運動場での体力測定は特に目立ったことはなかった、せいぜいすずかが周りと比べて飛び抜けて高い身体能力を発揮していたぐらいだろう。
そのことに関しては夜の一族だからだと納得していた。代わりになのはは体力諸々低いのかはぁはぁ言っていたが…。
私は既になのはによって身体能力をばらされていたので適度に手を抜いて測定していた。
具体的にはすずかと同じか少し高いぐらい、本気を出したことはないので今の所どこまで身体能力が上がっているのか分かっていない。
今も成長はしてるので少なくても美由希さんと戦って勝てるぐらいはあるみたいだ。恭也さんや士郎さんは別格です。
なんですかあの人達は人外と言われた方がしっくりくるぐらいです、勿論絶対に口にしませんけど。
そんな体力測定も終わりお昼の前にアリサが、
「そういえば樹さっきのテスト見せてよ私のも見せてあげるから」
「たしか先生が良い点だって言っていたわね、私も見てみたいかも」
「そんな大したものじゃないけど見たいなら別に構わないよ持っていくね」
大したやり取りもなく屋上へ行きいつも通り食事にする。その際みんなの弁当と中身の交換をして食事をするのが恒例となってきていた。
「さぁ見せてよね」
アリサがそうせっつくが
「お弁当を食べたら見せるよ」
私はそう言って先に食事にしようと促した。
そんな中なのはとすずかは私の弁当の中身を取り合っていた。和やかな雰囲気のまま食事は過ぎていった。
「さあお弁当は食べ終わったわよ、樹のテストを見せなさい」
「仕方ないね、はいどうぞ」
「さっさと見せれば良かったのよ、さてどんな点s…な、なによこれー!」
「どうしたの?アリサちゃん」
「二人ともこれを見てよ」
そう言って私のテストを二人に見せるアリサ。
「一体どんな点数なの?」
「見せて見せて。…え、これって満点!?」
そう私のテストは満点、つまり100点だった。いつもなら適度に問題をわざと間違えて点数を下げていいたんだけど、
今回はテスト中眠気が強くどうやら手を抜き忘れたみたいだった。
「ちょっと樹この点数はどういうことよ」
「どうって?」
「私はいつもテストはトップだけど樹が上位にいた事は見たことないんだけど?」
「私テストはいつも70~90点ぐらいだけど…今回は運が良かったんじゃない?」
「嘘よ、このテストの回答を見れば解るわ、私の回答よりも完璧にできてるわ」
屋上で食べているのは何も私達だけではない、アリサの声は大きく良く透るので周りの人にもよく聞こえていた。
「どうしたのアリサちゃん」
アリサの声を聞いて何事かとやってきたのは私が1年から3年まで同じ組になっていた女の子だった。
「貴女は?」
「あ、ごめん私は小林麻里、樹君とは1年の時からずっと一緒の組だったの」
「……羨ましいの……」
なにかなのはが行った気がするがアリサはそれに気づかず麻里に話を聞いていた。
「授業じゃいつも先生に当てられても即答してたし、頭は悪くないというか、とっても頭はいいはずだよ。
なんでかテストは70~90点だったけど、このテストの結果からいつもは手を抜いていたんじゃないの?」
「樹!それは本当なの!?」
アリサが聞いてくるので私は仕方なく答えた。
「あんまり目立ちたくないからテストは手を抜いてた」
「じゃあ次のテストは本気でやりなさい!負けないんだからね!」
「断わることは…」
「却下よ!」
「はぁ分かったよ」
私はアリサに次からのテストでは本気を出して受けるように強要されたのだった。
*************
アリサからテストで本気を出せと言われた2日後。
なのはがどうやら学校の敷地内で発動前のジュエルシードを運良く発見してそのまま封印したとユーノから連絡を受けた。
さらに数日後、私は食材の買い物があったため一人買い物に出かけ現在帰り道の途中だった。
その途中何やら歓声や応援の声が聞こえた為、何をしているのか気になりそちらに向かって歩きだした。
「そっちにいったぞ」
「ナイスカット!みんな上がれー」
「へぇサッカーか」
「あれ?樹君じゃないどうしたの?」
そこにいたのはいつもの3人に加えて士郎さんとユーノもいた。
「みんなそれに士郎さんもこんにちわ、私は買い物の帰りで歓声が聞こて気になったから来ただけだよ」
「樹君か久しぶりだね最近は道場に来なかったからどうしたのかと思っていたよ」
「すみません、最近はちょっと忙しくて訪ねることができませんでした」
「ああ責めてる訳じゃないんだ、ただ美由希があまり樹君が来ないから少し寂しがっていてね暇になってからでいいからまた来てくれるかい?」
「はい、もちろんです」
そんなやり取りをしてるなか、サッカーの試合は普通に過ぎていたが私が帰ろうと踵を返すと何やら笛が鳴り響いた。
「ん、どうしたんだろ」
「すみません士郎さんちょっとこっちに」
選手に呼ばれた士郎さんは「ちょっと行ってくる」と言ってグランドに入っていった。
どうもタックルを受けたときに足をひねったようでこれ以上はダメだと言われたらしく、
なのでメンバーの変更をしてくださいと審判に言われたみたいだった。
「まいったな、今日は控えのメンバーがいないってのに」
どうやら今日のメンバーは規定人数ギリギリだったようだ、士郎さんが悩んでいると。
「樹、あんたサッカーに出なさいよ。運動出来るんでしょ」
「え?」
「そういえばそうだね、私樹君がサッカーしてるところ見てみたいなー」
「私も見てみたいかも……」
「あー…樹君出来ればでいいから出てくれるかな、なに出てくれるだけでいいから」
「はぁしょうがないですね、アリサ買い物袋見てて、士郎さんユニフォームを着替えてきます」
「すまないね」
*************
そんなこんなで私はサッカーに駆り出された、ポジションは何故かキーパーに。身長低いのになぜ?
試合はまだ0-0だったみたいで両チーム激しくボールの取り合いをしている。
私はそれを見ながらゴールポストに寄りかかっていた。
やがてボールが相手チームに奪われ此方に上がってくるのが見えた。
「へ、女がキーパーかよこりゃもらったな」
私は相手選手が来るのも構わずポスト側に立っていたので
「あん?守備放棄か?まぁいいもらった!」
相手が私の逆側にシュートをするその瞬間、素早くボールの正面に動き軽々と止める。
私の動きに相手は何が起こったのか分からずその場に立ち尽くしていた。
それを無視して私はフォワードの動きを見て最前線にボールを蹴り上げる。
ボールはハーフラインを超えて味方に渡り相手ディフェンスが上がっていたためそのままシュートしてゴールした。
その後二度三度攻められたりしたが、一点目と同じように私が止めてカウンターで点を取る形になり、
最終的に4-0の快勝となった。士郎さんからはチームに入らないかと誘われたが丁重に断った。
*************
買い物とサッカーが終わって家で片付けをしていたら何かの魔力が発動した。
「!これはジュエルシード!ニンフ場所は分かる!?」
[先程いたグランドに近いようです]
「わかった行くよ」
現場に着くと既に封時結界が張られておりそこにはジュエルシードによる二次災害と思われる被害が出ていた。
「『ユーノ聞こえる?そっちはなのは一人で大丈夫?』」
「『あ、樹聞こえるよちょっと苦戦してるけどなのは一人で何とかできそうだよ』」
「『そう分かった、こっちは被害にあったところを何とかするからなのはのフォローをお願いね』」
その後ジュエルシードは無事なのはの手によって封印された。
どうやらなのははジュエルシードに気づいていながら街に被害が出てしまったことに自分を責めていた。
私とユーノは起きてしまったことはどうしようもない次からは起きないようにしようと慰め、なのはは改めてこの街を守ろうと意識を固めた。
第19話終了です
今更ですがこの話には戦闘描写は少ないです
恋愛要素も殆どありません、主人公である樹の年齢がアレなのでなのは達は娘か孫のように見えるため恋愛対象になりません