精霊使いの転生者   作:キジトラのヌコ

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無印開始
精霊使いの転生者 14


 誘拐事件も過ぎて私達は小学3年生になった。

今年はなのは達と同じクラスになり、アリサやすずかもとても喜んでいた。

アリサからなのはに私が男だと言わないのかと聞かれたが、恭也さんが喋ったんじゃない?と言って特になのはには言わなかった。

 

 新学期が始まって最初の席替えがあったが、私は教壇の前なのは達3人は窓際の後ろにまとめて固まっていた。

なのはは隣になれなくて残念がっていたがこればっかりは運だよと言って納得してもらった。

 

 授業が始まって数日、私はなのは達3人と昼食にするため屋上に来ていた。

 

 弁当を広げ食べていると突然なのはが

 

 「……将来かぁ……」

 

 そう呟いた。

 恐らく、今日の社会科の授業中にやっていた『将来なりたい職業』が原因だろう。

 

 「アリサちゃんとすずかちゃんはもう結構決まっているんだよね?」

 

 「私の家はお父さんもお母さんも社会経営だし、一杯勉強して確り跡を継がなきゃってくらいだけど?」

 

 「私は機械系が好きだから、工学系の専門職がいいかなって思っているけど」

 

 「二人共凄いなー」

 

 なのはは二人の明確な将来に感心しているが、私だって感心していた。

普通小学3年でそこまで考えていることはないからだ。

 

 「なのはは【翠屋】の2代目じゃないの?」

 

 「うん…それも将来の一つだけど……やりたいことは何かある気がするんだけど、まだハッキリしないんだ」

 

 それが普通だよなのは。

 

 「あたし特技も取り柄も特にないし……」

 

 「馬鹿ちん!?自分からそんなこと言うんじゃないの!」

 

 「そうだよ!なのはちゃんにしかできないこときっとあるよ」

 

 二人はなのはの言葉に反論する。

 

 「大体、あんたは理数の成績はこのあたしよりいいじゃないの!それで取り柄がないなんてどの口がいうわけ?」

 

 「だってなのはは文系苦手だし…体育も苦手だし…」

 

 「あのねなのは、言っておくけどそんな人いくらでもいるよ」

 

 「ふぇっ!?」

 

 「大体理系も文系も全部得意なんてそうそういないよ」

 

 そう私が言ってあげたが、アリサとすずかがなぜかこちらをじっと見て言った。

 

 「樹、あんたは何でもそつなくこなせるからあんまり説得力ないわよ」

 

 「そうよねたしか苦手科目無いんでしょ?体育も私とあんまり変わらないし」

 

 「ま、まぁ人それぞれだしね。それに取り柄を仕事に選ぶのは非常に稀なんだよ、大半は仕事が取り柄になるんだよ」

 

 「どういう事?」

 

 「アニメや漫画みたいにずば抜けた才能を持っていて、それを職業に選ぶ人は殆どいないってこと。

普通はなりたい職業の為に努力して何度もこなしていくうちにそれが取り柄になるんだ」

 

 「良く分かんないの」

 

 「要は、まだ子供なんだから取り柄がないからって気にするなってことだよ」

 

 「そういえば、樹は将来は決まっているの?」

 

 「私はまだ決まってないよ、小学生なんだし色々やってみたいしね」

 

 「そっか、私と同じなんだね。なんだか少し安心したの」

 

 そんな話をしていたが、ふとすずかが私の弁当に聞いてきた。

 

 「ねえ樹君前から聞きたかったんだけどそのお弁当誰が作っているの?」

 

 「弁当?私だよ」

 

 「え!?本当!?」

 

 「本当だよ、自己紹介の時にも特技に料理って言ったはずだけど」

 

 「そういえば確かに言っていたかも…ねぇ今度お弁当の中身を分け合おうよ」

 

 「ん、いいよ」

 

 そしてお昼は過ぎていくのであった。

 

 

 

*************

 

 

 

 (すずかちゃん何で樹ちゃんのこと君付で呼んだんだろ?樹ちゃんは女の子なのに)

 

 そんなことをなのはは考えていたのだった。

 

 

 

*************

 

 

 

 その日の放課後、私達は4人で歩いて下校していた。仲良く話しながら歩いていると

 

 『助けて!?』

 

 突然頭に直接声が聞こえた。

 

 (これは念話!?なんでこんな街中で!?)

 

 その直後なのはが突然走り出し

 

 「「「なのは(ちゃん)!?」」」

 

 なのはの行動に驚きながら追いかける私達。

少し行くと傷だらけのイタチ?が横たわっていた。

 

 「フェレット?」

 

 「どうしたの?なのはちゃん」

 

 「すずかちゃん、そこにフェレットが」

 

 「え?大変!傷だらけじゃない!?すぐに病院に連れて行かないと!」

 

 「アリサちゃんそこは動物病院だよ」

 

 「分かってるわよそれくらい!?急ぐわよ」

 

 動物病院に連れて行く途中私はニンフに話を聞いていた。

 

 「『ニンフちょっといいかな?』」

 

 [『なんでしょうかマスター』]

 

 「『あのイタチ、じゃなくてフェレットだけどさっき念話と思われる声が聞こえたんだよね。

もしかして原作に関係するのかと思って聞きたいんだけど?』」

 

 [『マスターの推測道理あのフェレットは原作人物ユーノ・スクライアです。

恐らくジュエルシードの封印に失敗して怪我を負ったと思われます』]

 

 「『つまり今日の夜から原作開始ってことになるね』」

 

 [『その通りですマスター。それでどうしますか?関わりますか?』]

 

 「『見て見ぬ振りもできないし、なにより友達がケガを負うかも知れないのは黙っていられないよ。

だから私は原作に干渉する』」

 

 [『分かりました私はマスターに従います』]

 

 「『ありがとうニンフ、それと精霊達も手伝ってくれるかな?』」

 

 『勿論だぜ樹』

 

 『おいら達は樹と共にいる存在だよ』

 

 『樹の決定はわし達の決定でもある』

 

 『そういうことや樹はん』

 

 『頑張りましょう樹さん』

 

 『僕の初陣になるかな?楽しみだよ』

 

 『主よ無理をせず行動するのだ』

 

 「『ありがとうみんな』」

 

 ニンフと精霊達との会話していたらどうやらフェレットは衰弱していたから病院で預かることになったようだ。

 

 

 

*************

 

 

 

 その夜。

 私は食事が終わり宿題をしていた時だった。

 

 『……誰…ぼ…の声が………ますか、力…貸して!?』

 

 「!これは念話。昼間のフェレットのユーノか、この感じだとかなり切羽詰っているな。ニンフ行くよ」

 

 [了解ですマスター]

 

 『ジンシフトするよ』

 

 『わかったよー』

 

 「【エレメンタル・シフトジン】よしニンフ、リミッターをAまで下げて、その後に認識障害の結界を展開して」

 

 [了解です……結界展開完了です]

 

 「じゃ、いきますか」

 

 私はジンの力を使い風を纏いながら走り出した。

 

 

 

*************

 

 

 

 なのはは昼間に助けたフェレットに向かって動物病院へ全力で向かっていた。

途中何度も頭に『助けて下さい!』と聞こえていたため気が気でなかった。

そしてなのはが病院に着いたときそこで見たものは、半壊した病院と黒い化物だった。

 

 「来てくれたんだ!」

 

 「え!?誰!?どこにいるの!?」

 

 「僕はこっちだよ!君の足元!」

 

 なのはは下から声が聞こえた為下を見てみると、そこにはフェレットがこっちを観ていたって……。

 

 「フェ、フェレットが喋った!!?」

 

 「僕に力を貸してください!魔法の力を!」

 

 「ま、魔法?……ってそんなことより逃げなきゃ!」

 

 見ると先ほどの化物が此方を見ているのに気がつき、とにかくフェレットを拾い上げ逃げることにした。

ある程度走ってから電柱の影に隠れまたフェレットと話し始めた。

 

 「何がどうなってるの!?後なんで喋ってるの!?」

 

 「喋ってるのは置いといて。あれを封印するために君の力が必要なんだ!君の力を貸してください!」

 

 「えっ!?急にそんなこと言われても。ま、まぁいいけど。」

 

 「ありがとう!とりあえずこれを持って僕の今から言うセリフを繰り返して!」

 

 「わ、わかったの!」

 

 私はフェレットさんの言葉に従って言葉を続けていく。

 

 「我、使命を受けし者なり」

 

 「我…………使命を受けし者なり……」

 

 「契約の元、その力を解き放て」

 

 「……契約の元、その力を解き放て」

 

 「風は空に、星は天に」

 

 「風は空に……星は「GYAAAAAAA」キャアア!?」

 

 「しまった!」

 

 黒い化物は此方を待たずに襲いかかってきたの。誰か助けて!

化物がなのはを襲おうとした次の瞬間

 

 ゴウッ!!

 

 なのはの横から物凄い突風が吹き荒れ化物を吹き飛ばした。

 

 「な、何がどうなったの?」

 

 「なのは無事だったかい?」

 

 そう聞こえたわたしは振り返るとそこには道着を着た樹ちゃんが立っていたの。




第14話終了です
やっと原作開始まできました
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