すみません。更新がナメクジの歩みですがご容赦下さい…まだ私はこの作品を見捨てていません…。
あと独自設定あります。
タイトル通り、小噺集です。関係無いですが私はSCPのanomalousアイテムが好きです。
Q.これはなんですか?A.奈落で起こった事件と呼べないようなものです。
何があった並行世界ナズナ
3人称
事の発端はエリーがライトの並行世界能力の実験をしている時だった。
ライトの並行世界能力はサーシャと違い、並行世界に存在する仲間を召喚───一時的だが───することが出来るというものだ。最初に実験した時は別世界線では復讐対象だったサーシャがいた為にサーシャが殺されかけたが、今回はエリーとナズナ、ライトの3人で実験する為先述のような事が起こる事は無い。
ナズナは万が一戦闘になった時用の保険だ。
「この実験の目的をおさらいしよう。この実験はサーシャさんが有効活用している並行世界能力を僕も活用する為に使用方法を模索するのが目的だ。別の並行世界では大体サーシャさんは復讐対象だから、この場にサーシャさんがいるとトラブルが発生しちゃうからサーシャさんは呼ばずに、能力を行使する僕と、実験の結果をメモして、考察するエリー、万が一戦闘になった時の保険としてナズナの3名で行う…でいいかな?」
「一字一句間違えておりませんわ、ライト神様。しかしライト神様の仲間を名乗っているはずなのにライト神様に襲いかかる不届き者などいないように思えますが…これも並行世界の可能性の広さが悪いですわね」
「つまりどういう事だー?」
「僕がうっかり敵を召喚しちゃったらナズナにお願いするって事。一応警戒しといてね?」
「りょーかいだぞ!」
そして実験はスタートした。
最初はなんら問題なく、原作(に限りなく近い)エリーを召喚して意見交換をしたり、
しかし問題が起こったのは実験が次の段階に進んだ時だった。
「これで『わたくし達と状況が大体同じの並行世界からの召喚』段階を終了とします。お疲れ様ですわ。」
「1日が48時間に変えられた時はどうなるかと思ったけど…『SUR レベル9999 天に見ゆる記憶 善圏天』*1が居て良かった…並行世界の可能性に感謝だね」
「ほんとですわ!ライト神様が1日24時間の世界を望んでいるにも関わらず勝手に変更して!この世界の存在だったら一回お灸を据える必要がありますわ!」
「まあまあ最終的にはなんともなかったから気にしてないよ…それで?次の段階は?」
「ライト神様はお優しいですわねぇ…次の段階は『状況が同じでは無いが仲間は大体居る』世界線ですわ。ライト神様が世界征服した世界線の仲間とか、ライト神様がこの星を本拠地とした銀河帝国を築いている世界線とかですわね。この奈落に留まらず地上以上に進出し、何か大きく変わってるけど仲間は大体一緒…みたいな世界線ですわ。これの次が『世界の摂理自体違うけど概ねこの世界と同じ』段階、つまり最終段階ですわ。これは日を改める必要がありますが、今は気にしないでおきましょう」
「了解。なんで僕が世界征服してる前提なのかは置いといて、条件に合いそうなのを検索してみるね」
ライトは並行世界の検索を始める。
エリーとナズナには見えないが、数々の世界線が流れてくる。世界の一つ一つは一本の糸に見え、引っ張ったらすぐにでもちぎれてしまいそうだ。
一つ一つ見ていく方式だと限りなくこの世界に似た世界線しか出てこない為にこの方式を使っているのだが、この方式では世界をチラ見する程度(ちゃんと固定すればじっくり見れる)しか出来ず、条件に合うかもしれない世界を見つけたのに見逃してしまうなんて事が頻発した。結局一長一短なのだが、閑話休題。
5分ほど検索していると、ライトは条件に合うかもしれない世界を発見する。
「エリー、条件に合いそうな世界線を見つけたよ。どれどれ…?奈落は…あるな。けど拠点が無い。地上の方か?…………なんだこれ?」
「わからない物体がありましたのですか?それはどういう見た目をしていますの?」
「いや、そうじゃないんだ…空が赤い。
「ライト神様。その世界線は条件に合っていない可能性が高いですわ。仲間達はいますの?」
「仲間は…あっいた!エルフ女王国あたりにいるね!メイに、エリーに…森の中にアオユキ、ナズナは…いないな?巨塔はちゃんと立ってるみたいだ。奈落に拠点が無いのが不自然だけど、きっちり仲間はいる…そして僕は…緑色の液体で満たされたガラスの筒の中にいる?どうして?」
「培養液…クローン?ライト神様のクローンを作ろうとしていますの?とんだ無礼を働きますわねぇ…ナズナさんがいないのがよくわかりませんが、条件に一致していますわね。召喚準備を、ライト神様」
「了解」
ちなみにナズナは居眠りしている。
並行世界からの召喚はリソースをそこまで消費せず、召喚対象もある程度自由に選択出来る。
召喚対象となるのはレベルが8000以上の者のみで、それ以下になると召喚しようとしても不発する。
これはライトのレベルが9999であり、『無限ガチャ』を所有しているのも相まって並行世界から引き寄せる力が強すぎて弱い者を無理やり召喚すると大変な事になるのでセーフティが掛かっているというのが真実なのだが、まだライト達がそれに気付く事は無い。
それはそれとして、ライトは召喚する仲間を選択する。
召喚の意思を表すとライトの目の前にカードが複数浮かんでくる。
召喚の意思と言っても、頭に浮かべるだけで十分だ。
ライトは召喚する仲間を選択していく。
(エリー、メイ、アオユキ、カオスあたりは普通だな。こんなおかしな世界線だったら何か違うものかと思ってたけど)
ここら辺は変わりない。
今までどの世界線にも居たナズナが見つからないのが不自然に思えるが、こんな変わり果てた世界ではそういう事くらいあるだろう。
ライトはそう思ってこの世界の事を知ろうとエリーを選択しようとしたその時─────
「!? なんだ!?急にカードが消えて…って、ナズナ?」
「その世界にナズナさんはいらっしゃらないはずですが…少々特殊な事例ですわね。一応ナズナさんを起こしますわ。少々お待ちを」
エリーがナズナを起こしに行っている時間に急に現れたカードを観察する。
顔や髪は一緒だ。しかしいつもつけているような鎧ではなく、白いTシャツのような服と、黒曜石に見えるゴツゴツしたものが下半身をドレスのように覆い尽くして居る。それは陽気なナズナとは到底思えない冷たい表情と合わさって、一国の冷血な女王というイメージを強制させる。
後ろに生えている…と言っても、くっついているのではなく、浮かんでいる羽のような物は、ナズナが吸血鬼であるという事を思い出させる。
そしてナズナの強さを支えている
しかしこの世界線のナズナが吸血鬼ではないと確信させるのは、カードに書かれている名前だった。
そこに書いてあったのは『USR レベル9999 真祖
『???? レベル9999 救世主 ナズナ』
この表記を見た瞬間にライトが思ったのは、これはエリーに相談しなければダメだという確信と、レアリティの表記なしってどういう事?という疑問と、何があったんだ並行世界ナズナという困惑だった。
エリーがナズナを起こしたのを確認した後、ライトはエリーに相談を始めた。
「エリー、顔と髪はナズナなんだけど、それ以外が違いすぎる。カードに書かれているのも、レアリティが不明、称号も救世主という謎のものに変わってた。」
「ふむ…救世主……………色々思い浮かびますが、最悪なお方じゃない事を祈りますわ」
「おおー!並行世界のあたいかー!楽しみだぞ!」
正直召喚するのを躊躇うくらいには怖いのだが、救世主という称号に違わぬ善良さを持っていると信じて召喚する事にした。
「召喚!『
今までの召喚と同じように、夥しい量の光が溢れてくる。
しかし今までのように目を瞑る訳にもいかない。十分以上の警戒をもって光を見つめる。
光が収まった時、そこに居たのは
しかしカードで見たような見た目では無く、白色の着物のような…いや、温泉着と言ってもいい服装をしていた。
胸元が大きく開いており、サーシャが見たなら「目に毒だわ!!!」と言ってナズナの目を覆うだろう。
羽も何も無い温泉上がりとしか思えない服装のナズナに、色々疑問が思い浮かぶが─────
「あなたが私を召喚したんだ?」
「!! ああ、そうだよ。向こうの方でも僕が主だったりしない?」
ナズナとは思えない微笑みに、違う一人称。
エリーやナズナは頭の中で偽
「ううーんと…
「かつては…?名前については合ってるけど、そっちじゃ『無限ガチャ』から出てきて無いのか?」
「うん。そうだね。私はそういう存在だから。世界を救えるのは私だけだから」
色々聞きたい事が多すぎる…!
救世主ナズナ以外の総意だった。
とりあえず情報が欲しかったのでエリーに質問を任せる事にした。
「エリー、聞きたい事があれば聞いてもいいよ」
「私は…邪悪なるものがいない世界を見せてくれたお礼に、5つまで答えてあげてもいいよ?」
「気遣い、感謝致しますわ。では、回答してくださいまし」
救世主ナズナは頷いた。
そこからエリーがした質問と答えは以下の通りだ。
Q.『無限ガチャ』から出てきてないとはどういう事?
A.召喚された状態で次のループに持ち越せるようになったから、召喚してないのに居るという状態になってた。
Q.レアリティがないのは?
A.私はあまりにも特殊な存在だから。救世主として世界を照らす存在として位相がズレてるから。
Q.救世主とは?
A.滅ぶ前提の運命の世界を救う存在。邪悪なるものの復活を阻止し、斃すその時まで世界を繰り返す。
Q.どうやってループしてる?
A.運命が収束する瞬間に合わせて、力を行使する。意外と簡単に出来るよ。
Q.ライト神様が見た姿と違うようですが?
A.力を解放した姿の事?見せてっていうなら断るよ。邪悪なるもの…『終焉龍』を斃すために力を蓄えてるからね。
以上、エリーと救世主ナズナのQ &Aだった。
これを受けてエリーは、
(頭が痛い…)
と、どうやって穏やかに追い返せるかを考えていた。
一方で、少し感じるシンパシーからおそらく自分と同一だと思ったナズナは疑問をぶつける。
「なあなあ、どうしたらあたいがこんなになっちゃうんだ?ご主人様から聞いた話だと世界の終わりみたいな光景だったって聞いたし、プロメテウス使っても時間を巻き戻すなんてできっこないし…」
「ええ、そう思うよね、私。質問は5つまでって言ったけど…私からの質問だものね。少しだけ、答えてあげましょう」
そして少し間を置いて、衝撃的な事を言い放った。
「
「…………ええ?」
ナズナには理解出来なかったようだ。
しかしその他の2人には理解出来たようで、驚愕した表情を見せた。そして、恐怖した。
現在奈落が所有している
4名いてやっと封印出来るような武器があと7つ?そして目の前の存在はライトが記録者から貰った呪い無効をもってして50%しか発揮出来ない性能を100%発揮出来る?
冗談であってほしいが、感じ取れる範囲でもそれが虚偽の類いではない事を証明していた。
「…………えっと、そろそろ召喚限界だね。いつもはこんなに短くないのに、救世主ともなると短くなるのかな?」
「もうそんな時間なんだ…短い時間だったけど、希望を貰えたよ。ありがとう」
ライトは話題を逸らすために召喚限界の話をした。
出来ればもう2度と会いたく無いが、彼女が救世主として『終焉龍』を斃すのを期待したい。
そう救世主ナズナを評価して、別れの時を過ごす。
「『終焉龍』がいない世界…本当に、穏やかだ…ただ私はがむしゃらに走っていた訳じゃなかったんだな…良かった……」
そう言い残して、彼女は元の世界に去っていった。
消えたのは一瞬だった。
「ふぅ…何事もなくて良かったよ。謎があまりにも多いけど、平和なのはいい事だからね…」
「本当ですわ…ヴィーナスエクスカリバーノヴァの準備をただ眺めてるだけみたいな気分でしたわ…」
「あたいってああなるかもしれないのか…そうなればご主人様のもっと役に立てるかも!」
「お辞めなさいナズナさん!グングニールは間違いなく無理ですわよ!」
「いやでも、出来るかもしれないじゃん?メイドの1人が言ってたよ!『オールオアナッシングだ』って!」
「それは幸運の女神に愛された人しかやっちゃダメなやつですわ!しかもあなたがやろうとしてるの無謀そのものですし!」
こうして、ホルマリン漬けのライト、『終焉龍』などの多くの謎を残した救世主ナズナの召喚は終わりを迎えた。
しかしこの謎を解き明かす時は来ない。
これは憑依サーシャの物語であり、救世主ナズナの物語ではないのだから。
『不思議な』アイテムシリーズ報告書
Side サーシャ 1人称
ライト君のガチャからは、度々『不思議な』という形容詞が付けられたカードが出てくる。
最初に出たのはナズナ召喚前だったが、その時はまだ生きるのに必死で出す余裕が無かった。
しかし今は余裕が出てきたので、『不思議な』シリーズのカードを解禁しようと思う。
一体何が起こるのか分からないが、まあ死ぬような事は流石にないと思う。
以下は、『不思議な』シリーズを開封して何が起こったのかの報告書である。
No.1 『不思議な』ビン
承認欲求で満たされているビンです。
これをインクとして使用すると書かれた内容がどれだけ荒唐無稽であろうと承認してしまいます。
「承認欲求ってそういう事じゃないと思うんだけど」
「本アイテムを使用してライト様に褒められる権利を承認させようとしたメイドがいたため、現在は使用禁止になっています」
No.2 『不思議な』パン
齧るとパンの先端が射出されます。
射出されたパンは銃弾の味がします。
なお、射出速度は意識していない場合音速を超え、意識している場合は時速1kmまで落とせます。
「ショタを語る会から解放されるために使ったけど、凄まじい威力だったわ。大体の場合射出される力に耐えきれず潰れるけど」
No.3 『不思議な』お菓子2組
このお菓子が具体的に何であるかの言及が出来ません。
強いて言うなら私はたけの
No.4 『不思議な』即時回復
何回でも使えますが、度々慰めてあげないと回復量が激減します。
「回復してほしいのはこっちなのに何で精神回復してあげなきゃいけないんですかね…」
No.5 『不思議な』
物理的に出す事ができず、精神的な干渉を防ぐ事が出来ます。
「これ、敵の精神攻撃に対して有効だと思うじゃん?実際そうなんだけど、何故か絶景を見た時にすら反応するんだよこいつ…感傷に浸らせてくれよ…」
No.6 『不思議な』
何回でも使えますが、ザ・ワールドと叫ばないと使えません。さらにこれの所有者と認められた者は常に尊大な口調でなければ再使用不可です。通常、効果時間は1分ですが、これは8秒です。ちなみに現在の所有者はナズナ様です。
「わーはっはっはっはっはっは!! …………これじゃダメなのか?」
No.7 『不思議な』浄化の水
床に撒くと白いミニチュアサイズの建造物が生えてきます。
通常の浄化の水として使用可能です。
「浄化町…って事!?」
「お前のそのギャグセンスは汚れてるな」
No.8. 『不思議な』包丁
視認者に『これは
現在はジョークグッズ棚に陳列されています。
「決闘にこれ持って行って恥をかきました。これは使用禁止にするべきです」
「でもただの包丁ぶん回してる姿とても面白かったよ? うわ危な!」
No.9 『不思議な』囮人形
使用者を囮にして逃げ出します。
なお、使用者は逃走、撤退などの退避行動が取れなくなります。
「逃げちゃいけない戦いというか、決闘の時役に立つんだよな。逃げる姿がめっちゃムカつく事を除けば」
No.10 『不思議な』フライパン
これを使って卵焼きを作ると、一定量の卵焼きが出来ます。
「現在は使用禁止になっています」
「いいか?これをこっそり持ち出して、たらこを使おうなんて思わない事だ。私はもう2度と食堂を埋め尽くす卵焼きを見たくないからな」
「いやー酷いねー、ナズナ召喚前にこんなん出してたら大迷惑だよ」
「どれも致命性を持たないっていうのが助かるけどね…まあ、みんなの息抜きになったならそれでいいんじゃない?」
「まあ、そうだね…いい加減普通の書類捌きますか…」
そう言って私は仕事を再開する。
いずれ私も『不思議な』シリーズのお世話になるのかなぁ…なんて、そんな事をぼんやりと考えながら書類を捌くのだった。
救世主ナズナについて
実は結構設定を考えてるけど、結局本編に出さないので意味ない。
あそこまで口調が変わる原因は…まあ…精神擦り切れた自分が世界を壊し回ってるのを見つめる事しか出来ない苦しみとか、時間の経過ですかね…。
モチーフはゼンゼロの白瞬光と崩壊スターレイルのファイノン。
『不思議な』シリーズ
没にした無限ガチャ二次の独自設定。
確率を平等にした(ダイスロール使う)代わりにガチャ1話10回制限を付けるっていう小説だけど、没になった。
元ネタはscpのanomalousアイテム。
独自設定です。
その時までにエタらなければ魔人国マスター編終了後に絡ませます。
ちなみに救世主ナズナは全部持ってます。