなにいるなんて。一体テイワットに何が起きてるんだろうね。」

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