精霊使いの転生者   作:キジトラのヌコ

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精霊使いの転生者 41

 ―――八月三週目―――

 

 ある日のことアリシア、フェイトの二人に夏休みの宿題をしているかを聞いてみたら、

 

 「まだ二週間あるから大丈夫」

 

 とアリシアが言い、

 

 「一応、算数と理科はやったよ」

 

 フェイトはそう言う。それを聞いた私は、

 

 (あ、多分ダメなやつだ)

 

 そして私は後々の為、ある場所に連絡を入れた。

話を聞いてくれた二人は協力を約束してくれた。私はその日のためにある仕込みを準備しておくのだった。

 

 

 

*************

 

 

 

 家から出た私はまたもミッドに来ていた。今回の目的は無人世界での修行だ。

精霊での魔法は威力が大きいから生態系を破壊しかねないためである。

事前にアポイントメントを取っていたので今回も直ぐに会うことができた。

 

 「ちょっと前ぶりねエルナト」

 

 「ええ、こんにちはミゼット」

 

 私達はお互い挨拶を交わし近況を話しながら会話を楽しんでいた。

話もある程度過ぎてから私は無人世界の使用許可の話を切り出した。

 

 「……という訳です、魔法修行の為に無人世界の航行許可を出して貰えませんでしょうか?

後、もしかしたら修業中に次元震が発生するかもしれませんので、もし発生しても誰も来ないようにしてください。

まぁそこまで強い魔法は使うつもりはありませんけどね」

 

 「そうですね……無人世界への航行許可自体はすぐに出せますよ。ただそうね、貴方の手料理を一度食べてみたいわ」

 

 「そんなものでいいのですか?」

 

 「ええ、前に料理が趣味と言っていたでしょ。それに何時もお土産で持ってきてくれるデザートもとても美味しいから」

 

 「分かりました。じゃあ早速作りますか、台所お借りしますね」

 

 「ええ、お願いね。あ、そうそう料理は三人分お願いね」

 

 「エレンさんの分ですね、了解です」

 

 そう言って私はここの台所に向かっていくのだった。

 

 

 

*************

 

 

 

 その日、ある無人世界の一つで小規模な次元震が観測された。

管理局はその調査のため調査員を派遣しようとしたが、上層部より派遣と調査の中止を言い渡された。

現場はその判断に確認をとったが、

 

 「次元震が観測されたのは無人世界だ。管理世界に影響は少ないと思われるため調査の必要無し」

 

 と、何度確認しても同じ返答しかなかった。

その後、数十日たった後漸く許可が下り、調査が入ったがその時には魔力の残滓も無かったという。

 

 

 

*************

 

 

 

 ―――八月四週目―――

 

 夏休みも残り後一週間となり、私はそろそろ連絡が来るだろと待ち構えていた。

その二日後、私の携帯電話になのはから電話がかかってきた。

 

 「助けて!樹君!」

 

 「もしもしなのは?言いたいことは大体分かるけど、まずは説明してね」

 

 「うん、あのね……夏休みの宿題を手伝って欲しいの!」

 

 予想していた通りまだ宿題を全て終えてないようだった。

全て聞いた私は明日私の家に来るように約束をして電話を切った。

電話を切った私は以前から約束していた二人に連絡を取り、なのはから夏休みの宿題のことを話した。

二人共、明日此方に来てくれるようなのでその為の食材を買いに出かけた。

 

 

 

*************

 

 

 

 翌日。

 

 ―――ピンポーン

 

 きたね。私は呼び鈴の音に反応して玄関に向かう。

 

 「樹君きたよ♪」

 

 「ん、よく来たね、もうみんな来てるから上がってね」

 

 「え?みんな?」

 

 なのはが家に上がりリビングに向かうと、そこにはアリサ、すずか、アリシア、フェイトと、いつものメンバーが揃っていた。

 

 「え?え?アリシアちゃんとフェイトちゃんはともかくなんでアリサちゃんとすずかちゃんまでいるの??」

 

 「その答えはなのは、あんたと同じよ」

 

 「えっと、もしかしてみんな夏休みの宿題で集まっているの?」

 

 「そうよなのはちゃん、私とアリサちゃんはなのはちゃん、アリシアちゃん、フェイトちゃん三人の宿題を見るために来たのよ」

 

 「樹に頼まれてね、アリシアとフェイトは初めての夏休みの宿題で、なのははいつものように宿題をやり忘れているだろうって言われてね。

なのはは去年も宿題はギリギリだったしね」

 

 「あう言い訳できないの……そ、そういえば樹君は宿題はやったの?」

 

 「私?私はもう全部終わっているよ」

 

 そう言って私はやり終えた宿題を見せる。

 

 「嘘…あんなに大量にあったのに!?」

 

 「うわ、本当に出来てる」

 

 「樹君どれだけかかったの?」

 

 「結構ゆっくりやったから一週間ぐらいだね」

 

 みんなからの疑問に軽く答える。

 

 「私より、みんなはどうなの?」

 

 「私はあと少し残ってるわ」

 

 「私もアリサちゃんと同じぐらい残ってるわ」

 

 「私はまだ半分以上あるの……」

 

 「アリシアとフェイトは?」

 

 私が二人に宿題の確認を聞くと、

 

 「え、えぇとねまだほとんどやってないの」

 

 「わ、私はやってるよ、ほ、本当だよ!?」

 

 それを聞いた私達はやってないことを察したのだった。

 

 

 

 そんなやりとりがあったものの、ともかく(私以外)宿題に取り掛かることになった。

宿題自体はそれ程難しくない、みんな頭が悪いわけではないのいで、特に教えることもなくサクサクと宿題は埋まっていく。

ただ問題なのが……

 

 「なんでこんなに多いの~」

 

 「あうぅ終わんない……」

 

 「ブツブツブツ…………」

 

 「ここがこうで……こっちが……」

 

 「………………………」

 

 随分とキツクなってきた五人、あまり梱を詰めても効率はよくはならない。そこで、

 

 「少し休憩しようか?」

 

 その言葉にすごい勢いで反応する五人。

 

 「軽食と飲み物持ってくるから休憩してて」

 

 食事を挟んで軽く休憩を取ったみんなは再び宿題に取り掛かる。

分からない所は教えていき、私はそろそろ夕食の時間だなと時計を見てそう思った。

 

 「あ、もうこんな時間なの」

 

 「やっぱり一日じゃ終わらないわね」

 

 「後は各自家で取り組みま「夕食ぐらい食べていったらどう?」え?」

 

 三人が帰り支度をしていたのを止める。

 

 「明日以降も宿題をしないといけないからね、私は教えることしか出来ないけど、せめて夕食ぐらい食べていってね」

 

 「いいの?」

 

 「大丈夫だよ、このために昨日食材をたくさん買っておいたから」

 

 「「「ありがとう樹(君)」」」

 

 「アリシアとフェイトもまだ終わってないから明日も宿題をやるようにね」

 

 私の言葉にアリシアとフェイトはがっくりと項垂れる。

夕食についてはみんなとても美味しいと言ってくれた。

二週間前から仕込んでいたのが無駄にならなくてよかった。

ちなみにこの仕込んだ物は自家製のベーコンだ、燻製に少し手間取っていたが何とか満足のいく出来に仕上がった。

 

 

 

 その後、何とか休み最終日までに宿題が終わったが、アリサとすずかを除いた三人は屍のようになっていた。

自業自得としか言えなかったので慰めは出来なかった。

こうして長かった夏休みは終わりを迎えたのだった。




第41話終了です
今回で夏休みの話は終わりです
筆者の子供の時は夏休みや冬休みの宿題はできるものだけやり、
残りは放置してました
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