ユーノが戻ってきてから二日後。
アースラのリンディさんから連絡が入った。内容はプレシアさん達の裁判が終わったと言うことだった。
連絡自体はなのはにも既に知らせているらしく、早く会いたいなと言っていたそうだ。
そんな話をしていたら、どうやらプレシア達はもうアースラにいるようなのだが、何故かなのはのには黙っていてほしく、更には私に話があるようでアースラに来て欲しいそうだ。
私は特に用事もなかったので二つ返事で了承と返した。
――三十分後――
「お久しぶりですプレシアさん体の調子はどうですか?」
「久しぶりね樹。私の調子はとてもいいわ」
「樹、久しぶり」
「久しぶりだね樹、会えて嬉しいよ」
「お久しぶりです樹さん」
「イツキ~やっと会えた~一緒に遊ぼ?」
順番にプレシア、フェイト、アルフ、リニス、アリシアだ。
「アリシア、遊ぶために樹に来てもらったわけじゃないのよ。大事な話があるから来てもらったから今回は我慢してちょうだい」
「ぶ~分かってるよ。フェイト、アルフ向こう行こう」
三人が部屋から出たのを見計らってプレシアは徐に話し始めた。
「さて樹、貴方に来てもらったのは私達が今後住む場所を決めるために手伝って欲しいからよ」
「住む場所ですか?前にフェイトが拠点にしていたというマンションはどうしたんですか?」
「一度はそこにしようかと考えたのだけれどね」
「私達は全員で五人になりますので流石に狭くなってしまうのですよ」
私の疑問にプレシアとリニスが交互に答えてくれてた。
なんでもフェイトの拠点にしていたマンションは二人や三人なら問題なかったそうだが、五人ともなると流石に狭くなってしまい新しい住処を探していたらしい。
「それでね、フェイトから聞いたのだけれど、貴方の家は広いんですってね?」
「ええまぁ、家に一人なので空き部屋も結構な数がありますね」
私の答えにプレシアは頷き、
「そこでね、私からと言うより皆からの願いなんだけど、樹、貴方の家に住まわせてくれないかしら?」
「どういうことですか?」
私の疑問にプレシアは、
「いえね、私は別に新しく広いマンションでも良かったのだけど、アリシアとフェイトが出来たら樹の家に一緒に住みたいと言っていたのよ。
私は二人のお願いは出来るだけ叶えてあげたいけど、流石に勝手に住むのはいけないし、貴方にも悪いしね」
「私としても二人のお願いは利いてあげたいのですけど」
「なるほどそういう事でしたか。そうですね……私は特に構いません、家に一人だけだと偶に寂しくなりますしね」
「あら?貴方まさか一人暮らしだったの?」
「ええ、というかフェイトから聞いてなかったのですか?」
「そんなことは一言も言ってなかったわ……そう。……決めたわ!私達は貴方の家に住む…いえ……住まわせて頂戴」
プレシアは何か悩んだように暫く考え、そして私の家に住まわせてくれと言い出した。
いきなりのことに流石に私も戸惑いを隠せず慌ててしまう。
「ちょ、ちょっと待ってください。なぜいきなりそんなことになるんですか?」
「確かに急すぎたわね。でも私も何も考えてない訳ではないのよ。
アリシアとフェイトのこともあるけど、何より貴方が一人でいたことよ。私は貴方の母親にはなれないけど、それでも寂しさを紛らわせることぐらいはできるわ」
プレシアの言葉にリニスも言う。
「そうですね、私もプレシアの意見に賛成です。私達では出来ることは少ないかもしれませんが家族にはなれます!」
二人の言葉に私はとても嬉しくなった。前世でも一人暮らしで今世でも一人だったので多少の寂しさがあったのだ。
ただ今は精霊達がいたのでそれ程寂しさが無かった。それでもやっぱり広い家に一人というのはさみしいものがあった。
だから二人の提案は私としてもとても嬉しかったのだ。
「お二人の提案はとても魅力的です。でもいいんですか?このような私で」
私がそう言った時だった、突然扉が開きアリシア、フェイト、アルフがなだれ込んできた。
「樹!私は樹と一緒に住みたい!」
「あ~フェイトずるい~私だってイツキと一緒に暮らしたいもん!ねぇイツキ一緒に住もうよ」
「あ~悪いね樹、抑えてたんだけど、抑えきれなかったよ」
「二人共……はぁ、ごめんなさい樹」
「いえ大丈夫です。それにここまで言ってくれているのに拒否したらそれこそアレですから」
アリシアとフェイトの言葉に私は僅かに顔を綻ばせる。
「そうですね……分かりました。住居の件受けます、私の家でよければ好きに住んでください」
私の言葉にアリシアとフェイトの顔が笑顔になる。
「ありがとう樹」
「わぁ~いイツキ大好き」
こうしてテスタロッサ家は私の家に住む事になる。ただこのことはなのはには暫く黙っていて欲しいと言われた。
理由を聞いてみたら、なのはを驚かせたいということだった。
*************
「ところで最初にも聞きましたが、体の調子はいかかですか?」
私が魔法でプレシアを治した事を聞いてみた。
「そうね……あれから裁判になる前に自分の研究室で調べてみたのだけれど……
肉体年齢が大体二十代後半から三十歳ぐらいになっていたわ。正直とても嬉しかったわね」
「そうだ!イツキ、私もっと大きくなりたいんだけど、どうにかできない?」
「大きくって…どういうこと?」
アリシアが何故か大きくなりたいと言ってきた、理由は大体分かるが一応聞いてみた。
「私ってフェイトのお姉さんなのに体が小さいでしょ。まぁ今まであんな常態だったから仕方がないかもしれないけど……
でもフェイトより小さいのはお姉さんとして体裁が立たないの」
「ね、姉さん、私は気になってないけど」
「フェイトが気にしなくても私が気にするの!」
「うーん、多分出来ると思うけどここではやりたくないから家に戻ってからだね」
「はーい了解だよ、楽しみにしてるね」
「ありがとう樹、姉さんのわがままを利いてくれて」
「いいんだよフェイト、私がしたかっただけだから。……それにアレは少しキツイしね…」
「?何か言った樹」
「ううん、姉妹仲良くねって言っただけだよ」
私は近い将来アリシアに起こるだろうあることを黙っていることにした。
「ところで、二人がこっちに住むなら学校とかはどうするの?」
私の疑問にプレシアが答える。
「それなんだけどね、学校は貴方達と同じ聖祥に通わせるつもりよ。
二人共理数系は問題ないけど、国語や社会がね、だからリニスに家庭教師をしてもらうつもりだけどそれでもリニスもこの世界出身ではないから完璧ではないの」
「なるほど、つまり私に勉強を教えてくれという訳ですね」
「話が早くて助かるわ。お願いできるかしら?」
「構いませんよ。私も二人と一緒に学校で学んで欲しいですから」
「ありがとう樹」
そうしてこの数日後から地獄の勉強が始まるがそれは別の話。
第36話終了です
今回はフェイト達が樹の家に引越しするという話になりました
アリシアの背は樹の魔法でどうにかすることにします(多少の副作用はあるけど…)
8/14 誤字を修正しました