転生したらざまぁされるエルフになっていた件   作:琥珀

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Q呪い専門の医者に元ネタは?
A無いです。無いはずです。

Qヴィーナスエクスカリバーノヴァの上ってあるの?
Aあるにはあります。でも発動したら問答無用で世界が滅びます。記録者が止めるしか無いです。

冒険者殺し回です。ちょっと筆が乗ってしまい思ったより長くなってしまいました。
ガルー復讐と巨塔は次回です。本当です。
別視点は初見です。


Q.神はいると思いますか?A.それなら一昨日見ました。

色々な計画を始め、呪い専門の医者をゲットしたライト君。

そんな事があった翌日、ダンジョン前にまたしても来ていた。

「あ!ローランさんと、神の一撃さんじゃないですか!また会いましたね!」

「確かに昨日のあれは神の一撃ですが、私の名前はミリネです。奇遇ですね?」

なんと驚いた事に、昨日のエリオパーティとダンジョン前で遭遇したのである。

(エリオパーティ2だ…)

とよく分からない事を思いながら世間話やら益体の無い話をしていた。

 

話の途中で、

「昨日はローランさん達に助けられっぱなしだったので…せめて何かお返し出来ないかなって思って…こんな物を用意させてもらいました…!」

となんとエリオから感謝のプレゼントを貰ったのだ。小さな貝殻の中に火傷の薬*1が入っていて、ゲームなら最強クラスの効果を発揮出来そうなアクセサリーになりそうだが、ここは現実なので、貰ってすごい嬉しい以外特に意味はない。

 

「ありがとうございます!ローランもお返ししない?」

「じゃあ…これを、素敵な物を貰ったお礼に上げるよ。」

と言って出したのは鉄の槍に赤い糸が絡み合うようになっているネックレスだった。

私はこれが何か分からないのでライト君に小さな声で問いかける。

するとライト君は、

「『UR、折れぬ支柱のネックレス』だよ。効果は『揺るがぬ意志を見せた時、己の成すべき事が全て成せる。』ていう検証したけどよく分からないやつ。」

らしい。エリオパーティは貰ってすごい喜んでいる。

「大丈夫なの?レア度じゃ思い出の価値は決まらないよ?」

「仮になんの効果も発揮出来なくても、見た目がミヤちゃんにピッタリだから。お返しとしては十分なはずだよ」

それもそっかあ。そう返しつつダンジョンに入っていく。

この後は普通にダンジョンに潜り、雪原となっていた5階層にて魔石を大量に集め、

ギルドにてF級から一気にD級になったりなど、功績を考えれば当然の事なのだがそれに慄いたりした。

 

そして夜。酒場が盛り上がる時間帯である。

私も冒険者時代よく参加したりしてたので、もちろん今回も参加する。

詳細は省くが、冒険者殺しと呼ばれている人間をターゲットにした懸賞金掛けられてる悪質なやつがいるらしい。

エリオパーティ大丈夫かなぁと思いつつその日は何も起こらず、眠る事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sideエリオパーティのミヤ

私は今日もダンジョンに来ていた。いつもの装備に…いつもの荷物。

何度も来るたびに最適を測り、物資不足で地獄を見たり、

物資が多すぎて魔石をあまり持ち帰れなかったりもした。その度にお兄ちゃんに恨み言を言ったりしていたが、

それも今は昔。昨日からダンジョンで私達を助けてくれた『黒い残響』*2の人達との交流は、とても刺激のある物だった。

 

 

神の一撃は本当に凄まじかった。*3

あの瞬間、世界が光に満ちて、そこから女神様が降臨しそうな神々しさを感じた。

私の心にある信仰心が燻られたが、すぐに轟音と凄まじい衝撃波でそんなものは一気に吹っ飛ばされてしまった。

余波で受けた怪我はローランさんが治療してくれたけど、あんな一撃を出せるミリネさんの恩恵(ギフト)とは一体…?色々出来るとは言っていたけど、もうよく分からない。

あと、ミリネさんはエルフらしい。あんなに物腰が低いのにしっかりエルフだった。どうしてエルフなのにあんなに親切なんだろう…?

 

 

その翌々日も、偶然『黒い残響』の人達と遭遇し、昨日頑張って作った火傷の薬をローランさんにプレゼントする。そのお返しとしてすごい力を感じるネックレスをプレゼントしてくれた。赤い糸が絡み合っていて、私を連想は出来るだろうけど、私には少し荷が重い…。いや、凄い嬉しいけどね!?

 

 

そんな事がありつつ今日もダンジョン探索だ。

あのネックレスのおかげか、魔法を使っても魔力をあまり消費しない。凄いありがたい。

一昨日ミリネさんに言われた通り、誰かがクリアリングしてから戦闘を始める。

ネックレスの効果で魔法を連発出来るため、戦闘は普段より楽に終わった。

「ミヤ、そんなに連発して、魔力は大丈夫なのか?」

「大丈夫。この貰ったネックレスのおかげであまり魔力消費しないから」

「このネックレス、そんな効果まで付いてたのか…!まさにミヤにピッタリのアクセサリーだな!」

そんな会話をしつつ、ガンガン戦闘をしていく。もちろん、ミリネさんに教わったことは忘れない。

 

 

 

 

 

 

夜。設営地にて。

そこで私達は今日の戦闘を振り返っていた。

「いやー今日はミヤちゃん大活躍だったっすねえ〜!」

「(こくこく)」

「このネックレスのお陰だよ…!」

恥ずかしくなってきた私は、活躍の原因の全てをこのネックレスに押し付ける。

「いやいや、そんなことはないぞ。狙いも正確で、的確にモンスターを撃ち抜いてたじゃないか」

「(ぶんぶん)」

無口なワーディまで強く肯定した。

「もう…!」

そんな平和な会話をしていた時、

1人の冒険者が両手を広げ交戦の意思はない事を表明しながら私達の所までやってきていた。

 

「……なんの用なんですか?」

交戦の意思はないのを見て平和的に対応しようとしたお兄ちゃん。

しかし警戒されていると見た冒険者は、

「悪い。俺達は別にそっちに因縁を付けたり、絡むつもりはないんだ。その様子だとまだ知らないようだったから、同じ冒険者のよしみで一応声をかけておこうと思ってな」

そこからその冒険者が話したのはこういう内容だった。

まず、2階層以降で人種が狙って殺されている『冒険者殺し』が発生している。

この情報はギルドが調査した結果であり、ほぼ確定だという。

『冒険者殺し』は戦術級(タクティックス・クラス)の魔術を使用する。

 

そこまで聞いた時、私はあまりにも恐ろしくて、今すぐに逃げるべきだと考えた。

 

神の一撃はあまりにも規模が大きすぎて、近くにあっても脅威とは思えないのだ。現実感がないから。

 

しかし私達を殺す気の魔術師が、しかも戦術級(タクティックス・クラス)を使用してくる。

魔術学校に通った経験のある私はそれがいかに脅威なのかをこれ以上ない現実感を持って襲いかかってくる。

空を飛ばれるだけで何も出来なくなるから。ただただ嬲り殺しにされる未来まで見えて、顔が青ざめる。

冒険者は一応帰還するなら種族問わず一言でもいいから忠告してくれと言って走り去った。

今の位置は1層最奥。昼の疲れが残っているが、モンスターと戦闘しようとしなければ十分帰還可能だろう。

お兄ちゃんは少し迷った末に、

「赤字はしょうがない。命あっての物種だ。帰還しよう。」

と言った。もちろん私含めパーティ全員賛成した。

 

 

 

 

普段の2倍は早く撤退準備が整った。

私はとにかく嬲り殺しになんてされたくないので、出入り口から離れようとする。

私達は誰にも気付かれないように、ただ歩き続ける。

ただ、歩く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君達、こんな所で何をしてるんだい?」

「!?」

警戒してたのに!?なんの気配も魔力も感じなかった!?

とりあえず男性の冒険者らしき人が、背後に立っていた。

この場合は…!とりあえずお兄ちゃんに対応を任せてみよう…!

フードを被ってる男性冒険者と会話しているお兄ちゃん。

しかし私はその冒険者からあまりにも嫌な予感がしたので、お兄ちゃんを呼んで先に急かそうと思った。

その時だった。

フードを被ってる冒険者から、濃密な殺意が出たのは。

アレは背中に背負ってる大剣を引き抜き、狂気的な笑みを浮かべる。

「とりあえず、今夜の虫ケラは潰しておこうかな」

 

その一撃が防げたのはほぼ奇跡だった。

先の忠告が聞いて警戒していたお兄ちゃんは、

少し怪我を負いながら、しかし戦闘続行は可能な程度に収まっていた。

しかし抵抗は出来ても戦いになどなっていない。

すぐにパーティのみんなが深手を負ってしまう。

あんな怪我では、長くは保たないだろう。

(どうして…どうしてこんな事に…!)

神様どうか助けて下さいと祈っても、現実は何も変わらない。

フードの冒険者は、私に近づいてくる。

何か悍ましい事を言っている気がするが、もう何も聞こえない。

もう神様に祈りを捧げて奇跡を待つくらいしか出来る事が無くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に、そうだろうか?

私は一昨日、神を見た。光の柱から御降臨なさった、エルフ種の女神が。

人種(ヒューマン)の私達にも優しく、上げたプレゼントもゴミと投げ捨てず、私達を救済して下さった女神様が。

それに対しこのエルフ種の男はなんだ。私達を虫ケラと呼び、殺す事を踏み潰すとか言って何も思っちゃいない。

なんだこの差は。

怒りの感情が芽生え、急成長を遂げていった。それと同時にあの悍ましい言葉の中身も思い出した。

何が使えるだ。何が不細工だ。私達をモノ扱いしやがって。

怒りの感情が成長するたびに強い言葉が次々と出てくる。

あの優しいエルフの少女を思う度に、アレに対する怒りが強くなる。

「ミヤ……逃げ……ろ……」

お兄ちゃんが逃げる事を勧めてくる。お兄ちゃんは優しいと思う。

こんな瀕死の状態で、他人を気遣えるのだから。

その言葉は私を奮い立たせるだけだった。

あのエルフに一矢報いたい!

出来ればその無駄に綺麗な顔に一生ものの傷を付けたい!

そう思い、立ち上がった時だった。

 

 

 

 

 

首に付けていたネックレスが赤く光出す。強く、強く光出す。

「ん?」

エルフ種の男が異変に気付いたのか、立ち上がった私にその気持ち悪い手で触れる。

「なんだこのネックレス。まさか、僕様という持ち主を見つけたから、喜んでるのか!」

違う。検討違いな事を言うエルフ種の男。

怒りの感情が頭の頂点まで成長した時、()()()()()()

(ほう、今回の持ち主は貴様か。エルフの男に仲間を傷つけられ…しかもその直前に、よりにもよって圧倒的慈悲を持つエルフと接触してしまった!これは良い。良い怒りだ。)

なんだ?突然頭の中に語りかけてくる。

あの男に一矢報いる手段を考えているから後にして欲しい。

(それで良い。揺るぎなき意思はそう形成される。怒りを持って奴を制したいのだな?)

頭の声は、まるで知ったかのように言ってくる。

そうだ。それならなんだ?アレを殺す手段でもくれるのか?

(まさか!()()()()()。皆を救いたいのだろう?その為ならば()()()()()()と…思っているのだろう?)

そうだ。みんなには死んで欲しくない。少なくとも、みんなはこんなゴミエルフにゴミのように殺されたくはないだろう!

(そうか。()()()()()。ならば我が力…貴様に全てくれてやろう!)

 

 

突然、私の体から衝撃波が出る。エルフの男は吹っ飛ばされる。

魔力が溢れ出てくる…。今なら何でも出来そうだ。

今すぐ何か喚いてるこの男を殺したいが、そう言うわけにもいかない。

私は()()()()()使()()()()()()()()

「みんな…死なないで。」

そう祈れば、みんなの傷が完全に塞がる。

おそらくその要領であの男の死を願えば、一瞬で100回は殺せるだろう。

だがしない。あのエルフモドキには、エルフの女神様が御降臨なさったあの神の一撃で葬り去るべきだ。

そう思った瞬間、()()()()()()()()()()()

「ふざけやがって、この、僕に踏み潰されるくらいしか価値のないクソ劣等種(ヒューマン)が!

この僕様に恥をかかせやがって!死ね!クソ劣等種(ヒューマン)!!!!」

何か剣を飛ばしてきているが、気にするまでもない。神の意思は絶対だ。

故に、あのエルフモドキに神の一撃を止める方法は存在しない。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()

技名が浮かんでくる。

(申し訳ありません。御身の御技たる神の一撃に勝手に名を付ける事、お許し下さい。)

「ありえないありえないありえない!!!!これは幻想級(ファンタズマ・クラス)のグランティウスだぞ!?こんなゴミ劣等種(ヒューマン)に防げるはずがない!」

 

エルフモドキが突撃してくる。

 

「『さぶますたー』のこの僕様が!負けるわけ無いんだああああああああ!!!!」

 

私は剣を掲げ─────

 

()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

「『ヴィーナスエクスカリバーノヴァ』!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルフモドキは光の柱に飲み込まれ、肉片一つ残らず…いや、魂の一片すら残さず消し飛ばした。

神々しい光で満たされ、私の体から力が抜けていく。神の一撃(ヴィーナスエクスカリバーノヴァ)を見届けた私は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 憑依サーシャ

 

翌日。ライト君と同じタイミングで起きた私は、

エリオパーティが心配なのでダンジョン探索しにいくという提案をして、『冒険者殺し』を捕まえればC級にランクアップできるかもしれないし、出来なくても点数稼ぎにはなるという事で、ダンジョン探索に…もといエリオパーティを捜索する事になった。

そう思ってダンジョン前に来たのだが、やはり人がいない。これなら認識改変するまでも無く早めに入れそうだ。

そう思っていたのだが…待機しているとなんとエリオパーティが出てきた。

「あっエリオさん!そんなに焦…!?」

ミヤちゃんが死んでいる。外傷が見えない。

「なあ、神の一撃を撃ったあなたなら、死んだ妹を蘇らす事も可能だよな!?頼む!妹を!」

「分かりました。少しお待ちを。」

【はあ……蘇生魔法はあなたやライト神様が万が一の事があった時用の緊急魔法なんですわよ!?

今回はいいですけど、次は無いですわ!!】

エリーがやって来て、即座にミヤちゃんを連れていく。

少しすると、エリーが担いだ状態で目を半開きにしているミヤちゃんの姿。

ミヤちゃんは降ろされ、エリオパーティの方…では無く、何故か私の方にくる。

 

「女神様!私、女神様のおかげで『冒険者殺し』に天誅を下せました!」

え??????????

女神様?????????

私はとても混乱した。どれくらいかっていうとナズナ初召喚の時くらい混乱した。

 

 

とりあえず…

「その…女神様ってのは…何かな?」

「女神様は女神様です!真のエルフをお導きになる慈愛の女神…!それがあなた様ミリネ様なのです!」

エリオパーティは何があったと頭を抱えていた。*4

「あー、その〜、まあ、蘇ったならそれでいいんじゃ無いんかな!?」

「まあそうですね!終わりよければ全てよしです!」

意見が完全に合致したエリオと私は握手した。

「あ、お兄ちゃん!女神様と握手したね!?なら感謝しないと!」

「えーっと…ありがとうございます?」

「しなくていいから、マジで何があったの?」

「俺たちが知りてえよ…」

ていうかサラッと『冒険者殺し』やったって言った???????

マジ…?

あっよく見たらネックレス無くなってる!アレ発動したのか!

「ミヤちゃんが言った事が事実ならいいけど、そういえば冒険者殺しって2名いなかった?」

「ああ、そういえば横入りの時は2名いたね。じゃあ僕たちはその残り1人を追いかける事になるね」

「女神様自らが…!この私めが、女神様の代わりに天誅を下す事も!」

「やめなさい。というより、『冒険者殺し』程度ならローランで十分捜索も討伐も出来ます。

ごめんローラン、この子とおはなししなくちゃいけないんだ…」

「うん…がんばれ。アドバイスなら出来るからさ…」

 

 

 

こうして私達は普通に冒険してたはず…いや最強技パナしてるわ。それ以外普通に冒険者やってたのに何故か信者が増え、この後もミヤちゃんの処遇をどうするのかよく分からなくなるのだった…。

*1
カバーストーリーは「森で遊んで帰ってきた所家が燃えていた。家族を探すために燃える家の中に突っ込んで大火傷。燃えた原因と犯人を探している」という設定。

*2
ライト君達のパーティ名。エリオ達もパーティ名を持っているはずなのだが、サーシャの中のエリオパーティが馴染みすぎている。

*3
ミヤちゃん、正式名称を普通に知らない。

*4
治療された時点で気絶してた。




Q折れぬ支柱のネックレスって何?
A着用者が一生に一度あるかないかレベルの激しい感情を抱いた時、着用者に大体何でも出来る力を与えるネックレス。副次効果として、魔力消費量の減少や、感情的になりやすい等の効果がある。
効果だけ見るならUSR最上位レベルだが、発動条件が厳しすぎるのでURになった。

Qミヤちゃんヴィーナスエクスカリバーノヴァ撃った時死んだの?
Aしっかり死にました。憑依サーシャが撃ったのを99%再現したので。(1%は攻撃範囲の制御。憑依サーシャが撃った時よりちょっと狭くした。)

Qあの。復讐は?
A次回します!次回します!許してください!石を投げないで下さい!
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