魔神特異点 水獣敵対異国 フォンテーヌ・エリナス   作:旅人さんた

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現地民、リネ

ダヴィンチ「む、むむむ?」

 

ゴルドルフ「どうしたのかねダヴィンチ。私は先ほど胃薬を飲みすぎたせいでかえって気持ち悪くなっているところだが。」

 

ダヴィンチ「ま、まずい!今すぐキャスタークラスのサーヴァントを集めて!できるだけ魔術師寄りの!くそう、ソロモンを向かわせたのは失敗だった!」

 

ゴルドルフ「なんだねいきなり!魔術師としての意見ならこの私と…シオンくんがいるだろう。」

 

ダヴィンチ「今の藤丸くんはただの人間だ!なんの力もない!」

 

ゴルドルフ「そうだとも。そんな藤丸だからこそ世界を救うという志一つで…」

 

ダヴィンチ「そんな話じゃない!今の彼には魔力が流れていない!簡易召喚も、礼装の起動だって怪しいんだ!」

 

ゴルドルフ「な、なに!でもあのソロモンとやらがついているのだろう?」

 

シオン「大声を聞きつけてやってきました。計算外です。現在3人ともレイシフト先は同じのはずなので…あれ、時間軸がズレてる。」

 

ゴルドルフ「なに!では現在藤丸は一人ということか!マシュは問題ないだろうが、どうにかできないのかね!増援とか!」

 

シオン「先ほども説明した通り、サーヴァントは現地調達以外不可能です。」

 

ゴルドルフ「ええい、ソロモンは何をしておる!なーにを迷子になっとるのかね!」

 

フォウ「…」

 

ダヴィンチ「いや、違う。魔力の問題じゃない?むしろ…構造が違う?」

 

シオン「バイタルを確認しました。はいどうやらこの特異点内にいわゆる我々魔術世界でいうところのマナは機能していません。代わりに…これは、なんでしょうセフィラ…いえ、エレメント、エーテルに近いですね。しかし仕組みが違う、我々の世界での大四元素に加え、三つのエレメントによって構成されています。」

 

ゴルドルフ「え、それってまさか」

 

シオン「いえ、第五架空要素、並びに第六架空要素ではありません。近しいものは見えますが、基本的にこれは…」

 

パラケルスス「ほぅ、なかなか面白い構造をしていますね。私の概念にはない、草、氷、雷をエレメントとしますか…」

 

ダヴィンチ「その場合、肉体はどうなる?」

 

パラケルスス「問題はありません。それに、かのソロモン王を向かわせたのは良い判断です。貴女ならわかるでしょう?」

 

シオン「はい、四大元素論以前、真エーテルの時代を生きたソロモン王なら、おそらく我々現代魔術理論に変換できるはずです。」

 

 

 

 

〜フォンテーヌ北部〜

 

前線基地といった風景だった。

嗅ぎ覚えのある匂い。これは硝煙だ。北米での冒険を思い出す。

 

「貴様!どこから現れた!」

 

「えと、はじめま」

 

藤丸の意識はここで途絶えた。

朧げな意識の中

 

「彼らに任せておけ。」

 

という、女性の声だけが聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

「いい加減に起きろッ貴様ッ」

 

鼻の奥がつーんとする。これは匂いではなく...

 

「海水!」

 

気絶している中海水をぶっかけられたのである。

 

「ちょっとちょっと、お父様から任されてるのは僕なんだから、余計なことはしないでよ。」

 

今度は若い男の声だ。つまり

 

「海水をぶっかけない方の人」

 

「ははっいったいどういう評価なんだい?」

 

不機嫌そうな男は、テントを去っていった。

 

「災難だったね、いきなりこんなところに連れてこられて、混乱しているだろう?でも君も不用心だよ、兵士でもないのにこんなところに来ちゃうなんて。」

 

「ここは一体?」

 

とにかく状況確認だ。良いとは言えないだろうけど、この人なら話が通じそうだと判断した。

 

「君のいたところからそう遠くないよ。新フォンテーヌ跡地近くの軍事キャンプさ。君は一体どこから?フォンテーヌ人には見えないし、ファデュイに捕虜申請も出してないよね?せっかくお父様が名前と住所だけでできるようにしてくれたんだから。ダメだよさぼっちゃ。」

 

「とはいえ君の困惑もわかる。少し前までは僕たちはあの最高審判官と持ちつ持たれつの関係を保ててたんだ。あの公子様の一件があってすらも。うん、ごめんね。でももう少しで終わるはずだから。」

 

まくしたてられても、言葉の意味が分からない。

 

「ん、大丈夫?きみ僕たちが気付いた瞬間泡拭いて倒れちゃってんだけど、自分の名前わかる?」

 

確かに、レイシフト直後にとてつもない吐き気に襲われたような気がする。でも今は何ともない。

 

「うん、大丈夫。ありがとう。自分は藤丸立香。きみは?」

 

「僕はリネだよ。あとで妹のリネットも紹介するね、よろしく。えっと、稲妻の人だよね?となると立花でいいのかな?」

 

「それで大丈夫。稲妻っていうのが分からないけど、というか俺なにもわからないんだ。」

 

「リネ、そのひと記憶喪失かも」

 

リネットと似た格好をしている少女がテントに入ってきた。

 

「えぇ!でも自分の名前はわかっていたよ、リネット。あ、この子がリネット。僕の妹なんだ。」

 

「こんにちは。うん、でも今の状況がわからないなんてそれ以外考えられないでしょ?」

 

勝手に話が進んでしまった。

 

「記憶喪失かはともかく、今の状況がわからないんだ。フランスであっているんだよね?」

 

目の前の二人はきょとんとした顔をしたのち、妙に納得したような顔をした。

 

「そうか、わかったよ。じゃあ僕ができるだけ公平な立場で、今の状況を教えてあげる。」

 

完全に記憶喪失だと思われている。

 

 

 

彼の話によると、ここはテイワットという大陸のフォンテーヌという国で、他にも国があるが現在行き来出来ない状況だという。そして今この国では別の国の組織であるファデュイという組織と、フォンテーヌそのものといえる最高審判官の紛争状態だという。国軍には現地マフィアや武装集団、機械兵が加わっており、戦況は厳しいとのこと。

そんななか、どうにか抑えたこのフォンテーヌ北部の跡地に現れたのが、藤丸立花だったわけだ。

 

「そりゃ警戒されるよな...」

 

「ま、まぁ大丈夫だよ。敵意がないってことはわかったから。今リネットが報告してるから、お父様の返答次第だけど、たぶんそろそろ拘束も解かれると思うよ。」

 

ただ、一つ肝心なことを聞いていなかった。

今のところは問題ないが、特異点の原因の可能性だってある。

 

「そもそもなんで争っているの?」

 

それを聞くと、リネの表情が曇った。言いにくい内容なんだろうか。彼はファデュイに属する立場。そんな彼が言いにくいというのは一体...?

 

「それはね

 

「リネ、お父様が彼を連れて来いだって。」

 

リネットが口をはさんできた。偶然を装っているが、待機していたのが見えた。

兄にこれ以上話させたくない。ということなのだろう。

 

「えっと、リネットさん。自分は誰に呼ばれてるって?」

 

「お父様、えっとつまり、召使様。この基地内での最高司令官よ。」

 

 

 




とりあえず最初のノルマは9割クリア…
カルデアでの会話はアドベンチャーパート方式でやっていきます。
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