ヒミコが家族になった次の日、俺はヒミコを連れて公園へと向かうと既に緑谷と爆豪と焦凍が待っていた。
「よう、早いな」
「オメェが遅ぇんだよ!!」
「俺達も今来たところだ」
「師匠、その子は・・・?」
緑谷がヒミコに気づき、質問してくる。
「あぁ、俺の家族で渡我被身子っていうんだ。仲良くしてやってくれ」
「トガヒミコ・・・です、よろしく・・・ね」
「俺の名前は爆豪勝己、オールマイトを超えるヒーローになる男だ!!」
「轟焦凍だ、俺の家族のことでお前の兄さんには世話になった。ありがとう」
「僕は緑谷出久、よろしくねヒミコちゃん」
おっ、中々の好印象だな。
ただ・・・。
「お前ら一つ訂正しておくが、ヒミコの方が年上だから姉だぞ」
「「「「えっ!?」」」」
「いや、何でお前まで驚いとんじゃ!!」
「だって、私よりずっとちゃんとしてるからてっきり年上かと思ってたから・・・」
俺の言葉に全員が驚き、爆豪がツッコミを入れてそれを返すヒミコ。
「じゃあ、師匠って今何歳なんですか?」
「お前らと同い年」
「そうだったのか」
「詐欺だろ」
爆豪がそんなことを言ってくるも否定はしないが・・・そう言われると腹が立つので一応絞めておく。
「いでででででっ!!」
「失礼な事を言う奴はお仕置きだ~」
爆豪にヘッドロックを掛けながらヒミコに鬼ごっこについて話すと・・・。
「やります!!」
眼をキラキラさせながらそう言ってくる、眩しいな・・・。
そうして、鬼ごっこを開始するのだが四対一なのであることを解禁する。
今までは遊具を使わずにいたが、四対一になったことで解禁することにした。
まぁ、
そうして、遊具の使用を解禁した結果・・・。
「くそっ、今まで以上に捕まえにくくなった!!」
「上手く遊具を利用してくる上に状況を空から見ているかのような動きまでしてくるし」
「元々立ち回りだけで僕達三人を相手にしてきてたのに、遊具も使われ出したら更に届かなくなったよ」
「それに四対一なのにケンマくん全然疲れてませんね」
休憩時、いつもの如く状況把握のための意見交換会が始まる。
その光景を見てある英雄の少年の派閥と重ねる。
「頑張れよ」
そう言っていると、ヒミコがやってくる。
「ケンマくんケンマくん、皆もう準備できてるよ」
「解った、今行く」
そうして、また鬼ごっこを始めるのだった。
今回も俺のことを捕まえられなかった三人は悔しそうにしながら帰って行く。
「今日どうだった?」
「楽しかった!!」
俺の問いにヒミコは笑顔でそう言ってくる。
「じゃあ、明日も参加するか?」
「うん!!」
そんな会話をしながら家に帰るのだった。
家に着くと、電話の着信音が鳴り響いた。
「誰だ、こんな時間に?もしもし、フローヴァです」
そう思いながら受話器を取ると、電話の主は轟家の冷さんだった。
『もしもし、ケンマ君?焦凍の母です、シルさんは帰っているかしら?』
「いえ、シルはまだ仕事から帰ってきていませんがどうかされたんですか?」
『実はね、今度の連休に炎司さんが休暇を取れることになってせっかくだから勝己君や出久君にケンマ君のご家族も誘って日帰りキャンプでもどうかって言ってるの』
「キャンプかぁ、良いですね」
『それじゃあ、シルさんとケンマ君と・・・焦凍が言うにはヒミコちゃんって子も参加で良いわね?』
「はい、それでお願いします」
『それじゃあ、来週の連休にね』
「はい、よろしくお願いします」
そう話し終えると俺は電話を切った。
「誰からお電話だったんですか?」
「あぁ、今日会った赤と白の髪の男の子がいただろ」
「ショートくんですね」
「そう、焦凍のお母さんが来週の連休に公園で遊んだ皆の家族でキャンプをしないかってさ」
「キャンプ、行きたいです!!」
「じゃあ、シルにも話して皆で参加しような」
「うん!!」
仕事から帰ってきたシルもキャンプの話を聞いて乗り気で、今から過剰に準備し始めそうな予感を察して止めておくことを俺は忘れない。