デスゲームエンジョイ勢 作:デンヴェル
「クソっ!クソっ!ああ!なんであんな小娘ごときに、私の手塩かけて作ったギルドがあんな野郎共に!」
シュカとの賭けに負けたテミスはギルドが保有していたポイントの半分とギルドの運営権を失った。煽り耐性の低さとプライドの高さが招いた自業自得の結果だが、そんなことを彼女は考えようともしない。
「いいえ、ここは一旦落ち着くのよ。この程度の困難なんて何度も乗り越えてきたじゃない。逆にこれはチャンスと考えるべきね。現状サンセットレーベンズは最も力を持っているクラン。私の「
勿論こんな結末に納得しないテミスはクランの乗っ取りを画策する。
「まずはレーベンズメンバーの仲間を増やしましょう。そうねぇ、あの分身娘なんてどうかしら。メンタル弄って精神を壊してからそこに付け入りましょうか。信用できる人にしか共有されてない情報もきっとあるから一石二鳥…いえ、分身も合わせて一石五鳥ね!」
今日は皆と私の分身を連れて圏外村に行ってきた。離島の住民*2も無事に移住できたし、土の異能を使うオウムも倒せた。しかしひとつ重大な問題が起きた。重症を負ったリュージが目を覚まさないのだ。どうやら散弾銃の装弾の一部が頭に当たったらしい。幸いスイちゃんの応急処置により一命を取り留めたが未だ生死の境を彷徨っている。
リュージが土人形に撃たれること自体は知っていた。知っていた上で大丈夫かとスルーした。その結果がこれだ。原作とは異なる展開になるかもしれない事は分かっていたじゃないか。
一日、また一日と時が過ぎていく。ハンティングゲームが終わってから3ヶ月ほど経ったためもうすぐ次のイベントが始まるだろう。このまま中途半端でいたら取り返しがつかない事になってしまわないだろうか? いつか本当に誰かを見殺しにしてしまうのではないか? そうやって不安と自己嫌悪が延々と浮かんでくる。
......うん、これはさすがにおかしいな。なんだろうか、何を考えても悪感情が無理やり前に押し出されるような感覚がある。
「ねえねえ、どう思う?」
「精神操作系の異能を食らってるね。テミスの仕業だと思うよ」
「確か1週間前にバーで会ったよな。そん時になんかされたんじゃねェか?」
試しに分身たちにこの事を話してみたら案の定だった。確かにテミスならやりかねないよなぁ。未遂とはいえレーベンズ乗っ取ろうとしてたし。
「リュージの方も大丈夫じゃない? いつも怪我負ってるけど何とかなってるし。」
思い返してみればヒイラギさんに操られたり、ソータに氷漬けにされたり、王に腕を切り落とされたり、今回みたいに撃たれたりなど、お決まりかってくらいやられてるな。
不安の原因が分かったからか、気持ちが幾分か楽になった。一応レインちゃんに報告すると「それをきっかけにしてテミスに釘を刺しに行く。今証拠を集めてる最中だからもう少しだけ我慢して欲しい」という返事が返ってきた。レーベンズ全体で動いてるらしいし何とかなるだろ。
「あの......と、とりあえずお風呂入りませんか?」
あ、そういえばここ数日シャワー浴びてないや。余裕無さすぎて。