デスゲームエンジョイ勢 作:デンヴェル
………ここ、どこだ?
知らない部屋、霧がかった視界、自分のものではないスマホから鳴るアラーム、全てに疑問が浮かんだがそんなものはすぐに消えた。そうだ、昨日漫画読みながら寝落ちしたんだった。
………朝ごはん作らなきゃ
何故か中身を把握している冷蔵庫から卵とベーコンを取り出し、フライパンでそれらを焼き、食べる。
学ランに袖を通し、今日も学校に行くために駅へと向かう。
通学路には桜が咲いており、自然と顔が上に向く。
その先に階段があることを忘れ、気づいた頃には足を踏み外し
ッはっっっ!!!!!!! ………………夢か……。
「おはよう! ひろ、朝ごはんできたよ!!」
夢か………??!?!!!?
「どうしたの?そんな驚いた顔して。ご飯冷めちゃうよ?」
そうだ、昨日変なゲームのせいで私が増えたんだった。多分今年で一番驚いた。
「その様子だと前世の事、思い出したみたいだね。」
私に言われて夢の内容に思いを馳せる。
根拠はないがあれが生前の自分だということを確信し、同時にその他の記憶が徐々に鮮明となる。
男だった頃の事、ダーウィンズゲームについて、その他諸々が馴染んでいく。
そして自ずと自分が何をすべきかを理解するが、
………まずは飯食うか。
私は私が待つテーブルへと向かった。
ーーーーーーー
『ダーウィンズゲーム』
主人公の須藤カナメがある日突然デスゲームに巻き込まれる。発現した能力を駆使し、個性豊かなキャラクターと共にゲームクリアを目指すといった現代ファンタジー作品である。
「みてみて! シギル名:
「カッコいいかは置いといてシギル名からしてあなたは私の分身で間違いなさそうね」
「それは昨日から何度も言ってるじゃん!」
そんな世界に転生した私(達)は情報を収拾するべくDゲームを立ち上げていた。
原作知識がある身として個人的にやっておきたいことが3つほどある。
1つ目はDゲームのシステムを完全に理解すること。原作に描写されてない仕様とかあるかもしれないから念のためにね。一応命かかってるから。
2つ目はいつ原作が始まるかを予測するため。なんとこの世界、原作開始から約1年後に異世界(厳密には違うが)から
3つ目は主人公達と関わりを持つ。ダーウィンズゲームとかいう漫画、デスゲームしておきながら味方陣営がほとんど死なないという少し変わった特徴を持つ。だからカナメと関わりを持っておけばメタ的に死なないんじゃないか?っていう浅はかな考えがあったりする。あとあいつらシンプルに強すぎるから2つ目の目的も果たせるんじゃないかって思った。
一つ目はアプリ内のマニュアルを読めば解決する。
ではどうやって原作開始時期を予測するか。ここで目をつけたのがシュカの戦績である。カナメがDゲームを始めた頃、シュカは49戦49勝という無敗伝説を作り上げていた。そのため全国ランキングに張り付いていればある程度の時期がわかるのではないかと考えた。
早速全国ランキングを見てみると、B1ランクにシュカの名前があった。連勝数は26。どうやらあまり時間の余裕はないらしい。
まあ一度死んでいるからか殺されることへの恐怖もあまりないし今後の展開もなんとなく知っているので正直不安はないが。
「ねえ私、そういえば後輩ちゃんはなんでDゲームの招待なんか送ったんだろう?」
分身が話しかけてきた。そういえばなんでだろう。彼女の学校ではDゲームが流行ってるのか?世も末じゃないか。
「まあ何にしろ後輩ちゃんとは一回会って話さないとね。」
確かにそうするべきだろう。金の為に招待した*1っていう可能性もあるし、どのような経緯であったとしても私をデスゲームに巻き込んだことには変わりないからな。
そんな事を考えてたらスマホに着信が来た。
差出人は件の後輩。
『今夜会えますか?』
おぉ、意外と早いな。
ご都合設定にはなりますが本作主人公はダーウィンズゲーム原作を26巻までしか読んでません。読み終わる前に死にました。