デスゲームエンジョイ勢 作:デンヴェル
スマホから耳を裂くような警告音が鳴り響き、転移が始まった。
視界に映る風景は見慣れた自室から高級そうなホテルのエレベーターホールへと切り替わる。
原作イベントの宝探しゲームが開始した。
「ヒロ、手榴弾もうすぐで無くなる! ショップで買い足して!」
『了解マヒロ、ちょっと待ってね』
「エ、エレベーターが来ますぅ…誰かこっち手伝ってぇ…」
『ヒカリ! こっちも厳しい!一人で対処して!』
「はいぃぃ……(mp9を連射する音)」
「痛ってぇぇぇぇェェェ!! 腕抜かれた!! 再生成していい?!」
『ごめんヒナ、体力的に厳しい。止血剤使って』
渋谷セントラルタワーの最上階に転移した私は分身と共にフロアを制圧していた。
まあ共にといっても私は負傷できないのでテレパシーで指揮を取りつつショップを使い武器を補充するといった司令塔兼サポート係だったが。
タワーに転移したらカナメが花屋を討伐するまでゆっくりしようかなとか考えていたがそうはいかなかった。
最上階にレストランがあるタイプであったためトイレくらいしか隠れる場所がなく、リングが6つほど湧いていたため人がどんどん集まる。
レストラン内にスポーンしたプレイヤーもおり、銃撃戦が始まりこのような状況になった。
少し前までは人を殺すことに葛藤していたが、目の前でバチンバチンと人が消滅していく様子を何度も見て、まあいっか、生きるためには仕方ないかと吹っ切れた。だから今も普通に援護射撃してる。
それと分身に名前をつけた。識別しずらいし、分身と読んでいたら相手に能力を推察されてしまうからね。
名前は
ヒロの分身……マヒロ(狡猾でたまに意地悪)
マヒロの分身…ヒナ(勝気で男勝り)
ヒナの分身……ヒカリ(内気で臆病)
となっている。命名は私。なんとなく姉妹っぽくする為に名前は全員私に寄せました。
ピィン
カン
ド ォ ン
「これで全員殺したかな?」
「だな。最後のやつは中々しぶとかった。身体変化型は銃弾食らっても動きやがるから厄介だなァ」
「こ、こっちも大丈夫そう…エレベーターもさっきから26階で止まったままだし…」
『分かった。エレベーターホールと非常階段に罠を設置して合流ね』
「ラ、ラジャー、ボス」
はい、制圧完了です。厳しい戦いだったけど無事勝利できて少し安心。
結構消耗したから一旦休憩したいね。たくさん動いてお腹も減ったし丁度ここはレストランなのでランチタイムとしよう。
厨房に入るとピザやドリアといったイタリアンを中心とした料理が調理途中で放置されていた。仕込み中にゲームが始まったのだろう。詳しい調理方法なんて知らないのでとりあえず色々オーブンにぶち込む。
鍋にはコンソメスープがあったので温め直してカップに注ぐ。
あと適当にライスを皿に盛る。
これらをテーブルへと運び、いざ実食。
………………素材はいいんだけど全体的にパサパサしてる。完全に焼きすぎた。なんかチーズ苦いしピザの耳も炭化しかけてる。家庭用調理器具と比べて出力が高いのだろう。味の感想を彼女らにも聞いてみるか。
「焼きすぎだね」
「さすがに許容できねェぞ」
「えっと……その……も、物好きにはたまらない味ですね!」
………………うん、もう食べなくていいかな。もったいない気はするけど食べ過ぎても動けなくなるからね。
食事(コンソメスープとライスのみ)が終わり、ゆったりしていたら銃声と爆発音が聞こえビルが少し揺れた。
何事かと思い、窓から下をのぞくと高校生くらいの男の子が壁を伝ってタワーから降りているのが見えた。
そうじゃん、下の階ではまだカナメと花屋がやり合ってんじゃん。戦いに夢中で頭から抜けてたわ。
ということはもう少しでレインちゃんがここに植物兵*1を連れてくるってこと?
よし、これはチャンスだな。レインちゃんはシギルにより数秒後の未来を見れる。なのでこちらが攻撃する意図がないのは伝わるし、花屋討伐に協力すると言ったら簡単に仲間に入れてくれるだろう。
階段のトラップは回収しておこう。
あとは来るのを待つだけだ。
…………………………………
side レイン
かなり危険な賭けですがどうなるでしょうか。でもカナメさんならこの作戦を成功させる、何となくですがそんな気がします。
かなり疲れましたが4人の敵を引きつけながら最上階までたどり着きましたね。
何やら奥から話し声が聞こえます。まだ生き残りがいましたか。所々に人型アートがあったので相当な猛者であると見ていいでしょう。複数人いるとこからみてこちらも即席パーティーでしょうか。
まあ後ろから敵が追ってきているので前進以外に選択肢はないので行っちゃいましょう。
レストラン内には容姿が似通った2人が雑談を交わしています。双子でしょうか。向こうはこちらに気づいたようで話しかけてきます。
「君、そんなに慌ててどうしたの?」
「少し休憩したら?気を張りすぎてもよくないよ」
私のシギル「
「申し訳ありませんが花屋の手下がこちらに来ます。死にたくなければ逃げてください」
彼女らにそう伝え、足止め用の閃光弾を投げれるように構える。しかし、現れたのは彼女らと瓜二つの女子たちだった。
「それってこいつらのことかァ?」
「な、なんか不気味な人達でしたね……」
何!? あそこはさっき私が通ったはず。どこから現れたのでしょうか? それに同じ容姿の人間が4人この場にいるのも不可解です。分身を生み出すシギルでしょうか。
「ねえあなた、もしかしてあの植物使いを倒そうとしてるの?」
雑談していた女子が私に質問してくる。もうこの際誘ってみましょうか。戦力は多いに越したことはありませんし、エイスの
「はい。もう一人の仲間が本体を叩きに向かっている感じですね。よければ私達と協力しませんか? 下の階は全滅ですし、いつまでもここが安全とは限りませんよ」
「分かった。協力しよう。」
「私はヒロ、よろしくね?」