苦労人転生者はヒーローの世界へ   作:鬼塚虎吉

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原作にない出来事

雑巾掛けの指示を出した翌日、かくれんぼ鬼ごっこを早めに切り上げて買い出しに出ている。

 

ヒミコはシルと一緒に服を買いに行っている。

 

「えっと、今日は玉ねぎとじゃが芋のグラタンで決まりだな。あとは・・・鮭のホイル焼きに中華風コーンスープにするか」

 

そうやって今晩の献立を頭の中で組み立てていると、恩恵(ファルナ)で超強化されている俺の耳に路地裏の方からある話し声が聞こえてくる。

 

『おい、早くしろよ!!』『落ち着けって、ここまでくれば解らねぇよ』『このガキを人質に身代金ガッポガッポだぜ!!』

 

どうやら、悪巧みにしている(ヴィラン)が子供を誘拐して身代金を要求するようだ。

 

「はぁ、何処にでも沸くんだなこの手の馬鹿は・・・」

 

そう言いながら俺は声の聞こえた路地裏に霧の死ぬ気の炎を使って姿を消して進んでいく。

 

すると、そこにはいかにも怪しい三人組が女の子を担いでいた。

 

「{まさか、あれって・・・冬美!?}」

 

その女の子というのが、エンデヴァーの娘である轟冬美だった。

 

「なぁ、幾らくらいになるかな?」

 

「あのエンデヴァーの娘だ、とんでもねぇ額になるんじゃねぇか」

 

「うひょー、楽しみだぁ!!」

 

誘拐犯共の下卑た笑みと言葉に俺の感情がすっと消えていく感覚がある。

 

そして、俺は行動に移す。

 

まず、誘拐犯の一人に顎への一撃を食らわせる。

 

「ゲバァッ!?」

 

「なっ、なんだぁっ!?」

 

「急に如何したんだよ!?」

 

次に、二人目は膝を蹴り抜いた。

 

ボギッ・・・!!

 

「ぴぎゃぁああああああああああっ!!?」

 

路地裏に汚い声が上がる。

 

「ひぃっ、何だってんだよ!?」

 

仲間の二人が訳も解らずやられて残った三人目はパニック状態になる。

 

そんなことはどうでも良かった俺は三人目も一撃かまして冬美を助け出すのだった。

 

今のままではいけないため、俺は大人の姿に変化をして冬美を背負って買い出しを済ませてから家にへと帰るのだった。

 

もちろん、冬美の姿は霧の死ぬ気の炎で見えないように隠してだ。

 

 

 

「ん、あれ、ここは・・・?」

 

「目が覚めたか」

 

一時間後、冬美が目を覚ました。

 

「私、なんでケンマ君のお家にいるの?」

 

「覚えてないのか?」

 

「ハッ・・・、そうだ、私誘拐されたんだ・・・!!」

 

自分に置かれていた状況を思い出した冬美は身体が恐怖で震え出す。

 

「もう大丈夫だ、犯人はもう捕まっているし。エンデヴァーや冷さんにも電話で伝えてある。もう大丈夫だ」

 

そう言った瞬間、冬美の目が潤みだし他と思ったら決壊したように泣き始める。

 

「うわぁあああああああああああああああああああああああんっ、怖かったよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

 

「そうだな、よく頑張った」

 

そう言って号泣する冬美を抱きしめてポンポンと優しく叩く。

 

その後のことを話すと・・・、俺が冬美をあやしているところにヒミコとシルが帰ってきてそれを見た瞬間に「ズルいです!!」と言って抱きついてくるヒミコにのほほんと面白いものを見たと思いながら眺めているシルの対応をせざるを得なくなった。

 

いや、助けろ!!

 

そして、時刻は夜になって夕飯を食べ終わった頃に轟家が総出で冬美を迎えに来た。

 

「冬美(ちゃん/姉ちゃん/お姉ちゃん)!!」

 

「皆さん、気持ちは解るんですけど一旦家の中に入って貰って良いですか?」

 

俺の言葉に全員が賛成して家の中に入ると、冬美を抱きしめる。

 

「良い光景ですね、ケンマさん」

 

「まぁ、そうなんだけど・・・ヒミコ何で抱きつく?」

 

「ダメですか?」

 

「ダメではないが・・・、お茶の用意とかしたいから離れてくれ」

 

「・・・・・・はい」

 

いやいや離れるヒミコに後でプリンを出してやることにした。

 

「ケンマ君、君には燈矢に続いて冬美も助けて貰った。俺が出来ることであれば何かして欲しいことはあるか?」

 

「では、俺は冬美ちゃんを助けるときに個性を使いました」

 

「それの黙認と言うことか・・・、解った」

 

「良いんですか、そんな即答で決めてしまって?」

 

「家族の命を救ってくれたヒーロを糾弾することなど出来んが、あまり無茶なことをしてくれるなと言っておこう」

 

「解りました、善処します」

 

「よろしく頼む」

 

そうして、今回の誘拐事件は幕を閉じたのだったが・・・。

 

 

 

「今日は本当にありがとうケンマくん!!」

 

轟家の帰り際、冬美が俺に礼を言った後頬にキスをした。

 

それをばっちり見ていた全員が様々な反応を示す。

 

シルは俺をいじるネタとして。

 

燈矢と夏雄が驚愕し。

 

冷さんはあらあらと平然としていて。

 

焦凍は何が何だか解っていなかった。

 

エンデヴァーは「ケンマ君なら申し分ないな」とか混乱しているのかこんな事言ってるし。

 

ヒミコはぷっくりと頬を膨らませていた。

 

冬美に至っては顔を真っ赤にさせて外へと出ようとしている。

 

「またね、ケンマくん!!」

 

「おー」

 

キスされた当の本人は壊れた人形に簡単な動作しか出来なくなっていた。

 

そうして、轟家は帰宅していった。

 

その後、不機嫌なヒミコが一緒に寝ることで許すと言ってきたので一緒に寝ることにした。

 

「ケンマさん、どんな気持ちですか?二人の女の子の心を弄んでいるきむぐっ、~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!??」

 

後、冬美のことでからかってきたシルの口に某料理学園漫画のゲテモノ料理を入れると悶絶しているwww。

 

しかし、原作になかった事が起こっている。

 

俺が介入したことで何らかの変化が起こっているのか?

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