ある可能性のお話 〜名も無き少女に祝福を〜 作:wasirunoguchi
携帯で執筆中に寝落ちしてしまい、誤って途中で投稿してしまう失態をやらかしました…。
こちらが完成版となります。
登場人物が多い為、ある場面から台詞の前に誰が喋っているか名前を記載致しますので、よろしくお願い致します。
私はこれから、原作の表舞台に立つーーーー
季節は春。おそらくはデンジ君がマキマさんに連れられて東京へ移動、公安入りしただろう。大家さんの伝手で、町中にコウモリの悪魔が出現。チェンソー頭の悪魔と戦闘になったとの情報を掴んだのだ。
私は、「二道」から帰った夜、大家さんに協力を願い出た。今迄大家さんに明かしていなかった部分。
未来(原作)を知っている事。
未来を変えることで、本来死すべき運命の人達を救いたい事。
そして私の目標の最後の1つ。それはマキマさんこと「支配の悪魔」の所業を止めたい、というもの。
原作ではマキマさんは内閣総理大臣と契約し、攻撃を受けると日本人にランダムで病気や事故に変換されてしまい、殺しても死なない。とんだチート性能だが、デンジ君が「攻撃」という点を逆手に取り、愛と言う名の「食事」として食べてしまった。最後はデンジ君任せになってしまうが、今の所、対処の方法はそれしかない。もしくは、どうにかしてマキマさんを説得するか…。
大家さんに未来の事、マキマさんの事を全て打ち明けたが、どうだろう。頭がおかしいと笑われるか、それとも気が触れたと殺されるか。現状頼りにできるのは大家さんしかいない。マキマさんは小動物を「支配」し、全てを聞いている。今はイーちゃんの力の1つ、「音を外部に漏らさない」力を使い、対策しているが。
「あのねぇ、玲世ちゃん。」
大家さんの呆れた声が聞こえる。やはり信じてもらうには突拍子もない話だったか。私がそう絶望し始めると、
「貴女をアパートに連れてきた時、言ったでしょ。「困ってる貴女がいて助けられる自分がいた」って。貴女が困っているのなら私は助けるわ。貴女の本質はこの半年で信じてるし、嘘を付いているようには見えない。まぁ、まだ本当の全ては言ってないみたいだけどね?いつか聞かせてちょうだいな。」
出会った時と変わらない、暖かい声が聞こえてきた。涙を隠すように、勢いよく大家さんに頭を下げる。
「あ、……………ありがとうございます!」
「それにしても随分信頼無いのね、私。師匠を信じてくれないなんて嫌になっちゃうわ。」
「い!いや、……サイショカラシンジテイマシタヨ?」
後ろめたさから、私の声はカタコトになる。
「嘘。……………ふふふ!面白くなってきた!もう一度聞くけど、貴女が知っている未来?では岸辺君はマキマちゃんの「支配」は受けてなかったのよね?」
「き、岸辺君……。あ、はい。未来ではマキマさんが対等と見てたのか、岸辺さんは最後まで「支配」は受けていませんでした。「支配」は彼女が格下と見なした相手を意のままに操りますから。」
確か原作でそんな描写になっていた気がする。マキマさんをもってしても岸辺さんには勝てる可能性が薄い、みたいな感じだったのだろうか。それだと目の前の大家さんも大丈夫そうだが。
「そっか。………………よし、じゃあ玲世ちゃん、公安に接触しましょうか?」
と言うわけで私は町中の森野ホテルの前にいる。内部で悪魔を目撃したが、生存者不明、駆除に来たデビルハンター複数人が死亡と公安に連絡があったためだ。大家さん経由で情報を聞き、特異4課の皆が来る前に辿り着いた。
「確かここの8階に、永遠の悪魔が居るんだっけ。特異4課の皆もそこに囚われると。よし、行くよ、ボンちゃん、ケーちゃん。」
「おう!トクイ4カ?の奴らがいなくたって大丈夫だけどな!」
「油断セズ行キマショウ。レーセ様。」
私達はホテル内に侵入する。エントランスは特に変わった様子はない。強いて言えば、人っ子ひとりおらず全くの無音だった。原作では感じなかったが、人がおらず無音は想像以上に不気味だ。ボンちゃん、ケーちゃんがいるからまだ平気だが、自分1人では絶対無理だ。
「えーと、あ、8階。なんかすぐだったな〜。」
悪魔となった影響か、大家さんとの特訓の賜物か。ほとんど疲れを感じず8階に辿り着いた。以前であれば階段で8階など罰ゲームでしかなく、丁重にエレベーターを使わせて頂いていた。
「よし。ボンちゃん、上の階を確認するからちょっとここで待ってて。ケーちゃんもよろしく。」
「気をつけろよ!レーセ!」
「行ッテラッシャイマセ。」
私は2人を8階に残して、9階へ向かう。が、階段を上り見えてきたのは8階。やはりループしているようだった。
「あれ?レーセが下から来たぞ?上の階に行ったんじゃなかったのか?」
「さっき説明したでしょ。此処は「永遠の悪魔」の力で8階がループしてるって。原作だとデンジ君が悪魔を三日三晩殺し続けて解決したけど。」
「レーセ様。ヤハリ空間ニ異常ガ発生シテイル模様デス。」
ケーちゃんがそう分析する。最近、ケーちゃんの機能が凄い。なんか元の携帯電話より多機能化してる。携帯電話は空間の異常を感知出来ないって…。以前、イーちゃんもクーちゃんも進化してるって聞いたけどこのままだと人型ロボットとかになっちゃうんじゃないだろうか。なんか言葉もカタコトから流暢になってきているし。
「うーん、このまま4課の皆が来るのを待ってる?でもこんな場所にいるのも怪しいか…。」
「レーセ様。公安ト接触スルノヲ最優先ニシマショウ。コノヨウナ状況デハ、ドチラニセヨ怪シマレマス。」
「それもそっか。このままだとテンパりそうだから、役作りさせてね。」
私は瞳を閉じ、集中する。素の自分だとテンパった時に怪しい感じになるため、仕事でしていたように、役になりきるようにした。とは言っても役作りはレゼちゃんしかあまり経験がない。レゼちゃんになりきるのは必然だった。
「よし。じゃあ皆が来るまで待ってよ。」
しばらくすると廊下から複数人の話し声が聞こえてきた。9階に向かう階段に座り、深呼吸する。
私はレゼ。無邪気な仕草、蠱惑的な表情、甘い声色。映画で演じた時を思い出せ。未来はここから始まる。
パワー「いつかそのうち食ってやる……!」
デンジ「俺とキスすんだから食うんじゃねえ!」
パワーちゃんとデンジ君の声が聞こえ、4課の皆が階段に姿を現した。私は声は発する。
玲世「やっほ〜〜。」
私の一言に、全員がこちらを見る。私は皆に向かって手を振る。
デンジ君。金髪にギザギザの歯。実際見ると結構イケメンだ。
荒井さん。この時はコベニちゃんのバディで姫野さんのキスをデンジ君と取りあってた。
コベニちゃん。びっくりして泣きそうになってる。何故かイジメてる感覚に陥っちゃう。運動能力とんでもないけど。
パワーちゃん。ホントに角が生えて、瞳が漫画通りだ。ふてぶてしさも健在。
姫野さん。眼帯が目を引くが、それ以上に胸がデッカイ!公安スーツがまたたまらない。……オヤジか、私。
最後にアキ君。トレードマークのちょんまげはそのまんまだった。既に狐の悪魔を呼び出す手をしている。
姫野「貴女は誰…!?」
姫野さんが警戒しながら私に質問する。まぁ正体不明の人物がいきなり現れたら、そりゃ警戒するよね。
玲世「民間デビルハンターの七篠です。悪魔がこのホテルに出たという事で調査中でした。」
ハンター証を見せながら自己紹介をする。民間デビルハンターはその身分を表すためにハンター証は常時携帯する。これが無いと非正規のデビルハンターとなり、手続きなどがめんどくさいのだ。するとコベニちゃんがビクビクしながら声を上げる。
コベニ「あ、あ、いや、その。民間デビルハンターは皆死亡って…。」
アキ「姫野先輩。こいつ怪しいです。わざと俺たちを待ち伏せしてたのかも…。」
アキ君正解。他の皆も警戒を解かない。なんとかして警戒を解かないと。私はちょっと嘘をついた。
玲世「いや、私、この8階に閉じ込められてて。時計も動いてなくて、もう体感丸一日はここにいます。部屋の窓や階段も全部ループしちゃってるので、お手上げ状態です。」
荒井「なにを馬鹿な事を!姫野先輩、自分、確認してきます!」
姫野「あ!荒井君!」
デンジ「あ!おい待て、テメェ!」
私の言葉に荒井さんが階下を確認しにいき、デンジ君がそれを追う。すると私が座っている9階への階段から2人が降りてきた。2人とも鳩が豆鉄砲を食らった顔をしている。私は振り向きながら2人に言う。
玲世「だから言ったでしょ〜。ループしてるって。多分悪魔の仕業なんだろうけど。」
姫野「2人とも、いま…階段降りていったよね…?…………コベニちゃん、ダブルピースでじっとしてて。」
コベニ「えっ。えっえっえっえっ。」
コベニちゃんにダブルピースさせ、姫野さんが2人と同じように降りていき、2人と同じように9階への階段から顔を出す。
コベニ「え〜!?えっええっえ〜!?」
姫野「ありゃりゃ。アキ君、なんだこりゃ…?」
アキ「悪魔の力でしょうね。コベニ、そこに立ってろ。」
アキ君はコベニちゃんを部屋の前に立たせ、部屋へ入っていった。そして少ししたあとに、コベニちゃんの後ろの部屋から出て来る。
アキ「やっぱりそうか…。8階から出れなくなっている…。」
玲世「信じてもらえましたか?この状況。えーと、公安の方達、でいいんですよね?」
姫野「ええ。公安対魔特異課の者です。ここからは私達が引き継ぎますがご同行願い、事件解決のご協力を。宜しいですね?」
玲世「わかりました。微力ながら事件解決の力となれればと。」
姫野さんのキリッとした対応に感動しながらも、なんとか公安の皆と同行する流れとなった。
私達はホテルの1室に移動する。原作通り、アキ君による状況確認、コベニちゃんの悲哀の実情が展開される。
アキ「先程、彼女…七篠さんが言っていたように、時計が動いておらず、他の部屋の時計も動いていませんでした。この8階だけ悪魔の力で時間が止まっている可能性があります。その場合、助けは来ないかも知れません。」
デンジ「すげぇ!じゃあ寝放題じゃねぇか!!」
デンジ君の迷セリフが部屋に響き、私は笑ってしまった。皆が私を見て、「すみません」と私に頭を下げるのを見て、更に笑ってしまった。
それからはアキ君は悪魔探し、荒井さんは引きこもり、コベニちゃんはおかしくなってトイレの水を飲もうとして姫野さんと協力し、気絶させた。うん、概ね原作通り。原作ではここで死んでしまう人はいないため、皆ほど気は張っていない。
姫野「すみません。ウチのものが…。協力ありがとうございます。」
玲世「いやいや、こんな状況ですから。不安になるのもよく分かります。コベニさん?なんてさっきの話を聞いてたら、可哀想になっちゃって。」
姫野「七篠さん。やけに落ち着いてますよね。こういった状況は経験が?」
会話しながら姫野さんがタバコに火を点ける。様になっていてカッコイイ。出来る女のスタイルだ。
玲世「いや、初めてです。だけど先程姫野さんがおっしゃっていたように、悪魔は恐怖を糧にします。どんな状況でも恐怖せず、抗わないといけない。それを師匠に叩き込まれましたから。」
話しながら脳裏に大家さんとの特訓が思い出される。この程度で恐怖していたら、翌日の朝日は拝めなくなってしまう。真の恐怖は身近にあるのだ。
姫野「なるほど、良い師匠ですね。私も師匠がいるのですが………」
こうしてお互いの師匠トークに花を咲かせていたら、デンジ君とパワーちゃんが現れた。
デンジ「こいつに暇だって叩き起こされたんすけど、出られるようになりました?」
パワー「暇じゃ!ノーベル賞で総理大臣で消費税100%じゃ!」
姫野「残念ながらまだっぽいね。アキ君が色々動いてくれてるけど。魔人ちゃんはなに言ってるの?」
玲世「ノーベル賞獲って、それを踏み台に総理大臣になったら消費税100%にして人間の苦しんでる姿が見たいんだよね〜。」
思わず言った後に3人の顔を見て失敗したと思った。姫野さんとの師匠トークが楽しくて浮かれてしまった。
デンジ「まぁ、コイツはいつも通りっす。ていうかアンタ、ナナシさん?だっけ?コイツが何考えてるかわかんのか?」
玲世「いや、悪魔だったら人間いかに苦しめるかだから、そうなんじゃないかなってね。それとデンジ君。私は七篠であってナナシではありません。注意するように。ね?」
話題を逸らす為、問題児を注意する先生のように、デンジ君の鼻の頭を人差し指でつつき、笑顔を向ける。デンジ君の顔が赤くなり、しどろもどろになる。うん、カワイイ。
パワー「おい、ナナシ。何故ワシの計画を知っている。ウヌは何者じゃ?ワシを「血の悪魔」と知ってのことか?」
しまった。パワーちゃんが話を蒸し返してしまった。どう言い繕おうか考えていると、アキ君が部屋に入ってきた。
アキ「姫野先輩…。タバコ残ってます?」
姫野「残念!これが最後の1本!」
アキ「じゃ、それくださいよ。」
デンジ「キスだ!ズルい!!間接キスだ!」
おお!原作のタバコの下り!生で見てこっちが恥ずかしくなってしまった。その後、パワーちゃんが8階で殺した悪魔がどんどん大きくなっている事が分かり、5人で廊下に出る。
そこには人間が何人もグチャグチャに融合したような肉塊が扉を突き破っていた。うーん、グロテスク。
姫野「ホテルから出られない…。見たこともない形状…。こりゃ何の悪魔だ?」
永遠「「「「人間よ。人間達よ。愚かな人間達よ。私は契約を交渉する。」」」」
肉塊についている無数の顔が喋り始める。永遠の悪魔だ。
永遠「「「「そこのデンジという人間を食わせろ。そいつの死体でもいい。私に食わせろ。そうしたら他のデビルハンターは無事に帰す。契約しろ…。」」」」
そう悪魔が言うと、後ろの扉からコベニちゃんが包丁を持って出てきた。
コベニ「デンジ…。食わせろ…。キャええええ!」
怖い。まるでホラーだ。デンジ君に向かったコベニちゃんだったが私が最後尾にいた為、申し訳ないが、取り押さえさせてもらった。その後、荒井さんが部屋から出てきて契約の話になり、原作通り硬直状態に陥った。
廊下でアキ君の刀の話になると、姫野さんが私に話を振った。
姫野「ごめんなさいね。状況が改善されなくて。所で七篠さんはこの状況を打破出来たりは…。」
玲世「ごめんなさい。私の力ではなんとも…。契約している悪魔もそれほどでないですし…。」
私の言葉に、私の中にいるボンちゃんが喚き立てる。ごめんって。今力を使う訳に行かないんだって。そうしたらコベニちゃん達の部屋から悲鳴が聞こえてきた。
アキ「皆、走れ!」
アキ君の言葉と同時に永遠の悪魔が膨れ上がり、通路を侵食し始めた。私達はコベニちゃん達の部屋に走るが通路が傾き始める。
永遠「「「「デンジを殺して心臓を奪え。私は恐怖で膨らみ、恐怖に捕える者。お前達の死は確定した。もっと恐怖しろ。死を恐れろ。全てを怖がれ。チェンソーを殺すのはこの私、「永遠」の悪魔だ。」」」」
そして完全に空間が横倒しになる。部屋に避難した後、アキ君が刀を使おうとするが、姫野さんが悪魔の力で拘束し、皆がデンジ君を殺そうとする。ここでアキ君が悪魔の力を振り払い、コベニちゃんに刺される流れだ。
だが
アキ君が動かない。なにかがおかしい。マズい。デンジ君が刺される。時間がゆっくり流れているように感じ、咄嗟に身体が動いた。私はデンジ君に覆いかぶさると同時に脇腹に激痛が走った。
玲世「ぐぅ!!」
コベニちゃんの包丁が私に刺さり、皆の目が点になり動きが止まる。いくら大家さんとの特訓で切られ、刺されを繰り返していても、痛いものは痛い。呼吸が乱れるが、止まっている皆に伝える。
玲「何してるんですか…!皆さん…!敵はデンジ君じゃない…。貴方達は、デビルハンターでしょう…。人に仇なす悪魔を駆除するんでしょう…!……デンジ君は殺させない…!!」
デンジ「…………パワー!お前、血の魔人なんだろ?ナナシの血ィ、止められるか?」
パワー「ワシが操れるのは自分の血だけじゃ。他人の血は難儀じゃが…。ほれ、ナナシ。」
パワーちゃんが私の傷に触れる。鋭い痛みが走るが、血は止まってきた。本当なら血を飲めば治るんだけど…。
パワー「ん?なんじゃ、これ…?」
デンジ「どうした。パワー?」
マズい。私が人間じゃないのがパワーちゃんにバレるかも。私は急いで話を逸らす。
玲世「デンジ君…。パワーちゃん。言ったでしょう…?私はナナシじゃなくて七篠です…。パワーちゃん、ありがとう。」
さっきのようにデンジ君、パワーちゃんの鼻の頭を人差し指でつつく。パワーちゃんにはうざったがれるように払われてしまった。
私はパワーちゃんにお礼を言い、1枚の布を出し脇腹に当てる。これは布状になってもらったクーちゃんだ。それを患部に当てて、応急処置をする、ように見せる。
デンジ「それは…?」
玲世「私の契約している布の悪魔。こうして応急処置くらいしか出来ないけど。」
クーちゃんからも、自分はもっと凄い!と思念が届く。分かってるって。いつも瞳を隠してもらってありがとうね。
姫野「どうしよう。ど〜しよ〜!?アキアアキアキ君っ!ど〜しよっ!?コベニちゃんが民間の人、刺しちゃった!?」
コベニ「わたア、私のせいじゃない!アナタ!アナタのせいだから!アナタが大人しく食べられてたら解決したのに!」
デンジ「あーハイハイ。じゃあ食われてやらあ!でも俺も抵抗すっからよ〜。もし俺が悪魔をぶっ殺すことがあったら…。チュー、忘れてねぇからな〜?」
姫野さんにそう言いながら、デンジ君が部屋の入り口に向かう。パワーちゃんに勝つ算段を聞かれ、
デンジ「あの悪魔。なんだか知らねぇが、俺のチェンソーにビビってやがる!だから自分じゃ手を出せなくてテメェらに俺を殺すよう言ってんだ!それにあの悪魔…!攻撃を受けた時に痛いって言ってやがった。」
そして、悪魔の発言をする。
デンジ「だったらよ〜。アイツが死にたくなるまで痛めつけて、自殺させりゃいい!」
出た〜。永遠の悪魔戦の名セリフ!!デンジ君の狂気を描いたワンシーン!まさに悪魔!パワーちゃんに悪魔みたいな発想とお墨付きをもらったデンジ君は私を見て、
デンジ「俺ぁ、誰かに借り作んのはも〜ウンザリなんだよ。……………外出れたら貸し借りナシだからな!」
そういうと胸のスターターを引き、デンジ君は廊下へ落ちていった。そして、チェンソーの悪魔が目覚める。デンジ君は血が足りなくなると相手の血を飲む永久機関と化した。このままでもデンジ君は勝つが、三日三晩戦い続ける事になる。公安の皆さんも精神的に辛そうな為、私も援護射撃する事にした。
入り口の縁に立ち、下を見る。デンジ君が永遠の悪魔を切り裂き続けていた。私は片膝立ちになり、手を永遠の悪魔へ向ける。
姫野「七篠さん、なにを!?」
玲世「ここから援護射撃します!そうすれば早く終わるでしょう!?皆さん、限界みたいだから!」
そう言って、私は爆発の悪魔の力を使う。ただ、そうと分からないように、廊下の空気を爆発させて空気弾のようにし降らせる形だ。デンジ君の周りの肉塊に拳大の穴が空き、血が舞い踊る。
デンジ「なんだァ〜!血の雨が振ってきたぜ〜!?」
玲世「デンジ君!援護射撃!頑張れ〜!勝ったら私もホッペにチューしてあげる!!」
デンジ「ちくしょ〜!!これじゃ借り返せねぇじゃねえか!でもホッペにチューはよろしくなー!!!!」
デンジ君は悪魔を切り裂き続ける。私が降らせる空気の弾と合わせて、血の雨の中を踊っているかのよう。不謹慎だが、その光景は美しく見えた。
こうして永遠の悪魔とのダンスは1日足らずで終了した。原作では3日かかっていたので3倍のスピードだ。赤いから3倍、という訳ではない。永遠の悪魔は自らの心臓を差し出し、死んだ。
色々と限界な皆さんを連れて外に出たのはそれからすぐだった。
玲世「ふぅ~。外に出れた〜。空気が美味し〜!」
荒井「はは……。七篠さん、元気ですね……。」
アキ「悪魔か、この人…。ケガしてるんだよな…?」
パワー「………」
デンジ「銃の悪魔の肉片も取れたし、晴れてるし、糞した後みてぇな気分だぜ。……浮いてるみてぇだ…。」
姫野「っと。…寝ちゃった…。ずっと悪魔を殺し続けてたからね…。」
玲世「あらあら。デンジ君寝ちゃったんですか?」
各々が言いたい事を言い、デンジ君は寝てしまった。原作通り、カワイイ寝顔だ。
姫野「七篠さん、ご協力ありがとうございました。そして、本来仲間である貴女をウチの者が傷つけてしまい、誠に申し訳ありませんでした。」
コベニ「も、申し訳ありませんでした!」
姫野さんとコベニちゃんが私に謝罪する。私自身も刺された事にはびっくりしたが、あれは不可抗力だ。クーちゃんを巻いているが、傷はもう治っている。言いはしないが。
玲世「謝罪、受け取りました。えっと、コベニちゃん。」
コベニ「は、はい!なんでしょう!?」
玲世「アナタはその気弱な性格からは考えられないほどの戦闘能力があるわ。だけど、自信がないからあんな事になってしまう。自信を持てとは言わないわ。だけどアナタが動くことで救われる命がある事を忘れないでね。」
私はそうコベニちゃんに告げる。サムライソードの襲撃が始まると、姫野さん、荒井さんは命を落とし、コベニちゃんは公安を辞めてしまう。姫野さんも荒井さんも助けたいが、荒井さんはコベニちゃんと巡回中に命を落とす。未来の確実性を見据えた話だった。
コベニちゃんは怒られると思ったのかポカンとし、ヘッドバンキングのように顔を振り始めた。その様子に私は笑みを浮かべ、デンジ君を見る。
玲世「デンジ君、ありがとう。約束ね。」
そう言ってデンジ君のホッペにキスをする。皆の目が点になる。死ぬ程恥ずかしいが、今は我慢だ。デンジ君が起きていないのが幸いだった。
玲世「では姫野さん、皆さん。お疲れ様でした。私は報告があるので、これで。」
姫野「あ、はい。お気を付けて。えーと、皆、敬礼!」
姫野さんの号令でパワーちゃん以外が敬礼してくれる。私も敬礼を返し、その場をあとにする。
パワー「…………」
パワーちゃんに道の角を曲がるまで、じっと見つめられながら。
「は〜。つっかれた〜。色んな意味で神経使ったわ〜。」
「オ疲レ様デシタ。レーセ様。」
「おい、レーセ。あの血の魔人。パワーって言ったか?アイツ、なんか怪しんでたぞ、レーセのこと。」
私の言葉にケーちゃんが労いの言葉を、ボンちゃんが疑惑の言葉を口にする。
「うぇ〜、マジで?やっぱりデンジ君庇った時かな。私の血を操った時になんか気が付きそうな感じだったもんな〜。」
「マダ確証ハ得ラレテイナイ状態デショウカ。注意ガ必要デスネ。」
「う〜ん。ま、今は良く頑張った!公安の皆とも知り合いになれたし、次はどう動くか、大家さんと相談だ!」
意気揚々と帰る私。アパートに帰り、大家さんに事の顛末を伝え、褒められた私に待っていたのは、更なる特訓だった…。
こうしてデンジや4課の皆と関わりを持った玲世ーーーー
原作と若干の違いはあれど永遠の悪魔を殺す事が出来たーーーー
原作の表舞台に立った玲世に待ち受けるものとはーーーー
自分の至らぬミスから投稿が遅くなり申し訳ありません。
お待ちしていた読者の皆様に謝罪致します。
4課の皆が出てきましたが、原作の台詞からオリジナルの台詞を作っています。
なにかおかしな点があれば、ご感想でご指摘頂けると幸いです。
今後とも、よろしくお願い致します