転生したらざまぁされるエルフになっていた件   作:琥珀

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前回のあらすじ
慢心ダンジョンダイブ、罠宝箱開けて逆玉手箱


Q.幼女になりました。いい事ですよね?A.良い訳ないです。

(私の体が小さくなっている!?どうして?あの宝箱を開けたから?)

煙の効果を及ぼせるのは1人だけだったのか、他のパーティメンバーには被害は無いようだ。

パーティメンバーが心配して近寄ってくるが、近づかないように制止した。

煙が収まったあと、状況を確認する。

「まずは、レベル。下がってない。というかさっきの戦闘で上がってる…」

「年齢も名前も恩恵(ギフト)も、何も変わってない…。じゃあ影響は小さくなるだけ?」

一見するとロリコン大歓喜のいいことに思えるが、冒険者組合にて本人証明が大変になって、そしてこれが何より大きいのだが、近接戦闘における間合いが大幅に変わる。今までと同じ踏み込みをした場合、攻撃が当たらなかったり掠ったりするだけになる。

(本人証明はまあステータス画面で証明するしかないとして、これは調整し直し確定か…?)

宝箱の中身を気にしている余裕がなかった私だが、パーティメンバーが焦っている私に気を遣ったのか、宝箱の中身についての話をしてくる。

「お、おい…小さくなっちまったのは残念だけどよ…とりあえず宝箱の中身見てみようぜ…?」

「……まあ、そうですね…」

宝箱の中身は綺麗な星空が写っているマントだった。これは後に判明する事なのだが、これは魔力を星空から抽出して我が物とするマジックアイテムだ。つまり魔法使いにとっては大当たりの高く売れる当たりの部類に入るアイテムだった。しかしそんなことは分からない訳で────

「トラブルが発生しました。すぐに帰還しましょう」

自分でもびっくりするくらい落胆した声が出た。

その後は最短ルートで戦闘回数も少なく帰還する事に成功はした。探索は大失敗だったが。

その後出て来た時に受け付けの人が驚いて聞いて来たり、自分とパーティメンバーの謝罪合戦が起きたりしたが、無事宿屋に到着する事が出来た。

本人確認を求められたがプレートを見せてステータス画面を見せて誤魔化したりもしてその日は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

翌日、謝罪合戦の最中に紹介された呪いの治療をしている医療所*1に行くことになった。

医者からは私に罹っているのを呪いだと断定した上でこう告げた。

「その呪いのせいで寿命が5分の1になっている。子供化を一時的に治すのは簡単だが…すぐに元に戻る。こんな呪いにかかったのはお前で4人目だ」

と。

(私以外に3人も罹ってるのかあ)

一瞬現実逃避していた時、聞き捨てならぬ言葉があったのでもう一度聞く。

「待って下さい!寿命が5分の1になってるってどう言うことですか!?」

「そう言う超強固な仕組みの呪いが組まれている。勿論お前が不健康な生活をしたら更に縮むぞ」私はその言葉で解除不可能である事を悟り、空を仰いだ。

「だが私を紹介した奴と私に感謝するがいい。寿命の方は緩和する方法がある」

「えっ子供化は」

「諦めろ」

「そんなー!」

いやでも寿命のほうは何とか出来るなら僥倖!

一体どんな手段で緩和するんだ…?

 

 

そして案内されたのは創作で悪い魔女が使っていそうな大釜がある、怪しいカルト宗教の儀礼場としか思えない暗い場所だった。

「??????」

「安心しろ、私もそう思ってる」

(思ってるなら改善してよ!)

「だが呪いの治療というのは、こういう雰囲気が大事なんだ*2。さあ、服を脱いでこの大釜の中に入れ。安心しろ、ちゃんとあったかいくらいの温度に調整してある」

(安心出来ないんだけど!?)

そう思いつつも指示通り服を脱ぎ大釜の中に入る私。

あっ、ちゃんとあったかい。39℃くらいに調整されていて、お風呂としては満点を与えたい程だ。

だが魔女の大釜である。

側から見ればこれから幼女をぐつぐつ煮て新しい魔法薬でも作るのかと言われそうな光景である。「じゃあ、始めるぞ」

そう言って始まったのは儀式ではなく、しっかりとした治療だった。私はじっとしているだけ。しかし前世振りにお風呂*3に入るな…。

………家族の事を思い出す……。

趣味が合って、一緒に遊ぶ日も多かった兄さん…。

少し過保護なところもあったけど、愛情込めて育ててくれたお母さん…。

「やってみればいいんじゃない」って言って自由にやらせてくれたお父さん…。

家族の事を思い出し、ノスタルジックな気分になった。

 

 

2時間後

 

 

「はい、終わったよ」

そう言われて目が覚めた。いつの間にか眠ってしまったみたいだ。

「これでお前の寿命は5分の1から2分の1くらいにはなった…元が長いから、私にとっては同じくらいだけどね」

「あ…ありがとうございました」

「はいよ。で、今回の料金を請求するから、早く釜から出てくれ」

医者はそう言ってこの部屋から出て行った。私もいつの間にかあった布で体を拭いた後、服を着て診療室に戻って来た。

「はい、これ今回の料金ね」

そう言って渡されたのは、法外な値段─────ではなく、“症例の少ない呪いを見せてくれた割引”なるものがされていて、安すぎて経営を心配するくらいの値段だった。手持ちで払えたので、払っておく。

「どうも。また面…ごほんっ厄介な呪いにかかったらうちをご贔屓に…」

今面白い呪いって言おうとしてなかった?????

まあ治療してくれたのは事実なので深く感謝しておこう…。

この後は改めてギルドで本人確認をしたり、間合いを合わせるための調整のためにE級適正のクエストに何度も参加したりして小さくなった体に慣れようと必死に頑張るのだった…。

 

 

 

3年後

 

 

 

ダンジョンで慢心して逆玉手箱してから3年経った。

あれから調整が完了した後本格的にランクを上げる為にクエストをこなしたり、世界各国のダンジョンを探索したりした。

勿論世界最悪のダンジョン『奈落』にも行ったりした。表層のほんのちょっとしか探索しなかったけど…。

まあそんなこんなでついにC級に上がる事が出来た。D級になってから長かった…。

あれから戦闘スタイルも調整して、刀剣から大鎌、つまりデスサイスを主に使うようになった。

主な理由は敵が共振武器に触れている時間が長くなる事と、柄の長さを変えて初見殺しが出来る事だ。あとかっこいい。

C級になって信頼度も知名度も少し上がって来ている。

それは自分の実力があるという事を表している。

だが『奈落』にて学んだ事は“自分が如何に井の中の蛙だったのかを知れ”だ。

歪んだ自尊心は何のバフにもならない。このままB級を目指して頑張ろう…。

そう思った私であった。

*1
レベル1800の竜人種のお姉さんが経営している医療所。パーティメンバーと縁があったためここが紹介された。

*2
そんな事はない。これはこの医者が気分が乗らないと高度な呪い治療が出来ないだけである。

*3
※魔女の大釜の中




Qあの医者何?
A元A級冒険者。殺傷行為が出来なくなる呪いを受け引退を余儀なくされるも自身についた呪いの美しさに魅せられ呪いマニアに。この人が言っている呪いの仕組みだとかは全部感覚。作中でサーシャにした治療は別にあんな大釜に入れなくてもよく睡眠剤飲ませるだけで良かった。(面白い呪いを見せてくれたのであんな事せずとも気分が乗っていた)
Q奈落で何があったの?
Aレベル700の未知なる領域のレベルのモンスターに追いかけ回された。オワタ式(一撃死)なのが目に見えてる以上倒す事は可能でも無理はしたくなかった。ちなみにこのサーシャはなんかのバフかければレベル5000まで討伐可能(人魔問わず)。それ以上は基礎スペックの差で押し潰される。
Q種族の集いいつ出るの?
A次回出ます。
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