精霊使いの転生者   作:キジトラのヌコ

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精霊使いの転生者 11

 ここの部屋にいる男は合計5人、二人を守りながら戦うには少々広い。

 

 「二人共後ろに下がって」

 

 「で、でも樹ダメだよ」

 

 「大丈夫、無茶はしないから心配しないで。さぁかかって来い」

 

 私は男達に向かって軽く挑発をする

 

 「はっ、嬢ちゃんよ威勢がいいのも今のうちだぜ、お前らあいつを押さえ込め!」

 

 「おおよ!オラー」

 

 男の一人が左から掴みかかってくる。私は頭を下げて腕を躱しそのまま腕を掴んで一本背負いで勢いよく床に叩きつけた。

 

 「ぐがっ!」

 

 男は悶絶しているが気絶はしておらずのたうちまいっている。そして今度は背後から一人がやって来た時

 

 「樹!後ろ!」

 

 私は背後を見ずにそのまま右に回転しながら躱し左足で足払いを仕掛ける。男は見事に顔から床に突撃しそのまま沈黙した。

 

 「アリサありがとう。さぁどうした私はまだ余裕だぞ」

 

 「ちぃ、おい同時に仕掛けろ!」

 

 「このガキ!くらえ」「コイツでどうだ!」

 

 左右から挟み込んで一人は右腕で殴りに、もう片方は右足で回し蹴りをしてきた。

 

 「甘い!」

 

 右腕で殴りに来た男に踏み込み軸足を払って回転させ男の頭が蹴りに当たるように投げた。

 

 「ぎゃ!」「あ!き、貴様よくも」

 

 蹴られた男は気絶、そして蹴った男は逆上しやたらに左右から殴りに来る。

それをダッキング、スウェーで躱し相手の体が大きく流れた時、大きく踏み込み背負投げで投げ倒れたところで腕を取り関節技を仕掛ける。

 

 「ぎ、ぎががあぁぁぁ!!」

 

 「さて、このまま腕を折らせてもらいます」

 

 「糞が、させるか!」

 

 最初に投げた男が復活し妨害をしようと迫ってきた。

 

 「おっと、危ない危ない。まぁもう動けないでしょう」

 

 「子供だと思って油断したがもう許さん、コイツで黙らせてやる」

 

 男は懐からナイフを取り出しちらつかせる。

 

 「そんなものでどうにかなるかと思ってるんですか?」

 

 「黙りやがれ!」

 

 ナイフを持った手で袈裟斬り、逆袈裟、縦斬り、水平斬りを仕掛けてくる。僅かに水平斬りの時に目測を誤り制服を切られ胸が露出する。

 

 「へへっ、どうしたさっきまでの威勢は。それにしても綺麗な体してんじゃねぇか」

 

 『少々ムカついた、ジン力を借りるよ』

 

 『うん、おいらもちょっと怒った樹やっちゃえ』

 

 「こんなことしたんだから覚悟してもらうよ」

 

 「何言ってやがる、覚悟するのはs「ふっ!」がふっ!」

 

 私はジンの付加効果で速度上昇している、男が喋っている間に一足飛びに懐に飛び込み右手で腹を打ち抜く。

更に顎が下がってきたところに左の掌底で打ち抜き、横に回り込み右手を肩、右足で軸足を刈り取り思いっきり床に頭を落とす。

流石にこれは効いたようで男はピクリともせずにいる。息はしているようなので死んではいないだろう。

 

 「ちっ役立たずどもめ」

 

 「さぁ、後はあんただけだな」

 

 その時下の階からけたたましい音が響き渡ってきた

 

 「な、なんだどうした!?」

 

 「どうやら此方の助けが来たみたいだね、お前たちはもう終わりだよ」

 

 「何!ちっこうなったらヤケだ、そっちの女はな」

 

 「やめて!言わないで!」

 

 「夜の一族っていう。吸血鬼なんだよ」

 

 「いやぁああ……」

 

 「分かっただろ、そいつを助ける意味なんて無いんだよ。そっちの金髪とお前は逃がしてやるから、俺達を見逃してくれ」

 

 「嘘よねすずか。あいつが言っていることなんて」

 

 「……」

 

 アリサの質問に沈黙するすずか。それは肯定していると変わらないよ。

 

 「奴等は見た目は普通の人間だ、だが人間の血を吸う。それに身体能力が高く再生速度も速いって話だ。

あんたら二人なら心当たりあるんじゃねーか?」

 

 「確かにすずかは運動神経いいけど……」

 

 「……アリサちゃん樹ちゃんごめんね。今まで騙してて、今日だって私のせいで怖い思いをさせて。

私……友達失格だよね」

 

 「本当ね。こんな大事な事隠しているなんて、友達のすることじゃないわ」

 

 「本当にごめんなさい……」

 

 「でも!これで隠し事は無くなったわ!それにさっきも言ったでしょ!

何があっても私達は親友よ!すずか!」

 

 「そうだよすずか吸血鬼とか関係ない私達は親友だよ」

 

 「!ありがとうぅ……ありがとう!二人共。うん!私達ずっと親友だよ!」

 

 「ちっ、既に手遅れだったか。これじゃ交渉が…」

 

 「……逃げられると思っているのか?」

 

 そう言う男の背後で扉が開き一人の男が入ってくる。

 

 「既にお前の手駒は倒した逃げ道など有りはしないぞ」

 

 「な!」

 

 「くたばれ!」

 

 そう言うと男は凄まじい速さで動き両手に持った小太刀を的確に振り出す。

誘拐犯は何もできずそれらを全てくらい最後に脳天に一撃をもらい気絶する。

 

 「ふぅ…三人共大丈夫だったかい?」

 

 男が此方を向いて漸く顔が顕になる

 

 「恭也さん!」×3

 

 「すまない、遅くなってしまった怖い目に会わせて悪かった」

 

 「いえ、助けてくれてありがとうございます」

 

 「……この男以外既に戦闘不能になっていたが、もしかして樹ちゃんが?」

 

 「ええまぁ、相手が油断していたとこもあって比較的簡単に無力化出来ました。少し侮っていたところもありましたが」

 

 「あぁ、まぁ何だとりあえずこいつを着てくれ。後、忍に直ぐに連絡する」

 

 恭弥さんは着ていた服の一枚を脱ぎ此方に渡してくれた。恭也さんの顔が赤くなっているように見えたのは恐らく気のせいだろう。

 

 

 

*************

 

 

 

 暫くして

 

 「すずか!」

 

 「お姉ちゃん!」

 

 「大丈夫?何処にも怪我はない?」

 

 「大丈夫だよ、恭也さんと樹ちゃんが守ってくれたから。それよりお姉ちゃんあのね……」

 

 「……そう、アリサちゃん樹ちゃん二人に私達一族の話があります。お話をしたいので私の家に来てくれますか?」

 

 「はい、分かりました」

 

 「私も大丈夫です」

 

 こうして誘拐事件は一応の終息を示し私達は月村家に招かれる運びとなる。

尚、誘拐犯の黒幕は士郎、恭也によって突き止められ壊滅したそうだが、それはどうでもいいことである。




第11話終了です
戦闘描写は難しいですね、次回はとうとうあの精霊が登場するかも?
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