ある可能性のお話 〜名も無き少女に祝福を〜 作:wasirunoguchi
デンジ、レゼペアの戦いとなります。
よろしくお願い致します。
レゼ「…もう!デンジ君!…………私もやる! あんな人にデンジ君は渡さないから!デンジ君もデレデレしないの!」
地獄から現世に戻り、サンタクロースが現れ、マキマがデンジに助力を願い、デンジがそれを了承した時、レゼは反射的に共に戦う事を口に出していた。
レゼは自分に問う。自分はこんなに嫉妬深かったかと。ソ連の刺客として生きていた時はもっと理性的だったと思っている。
レゼは自分に問う。何故こんな気持ちになるのだろうと。それはもちろんデンジを取られたくないから。デンジには不思議な魅力があり、彼の周りには何かと女性が多い。
レゼは自分に問う。ではどうすれば良いのかと。他の人には負けられない。デンジの隣に立ち、彼を助けるのは自分だと決意する。
レゼは首のピンを外し、力を解放する。かつて人を、彼を殺す為に使った力。だがこれから先、彼と共に生きる為に使うと決めた力を。
デンジ「オラぁ!!」
デンジがサンタクロースに斬りかかる。チェンソーは唸りを上げてサンタクロースの腕を容易く切り裂く。サンタクロースも残る腕でデンジに反撃を行う。
レゼ「そこっ!」
しかしレゼがそれを許さない。デンジを狙う腕を遠隔起爆によって迎撃していく。
レゼ(私の最大火力ならサンタクロースは簡単に吹き飛ばせるけど…。近くにデンジ君や他の皆が居る。それを考えると迂闊に全力を出せない。)
1人で動いていた時とは違う状況にレゼは全力を出せていなかった。デンジとサンタクロースが戦う中、自分の爆弾に巻き込む恐れから細心の注意を払い攻撃をしていく。
ガシャァン!
戦いの中、屋上のフェンスが壊れる音がし、穴だらけとなった別のサンタクロースが地上へ落下するのが見えた。クァンシが弓の力で攻撃をしていた所だった。
デンジ「ウヒョ〜!!あの眼帯女、飛ばしてやがんな!?こっちも負けてらんね……ってうお!!」
デンジがクァンシ達の戦いに目を奪われると、上方からサンタクロースの攻撃が放たれる。腕を何本も束ねた巨大な質量の衝撃にデンジは屋上を突き破り、一階迄落下していった。
レゼ「デンジ君!」
レゼは後を追おうとするが、そこにサンタクロースが立ち塞がり、声を掛ける。
サンタ「待ちなさい、ボム。アナタも彼の心臓を狙っていたのでしょう?前回は他の者に邪魔されたそうですが、今回は邪魔はありません。」
レゼ「…………何が言いたいの?」
サンタクロースの突然の言葉にレゼは聞き返す。レゼはサンタクロースが何を言っているか理解出来なかった。
サンタ「簡単な事です。私はマキマを殺すため。アナタは祖国の依頼のため。私もアナタも彼の心臓が欲しい。そこで彼を殺し、本物の心臓を私が貰い、アナタには闇の力を使いレプリカではありますが本物に近い心臓を渡しましょう。」
レゼ「……は?」
レゼは耳を疑う。サンタクロースの見当違いの提案に。
レゼは憤る。未だに自分がデンジを殺そうとしていると想像しているサンタクロースに。
サンタ「闇の力ならば可能です。もしアナタが望むなら人形として彼ごとお渡ししても良」
レゼ「そんな事ある訳ないでしょ。寝言は寝て言って。」
レゼはサンタクロースが言い切る前に高速で接近し、腹部に爆弾パンチを見舞う。衝撃でデンジの落ちた穴の上に浮くサンタクロースに追撃としてミサイルと化した蹴りでサンタクロースと共に爆発しながら蹴り落ちる。
レゼは一階に差し掛かる前に方向転換、真横に蹴り飛ばし、粉砕されながらサンタクロースは吹き飛んでいった。そのままレゼは一階に着地。瓦礫の上に倒れているデンジを助け起こす。
デンジ「いてぇ……。わりぃな、レゼ。足引っ張っちまった。」
レゼ「ううん、大丈夫。あの馬鹿は吹き飛ばしたし、デンジ君を助けるのが私の望みだから。」
デパートの電源が落ち、暗くなった建物内で上方の穴から光が差し込む。振り注ぐ光に照らされた2人はさながら、絵画の様に美しかった。
しかし、そんな状況を邪魔する者がいた。
サンタ「素晴らしい…。私を見てください…。闇の中で瞬時に傷が治りました。あと半年で死を迎える筈だった体がこんなにも再生するのですね。」
サンタクロースが暗闇から現れる。レゼに粉砕された筈の体は何事も無かった様に再生されていた。
デンジ「けっ。んな不気味な体見たくもねぇし、喋ってんじゃ…ねぇ!!」
デンジがチェンソーのスロットルを回しながらサンタクロースに蹴りを放つ。だが、暗闇から多数の人形達がデンジの前に飛び出して攻撃を防ぎ、その人数差からデンジは尻餅を突く。
デンジ「いだっ!!……ってヒィ〜!!」
倒れ込むデンジに人形が殺到する。その瞬間、デンジの周囲が爆発し人形達を破壊する。
レゼ「デンジ君、外に逃げよう!こうも暗いとこっちが不利だ!」
デンジ「お、おう!わかった! 」
2人は外に向かって走り出す。デンジがチェンソーで前方から来る人形を薙ぎ倒し、レゼが側面と後方をカバーする。何とか外に出られたデンジだったが、上空からも人形が降ってきた。
デンジ「ギャアアアア!いっ!イテ、イテテテ!」
仰向けに倒れたデンジに人形が積み重なる様に襲い掛かる。四方から鋭い刃の腕で刺され、デンジは悲鳴を上げる。
レゼ「デンジ君に……なにするの!!」
後続を人形を破壊していたレゼはデンジの悲鳴を聞き、自らの腕を指向性爆弾に変化させ炸裂させた。指向性爆弾のため、爆発は横方向に向き、デンジの上に積み重なる人形達を軒並み破壊し、吹き飛ばした。
バラバラと人形の破片が降る中、デンジは身を起こす。その姿は頭のチェンソーの先がブスブスと焦げていた。どうやら爆弾がチェンソーを掠めたらしい。
レゼ「ご、ごめんね!なるべく爆弾を当てない様にしたんだけど!」
デンジ「わりぃ、レゼ!また助かった!…頭のチェンソーが少し焦げたけどな!ハハハ!!」
デンジはレゼに心配かけまいと冗談混じりに笑う。それを見たレゼはホッとすると同時に気になっている事を話した。
レゼ「……ところでデンジ君。どうも時間が経つ度に人形が強くなってる気がする。さっき吹き飛ばしたのも起き上がり始めたし、サンタクロースを倒さないと疲れるだけだね。」
デンジ「吹き飛ばして駄目なら、切り刻んでミキサーにかけりゃ起き上がってこないかもな。」
サンタ「ふぅ、やはり厄介ですね。…では趣向を変えてこういうのはどうでしょうか。ノコギリ君はこの人形を殺せますか?」
デンジ「うわぁ~…。」
レゼ「……」
サンタがデパートから現れると趣向を変えると言い、周囲の人形の様子が変わる。デンジが呆れ、レゼが無言となる事態。それは人形がまるで元の人間に戻った様になった事。
「あれ…?私の腕…?私のウデ…。」
「あ!あ!あ!」
「なんだなんだ!?」
「体なんか勝手に動くぞ!?」
人形達は意識が戻った様になったが、身体は元に戻らず絶叫を上げながらデンジに向かう。
「いやぁぁあぁ!!」
「悪魔!悪魔だ!」
「なんでええぇ!?足、うごか、ええええ!?」
デンジ「おい、マジかよ〜!すっげぇワルの敵が使ってくるヤツじゃ〜ん!!」
レゼ「……………………」
サンタ「さぁ、これを殺せますか?」
デンジ「…無理無理無理!人殺しになりたくねーよ!!」
デンジは踵を返し逃げる。しかし四方から来る人形に逃げ場を塞がれる。そこでデンジは足裏からチェンソーを生やし、建物の壁に突き刺す事で壁を走る荒業にでた。
デンジ「ひぃぃ!」
人形も負けじと足裏から刃を生やし後を追う。壁を走るデンジの前からも人形が向かって来ており、デンジは仕方なく迎撃する。
デンジ「南無!…三!」
地面に降りながら、救いを求める様に人形を倒すデンジ。目の前には人形となった青年が血を流しながら倒れている。
「…人、殺し…。」
デンジ「…………あ!」
デンジが青年の最期に何とも言えない気分になっていると、人形達がデンジに襲い掛かる。
「う!ううあ!うあああ!」
「あ、悪魔ァ!」
「何が!ナニ起こってるんですかあ〜!!」
悲鳴を上げながら攻撃をする人形達。デンジが攻撃を躊躇していると、人形の1体の頭が爆発した。
レゼ「私が言えた義理じゃあないけどさ…。吐き気を催す邪悪ってのはいるものだね…。」
レゼは淡々とピンポイントの遠隔起爆で人形の頭を爆発させていく。それは罪人の首を刎ねる冷酷な処刑人の様に。そして苦しみから解放させる慈愛の聖女の様に。
レゼがその場の人形達を全滅させると悲鳴は無くなり、静寂が2人を包む。
デンジ「なんであの人達を殺した。もしかしたら」
レゼ「それは無いよ、デンジ君。彼らは人形になった。人形になった以上、元に戻る事は無い。彼らはただ、サンタクロースが人らしい言動をさせてただけ。」
レゼはデンジの言葉を遮り、冷酷に告げる。
デンジ「なんでンな事が分かんだよ!!」
レゼ「それが悪魔だし、私も刺客の1人だったから。そういう人様には言えないやり方っていうのは嫌ってほど見てきたよ。」
レゼの冷徹な言葉に憤るデンジだったが、レゼの続く言葉に何も言えなかった。レゼが自分以上に過酷な経験をしてきたと分かったから。レゼはそんなデンジを見て肩に触れながら言う。
レゼ「だからこういう事は私の役目。玲世さんに助けられて、キミと一緒にいるって決めた私の役目。だからデンジ君はそのままでいて。真っ直ぐに、自分に正直にいて。障害は私が蹴散らすから。」
デンジ「…………さっきから謝ってばっかだ。わりぃ、レゼ。レゼの気持ちも考えねーまま、八つ当たりしちまった。」
デンジは肩に置かれたレゼの手に自分の手を重ねて立ち上がる。
デンジ「だったら俺も一緒にやる。一緒に逃げねぇかって最初に言ったのはこっちだ。やなことを押し付けて、てめぇはのほほんとなんざ、俺の性に合わねぇ。それが俺の役目だ。」
サンタ「話は終わりましたか?すでに夜の帳は下りました。人形達は良い時間稼ぎになりましたね。」
夜が広がり、サンタクロースの姿が変わっていく。肌は黒く角が生え、腕の本数が増えていた。
デンジ「それが闇の力ってか。ちょっとキモくなってんじゃねぇか〜?」
サンタクロースは不敵に笑うと、凄まじいスピードで2人の前から消える。直後、デンジの目の前に現れたサンタクロースは腕を薙ぎ払いデンジをガソリンスタンドに吹き飛ばした。
デンジ「…てぇぇぇ!!いいいいい〜…!」
レゼ「しまった!」
サンタ「アナタにはガッカリです、ボム。」
デンジを追おうとしたレゼだが、上段からサンタクロースの腕が振り下ろされレゼは両腕で受け止めるが、凄まじい力に振り払う事が出来ずに膠着状態に陥る。
サンタ「闇の力で理解しましたがどうやらアナタは彼に好意を抱いている。武器人間ボムの噂は以前から聞いていましたが、どうしたらあの様な人物に好意を抱く事になるのか。チェンソーという事を除いたら、つまらない人間に過ぎません。」
レゼ「なんですって…?」
サンタ「本来のアナタであれば、独りで爆弾の力を使い、私諸共焦土と出来るでしょう。しかし今のアナタはそれが出来ない。つまり弱くなった、という事。この弱肉強食の世界で進んでそうなるとは、理解出来ません。」
サンタクロースの言葉にレゼは瞬間、考える。確かに私は弱くなっている。周囲を気にして爆弾の力を十全に使えてはおらず、人形相手に苦戦する始末。なるほどこれでは弱くなったと言われても仕方が無い。
レゼ「フッ、フフフ…。」
サンタ「何を笑っているのです?」
レゼは思わず笑ってしまう。確かにレゼ自身は弱くなった。しかし、今のレゼには仲間がいる。共に戦う人達がいる。そして隣にはデンジがいる。それだけでこれからどこまでも強くなれると感じた。
レゼ「闇の力なんて当てにならない。アナタは何も分かってない。私の事も、デンジ君の事も。」
ヴィィン、ヴィィン、ヴィィン!!
デンジが吹き飛ばされたガソリンスタンドからスロットルが回る音がする。そこにはガソリンを頭から被り、両腕のチェンソーを当てる事で火花を生み出すデンジがいた。
レゼ「すいませ〜ん!!助けてくださ〜い!!悪魔に襲われてま〜す!!」
デンジ「美女が助けを求めてるんなら答えなくちゃなぁ! …………これがア!!」
両腕から生み出した火花により、全身のガソリンに火が点き、火達磨となったデンジがサンタクロースに飛びかかる。
レゼ「デンジ君はつまらなくない。私を1人の人間として見てくれた、大切な人。」
デンジ「光の力だあああ!!!」
サンタ「ア、あア、アアアあああア」
デンジが纏う炎によってサンタクロースが怯む。炎により闇が照らされた事と自ら火達磨になってしがみついてくるデンジによってサンタクロースは慌てる。
デンジ「アチャアア!!アアチャアチャアチャアチャ!!」
サンタ「あアっい。いいいいっ。」
サンタクロースは腕を振り回し、デンジを叩きつける。
デンジ「ギャアッ!」
サンタ「闇の力で智見を深めて尚、馬鹿の行動は理解出来ません。」
デンジ「アッチいいいい!!馬鹿じゃねぇ!こちとら毎日教育テレビ見てんだぜ!!いつか学校行く為になぁ!!!」
デンジはジャンプして頭のチェンソーをサンタクロースの喉元に突き刺す。チェンソーが唸りを上げ、血がデンジに降り注ぐが蒸発し、赤い煙を上げていた。
デンジ「テメ…ェ、体ん治り遅くなってるぜ…?光ん力でなぁ。」
サンタ「無駄な事です。私は痛みを分散出来ます。勝手に燃えるなら好都合。そのまま焼け死んで下さい。」
サンタクロースがデンジを押し退けて、距離を取る。デンジはそのまま燃え尽きそうになるが、突然上空から大量の血の雨が降り注ぎ体の火は鎮火する。それは人形の残骸と自らの右腕を爆発させ、血を撒き散らしたレゼだった。
デンジ「アアアア…!こっちもレゼの血と光ん力で回復ゥ…!」
レゼ「私の時の海へダイブといい、無茶するよね、まったく。私の血は美味しいですか?」
デンジ「やっと借りが1つ返せたと思ったら増えちまったぜ。血を貰って助かったが光の力も……右腕だけか。」
デンジは右腕に残る炎のチェンソーをレゼに見せる。レゼも残った左手をデンジの右腕に重ねた。
デンジ「おい、レゼ!腕が燃えちまうぞ!?」
レゼ「大丈夫。デンジ君の光の力は熱くないよ。それにデンジ君のお陰であいつを倒す算段がついた。」
レゼはデンジに耳打ちする。デンジの腕の炎を挟み、2人の姿が闇に浮かび上がる。
デンジ「…………なるほどなぁ。とりあえず俺は馬鹿みたいにチェンソー振り回してりゃ良いってことか。早速いけるか、レゼ?」
レゼ「デンジ君は馬鹿じゃないけど……、キミとなら何処だって、何処までもいけるよ。」
レゼはデンジの手を取り、上空へ飛ぶ。ビルの屋上程に飛び上がった2人はそのまま反転。サンタクロースに向かって急降下を始める。
レゼ「まずはこれ!」
レゼは爆弾の力を使い、大量の照明弾をサンタクロースの周囲に発射。道路に立つサンタクロースをはっきりと照らし出す。光に照らされた事でサンタクロースの動きが鈍る。
サンタ「これは…?アイツらはまったく理解出来ません。人形達、近づけないで下さい!」
人形達がサンタクロースの上方を壁の様に固める。
デンジ「今度は俺の番だなぁ!!全開で行くぜ〜!!!」
ヴィィィィィィン!!
デンジの頭と左腕のチェンソーが唸りを上げて、壁となった人形達を切り刻む。依然として右腕の炎は残したまま。
デンジ「うおりぁぁァああ!!…………見えたぜェ!!サンタ野郎!!」
壁となった人形達を切り開き、デンジは右腕の燃えるチェンソーをサンタクロースの胸に突き立てる。
サンタ「先程と同じという事が分かりませんか?いくら炎を使ってもオマエの行動は無駄です。」
デンジ「無駄かどうかは…、これから決まるんでなァ!今だ、レゼ!!」
レゼ「うん!」
デンジは燃えるチェンソーのスロットルを全開にしてサンタクロースの胸元を切り開く。そこにデンジの炎が燃え移ったレゼの左腕がサンタクロースの胴体内部に叩き込まれる。
サンタ「無駄だというのが…分かりませんか!?」
サンタクロースは2人を嘲笑うかの様に弾き飛ばす。周囲の照明弾でサンタクロースの闇の力は薄まり再生能力は落ちているが、弾き飛ばされた2人が起き上がる頃には胴体の傷は塞がりかけていた。
サンタ「無駄な足掻きは終わったようですね。では死んで…。」
サンタクロースは2人を見て違和感を感じた。普段であれば取るに足らぬ違和感。しかし、自身の本能がけたたましく警鐘を鳴らしている。このままではいけないと。
レゼ「フフフ…。もう遅いよ、サンタクロース。さて問題です。私の左腕は何処にあるでしょうか?」
サンタクロースは違和感の正体に気づく。レゼの左腕の肘から先が無い。あの左腕は最後にサンタクロースの胴体に叩き込まれた腕。それが無いのならば。
サンタ「まさか…!」
デンジ「はいは〜い!答えはサンタ野郎の体ン中で〜す!!」
レゼ「デンジ君、正解!!天才!!」
デンジが手を上げ答えを言い、レゼが正解を告げる。爆弾の力は自身の身体を使って爆弾に変えることができ、レゼの腕はサンタクロースの胴体内部に埋まっていた。
サンタ「そんな…、あの行動に意味が…?闇の力でも理解出来ない、あの様なつまらない者が…!?」
レゼ「アナタは私が弱くなったって言ったけど…。代わりに手に入れた力があるの。」
サンタ「手に入れた力…?」
レゼ「それは愛の力ってやつ。…じゃあね、サンタクロース。」
レゼ「ボンッ。」
レゼの言葉と同時に、サンタクロースの体内にあるレゼの腕が爆弾に変化、爆発し強烈な光と高温の熱が噴き上がる。爆弾の正体はテルミット爆弾。科学反応を用い、約3000度の高熱と強烈な白色光を放つ物である。
サンタ「ああアアアアあああアアァアア!!!」
レゼ(ありがとう…、玲世さん。貴女と勉強した事が、助けになりました。)
レゼの脳裏に玲世の姿が浮かぶ。公安に入った後、レゼは玲世に力について色々と話し合っていた。その中で爆弾は科学反応、という話になり、科学反応について2人で調べていた。その中にあったのがテルミット反応と呼ばれる科学反応。威力は見ての通りである。
周りの照明弾の光により、サンタクロースは動く事が出来ず、爆弾の白く光る光は周囲を眩しい程に照らし出し、サンタクロースを燃やし尽くしていく。次第に光は収まっていき、燃え続けるサンタクロースの頭部が残るのみだった。
デンジ「闇の力もそうなっちまったらおしまいだな〜。やっぱ光の力はすげぇぜ!」
サンタ「理解…でき……ませ…ん。光や愛の…力な…ど、そ…んな不確…か…な力に……敗れる…とは…。」
レゼ「アナタも人間だったら分かってたかもね。だけど、アナタはあのトーリカって人の感情を利用して、自分も闇の力で人間である事を辞めた。だから…。」
レゼは足を振り上げ、
レゼ「愛が分からない化け物はここで朽ちていって。私達は先へ行く。」
サンタクロースに振り下ろされた足はサンタクロースの頭部を破壊する。こうして、デンジの光の力、そしてレゼの愛の力によって人形は砂の様に朽ちていった。
チェンソーの少年と爆弾の少女ーーーー
2人の光と愛の力によって人形は倒されるーーーー
残るは支配と人形の戦いのみーーーー
サンタクロース戦②でした。
2人の共同作業をお楽しみ頂ければ幸いです。
次回は支配の悪魔と人形の悪魔の戦いです。
よろしくお願い致します。
乱入者もあるかも知れません。