精霊使いの転生者   作:キジトラのヌコ

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精霊使いの転生者 20

 なのはが街中に被害を出したジュエルシードを封印した次の日。

私はシェイドの力をコントロールするためシェイドにシフトして生活していた。

ウィスプとシェイドは特に力が強い為、容易にコントロール出来るように日頃から少しずつ慣らしていた。

ただウィスプは【見えない物が視えるようになる】だが、シェイドは【精神への干渉】に【念話の盗聴】等、

かなり危ない力なので誤って干渉しないように特に留意して訓練していた。

ただし、どうやったら上手くコントロール出来るのかをシェイドに訊ねたところ、

 

 『習うより慣れろ、長くシフトしていればそのうちコントロール出来るようになる』

 

 と、とても素晴らしい答えをくれたのでこうしてシフトをしていたのだった。

時折干渉の力が暴走しそうになったりもしたが何とか抑えていた。

そして現在は暴走も殆どなくなり安定し始めていた。

 

 「『ふぅ…最初と比べたら随分良くなったかな?どうかなシェイド』」

 

 『ふむ、そうだなやはり最初と比べればかなり良くなっているな。だが慢心は身を滅ぼす、常に訓練は怠らぬことだ』

 

 「『そうだね、慢心せずに訓練するよ』」

 

 シェイドとの会話がひと段落したところでニンフから連絡がきた。

 

 [マスターそろそろ学校の時間になります]

 

 「おっともうそんな時間か、ありがとうニンフ。『シェイド、シフトはこのまま継続していくから続けてよろしく』」

 

 『うむ、了解だ主よ』

 

 シェイドとニンフにお礼をいい私は学校に向かったのだった。

 

 

 

 特に何も起きることがなく過ぎて行き放課後になった。今日は買い物がある為なのは達とは別行動になった。

私は買い物する時は商店街にしているのだ。別にスーパーが悪いわけではない、ただ商店街の店員さんと世間話したりするのが好きなのである。

それにたまにオマケとして安くしてくれたり余っていた野菜等をタダでくれるので嬉しいのだ。

(本当は樹の容姿や性格が良いので、店の皆さんが甘やかしているのだが樹はそれを知らなかった。可笑しいとは思ってはいた)

今日は肉屋で余り物の豚骨と鶏がらを戴いた。

 

 (豚骨と鶏がらか……久しぶりにラーメンでも作ってみるかな?)

 

 樹は転生してから料理が上手くなって作る楽しみを覚えたので、休日等になると結構凝った物を作っていた。

余った料理は高町家や商店街の店員さん達に配ってもいた。貰えたほうはとても喜んでくれるので樹としても嬉しかった。

そして買い物帰り。私は公園の近くまで戻ってきていた。

 

 「ふぅ…結構たくさんもらちゃったな、流石にこんなに消費しきれないなどうしたものか…」

 

 私がラーメン以外でどうやって消費しようか考えながら歩いていた時だった。公園内から犬と思われる声が聞こえてきた。

低い声で唸っているようなので喧嘩なのかと思って気になって覗いてみた。

そこには4匹の野良犬が1匹の赤い犬に向かって唸っていた。

だが赤い犬はまるで気にしていないようでどこ吹く風で4匹を睨んでいた。

暫く睨み合っていたのだが赤い犬がひと吠えすると唸っていた4匹はキャンキャンいいながら散っていた。

 

 (すごいな、4匹相手に全く怯んでいなかった。それにしても毛皮が赤い色しているなんて珍しいな。どこか海外の品種だろうか?)

 

 私は興味が沸いて赤い犬に近づいていった。

犬まで後3メートル程になったところで犬が此方を向いた。やはり警戒しているが唸ってはいなかった。

暫く見つめ合っていたが、私は豚骨を持っていたことを思い出し袋から豚骨を取り出し手に持った。

すると犬はとても驚いたように目を見開き動きを止めた。

 

 (お、食いついたか?)

 

 私は豚骨を持つ手を右に左にゆっくりと振る。犬はその動きに合わせて首を左右に振る。

 

 (何とか警戒が消えてきたかな?)

 

 私は分からないだろうが一応犬に聞いてみた。

 

 「この豚骨食べる?」

 

 すると犬は言葉が解るかのように首を縦に勢いよく振り尻尾も激しく振り出した。

 

 「ほらゆっくり食べなさい」

 

 私は犬の目の前に豚骨を放り投げ、犬は前足で骨を押さえつけて勢いよく齧り付いた。

 

 「あまり見たことのない犬だけど、どこか海外の品種なんだろうか?ねぇきみはどこの子なのかな?って言っても分からないか」

 

 私がそんな独り言を言っていたら犬は豚骨を食べきっておりもっとよこせみたいな顔をしていた。

 

 「豚骨もいいけど鶏がらもあるよ、こっちも食べる?」

 

 それを聞いた犬は更に尻尾を振って答えた。

 

 「ふふ、可愛いね、触ってもいいかな?」

 

 私が断りを入れて聞いてみたら犬が近づいて来てくれたので了承と受け取り私はゆっくりと撫で始めた。

 

 「へぇ…気持ちいい毛皮だねそれにいい毛並みだ。誰かが毛づくろいでもしてるのかな?」

 

 暫く撫でていたら突然念話が聞こえた。

 

 『アルフ聞こえる?こっちはジュエルシードを一つ回収したよ、一旦戻るから合流して』

 

 『了解だよフェイト』

 

 アルフと呼ばれた犬は此方に向けて首を縦に一度振り公園の外に向かって出ていった。その姿はまるでお礼を言ったようだった。

 

 「あら、もう行くのか。仕方ないかそれじゃ元気でね縁があったらまた逢いましょう」

 

 そう言って私はその犬【アルフ?】に向かって手を振って送っていった。

その後私はシェイドにあることを聞いていてみた。

 

 「『ねぇシェイド、さっきの念話って相互念話で普通なら私には聞こえないはず。今のが念話の盗聴になるの?』」

 

 『うむ、その通りだ主よ、この場合相手側は聞こえてないものと思っているから此方が何も聞こえてないように振舞わなければ何かしら怪しまれるだろう。

気を付けるようにするのだ』

 

 「『了解、頑張って気づかれないようにするよ』」

 

 

 

*************

 

 

 

 一方その頃。

 

 「お帰りアルフ、そっちはどうだった?」

 

 「こっちは何も成果無しだったよフェイト」

 

 「そうなの?その割にはなにか満足してるみたいだけど?」

 

 フェイトがそんな疑問をぶつけてくる。

 

 「うっ、それはその…ここの現地住民から骨付き肉を貰って食べてたんだ、ごめんよフェイト」

 

 「アルフ、言ってくれれば私だって骨付き肉ぐらい用意出来るよ?」

 

 「でも今はそれより優先事項があるだろう?だから心配しなくても大丈夫さ」

 

 「そう?でもアルフも無理しないでね」

 

 「ありがとうフェイト。そうだあたしが会った現地住民だけど魔力を持っていたよ」

 

 アルフがフェイトに対して驚きの報告をする。

 

 「え!?もしかして私達と同じ魔導師なの?」

 

 「それはわからない、それに魔力ランクはEランクだったよ。確かに魔力は持っていたけど魔法を知っている素振りは無かったね」

 

 「そうなの?でも一応警戒はしておこう、いつ管理局が来るかも分からないし」

 

 「そうだねフェイト」

 

 

 

 こうして地球外との初めての邂逅はフェイトではなくアルフが先だった。




第20話終了です
フェイト陣営の最初の出会いはアルフでした。
もちろんアルフも樹のことを女と思っています。
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