精霊使いの転生者 39
アリシア、フェイトが転校してきてから一週間。
二人共最初は戸惑いもあったが、アリシアは持ち前の元気と明るい性格で直ぐに周りと仲良くなった。
フェイトは若干ズレているところもあったが、素直なところとアリシアと同じく明るい性格で同じように仲良くなっていた。
そんなこんなで日々は過ぎて行き、一学期の期末テストがやってきた。
アリサはまたも、
「テストの点数で勝負よ」
と言ってきた。仕方がないので今回も手を抜かずにテストを受けることになった。
後日、テスト結果が返ってきた私達はお互い見せあった。
結果は私は満点、アリサは496点、すずかが490点、ここまではほぼ予想通り。
そしてなのは、アリシア、フェイトの三人は算数・理科が仲良く100点国語・社会はなのはが60点アリシア、フェイトが65点。
英語がそれぞれなのは55点、アリシア60点、フェイト65点という結果になった。
合計点数でなのはよりアリシア、フェイトのほうが高い結果になったことになのはが、
「なんでアリシアちゃんとフェイトちゃんのほうがテストの結果がいいの……?」
「ほ、ほら私と姉さんはこの前までリニスと樹に勉強を教えてもらったから」
「イツキってすごいんだよ~とっても解りやすく教えてくれるんだ~」
なのはの疑問にアリシアとフェイトが答えた。
「樹君って勉強だけじゃなくて教えるのもうまいの!?」
なのははとても驚きそして、
「だったら次は私も勉強を教えて欲しいの!」
「うんいいよ」
私としても友達の成績が上がるのは嬉しいので快く受けた。
*************
―――夏休み一週目―――
私は八月にミッドに行く予定なので、この一週間で夏休みの宿題を全て終わらせた。
なのははユーノと一緒に魔法の訓練をしているそうだ。
アリシアはこの前買ってきたゲームを遊んでいた。フェイトは管理局への無償奉仕もあるのでリニスから魔法の訓練を受けていた。
私は二人に夏休みの宿題をやらなくていいのかと聞いたのだが。
「後でやる~」
「ちょっと魔法の訓練が忙しいから後でやるよ」
その答えに、二人共それはやらないフラグだよと内心で突っ込んだ。
私はそんな二人の様子を見ながら一人宿題をこなしていく。
三日ほどで全て終わり、ユーノに一緒にミッドへ行かないかと打診してみた。
ユーノは何しに行くのかと聞いてきたので、
「ミッドにある無限書庫を閲覧しに行く予定」
と言ったら、
「無限書庫!?行く!絶対に行く!」
少し此方が引くぐらいの反応で答えた。
「あ、うん。分かったよ。それじゃ一日に私の家に来てね」
ユーノと約束して別れた。
―――八月一週目―――
ユーノがやって来たので私は歓迎した。
「いらっしゃいユーノ待ってたよ」
「来たよ樹、ところでどうやってミッドに行くんだい?」
ユーノがもっともな事を言ってきたがそこは問題なかった。
「問題ないよ、私の家の地下にトランスポートが設置されているから、そこからミッドに行けるよ」
「いつの間に……ま、まぁいいか」
「プレシアさん、私達は数日ミッドに行ってきますね。留守中の間、家のことをお願いします」
「ええ、気をつけて行ってらっしゃい」
そして私とユーノはミッドに旅立った。
*************
「ところでどうやって無限書庫を観に行くんだい?」
ユーノがどうするのか聞いてきたので私はある伝手があることを伝えた。
「それについては私の知り合いが許可を出してくれるから、今からその人に会いにいくよ」
私はそう言うとニンフに変身魔法を発動させる。
「樹、なんで変身魔法なんて使ったんだい?」
「今から会う人のために必要なんだよ」
そして私達はある場所に着く。
「樹、いったい誰に会うの?」
「それは会ってからのお楽しみで。それとこの姿の時はエルナトと呼んでね」
ユーノに偽名を教え、受付にに尋ねる。
「すみません、エルナトですがアポイントしていたあの人に会えますか?」
「はい、エルナト様ですね、少々お待ちください……確認しました。どうぞお通りください」
「ありがとうございます、失礼しますね。いくよユーノ」
私はユーノを連れて建物に入っていく。
あるドアの前に立ち私はドアをノックする。
―――コンコンコン
「どうぞ」
部屋の中から返事が返ったのを確認して私は部屋に入る。ユーノも続いて入る。
「「失礼します」」
部屋にいたのはミゼットと以前案内役をしてくれたエレンさんだった。
「お久しぶりですミゼットさん」
「久しぶりねエルナト。今日はどうしたのかしら?」
「今日は少しお願いがあって来ました」
「あら、貴方がお願いするなんて珍しいわね。なにかしら」
「実は無限書庫の閲覧許可を頂いたくて」
私のお願いにミゼットは微笑む。
「貴方なら何時でも許可を出すわよ。それとその隣にいるその子は誰かしら?」
ミゼットがユーノの事を聞いたのをきっかけに私はユーノの事を思い出した。
「すみません、紹介が遅れました。私の友人でユーノ・スクライアです」
私がユーノの背を軽く押して紹介する。ユーノは緊張しているのか少々言動が怪しいがちゃんと自己紹介をする。
「は、初めまして!ユーノ・スクライアです。いt、エルナトとは友人です、よ、よろしくお願いします」
「あら~そんなに緊張しなくてもいいわよ。この子の閲覧許可も出せばいいのね」
「話は早くて助かります」
ミゼットは傍らに居るエレンに紙とペンを出してもらい、サラサラと書き記す。
「はい、これを持っていけば無限書庫に入ることが出来るわよ」
「ありがとうございますミゼットさん」
私はミゼットから閲覧許可の入った封筒を受け取り感謝した。
「また後で来ますね」
私とユーノは部屋から退出していった。
*************
部屋を出た後、ユーノが、
「――っはーー、あ~吃驚した」
「どうしたの?」
「どうしたって…あの人って伝説の三提督の一人のミゼット・クローベルだよね!?」
ユーノが確認するように聞いてきたので肯定する。
「うん、そうだね」
「そうだねって……樹、いつクローベル統幕議長と知り合いになったの?」
「そこそこ前からだよ」
ユーノは前からっていつからなのさ…とか言っていたが、
「それより無限書庫に行くよ、閲覧許可をもらっても時間制限はあるからね」
「そうだった、早く行こう樹」
ユーノの樹という言葉に私は今はエルナトだよとやんわりと言った。
その後、ユーノは己の知識欲を満たすために無限書庫で周りの音が聞こえないほど読み込む。
私は私で新しくデバイスを造りたかったので、古今東西、デバイスの記述や過去に有った物や珍しいデバイスのデータを読んでいく。
その中にはユニゾンデバイスや過去変わった形のデバイス等もあり、観ているだけでも飽きなかった。
その過程で魔法式に私が使っているミッド式以外にも古代ベルカ式、近代ベルカ式の三つがあることが分かった。
調べていくと、ミッド式は汎用性の高さが自慢の魔法式、古代ベルカ式は近接戦闘を主軸にした対個人戦を前提に強化魔法が得意のようだ。
そして近代ベルカ式だが、これは現在のミッド式をベースにエミュレートで再現したベルカ式らしい。
その為ミッド式と相性がいい為、一部はミッド式と並行して習得できるらしい。
またベルカ式にはベルカ式カートリッジシステムと呼ばれる独自のシステムが有るらしい。
これは所謂ブーストシステムで使用することによって一時的に魔力を大幅に上げ魔法の威力を上げるものだ。
ただしこれには一部欠点がある。子供のようなまだ身体が出来ていない術者ではブーストによる負荷が大きい為、連続使用すると危険なのだ。
またデバイスにも負荷が掛かるので破損の危険もある。
現在も研究が進められているそうだがまだまだ発展途上だろう。
私とユーノはこの後も時間が許す限り無限書庫を読みあさった。
第39話終了です
今回は7月期末テスト~8月1週目を書きました
なのは達のテスト結果はあくまでも適当です
英語の結果がなのはよりアリシア、フェイトのが高いのは英語がミッド語に近いからという理由にしました
次回は8月2週目~4週目の予定です