精霊使いの転生者   作:キジトラのヌコ

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精霊使いの転生者 50

 一対一での模擬戦が終わって。

 

 「休憩後に二対一の模擬戦をしますから、それまで休んでください」

 

 私は二人にそう言ってからモニタールームに向かった。

 

 「エルナトさんお疲れ様です」

 

 モニタールームに入って直ぐにエイミィさんから労いの言葉がきた。

 

 「はい、お疲れ様です」

 

 「貴方から見て二人はどうでしたか?」

 

 エイミィに続いてリンディさんがそう言ってきた。

 

 「そうですね、二人共素晴らしい素質を持っています」

 

 「フェイトの素早い動き、魔力変換資質の発電と相まって非常に相性がいいでしょう。

なのはは高い魔力にレアスキルですかね?あの魔力収束は、動きは少し遅いですが、それを補う防御に固定砲台といってもいいほどの魔法、

極めつけはあのスターライトブレイカーでしたか、あれは別格の砲撃魔法ですね。

ただ、少々集中しすぎると周りが見えなくなるところが悪いですが」

 

 私の意見にリンディさん達は頷いていた。

 

 「よくあのなのはちゃんのスターライトブレイカーを止めれたわね。もしあれがトレーニングルームに直撃していたらまた整備に直行だったわ」

 

 やはりなのはのスターライトブレイカーは凶悪だったようだ。私はあの魔法のせいでなのはに妙な通り名が付かないことを祈っていた。

 

 「それよりも、先程模擬戦中に貴方の魔力と魔力の質が変わったのだけど、あれは教えてくれるかしら?」

 

 どうやらしっかりとエレメンタル・シフトを観られていたようだ、まぁ此方も覚悟していたのでそれ程驚いてはいないのだが…

 

 「あれは私が隠している力です。説明に関しては仕事にも使っているので正直あまり言いたくないですね」

 

 「まぁ切り札だろうし、そうでしょうね」

 

 「ここでモニターしていたでしょうから少しだけ言うと、私はあの力を使うと現在の魔力を一時的に上げることが出来ます。

今はそれだけしか言えませんね」

 

 「いえ、充分だわありがとう」

 

 私の言葉に納得してリンディさんはお茶を飲んだ(砂糖入りのあれだ)。

 

 「あの!私も一つ聞きたいんだけどいいかな?」

 

 今度はエイミィさんが聞いてきた。

 

 「何でしょう?」

 

 「あのね、なのはちゃんのスターライトブレイカーを防ぐ前にさっき言っていた力じゃ説明できないほどの魔力の上昇があったんだけど」

 

 恐らくダブルシフトのことだろう。

 

 「すみませんがそのことに関しては言えません」

 

 一種類のみのエレメンタル・シフトだけでも七種あるのだ、勿論そんなことは言うつもりはない。

ダブルシフト以上はまさに切り札なので情報の漏洩は避けたいのだ。

現在ダブルシフト以上を知っているのはプレシアさんとリニスさん、そしてアリシアだけだ。

ミゼットには私のことは話してはいるが精霊のことは詳しくは話してはいない。一時的に魔力を上げる力があるとしか説明していない。

 

 「どうしても?」

 

 「ダメです」

 

 私がきっぱり断ったので流石にエイミィさんは引いてくれた。

 

 

 

*************

 

 

 

 場面変わって此方は休憩室、なのはとフェイトが先程の模擬戦の話をしていた。

 

 「フェイトちゃん、エルナトさんと模擬戦やってみてどうだった?私は全然だったの」

 

 「私は最初ただの魔力弾で牽制も込めて撃ってみたけど、まさかただの棒で弾き返されるは思ってなかったわ」

 

 フェイトはそう言ったがそこにバルディッシュがそれは違うと言った。

 

 [サー、あれはただの棒ではありません]

 

 「バルディッシュ?それってどういうこと?」

 

 [解析したところあの棒には魔力が纏われていました。形としてはアームドデバイスで弾いたといえるでしょう]

 

 「え?でもあれはデバイスじゃなくてただの棒だったよね?そんなことできるの?」

 

 なのはの疑問に今度はレイジングハートが答える。

 

 [現在のマスターの魔力操作では難しいでしょう。マスターの得意分野は魔力の放出と収束です。

ですがエルナトという魔導師は魔力操作に圧縮・縮小、更に私でも解析できなかった未知の力があるようです]

 

 レイジングハートの言葉に、

 

 「そう言えば私のディバインシューターも弾き返されていたっけ」

 

 と、呟く。

 

 「でもどうやって戦おうか…弱い魔法だと弾かれるかニードルショットだっけ?あの魔法で潰されるし」

 

 なのはとフェイトはそれぞれ話し合い意見を交換するが、あまりいい打開策は出てこなかった。

十数分の間意見を交わし出てきた策が、二人でバインドを掛けバインド中に同時にカートリッジ込みの魔法を打ち込む。

そんな戦法になった。

それからさらに数分が経ち、艦内放送で模擬戦を再開するからトレーニングルームに行くようにリンディさんが指示をした。

 

 

 

*************

 

 

 

 「充分休憩は取れましたか?」

 

 私は正面に立つ二人に向かって休息は取れたか確認をした。

 

 「はい、しっかり休憩をしました」

 

 「よろしい、では今度は二対一での模擬戦です。先程と同じようにカートリッジは一度のみ使用可能とします。

それとなのは、今回はスターライトブレイカーは使用しないように。

前回は設備の破損を回避するために防御しましたが、私とてそう何度もあれは受けたくはありません」

 

 私がスターライトブレイカーの使用を制限することを指摘すると、

 

 「あぅ、わかりましたの」

 

 なのはは苦い顔で頷いた。

 

 「ではそろそろ始めましょう」

 

 そして二対一の模擬戦が始まった。

 

 

 

*************

 

 

 

 結果だけで言うとバインドされた私は二人からカートリッジ込みの魔法を受けた。

ただ魔法を受ける前にノームにシフトし、本来捕獲のケージタイプ魔法を防御魔法に転用した【クリスタルケージ】の使用で無傷で凌いだ。

その魔法を見た二人は自分の魔法では私の防御を抜けないと判断し、またも負けを認めたのだった。




第50話終了です
すみません、今回はかなり短くなってしまいました
次回はベルカの騎士達との戦いの予定になります
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